数日間? 数週間?
村を滅ぼし、自分を人外に変えた仇である蟲姫に勝てず、犯されてからどれくらい時間が経ったんだろう……? 見慣れた自分の自宅で、マティスは望まない性行為の中に思っていた。
鎌を出せないよう蜘蛛の糸で縛られた腕は、彼女の背中の後ろに拘束されている。そんな身動きが取れない鎧の身体を仰向けにされ、一回り大きい重装備の身体をしたカブトムシの人外に乗られ、肉棒を挿れられた状態で腰を上下に打ち付けられていた。
体全体が大柄の異性に乗られた状態でピストン運動されているマティスは、苦しそうに息を切らしながらも耐えていた。蟲姫に媚薬を注入され、強烈な快感で意識が飛ぶほど絶頂された時と比べ、無機質な兜そのものの顔をマティスの顔に近づけ、彼女の脇腹を掴んでただ腰を振るだけのカブトムシに感じていない。むしろ、痛みと嫌悪に余裕が混じっているほどだ。
突然、カブトムシの人外の腰が止まったのに気づき、その直後に下腹部に熱い何かを打ち付けられているのを感じた。カブトムシは何度も腰を押し付け、自分の種をマティスに出し尽くそうとする。そんな虫人にマティスは嫌悪感に満ちたお面の顔で睨みつく。
犯されてもカマキリの人外の反抗的な態度に気に食わないカブトムシは殴ろうとする。人の形にしたカブトムシの筋力は高く、マティスの顔を簡単に殴り潰せる。
同時に家の扉が開き、腕を止めた虫人が振り向く。蜘蛛と蟷螂と蠍、それらの特徴を持つ虫の人外――蟲姫が入ってくる。殴り損ねたカブトムシはマティスから肉棒を抜き、「こいつがお前の中に入ったぞ」と言わんばかりに彼女に見せつけてから家を去っていく。
すれ違いにお辞儀して家から出るカブトムシを蟲姫は見送ったあと、残されたマティスに近寄る。外骨格と羽のスカートから見える白濁塗れの股間を足で隠し、緑の複眼で睨みつく彼女に対して穏やかに言った。
「せっかくの故郷に帰られましたから、ゆっくりと過ごされたらどうですか?」
蟲姫の背後の開いている玄関から見えたのは、マティスが住んでいた村を行き来する大量の虫の人外だった。
――――
防壁に守られた医療街をどう攻め込もうか考えていた矢先に、怪物の手に落ちたと聞いた蟲姫は観光気分で単独調査に行った。
殺人、食人、強姦……人外と化したことで理性と道徳が消し飛んだ人間の欲望が溢れた街を歩く中、連れてきていないはずの蟷螂の人外を見つけた。見覚えのあるその人外は、かつて襲った村で自分を攻撃しようとした村娘を変えた存在だと気づいた。
……多くの獣に喜んで犯されるほど堕ちていた彼女――マティスが蟲姫に気づき復讐に挑んてきたが、犯された直後で体力を消耗していたため、あっさり拘束され媚薬を注入されて犯されてしまった。
強烈な快感で気を失ったマティスを運んで医療街から出た蟲姫は、待機していた配下の虫たちを引き連れて彼女と出会った村に向かった。たどり着いた蟲姫は村を巣にすることを宣言し、配下に命令した。
人が住んでいた村が虫たちの手で巣に変えられていく中、気がついたマティスは村の変貌を目にして暴れ出し、十数匹の虫を殺し仇の蟲姫に向かった。だが、仇に鎌を振る直前に複数の虫の人外に拘束されたマティスは自宅だった家に放り込まれた。
それから数え切れないほどの多くの異性の人外と交わらされた。
――――
日光が照らす村の広場で数匹の虫に囲まれながらマティスは犯されている。蟲姫に歯向かった彼女を気に入らない虫たちが家から連れ出し、マワしていた。
噛み千切られそうだからと、突っ込まれたことのない割れた口に甲虫の陰茎を押し込まれていた。頭を掴まれて喉を突かれるという慣れない感覚を感じさせられている中、マティスに跨がれている虫が腰を持ち上げ子宮口をペニスで突き上げる。マティスの左右にいる二匹の虫は自分のペニスを彼女に握らせ扱がせていた。
こうして同時に犯されるのは数回目であり、金髪、仮面の顔、緑の華奢な鎧は精液で白く汚されていた。そんな哀れな彼女の姿を兜の頭をした雄たちは視姦し、髪が生えている仮面の顔をした雌たちはあざ笑っている。蟲姫も群衆に混ざってマティスの堕落を笑顔で観ている。最初は配下の独断に注意していたが、輪姦されるマティスの姿を見て許可し観ている。
