とある山奥にひっそりと存在していた温泉街。かつては庶民から貴族といった多くの人々で賑わっていたそこは、人だった異形――ヒトデナシの群れに襲われ、今では人っ子一人いない廃墟となっていた。手入れされていない街道にはヒトデナシにはならなかった人骨が散らばっており、手入れされない建物は崩れかけている。かつての面影は全くないと言っていいほどだ。
そんな中、空間に浮かぶ口が現れては何かを吐き出した。
吐き出されたのは少女のようななにかで、両足で歩道に着地した直後、空間に浮かんでいた口は消滅した。吐き出された少女のようなものは辺りを見渡し、ある方向に向かって歩き出した。着ている内臓のようなコートに付いている頭巾から、赤と青の二つ結びの少女が疲労を滲ませた顔を見せていた。
「今回も期待外れだった……」
そう漏らすこの少女は異形の少女――ゼノノア。
この世界を遊び場とし、人類をヒトデナシに作り変えている上位存在である。
異世界にも行き来できる能力を持ち、この温泉街跡地に来る直前も様々な世界を侵入しては自分の影響を広げようとしていた。
しかし、異世界に行く度に体力を消耗してしまうため、楽しいことを思いつかない限りは行かないと決めていた。仮に楽しいことを思いついても、つまらなかったりと良い結果にならないことも多いが。
今回も期待外れだったゼノノアは、体力を癒やすためと精神を落ち着かせるために温泉に入りに来たのだ。ゼノノアの存在を知る者は彼女が温泉に入ることを珍しかるが、彼女にとってはただの湯浴みに過ぎない。
街の外れにある岩場へ向かい、天然温泉の縁でゼノノアはコートを脱ぎ捨てて裸になった。彼女の裸体は湯気で見えない。
「ふぅ……」
疲れたような溜め息を吐き、ゼノノアは湯船に足から浸かっていく。肩まで浸かった彼女は手足を伸ばして気持ち良さそうな表情を浮かべた。
「あ〜……気持ちいぃ〜」
ただのお湯とは違う温泉が身体に染み込んでいくのが実感できる。強張っていた全身の筋組織が解れていく。
しばらく堪能していると、不意に人の気配を感じた。しかも、複数の者達にいつの間にか囲まれている。
一体何事かと思い、周囲を見るゼノノア。
すると、そこには一糸纏わぬ姿のヒトデナシ達がいた。鯰や鰻といった様々な種類の淡水魚達だ。
確か海のヒトデナシの代表として“人魚の歌姫”を作ったように、川や池、湖といった淡水のヌシみたいな存在を作ってたんだっけ。どういう姿をしていたかはすぐに思い出せないが、おそらくこいつらはそのヌシの手で変えられた雑魚だろう。
魚でありながら人の形をしている彼らは皆、ゼノノアに興奮しており、鼻孔をヒクつかせて股間を勃たせていた。
「……先客いたんだ」
予想外の出来事に驚きの声を漏らすゼノノア。
そして、その隙を突いて半魚人達が一斉に襲ってきた。すぐさま応戦しようとするゼノノアだが、何故が頭がぼんやりしてしまう。のぼせたとしては温泉に入ったばかりなのに。
あっという間にゼノノアは魚人達に捕まり、四肢を押さえつけられてしまう。暴れようとするが、四肢を拘束する力は強く抜け出せない。普段なら容易く抜け出せるはずなのに。
「異世界から戻ったばかりじゃあ……体力がないか」
考えを口に出しながらも必死に抵抗するが、半魚人は構わずぬめった腕でゼノノアの身体を拘束していた。そんな彼女の前に一人の半魚人が出てきた。
長い髭が一対生えている鯰の頭そのものの頭部、真ん丸に太った身体が特徴のそいつは、ここにいる半魚人共のリーダーのようだ。
ナマズ男がゼノノアの前に立つと、彼女に話しかけてきた。
「お前が異形の少女ゼノノアか? まさか温泉を楽しむ趣味があったとはなぁ?」
「……だから? そのゼノノアさんの趣味を邪魔して楽しいの?」
ゼノノアは呆れるように言った。しかし、その言葉を聞いたナマズ男は笑みを深めるだけだった。
