※この作品はR-18です。

ヒトデナシ R-18   作:影絵師

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作中最強である異形の少女が、格下の異形に負けて陵辱されるもしものお話


異形化の元凶である上位存在が、格下の虫に下剋上される。

 風変わりな少女、いや、少女の姿をしたナニカが地面に倒れ伏せていた。

 皮の裏側のような肉々しいフード付きコートが裂かれて血が出ており、左右がそれぞれ青と赤のツインテールが乱されていた。

 今、彼女は満身創痍で虫の息だ。うつ伏せで倒れており、起き上がる気配はない。

 

 

 そんな彼女のそばに立つ者がいた。虫のヒトデナシの長と知られている蟲姫だ。彼女も無傷とは言える状態ではなかった。

 顔や身体そのものである仮面や外骨格の鎧にヒビが入っており、背中から生えている四脚の先端が一部欠けている。それでも倒れることなく、どうにか立っていた。

 動く様子がないうつ伏せの少女――異形の少女を見下ろす蟲姫。四脚で軽く異形の少女を突き、何の反応を見せなかったそれに蟲姫はジグザグ状に裂けた口をようやく開き、言葉を漏らした。

 

「まさか私が勝てるとは……」

 

 自分が異形の少女を打ち負かした事実に、蟲姫本人も驚いていた。

 

 

 

 この世に元人間の異形――ヒトデナシを蔓延らせた元凶である異形の少女は、自分の手で変えた存在の一人である蟲姫に負けることはありえないはずだった。

 蟲姫もそのことを理解しており、娯楽を求める異形の少女からの命令として格下のヒトデナシに犯される事は少なくなかった。かと言って、彼女を心から盲信する天使モドキと違って、言いなりになるつもりはなく不満を募らせていた。

 そして、異形の娘からの理不尽な指図に、静かに堪忍袋の緒が切れた蟲姫は格上の存在に挑んだ。

 

 結果は予想外の勝利だった。

 

 自分の武器は両腕の鎌、背中の硬い四脚、腰からの鋭い蠍の尾。それに対して異形の娘は自身や他者の身体を自由自在に変えられるだけでなく、周囲の空間に肉々しい身体の一部を生やすという異能を持っている。狂った天使モドキが「始祖様」と慕う気持ちも多少理解できる。歪な形の歯が揃った大量な口が迫り、無数の手が襲いかかってきた時は蟲姫も応戦しながらも死を覚悟していたが、気がつけば異形の少女は倒れ伏せていた。

 なぜ自分が生きているのか、勝ったのか蟲姫自身にも分からない。

 だが、勝ちは勝ちだ。二人の子供達を焼き殺された無力な女領主だった自分に力を授けてくれたのは感謝しているが、玩具同然に使われるのはごめんだ。

 

「……今回の獲物は豪華ですね♪」

 

 これまでの異形の娘にされてきた命令を思い返した蟲姫は笑みを浮かべ、巣に連れ運ぶために虫の異形を呼び寄せるのだった。

 

―

――

――――

 

「ん……ここは?」

「お目覚めですか、始祖様。ここは、私達の巣でございます」

 

 目を覚ました異形の少女に、天使モドキを真似て蟲姫が声をかけた。

 異形の少女が蟲姫に顔を向けた直後、自身の身動きが取れないことに気づいた。自分の体を見回し、壁際に跪く体勢で両腕が蜜蝋に拘束されている事が分かった。これだけなら異能を使って抜けられるはずだが、なぜか周囲の空間に口や腕を出すことができない。

 自分の身体の異変を察した異形の少女は、蟲姫に尋ねた。

 

「なんか仕込んだの?」

「強烈な麻痺毒を。それから念の為、致死量を超えるほどの猛毒も打ちましたが、やはり死なないのですね」

「体がだるいのは気分が悪いんだけど……さて、私をどーする気? もしかして、仕返し? エッチなことをやらせたの怒ってるの?」

 

 拘束されているにも関わらず、余裕そうに聞いてくる異形の娘。それを見て勝った気がしないと思いながらも、蟲姫は冷静に言った。

 

「確かにあなたに苛立ちがないわけではありません。しかし、今の私は嗜虐心や復讐心より好奇心の方が上回っているようです」

「好奇心って、この私に聞きたいことがあるってこと?」

「ええ。なぜあなたは、私に敗れたのですか? 戦いを挑んだ私が言うのも何なんですが、瞬殺されて玩具同様に扱われてもおかしくないと思っていました」

 

 蟲姫の質問に異形の少女は意外そうな顔で聞き返した。

 

「私を打ち負かしたことを喜べなかったの?」

「いえ。優越感を浸ってなかったわけではありませんが、先程言ったように疑問の方が大きかったのです。異世界にも影響を及ぼせるあなたがどうして私の攻撃を防げず、反撃もできなかったのか……」

