パワポケアブノーマルss集 作:艶 紫苑
そんな内容ですので、ご注意ください。
木漏れ日がふりそそぎ、穏やかな風が吹き抜ける森の中、一人の女性がうずくまっていた。
男が苦笑する。
「お嬢様がめんどくさがりっていうのは聞いてたけど、ついにトイレに行くのもめんどくさくなっちゃったのかな?」
「あなたのせい…」
バカにされても、ろくに反論できない。
「スカートもちあげないと、汚れちゃうよ」
男が笑った。
男はカメラを持っている。
女は唇を噛み、うつむいた。
天使の羽衣のようなロングスカートをぎゅっと握りしめる。
ブラウンのジャケットに白いカットソー姿。
ネックレスがよく似合っている。
彼女は腹痛に襲われていた。
この場所で腹のなかのものをぶちまけるよう男に命令されていた。
「あううっ…」
おしりをきゅっと閉めて必死にこらえる。
ぎゅるるるっとお腹が鳴った。
腹痛の波がいったん引いた。
つかの間、考える余裕ができる。
男の言うとおりにしなければ、スカートが汚れてしまうだろう。
ここにくるまでに下着を脱がされてしまった。
スカートを持ち上げてしまったら丸見えになってしまう。
おしりもわれめも。
きゅっとすぼまった菊花がめくりかえり、火山のように盛り上がって中身を吐き出す様子さえ記録されてしまうだろう。
しかしもう限界だった。
いまからお手洗いに向かう余裕はない。
自然のなかでするしかなかった。
苦痛に眉を歪めながら顔をあげ、男を見据える。
「…あっちにいって」
「なに言ってるの?……ああ、撮影を中断してさっさとヒーローの殲滅に向かえってこと?いいよ。キミの望み通り――」
「待って!」
「あっちにいけって言ったり、待てって言ったり。お嬢様はわがままだね」
「…う、ううっ」
「あらためて聞かせてよ。僕はどうすればいいのかな?ヒーローの殲滅に向かえばいいのか、それとも――」
止めたいのなら、いつも通りに言ってね。男が言外に語る。
女はあきらめてまぶたを閉じた。
わななく口に喝を入れて言葉を紡ぐ。
「わたしが、――するところ、撮ってください」
「お嬢様に頼まれちゃ仕方ないね。ヒーローの殲滅は先延ばしにしてあげよう」
「先延ばし……」
「中止にして欲しいかい?だったらもっとすごいものを見せてもらわないとね。僕が彼らのことを忘れて熱中しちゃうぐらいのものをね」
「…もっとすごいもの?」
「それは自分で考えなよ」
これまで、そして、これから晒す恥よりすごいもの。
とても思いつかなかった。
………
「あっ…ううっ…」
「もっとスカートをもちあげないと。汚れちゃうよ?」
「ああ…あああっ…」
限界を間近に迎え、判断能力すら腹痛に塗りつぶされていた。
男に言われるがままロングスカートをたくしあげ、白桃のようなおしりを露出させる。
腹痛に耐え、じっとりと汗に濡れた肌が陽光を受けて白く輝く。
「も、もう、だめ…」
「いつでもいいよ。ちゃんと撮してるからね」
カメラの存在を意識させられ、さっと血の気が引いた。
しかしもうどうしようもならないところまで追いつめられていた。
「うあ…あっ…」
ぶつりと我慢の糸が切れる。
血の気と一緒にお腹のものがふっとくだっていった。
ぶちゅり、ぶほっ、ぶほおっとド派手な音が響く。
静かな野原に濁流の滝が生じた。
はばたく音。
茂みがガサガサと動いた。
「あらら、鳥たちが逃げ出しちゃったよ。小動物も。砲撃音にびっくりしちゃったのかな?」
「砲撃って…んうぅっ」
「何連砲になるかな」
のぞきこまれて、かあっと羞恥が燃え上がる。
ぶぶっ、ぶほぉっとまだ音を鳴らしてしまう。
濡れた塊がびちゃびちゃとまきちらされる。
噴出された肥やしが地面を穿ち、同時にあふれだした小水とあわさって水たまりができる。
「いつみてもすごいな。特に最初の勢いはすごかったよ。スーツについたら大変だったから慌てて避けちゃった」
「うう~ッ♥…言わないで…撮さないでっ」
泣き顔でカメラをにらみつける。
おしりからはまだぷりゅぷりゅと中のものがしぼりだされていて、怖さはまるでない。
「ん?撮影中断を求めたってことは――」
「だ、だめ……でも、撮すのも、だめっ」
「お嬢様はほんとわがままだね。もっと教育しないとダメだな。ほら、いつもみたいに言わないと殲滅に行っちゃうよ」
スカートを握りしめる手に力がこもる。
言いたくない。
けれど言わなければ大切な人がこの男の標的になる。
「わたしが出した――全部、撮してください。」
「いいよ。勢いも量もすごいな。あははっ、まだ出てるよ」
「ううっ…」
ぶりぶりと恥ずかしい音が響く。
びちゃびちゃとこれまた羞恥を煽る音を立てながら、たまっていたものが落ちていく。
ぶちまけられたものにカメラが向けられる。
たくしあげたロングスカートによって美しく、内側からまきちらされたものによって汚くなってしまった脚を下から舐めるように撮していく。
「不思議だね。細いからだのどこにこれだけのものがたまってたのかな?」
カメラをしまって男が近寄ってくる。
「…こないで」
「よく頑張ったね。すぐに綺麗にしてあげるよ」
「…ッ!自分でするから、来ないでっ…」
「遠慮しなくていいよ」
「~~~ッ」
男が持っていたウエットティッシュで恥部をきれいにされる。
これではまるで粗相をした赤子だ。
激烈な羞恥に下腹がきゅうきゅうと締め付けられる。
男が足元に視線を向けた。
日差しのなか、風に揺れる花にも目を向ける。
「ぶちまけたものが肥やしになって来年も…いや、来年はもっと綺麗な花を咲かせるかもね」
ぷるぷると震えるおしりを撫でながら言う。
「…へんなこと言わないで」
「なんで?いいものを見れたし、最高の音楽も聴けた。きっと草花も喜んでるよ」
「うう~っ…」
冗談なのか、本気なのか。
どちらにせよ恥ずかしい。
「泥土に花……そうだな、蓮の花なんて咲いたら面白いね」
「……面白くない」