「ああ楽しいのう。そして、お前みたいなガキを陵辱するのもよぉ」
そう言ってゼノノアから視線を外し、別の方向を見た。釣られてゼノノアもそちらを見ると、数人の半魚人が股間に勃っている竿を自分の手で扱いでいた。その先端にはゼノノアが脱ぎ捨てたフード付きコートがあり、次の瞬間、陰茎から放たれた精液に降り注がれた。
ピンク色のコートが白濁に汚れていく様子を見つめていたゼノノアは、リーダー格に振り向いて言った。
「ただで済むと思ってるわけ? これから私にすることは」
「なーに、それは承知だ。ならば悔いが残らぬようお前を犯し尽くすか、ただで済むよう細工をしたのだからな」
その言葉を聞いてゼノノアは自分の身体に力が入らない理由を理解した。
先程、自分が浸かっていた温泉には筋肉を必要以上に緩ませる液体が混じっていたのだ。恐らく半魚人共は皮膚から液体を分泌することが出来る。その証拠に周りにいる他の半魚人の全身から汗のように液体を垂らしている。
ナマズ男が合図を出すと、ゼノノアの四肢を掴んでいた半魚人達は彼女を温泉から引き上げ、仰向けにさせた。
岩場で仰向けにされ、四肢を押さえられているゼノノアの裸体を見下ろすナマズ男。一緒に見る半魚人達もいたが、悲鳴を上げて目を反らした。
顔は青と赤の二つ結びをしている普通の少女と変わらぬが、その首下はまさに異形だ。
上半身と下半身はそれぞれ肋骨と骨盤を模した外骨格で覆われており、押さえられている四肢も同じ材質の甲殻に覆われている。
その関節などの隙間から覗かせるのは、血管や神経系が混じった筋組織のような管状の器官だった。
この異様な肉体こそがゼノノアの正体である。
晒されたゼノノアの身体を目にして、思わず吐いてしまう半魚人が何人か現れた。無理もない、化け物に成り下がった元人間の彼らでも目の前の少女は理解できる存在ではなかったからだ。
「下っ端さんには私のボディはお気に召さなかったみたいね。こんな私を犯させるなんて罰ゲームじゃない?」
「ふむ……そうでもないぞ。むしろワシは幸運だと思っとる。上位存在を犯せるとはなぁ!」
興奮しながらそう言ったナマズ男は、仰向けのゼノノアに覆い被さる。彼の男性器はすでに勃起しており、それを見たゼノノアはため息をつく。
そんな彼女に構わず、ナマズ男は己のペニスをゼノノアの女性器にあてがい挿入しようとする。顔以外の皮膚がないゼノノアの股間は骨盤底筋が剥き出しにされており、そこに存在する膣口を無理やりこじ開けるように亀頭を押し込んでいく。
「んぐ、ふぅ……」
ゼノノアは苦しそうな表情を浮かべるが、すぐに苦痛とは別の感覚が押し寄せてくる。それは快楽ではなく違和感に近いものだ。
慣れないなぁ、この感覚は……
本来あるべき場所にない物が押し込まれる不快感。そして何よりも、体内に侵入してきた肉棒によって内臓を圧迫されるような気分の悪さ。しかし、それでもゼノノアは抵抗しなかった。こんな格下の連中はいつでも殺せるし、少しはいい思いをさせてもいいだろう。そう思って耐えてやっているのだ。
やがて肉棒が全て収まると、ナマズ男はゆっくりと腰を動かし始める。膣壁が陰茎に擦られ、ゾワリとした感触を覚えると同時に身体の奥から熱くなっていく。
あーもう、早く終わってくれないかな。こんなことならさっさと潰せばよかった。
心の中で愚痴りながら早く終わらせるために、ゼノノアは相手の動きに合わせて自分の身体を動かしてやる。すると、肉同士のぶつかり合う音と共に快感が全身を駆け巡っていく。
しばらく肉棒を受け入れていると、ナマズ男が突然笑い出した。
「フハハッ! どうした? 随分とおとなしいではないか。もしかすればお主はこうされるのが好きなのではないか?」
「違うよ。あなた達が惨め過ぎるから合わせてあげてるだけなの」
ゼノノアの言葉を聞いたナマズ男は鯰の顔を真っ赤にして怒り出す。
