第25話
ご主人様に仕える家政婦である私は、ご主人様よりも早く起き、遅くに寝なければなければなりません。
と言っても、代わりに昼頃に仮眠をとらせてもらっているため、睡眠不足にはなりません。
本日も、鳥の囀りと共に目を覚ましました。
朝起きた私がまず行うことは、下着を履き替えること。
起きると下着がいつもグチュグチュになってしまっているため、下着を下ろした後に快感を感じない程度に軽く拭って、新しい下着を身につけます。
ドロワーズを下ろすと、ネバッとしたものが糸を引きました。
それはいつものことですが、今日はいつもより多いみたいです。
その証拠に、下着やドロワーズだけでなく、シーツにもシミができてしまっています。
私は上下の全てを脱ぎ去り、生まれたままの姿になりました。
そして、べったりと濡れそぼっている秘部を、用意していたタオルケットで拭き取ります。
「っ!?」
布が触れた瞬間、ビリビリ!と激しい電流が流れたかのような快感が走り抜けました。
瞬間、心の底から秘部を掻き毟り、絶頂へと登り詰めたい欲望が溢れます。
しかし、私には自分の秘部を触り絶頂へ達することは許されていません。
その権利があるのは、ご主人様だけなのです。
私は出来る限り快感を感じないよう、秘部から溢れ出すお汁を拭き取ります。
快感を感じてしまうと、またお汁が出てきてしまい、いつまでたっても拭ききれないからです。
洗い流さないと少し気持ち悪いですが、流してもすぐに濡れてしまうため、そして何より、お風呂は未だ入るわけにはいかないため、ここでは我慢しています。
綺麗な体になった私は、ショーツを履き、新しいドロワーズを身に付け。
寝巻き姿からメイド服に早変わりです。
ここから、私の家政婦としての仕事が始まります。
今日は運悪くシーツまで濡れてしまっていたため、後で選択するように剥いでおきます。
そして、引き出しから新しいシーツを取り出し、ベッドへセッティングします。
とある事情でよく汚れてしまうので、この家にはシーツが何枚か常備されているのです。
シーツを取り替え、一仕事終えた私はカーテンを開け、朝の日差しを部屋に入れました。
「ふう。今日もいい天気。」
清々しい程の晴天。良い洗濯日和です。
私は机に出していた、チャームポイントのホワイトブリムを頭につけると、部屋を後にしました。
早朝と言っても、この家にはすでに働いている人たちがいらっしゃいます。
ご主人様がお世話になっている八百万家では無数の使用人がおり、昼夜問わず働いています。
私は一直線に厨房へ向かい、この家お抱えのコックへと挨拶をして調理台の一角へ立ちます。
ご主人様は、プロの料理人が働いている家でも、私の料理を食べられます。
私の料理がその道のプロの方に勝てるとは思えないのですが、ご主人様は私の食事を気に入ってくださっています。
そのことが何より心よりより嬉しく、ご主人様専用の家政婦冥利につきます。
そんな事を考えて、どうしても口端があがりニヤニヤしてしまいます。
ご主人様に頼りにして頂く事こそ、私たち家政婦にとって至高の喜びなのですから。
ご主人様の好まれるのは、高級で大仰なものではなく、家庭的な料理です。
私は昨日より煮付けておいた肉じゃがを火にかけて温めます。
ご主人様は、一晩寝かせて味を染み込ませた煮物が大好物なんです。
ここの料理人の方々は、肉じゃがなんて作りません。ましてや、昨日の残り、なんてものは使いません。
肉じゃがを温めている間、小さなサラダを作ったりお湯を沸かしてコーンスープとホットココアを作ります。
ご主人様はどちらのお飲み物も好きなので、両方作っておきます。
両方飲んでくださる時もありますが、ご主人様がお口をつけなかった方は、私が責任を持って飲み干します。
朝食なので、お米や肉じゃがは少なめに盛り付けます。
