ある一室に一組の男女がいた。
にやけ顔の少年と虚ろな目をした少女。
「オレのパートナーは委員長か。」
「……」
「なんだよ、もっと嬉しそうにしろよ。オレのことが嫌いなのはわかるけど宇宙人サマの行ったテストで相性がいいって結果が出ちまったんだ。諦めて楽しもうぜ」
隣に腰かける少女を抱き寄せようとする。
「……っ」
「……!あれ、もしかしてハタの力に抵抗してる?」
「そう、よ……」
「へえ、すごいな。どんな精神力してるんだよ」
抵抗しているといっても完全なものではないらしい。
腰を抱き体をくっつけても逃げられはしない。
「精神は堕ちてないけど体は逆らえない感じか。こりゃ楽しめそうだ」
「……んっ!ふ……やめてっ……んぅ」
いきなり唇を奪われ少女は目を見開いた。
逃げようとするが体が思うように動かせない。
何度も何度も唇を奪われる。
初めは軽く触れ合うだけだった唇が徐々に湿り気を帯びて密着度をあげチュッ、チュッと熱い音を立て始める。
「……ッ!最低ッ……んあっ……どうしようもないやつだと思ってたけど、んぅっ……ここまでのクズだとは、思わなかったわ」
キスに溺れそうになりながら合間合間に侮蔑の言葉を投げる。
「興醒めするようなこと言うなよ……ま、オレはその台詞で逆に燃えるけどね」
「はあ?! んぅぅっ」
キスが激しくなる。
度重なるキスで強制的に濡れさせられた粘膜と粘膜がぬるぬるぬちゅぬちゅと触れ合う。
唇だけではない。
舌を入れられ、ねっとりと口のなかを探られていた。
――なに、これぇ……こんなの……
溶けてつながってしまうのではないか。
そんな感覚に襲われる。
同時に頭をぼうっとさせる痺れが広がった。
ただでさえ自由に動かない体にだめ押し。
「……♪」
舌を侵入させ少女の口内に唾液をぬりたくりながら少年は少女の首筋に手を伸ばした。
「んふっ……んんっ」
少年の指先が顔の輪郭をなぞる。
首筋をたどりうなじの方へちょっと寄り道。
夏服からのぞく細い腕、胸元や脇腹、ふとももの方にまでちょっかいをかけ、首筋に戻る。
ゾクゾクする痺れが触れられた場所から全身へと広がって思考を溶かしていく。
少年の手がリボンに触れた。それを外しブラウスを脱がせていく。
「うあっ……んちゅっ……んあっ」
制服を脱がされているのに、ディープキスに溺れさせられている体では何もできない。
あっという間にはだけられた。
「委員長の胸、キレイだね」
「くっ……んむっ」
キスと愛撫。
口を吸われ胸に手を入れられても少女はされるがまま。
「覚悟を決めたな。いい顔だ」
「何が、いい顔よ……」
「ピィピィ泣きわめかれるよりはずっといい。」
「……んっ……泣き虫でも、胸が大きい方がいいんじゃない? あたしの胸はあの子ほど大きくないわよ…」
「大きけりゃいいってもんじゃないよ。重要なのは誰の胸かだ」
美しく奥ゆかしい山のふもとに触れる。じわじわと責めながら徐々に刺激を強くしていく。
若い乳房に触れられ、熱くひりつくような感覚が胸に広がる。
痛みと快感の間。少年の手技によって少しずつ快感の側へと振れていく。
胸がドキドキと高鳴って熱が下腹の方にまで伝い落ち始める。
「ん……」
「委員長の胸を好きにしてる。大きさなんかよりよっぽど大事なんだよ」
「なに、それ……?あっ」
少年が乳房に唇を寄せた。
まわりに口づけて先端を口に含む。
「あふ……んんっ」
唇でくしゅくしゅと弄ばれ、ちゅうっと吸われ、唾液をまぶすように舌で転がされ、少女は身をくねらせる。
少年が上目遣いで悪戯っぽく笑いかけた。
「声もとろけてすっかりその気になったか?」
「ううっ……そんなことないわ」
「あれ?真面目な委員長が嘘なんてついていいのかな?」
「うそなんか……」
「乳首がビンビンになってる。その気になってる証拠じゃないかな」
「~~ッ!!」