「調子が悪かったかな。その別の世界にいると負担がかかっちゃって、そんな状態だから蟲姫ちゃんに負けちゃったの」

 

 異形の娘がここ(この世界)だけでなく、別世界に転移してまでそこの人間達を異形に変える現象――異形・獣化病を広めている事を蟲姫は知っている。だが、「その世界の限られた場所にしか広めない」と異形の娘から聞いた時、「なぜここのように世界全体をヒトデナシで埋め尽くさないのか」と疑問に思っていた。

 そして今、異形の娘が返した答えでその疑問が解けた。理由は分からないが、異形の娘は別世界に適応しにくいらしく、彼女の手で作り変えた異形共も別世界を埋め尽くせないようだ。

 蟲姫は思わず口を手で覆って笑う。異形の娘の前で笑うのは、女領主から虫の長に変えてもらった以来だ。

 

「あなたの敗因はそういうことにしておきます。それにしても、その状態で私に挑まれたのは不運ですね」

「……で? お望みは質問に対する答えだけ? 格上の存在を好き勝手に出来る絶好のチャンスだよ」

「まさか♪ あなた様がこれまで私に命じてきた事を、あなたにもしてもらおうかと思っています」

 

 満面の笑みで指を鳴らす蟲姫。すると、カサカサと何かの足音が聞こえ、壁に貼り付けられている異形の娘の前に足音の持ち主が姿を現す。

 上から見て面積はかなりあるが、異様に平たい茶黒い身体。それを支える三対の脚。頭部から生えている長い触覚。

 異形の娘はその虫を知っている。人間に異様に嫌われている虫――ゴキブリだ。それも大型犬を超えるサイズだ。どうやらこれも人間だったらしい。

 普通の人間なら悲鳴を上げるそれに、異形の少女はあくびをしながら見た後、蟲姫に視線を移した。

 

「ゴキブリにけちょんけちょんにされる私を見たいんだね?」

「はい。あなたの命令に従う私の姿を見た配下は、『どれだけ強くても無様な姿を晒した瞬間、その者の価値が決められる』と言ってきました。その不届き者は私が始末しましたが」

「ゴキブリに陵辱される私を覚えておきたいのね? 悪趣味だね~、天国のお子さん達が見たら悲しむ――」

 

 異形の少女が言い切る直前、彼女の肩に蟲姫の腕の鎌が突き刺さる。刺されている肩を真顔で見て、突き刺してきた蟲姫に視線を移すと、浮かべていた笑みが消え代わりに静かな怒りを露わにしている。

 

「……何?」

「……黙りなさい」

 

 低く冷淡な声色で呟く蟲姫は、そのまま異形の娘の体を斬り裂いだ。彼女のシンボルマークである肉々しいフードコート――“皮”が大きく裂かれて剥がれ落ち、異形の少女の身体が露わになる。

 それを目にした蟲姫は驚きの声を漏らした。

 

「獣化・異形病の元凶と言われてるからには、人間とは異なると思っていましたが……まさか、そのようなお体とは」

 

 異形の娘の頭部は人間と変わらない。左右それぞれが青と赤という静脈と動脈を思わせるツインテールが強調しているくらいだ。

 しかし、首から下は違った。全身が皮膚で覆われておらず、代わりに胸骨や骨盤等の内骨格を模した外骨格が覆っている。その隙間から筋繊維や血管、神経のようなものが見えた。

 それはさながら、医療街でよく見かけた人体模型に骨を模した甲殻を張り付けたような奇怪な身体だった。

 

 その身体に先程蟲姫がつけた大きな切り傷が出来ていたが、裂かれた管同士が繋ぎ合って徐々に塞がっていく。麻痺毒や猛毒を注入したにも関わらず、治癒力はかなり高いようだ。正直、蜜蝋の拘束がすぐ解かれてもおかしくないが、その様子は一切ない。

 未だ余裕の表情を浮かべている異形の少女は、自分の身体を観察している蟲姫に言った。

 

「こんな身体の私が害虫に陵辱される光景を想像して、萎えちゃった?」

「まさか。これまで多種多様なヒトデナシを見てきました。その中には人間の一般的な美からかけ離れた外見もいましたが、それに発情する人間もいるのです。あなたのようなその姿にも興奮する人間はいるはずでしょう」

 

 そう返した蟲姫は陵辱の始まりをゴキブリに命じた。

 ゴキブリは六本脚を素早く動かして異形の少女に迫り、彼女の身体を這い上がる。やがて、異形の娘に抱きつくようにしてゴキブリが止まった。その口吻が異形の娘の口元に近づき、先端が開く。

 そして異形の娘の口に押し付け、接吻した。ゴキブリとのキスに顔をしかめる異形の娘だが、すぐにゴキブリの口から唾液と思われる大量の粘液が注ぎ込まれる。吐き出そうにもそれが出来ず、喉を鳴らして飲み込むしかなかった。