「調子に乗るでないわ! 誰が貴様などに情けをかけられるか!!」
激高した彼は、そのまま勢いに任せて激しく腰を打ち付け始める。何度も突かれる度に身体の中をかき回されているようで、ゼノノアは眉間にシワを寄せた。
「ぐ、う、あっ……そろそろイキそうだな。では中に出してやろう」
そう宣言するナマズ男にゼノノアは反応することなく、ただされるがままになっていた。
「ふん、余裕ぶっておるようだのう。ならば望み通り、たっぷり注ぎ込んでやるとしようか!!」
ナマズ男は更に強く打ち付けるようにピストン運動を繰り返し、ついにその時が訪れる。ゼノノアの子宮口を突き上げた瞬間、大量の精液が放たれていく。その衝撃でゼノノアの身体は大きく仰け反り、その反動でナマズ男のモノも引き抜かれた。
ナマズ男が離れると、ゼノノアの秘所からは白濁した液体が溢れ出し、岩場に広がっていく。
「はぁ……これで満足した?」
肋骨の上半身を起こして息を荒らげながらそう言うゼノノアに、ナマズ男は不満そうな様子を見せる。
「本番はこれからだぞ。しかし、そのような反応だとつまらぬな。小細工を施させてもらおう」
彼が指を鳴らすと、手下の一人であるウナギ魚人がゼノノアの頭に近づく。そして頭部をヒレの付いた両手で掴むと、ゼノノアの口に自分のイチモツを押し込んだ。
いきなり口の中に異物を入れられたゼノノアだったが、すぐに状況を理解して舌を動かしてやる。人間と比べて異様に長い舌を絡めるように動かし、口の中の異物を刺激する。
最初は強気でいた相手だが、次第に呼吸が荒くなり始め、口からはヨダレが垂れ始めていた。その様子を上目遣いで見ながらもゼノノアは奉仕を続ける。
「ん、ちゅ、れろ……」
しばらく続けていると、口内の物がビクビクと震え始めた。射精が近いのだろう。それを察したゼノノアは亀頭をしつこく舐めて、一気に責め立てる。
すると次の瞬間、口内にドロっとした熱いものが吐き出された。粘り気の強いそれは飲み込むのに苦労し、なんとか全てを飲み干すことができた。
その様子を見ていたナマズ男に振り向き、口から精液をこぼしながら言ってやった。
「ぷはっ……ごちそうさまでした。なかなか美味しかったよ?」
「ふん。その効力がすぐに現れるぞ」
「……え?」
ナマズ男がそう言った直後、ゼノノアの身体に変化が現れる。
先程子宮に出された精液の熱と感触が下腹部に広がり、それが徐々に全身の隅々まで侵食していくような感覚を覚えた。
「あ、あ、あ、ああ……」
ゼノノアは自分の体を抱き締め、声にならない声を上げていた。そんな彼女にナマズ男は語りかける。
「気分はどうだ? 今まで味わったことのない快楽を感じているはずだ」
「う、うぅ……これぐらいで、私が屈服するとでも思ってるの?」
「ほう、まだ減らず口を叩く元気があるのか。ならもっと楽しませてやろう」
彼はそう言いながらゼノノアの膣口に自分のモノをあてがい、ゆっくりと挿入していった。一度目と違って、刺激が強くなっている。
「く、うっ……これは中々耐えられそうにないよ……」
「そうか。では早速出させてもらうとしよう」
ナマズ男は腰を動かすスピードを上げる。擦られる膣壁、突かれる子宮口。その二つの刺激にゼノノアは必死に耐えようとしていた。
しかし、下腹部が盛り上がるほど何度も突き上げられ、虚しく絶頂を迎えてしまう。
「ぐ、あ、あっ、イクッ!」
ナマズ男が一際強く打ち付けた時、ゼノノアの子宮には二度目の大量の精液が注がれていった。あまりの量の多さに結合部から逆流してきた白濁液が、ゼノノアの骨盤底筋を伝って地面に滴り落ちる。
「ふん、こんなところだな。そろそろいいか」
ナマズ男はイチモツを引き抜くと、ゼノノアの秘所からはゴポォという音と共に、収まりきらなかった白濁液が流れ出した。腹を押さえながらもどうにか体を起こすゼノノアだが、彼女の体を襲う疲労と快感が目に見えていた。