硬くなったところをくりくりと責められ電撃に似た感覚に貫かれる。
塞がれた口から艶かしい喘ぎ声があふれでた。
「あたしのからだに、なにしたの……?こんなの、 絶対におかしい……」
「オレは何も?ちょっと刺激しただけだよ。委員長がもともとエロかっただけじゃないか?……委員長もムッツリだったってわけだ」
キスして触って吸って
それを「ちょっと刺激しただけ」とさらりと言う少年に言ってやりたいこともあったが、それよりも気になることがあった。
「あたし、も……?まさか他の女の子に……」
「ある真面目くんのことだよ。……他の女に手を出してたらなんだ?妬いてるのか?まだやってもないのに彼女面されちゃ困るね」
「はあ!?そんなわけないでしょう!」
「はははっ、ならいいよ。とんでもなく面倒くさいハズレくじを引いたかと思ったけど違ったみたいで安心した」
「くじって……いい加減にしなさいよ」
「文句は宇宙人様に言ってくれ。オレは和合せよって命令に従ってるだけ。委員長もおとなしく従えよ」
「くぅ……」
はりつめた胸を少年の手に入れられ嫌になるほど丹念な愛撫を加えられる。
宇宙人の命令になど従わないと言おうと開いた唇は少年によって塞がれた。
舌を入れられ粘膜同士をねっとりと触れ合わされる。
彼の情報がたっぷりと入った体液をどろりと流し込まれる。
少女はそれをごくんと飲み込む。
ここまで何度も飲み込まされ、不思議と嫌な感じがしなくなっていた。
――相性がいいってこと?あり得ない……こんな最低な男と……
否定する心とは裏腹に鼓動が早くなり下の方が熱くほどけていく。
……
「宇宙人サマがどんなテストをしてペアを決めたのか知らないけど、オレたちの相性がいいっていうのは本当かもな。こんな長い時間キスをしてて飽きないなんて初めてだよ。いつまでもしてたいぐらいだ」
「うぅっ……」
指が少女のお腹をなぞりおりていく。
「委員長ももっとしたいって思うだろ?」
「思わなっ――いぃ♡」
少年の腕に抱かれ至近距離で見つめられドキリとする。
熱くなった部分を愛撫され必死に否定しようとした声がみっともなくはねあがる。
「びちゃびちゃ。濡れやすいんだな」
「あんなにされたらそうなるに決まってるでしょ……」
「そうか?委員長がエロいだけだろ」
「ふあ♡そこっ……らめぇ♡んむぅ」
スカートに潜り込んだ手が少女の秘部を探る。
背伸びしたところに触れられビクンと体を反り返らせる。
可愛らしい悲鳴をあげる口をまたも塞がれた。
ピチャピチャと水音が立つ。
「はあっ……あむっ……んふっ」
上も下も乱され制服も下着も肝心な場所を隠してくれない。恥部をさらした少女の肌にまとわりつくただの装飾と化していた。
「そろそろいいかな。キスはしながらでもできるし」
「ふあっ……ああっ」
ギュッと抱き寄せられたかと思うとあっという間に押し倒されてしまった。
少年がのしかかってくる。
熱いものが少女の下腹に押し付けられる。
その硬さと大きさに少女は恐怖を覚えた。
「あたってる……」
「委員長が可愛いすぎてもうギンギンだよ」
「ほんとに、しちゃうつもり……?」
「ああ」
「フンッ……仕方ないわよね……命令、だから」
ハタに抗う力がどういうわけか薄れていた。
それがなくてもこんな状況に追い込まれたら普通の女の子ならとうの昔に諦めている。
「いや。命令ってのもあるけど」
「なに……?」
言葉を切った少年がのぞきこんでくる。
この距離で見つめられるとドキドキする。
真剣な顔。
何を言うのかと色々想像して少女はグルグルとめまいをおこしそうになる。
少年がニコッと優しく笑った。ただし、口から出てきた言葉は、
「単純に委員長とやりたい。可愛い顔を見せてくれた委員長をもっともっと泣かせたい」
「やっぱり最低っ……ひいぃっ!」
ギチギチと音が聞こえてきそうなほど女体を無理やり開かれる。