 

「ん……ごく、ごく……」

 

 ゴキブリが異形の娘とキスしている中、腹部の先端を彼女の股に近づけていく。

 異形の少女の下腹部は骨盤を模している甲殻に覆われているが、股間にはそのようなモノはなく、女性器が露わになっていた。腹部の先端から現れたゴキブリの生殖器がその割れ目に入り込み、ついに膣内に収められてしまった。

 

「……これで、満足?」

 

 ゴキブリとのキスから解放され、唾液が溢れ出る口から疑問を上げる異形の少女。そんな彼女に蟲姫は不敵な笑みで返す。

 

「はい。これからあなた様がどのような醜態を晒すか楽しみです。もっと楽しめるようにしましょう♪」

 

 蟲姫がそう言うと蠍の尾をくねらせ、異形の娘の脇腹に刺した。体中が熱くなっていく感覚に、媚毒を注入されていると気づいた異形の少女だが、今更抵抗しても無駄なので大人しく受け入れる。

 蟲姫が異形の少女に注入を終えるのを確認したゴキブリは、腰を一往復してみる。

 

「いっ!?」

 それまで表情を変えなかった異形の少女が目を見開き、口から嬌声を唾液と共に上げる。ゴキブリのペニスを挿れられている陰裂から愛液が漏れ出ており、媚毒の効果が出ている証拠だ。それを確認したゴキブリは一度挿入を止め、今度はゆっくり腰を引いていく。先端まで引き抜かれたところで再び勢いよく突き刺し、それを何度も繰り返す。

 

「あっ! あぁ!」

 

 突き刺す度に異形の少女は喘ぎ声を上げ、愛液の量が増している。彼女の淫らな反応にゴキブリも興奮しているのか、動きが激しくなる。

 蟲姫はその様子を楽しげに見つめ、時折触角を動かしていた。“お遊び”として格下の異形に犯されるよう蟲姫に命じてきたあの異形の少女が、害虫に犯されている光景に蟲姫は楽しまずにいられなかった。

 

「あん! ああ、あはぁ!」

 

 絶頂を迎えそうな異形の少女は身体を大きく震わせ、背中を仰け反らせる。同時にゴキブリも翅を細かく羽ばたかせながら射精した。

 

「い、イッちゃう……イクゥウ!!」

 

 異形の娘は白目を剥いて絶叫する。ゴキブリの精を受け止めた膣から収まりきらなかった精液が逆流し、蜜蝋の床を汚していく。

 絶頂を終えた異形の娘はぐったりと脱力するが、蟲姫がそれで済むはずがなかった。

 

「まだ終わりではありませんよ?  蟲姦はこれからだと言うのに……」

 

 蟲姫がそう言った直後、彼女の背後から何かが現れる。

 蟲姫の配下である虫の異形共だ。異形の少女を抱いているゴキブリのような巨大化した原型の虫がいれば、蟲姫のような人型の虫も混ざっている。それらの共通点は、腹部の先端や股間に陰茎を勃たせていることだ。

 異形の娘を犯していたゴキブリが彼女から離れると、蟲姫の背後に控える同胞が入れ替わる。新たな性玩具をさっそく使おうと、虫の怪物達が異形の娘を囲む。

 上位存在と見なされているはずの異形の少女はもう逃げることも抗うことも出来ない。ただ、目の前にいる格下の虫共に陵辱されていくだけだ。

 虫達の饗宴はまだ終わらず、離れた場所で見ている蟲姫は心から嘲笑うのだった――。





・異形の娘(少女)
 とうとう犯されてしまったヒトデナシシリーズの裏ボス的な存在であり、人間を“ヒトデナシ”という怪物に変える異形病・獣化病の元凶そのもの。
 これまで肉々しいフードコートを着ていたが、その下には胸骨や骨盤等の内骨格を模した甲殻に覆われた筋繊維質(血管や神経も絡んでいる)な身体が隠されている(版権で例えるなら、バイオのリッカーやモンハンのオドガロンに骨を模した甲殻をつけたような感じ)。首から上は少女と変わらず、体格も子供に近い。

※メタ解説
 ネタバレになるが、異形の少女の正体は地球外生命体であり「デッドスペース」のネクロモーフや、「遊星からの物体X」に登場する人間に擬態する“物体”に近いタイプ。

・あとがき
 「異形の少女が格下(蟲姫や天使モドキ)に負ける展開」はリクエストされない限り書かないと決めていたが、ジ〇〇ョの奇妙な冒険(対戦格闘ゲーム版)での「DI○が配下のスタンド使い(アレッ○ーやデ○ボ等)に負ける展開」を動画で見て(こういうif展開を書くのもいいな)と思い、今回の話を執筆した。
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