「あ、あう……お腹が重い……」
「まだまだ終わらぬぞ。今度は部下共の相手をしてもらおう」
ナマズ男がそう言うと、半魚人達がゼノノアに近づいてくる。その一人が仰向けになっているゼノノアの背後に潜り込み、勃起した陰茎を挿入しようとして来た。また膣を犯されると思っていたゼノノアだが、その半魚人が狙ったのはアナルだ。
肛門を貫かれ、直腸に異物が入ってくる感覚にゼノノアは悶える。
「いぎぃ、 な、なんでそこをぉ?」
「そこも悪くはないからな。お前も少しは楽しめるだろう」
「たのしむ、わけ……ない」
ゼノノアは歯を食い縛り、声を押し殺す。しかしそれでも漏れてしまう。その様子が面白かったのか、ナマズ男はゼノノアの頭を撫でる。ヒレのような手から分泌されている粘液が彼女の二色の髪を汚していく。
「頑張るじゃないか。よし、この小娘に褒美をくれてやれ」
「ひゃうん!?」
半魚人がゼノノアに覆いかぶさり、自身の口で彼女の口を塞いで舌を絡めてきた。
魚と接吻されたゼノノアはすぐに突き放そうとするが、膣口を陰茎に挿れられてしまい、動けなくなってしまった。
「んちゅ、れろ、じゅぶ……」
口内を舐め回され、唾液を流し込まれる。その間に上下の半魚人が腰を振ってくる。
二人の半魚人に挟まれた状態で膣道と直腸を交互に突かれ、結合させられている膣と肛門から淫らな水音が鳴る中、ゼノノアは快楽に堕ちないように堪えていく。
しかし、それも限界に達しようとしていた。
「あぁ、ダメぇ……イッちゃう!」
その言葉と同時にゼノノアの尿道口から潮を吹き出し、同時に膣口と肛門も締め付ける。その動きによって射精してしまったのか、ゼノノアの胎内と腸内で精液が吐き出された。
両膝がカクつく中、前後の半魚人はイチモツを引き抜いた。引き抜かれた瞬間、栓を失ったかのように2つの穴からは大量の白濁液が流れ出す。
「あ、あ、ああ……」
ゼノノアはその快感からか、身体をビクビクと痙攣させている。その様子に満足したナマズ男は彼女の前に立つと、髪を掴んで顔を上げさせた。
「まだまだ終わらぬぞ? ただで済むようにしたからな」
「くっ……」
ゼノノアは悔しそうな表情を浮かべるも、身体に力が入らない状態なので抵抗できず、そのまま多数の半魚人に輪姦されるしかなかった。
数時間後……
異形の少女を犯し尽くしていた半魚人達は嘲笑いながらどこかに去り、残されたゼノノアは白濁液の海となった岩場で仰向けに倒れていた。
全身を覆う外骨格は精液や体液で汚れており、その隙間にある触手状の組織にも染み込んでいく。
痙攣する骨盤底筋にある膣口と菊門から白濁液が漏れ出ている。力なく開いている口からは精液と唾液がこぼれ出ており、瞳も虚ろになっている。
これが全てのヒトデナシからも恐れられているゼノノアだとは誰も思わないだろう。
「あ、あぅ……あ、あ……」
時折喘ぐ声を漏らすゼノノア。人間の身体を好き勝手に作り変え、
そんな彼女に近づく足音が聞こえてきた。それはゼノノアにとって救いの手なのか、それとも更なる絶望を与える悪魔なのか。
「ゼノノア様ー! 始祖様ー! なんという姿になってるんですかぁ!!」
背中に三対生えている腐りかけの羽、頭上の神経系で出来た光輪、瞳が異様に小さい眼。
修道服を着て現れたのは、ゼノノアを盲信する天使モドキだった。彼女はゼノノアの姿を見るとすぐに駆け寄り、彼女を抱き上げる。
「大丈夫ですかぁ、ゼノノア様!? 始祖様の身体を穢して……許せないですぅ!! 今すぐ浄化してあげますねぇ!!」
そう言いながら激しい舌舐めずりをする天使モドキに、ゼノノアは何も言わずにただ見つめることしかできなかった。これから浄化という名の凌辱に耐えるよう少しでも体力を回復させるため、今は黙っているしかない。
この後、ゼノノアはこの天使モドキに犯されることになるのだが、それはまた別の話である。