「痛いか?」
「いっ、痛いに決まってるでしょ!」
「戦場で大ケガしたことが何回もあるだろ?それに慣れてるから平気かなと思ったけどやっぱり痛いのか」
「それとこれとは違うから……んぅぅっ」
本音はそこまでではない。痛いふり。少女は無意識に演技する。
「しょうがねぇなあ。これで多少は気が紛れるか?」
「ひっ♡ちょっ、ちょっと……くすぐったいっ……ひゃうぅっ♡」
少年の手と口が少女の肌を這い回る。
唇に、首筋に、胸元に。
お腹や脇をなぞられる。
キスの雨とかえってぞっとするほど優しい愛撫。
甘く蕩けるような刺激。
「もういいよな。いくぞ委員長、大人への一歩だ」
「え?まだ、だったの?」
「何言ってるんだ。まだ先っちょしか入ってないぞ?本番はこっから」
「うそ、そんな……待って」
「こっちの口はそうは言ってないよ。もうトロトロで、むしろチンポ吸い込もうとしてる。……もしかして演技?オレは素直な女が好みかな」
「あっ♡」
不良少年に一気に貫かれた。
……
凄腕のスナイパーを演じながらも戦場を駆け、ときにはおとりになったりと狙撃手らしからぬ戦い方をしている少女。
激しく動き回っていたせいもあるのか痛みは想像していたほどではなかった。
……とはいえ体を開かれた直後。
少女は汗びっしょり。くたくたになっていた。
「く……うぅ……」
それになにより恥ずかしい。
そこらじゅう火照って仕方がない。
赤くなった顔を隠すように少年に背を向けた。
「大丈夫か?」
華奢な体を不良少年に後ろから抱き締められる。
白い背中に意外に鍛えられた胸板が密着した。
「え、ええ……大丈夫……」
絡み付く腕からも力強さが伝わってくる。
制服は脱がされ、彼もほぼ裸。
無理やり抱かれて嫌だったはずなのに触れ合う肌から甘い痺れが広がっていく。
ちょっと動いて擦れあうだけでも頭が真っ白になるほど。
――信じられないけど、肌が合うってことかしら……?
真面目な委員長とやんちゃな不良少年。
よくある組み合わせだ。
ありきたりすぎて笑ってしまう。
「しかしまさかこんなことになるなんて思わなかったよな」
彼の腕に力がこもる。鼓膜を震わされ甘い戦慄が駆けていった。
「んっ……そうね。宇宙人様のおかげかしら?」
悪戯っぽく言う。
「きっかけにはなったかな。実はオレ、委員長のことずっと狙ってたんだよ」
「うそ……」
「ほんと」
ぎゅうっと抱き締められ理性が飛びそうになる。
「あ、わかった。騙されないわよ。ご機嫌取りね?」
「?」
「あのとき言われたこと忘れてないから」
「?あー、もしかして夏休みに入る前の……?」
「それだけじゃないわ。他にもいろいろ、ひどいこと言われて……傷ついてるんだから」
つんと顔をそむけて離れようとする。
しっかりと巻き付いた腕がそれを許さない。
「それは、委員長を意識しすぎて、その、なんだ……」
「好きな子にはかえって意地悪したくなるってやつ?理解できないわ」
「そう、それ!それと他の連中に委員長のことが好きだってのを気づかれたくなかったからってのもあるな……本当にごめん。悪かった」
少女ははぁと小さく溜め息をついた。
「ゆるさない。」
「え?」
少年は愕然とする。
その顔が自責を映すように歪んだ。
表情と同じように腕の力もみっともなく緩む。
逃げようと思えば逃げられるほど。
「そっか……確かにそうだよな。ひどいこと言いまくったしな……」
少女は肩越しにちらりと少年を見た。一旦視線を外して深呼吸する。
「そうね。だから……これまでひどいことをしたぶん、優しくしてくれないと、ゆるさないから」
「へ?」
少年はぽかんとする。
意味を理解するまでのしばらくの間。
真っ赤に染まった少女の顔を呆然と見つめていた。
……
爽やかな朝。
二人の少年が顔を合わせる。
不良少年の顔がにやけていた。