精を外と中にぶち撒けられ、雄たちに離れられたマティスは精液塗れで横たわり、精液が残っている口でなんとか息をする。だが、別の雄たちが近づくのを見て、深呼吸すら許されないかと思った。体力を失っていた彼女は逃げ出すこともできず、一歩一歩近づく雄たちを見るしかできなかった。虫の人外に変えられ、自分が過ごした村で虫たちに犯され続ける。そんな状況に恐怖と絶望を感じる中、期待が混じっている自分に涙が溢れる。
「皆さん」
観ていた蟲姫が声を上げた。虫たちの視線が彼女に集まり、マティスに迫っていた雄たちは立ち止まった。不届き者への制裁が中断されたことに不満が募るが、それを無機質な仮面や兜に出さずに蟲姫に注目する。
この場にいる全ての虫が聞いていることを確認した蟲姫は話し始めた。その内容はマティスの耳にも入っていく。
「私に攻撃しようとした彼女を晒して、痛めつけたいという気持ちはわかります。ですが……」
目を細め、口角を上げてこう言った。その表情にマティスは恐怖を感じた。
「これでは私は物足りないのです」
…………
広場から運ばれていたマティスは地面に投げ出させた。白い液が付着する体を起こしたマティスは、視界に映るモノに背筋が凍る。
木で作られた墓標。死んだ村人たちを埋葬してきた多くの墓の前にマティスは移動させられていた。これからの起こる出来事を想像し、すぐに逃げ出そうとする。墓の前でされるなんて……
もちろん、道徳を失った虫たちが見逃すはずがなく、彼女を押さえつける。
「お願い! これだけはやめてッ! 墓の前で犯さないでッ! 死んだ人の近くだけは……!」
泣きながらも懇願するマティス。振り解こうとする彼女をしっかり掴み、無理やり正面を墓に向ける虫たち。近くに蟲姫が立っており、笑みを浮かべながらマティスに話しかける。
「もう人間であることを諦めたらどうですか? 生きるために親や愛人を喰らう虫になれば、そう苦しまずに済みます」
「もう襲わないからッ! もう二度と攻撃しませんからッ!」
「それなら……これから言う言葉を墓に向かって真似れば、ですかね?」
その言葉に何度も頷くマティス。笑みが止まらない蟲姫は言葉を発した。
「『天国にいるお父さん、お母さん、村のみんな』、どうぞ」
「て、天国にいる、お、お父さん、お母さん、村の……みんな」
「『あなた達に育てられながらも、こーんな虫の化け物になってしまいました』」
「えッ!?」
蟲姫の言葉に驚くマティス。残酷な内容を、それを墓で眠る者たちに向かって真似る、出来るはずがない。
口を閉じ、黙り始めた彼女を雄たちが持ち上げる。突然の行動に驚くマティスの真下で、一匹の雄が仰向けになって陰茎を勃たせる。準備を整えた雄に気づいたマティスは、慌てて口を開き、涙を流しながら復唱する。
「あ、あなた達に……そ、育てられ、ながらも……こ、こんな……虫の……化け物に、なってしまいました……」
言い終えた直後、大勢の笑い声が響いた。マティスが見えない背後で、多くの虫たちが笑っていた。
墓前での死者を貶す発言、虫たちからの嘲笑、そして、蟷螂の人外に変えられた挙げ句、虫にマワされた体……
その瞬間、彼女の中で何かが終わった。
「よくできました♪」
そう言いながらマティスを解放するよう雄に命令する蟲姫。
放されたマティスは下にいた雄に跨る。挿れられておらず、割れ目の前に陰茎があった。渋々起き上がろうとする雄だが、マティスが体を動かし自分から挿入させる。予想外の行動に雄が困惑する中、マティスは腰を上下に運動させる。
それを見た蟲姫がドス黒い笑みを浮かべて尋ねる。
「お墓の前ですが、よろしいでしょうか?」
「もう……人間じゃないです。死んだ人間なんて……知りません」
舌を垂らして話すマティス。蟲姫はその場を去っていき、すれ違いに雄たちがマティスに群がっていく。
割れた口に陰茎を入れられ、両手で陰茎を扱ぎ、騎乗位で腰を突き上げられる。射精されては別の雄に犯され、乱交に参加した雌たちに指でイカされる。
村の墓前での乱交は長く続いた。