…肉じゃがを見ると、雪子さんを思い出してしまいます。
雪子さんというのは、私がご主人様と運命的な出会いをする前からご主人様に支えていた方です。
コロコロと女性をアクセサリーのように取り替えるご主人様ですが、気に入った女性はこうして「キープ」なされます。
「初めて」だった私のことを妹のように可愛がってくださり、日本の料理を教えてくださった、私にとっての先輩。
雪子さんは私のように元々家政婦をしていたという訳ではなく、オフィスで働く役持ちキャリアウーマンでした。
ご主人様がお仕事中に街中で
あまりにもご主人様が他の「おなほ」の方々と比べて雪子さんを贔屓するので、恥ずかしいことですが私も少なからず嫉妬していました。
ですが、接する度に、話す毎に。私は美しく朗らかな彼女にどんどん惹かれていきました。
初めは見た目とお金目当てだったはずのご主人様も、雪子さんの内面にも惹かれていったのだと思います。
私と同じく綺麗な金の長髪をされていて、そこから親近感を持ったと記憶しています。
瞳は、私が丸っこくて子どもっぽいのと反対に、雪子さんは切れ長で大人な印象を受けます。
雪子さんは私の目が可愛くて羨ましいと言ってくださいましたが、私は雪子さんの目の方が素敵に見えていました。
そんな彼女は、ご主人様が「解雇」なされてから今では会うどころか連絡を取ることもできません。
一番の古株だった彼女が抜けたことで、今は私がご主人様と最も長く連れ添っていることになっていまいました。
「あちっ」
考え事をしていたら、温めていた肉じゃがの鍋で指を火傷してしまいました。
こんなことでは、ご主人様だけではなく雪子さんにも怒られてしまいます。
出来上がったお料理は、冷めないうちにご主人様のお部屋まで運びます。
ご主人様のお部屋の前には、2人のメイドさんが立っていました。
この方たちは、ご主人様が選ばれ、傍付きになされたこの家で働くメイドさん。
使い走りに、性処理に、給仕に、警護に、掃除に。仕事は沢山あります。
部屋に呼ばれてお情けを受けることが出来る日もありますが、今日はどうやらそうではなく。
ご主人様を起こさないよう、部屋の外で私を待っていたようです。
ご主人様は、朝の
メイドの2人は、私が扉の前へと辿り着くと一礼をし、両手のふさがっている私の代わりに扉を開けました。
ご主人様の部屋に、ノック無しで入ることが出来るご主人様の傍付きは私だけです。
「ご主人様。朝食のご用意が出来ましたよ。」
私は無遠慮に部屋へと入り、部屋の内情を確認します。
カーテンが締め切られ、ムワッとした性臭が鼻につきます。
私はあまりの馨しさにぞぞぞ、と肩を震わせてしまいました。
どうしても、この臭いを嗅いでしまうと、ご主人様とのことを考えてしまい、ショーツにシミを作ってしまいます。
ベッドの上では、裸のご主人様と、同じく裸のお客様。
そのお2人が体を重ねるように絡み合って熟睡されています。
裸の男女が2人ベッドの上。ご主人様が昨日の夜に何をしていたのか伺い知れます。
それを意識すると、きゅう、と心臓が掴まれたように苦しくなります。
この方は、確か昨日ご主人様がこの家へと招かれた雄英生徒だったと記憶しています。
少し鋭い印象を受けますが、全体的に可憐でご主人様が気に入られたのもわかります。
ですが、私が気になっているのはご主人様の方。
就寝なされている今、あどけない表情に庇護欲をそそられます。
いつもの表情も勿論好きなのですが、こういう隙だらけなご主人様も素敵です。
私の事を信頼しているご主人様が、とても愛おしいです。
今からご主人様に出来る栄誉の事を考えると、その悦びだけで達してしまいそうです。
「ご主人様、失礼します。」
私は朝のご挨拶をするため、料理を机の上に並べ。
ご主人様の麗しい唇へと迫った。