「……なんですか、その顔は」
「別に?」
「宇宙人様に最適なパートナーを見つけてもらったそうですね」
「ああ。誰だったか教えてやろうか?」
「結構です。だいたい見当はついてますから」
「妬いてんのか?」
「はあ?どうしてボクが……」
「アイツとお前はライバルみたいなもんだろ」
「……だとしても彼女にそういう感情は抱いていませんよ」
「堤のパートナーはまだ?」
「ええ」
「なるほど。それで暗い顔をしてるんだな」
「この顔はもとからです」
そんなことよりも、と話を切り替える。
「委員長、最近従順になりましたね。前はハタの力に抗う様子を垣間見せていたというのに。その様子がみられなくなった。……彼女に何をしたんですか?」
「そりゃお前……。宇宙人様の命令通り和合したんだよ。いろんな意味でな」
「しかし、それだけで――」
「口うるさいだけの女かと思ってたけど可愛いところもあるんだぜアイツ。真面目、それに戦場ではクールな一面も見せてるからギャップがすごいよ。どっちが本当のアイツなんだろうな……って、やっぱり妬いてるだろ。怖い顔しやがって」
「まさか」
肩をすくめる。
とそこにちょうど二人が話題にしていた少女がやってきた。
「楽しそうね。なにを話してるの?」
ぎくりと肩を跳ね上げる。
不良少年はへらへらと笑う。
「委員長は可愛いって話してたんだよ。な、堤」
この状況は気まず過ぎる。
唇をわななかせていると、少女が溜め息をついた。
ハッと顔をあげる。
彼女の凛とした視線は不良少年にまっすぐ向けられていた。
こちらにはちらとも注がれない。
「…そんなくだらないことを話してる暇があったら宇宙人様のために働きなさい」
「はいはい。わかりましたよ~……前言撤回だな。可愛くねーやつ」
「有田君、全部聞こえてるわよ」
「聞こえるように言ったんだよ」
「なんですってぇっ、待ちなさい!」
「ははっ、やなこった」
逃走する不良少年を委員長が追いかけていく。
一人取り残された。
――なっ、なんなんですか、あの二人は……以前のような険悪な雰囲気がなくなって、本当の恋人同士のよう……無理やりペアを組まされたとは思えない。
チクリと胸が痛くなる。
――あの二人がペアになったと聞いたときは絶対に上手くいかないだろうと思っていたのに……宇宙人様の手腕を疑っていたわけではありませんが、特に委員長の方はハタの力に抗えず嫌々子作りに励むだけだと……これは予想以上だ……
堅物な少女の劇的な変化を目の当たりにして衝撃を受ける。
――ボクのパートナーはいったい誰なんでしょう……
あまりの衝撃に中学生男子らしくウキウキと心踊らせる少年。
ハッと正気に戻ってゲフンゲフンと大袈裟に咳き込む真似。
不良少年と委員長が駆けていった方を見る。
誰もいないのを確認して胸を撫で下ろす。
肩にぽんと手を置かれた。
「!!!」
「堤!大丈夫か?」
「平山君!み、見ましたか?」
「?すごい咳が聞こえたから心配になって来たんだよ。お茶飲むか?」
「そ、そうですか、それならいいんですよ。ボクは大丈夫です、お気遣いありがとうございます」
ゴクゴク
「お、おう。そんな丁寧にお礼を言われるとなんか照れるな」
弛みきった顔を誰かに見られたらたまらない。
たとえそれが友人であっても。
特に人目が気になる年頃である。
「あ、そうそう。委員長のことなんだけどさあ」
「!?!?」
グリーンミストよろしく平山の顔にお茶が噴き掛けられた。
「すっ、すみません…」
「あはは、いいっていいって。それより堤、やっぱり体調悪いだろ」
「いえ、そんなことは…」
「まずうちさぁよく効く薬あんだけど…飲んでかない?」
エッチなSS毎日投稿できたらいいな~なんて自分の心の中で思ってたんですけど。
なかなか難しいですね。書くのに苦戦しました。
次の投稿までちょっと間が空くかもしれません。