※この作品はR-18です。

ありふれたエロ同人種付けおじさんが最強   作:ジル・ザ・リッパー

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ちょっと待って!?たった一日で、お気に入りと評価が大変なことになってるんだけど!?

一応書くつもりは無かったけど、書いて欲しいという要望があったので、やーさん視点を急いで書かせてもらいました。読者が納得してくれれば嬉しいのだけれど。(汗)

(エロは)無いです


気になるアイツは自由人(やーさん)

彼の事が気になり出したのは、私が中学の授業で剣道をすることになった時だった。

 

授業内容は、剣道を習っているなら当たり前の事を聞く程度のものだ。私は家で剣道をしているので、退屈な授業だと思いながら練習試合を始める。

 

一閃

 

まさに私が知る中で、これ以上に似合う言葉は無かったと思う。

完全に気を抜いていたとはいえ、私は何も出来ずに一本を取られ負けていた。練習相手の名前は、間尻世界。学校ではいつも一人で本を読んでいて悪目立ちしている男子だ。

 

二度目の授業の時、私は本気で間尻に挑んだ。結果は惨敗、八重樫流の剣術で挑んだにも関わらず、間尻はまるで最初からどう動くのかを知っているかのように弾かれ何度も敗北した。

 

悔しかった。胴着の着方が分からないような間尻は、剣道をしたことがないのは見てわかる。なのに勝てない。剣すらろくに握ったことの無いであろう相手に、必死に努力してきた私が負けるのは納得できなかったのだ。

 

そして剣道を習う最後の授業、私は初めて間尻から一本を取った。最初の一撃で一本が取れて気が付いた、面を取った間尻の顔はもう飽きたような顔をしていた。間尻は、早く終わらせるために手を抜いていたのだ。

 

惨めだった。間尻に勝つために、道場で嫌がらせを受けながらでも努力していたのに、素人に手を抜いてもらって勝った自分自身が許せなかった。

 

私はその日、初めて本気で男子の顔を殴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、私は誰もいなくなった教室に間尻を呼び出した。私は、何がなんでも間尻が持つ強さの秘密が知りたかったのだ。

 

「何で貴方はそんなに強いの?」

 

私はその理由が知りたくて仕方がなかった。彼が初めてあの一閃を振るえたのかどうしても気になってしまった。

 

「知らないよ、そんな事。」

 

私が殴ったことで頬を張らした間尻世界は、どうでも良さそうに私に答えた。

 

「ふざけないでよ!なら、私の努力は無意味だと言いたいの!?」

 

私は、心の中に溜め込んだ気持ちを吐き出した。

 

「私は四歳の頃から剣を習ってきた!周りからの期待に応えるために!なのに、私は素人の貴方に何も出来ずに負けたのよ!なら、私の努力は何だったのよ!」

 

気持ちを抑えきれず、私はその場で泣いてしまった。素人に負けたという事実に、私が長年積み重ねてきたものが壊され、空っぽになってしまった。

間尻は、私にハンカチを渡して教室を出ていってしまった。

 

次の日の道場での稽古中、私は竹刀を握ろうとするが手に力が入らない。何度も握ろうとするが、その度に手から転がり落ちてしまう。その日から、私は剣を握ることが出来なくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

道場に行かなくなってからも、嫌がらせは続いた。私は完全に心が折れてしまい、授業にも身が入らない。そんな私に、彼が声をかけてきたのだ。

 

「ねぇ、やーさん。」

 

「やーさんって、それ私の事!?」

 

そんなあだ名をつけられたのは初めてだった。間尻は、気にせず私にこう言った。

 

「自主練、しようぜ。」

 

「はぁ?」

 

間尻は私にそう言って、私の手を握って引っ張ってきた。

 

自主練といっても、走り込みや筋トレという当たり前のことだった。私を誘った間尻は、私が走っている時は自転車で並走しているだけ、筋トレもサポートだけしていた。何の嫌がらせかと思ったが、練習後のお菓子やマッサージが良かった。仕方がないのでもう少し付き合うことにしよう。

 

ある日、間尻が竹刀を持ってきた。私に握れと言ってきたが、やはり手に力が入らなくなって握れない。私は諦めて帰ろうとしたら、背後から間尻に抱き締められた。

 

『君はまた、剣を握ることが出来る。』

 

間尻は私の耳元でそう呟いた。何事かと思っていたが、私の手が間尻の手に包まれて竹刀を握っていた。何故か不思議と手に力が入った。気が付けば、私は竹刀を握れていた。

 

「それじゃやーさん、今から俺に一本取れたらどんなお願いでも聞いてやるよ。」

 

間尻はそう言って笑っていた。それから私は、何度も間尻に挑み敗北した。何度も何度も、そしてやっと初めて間尻から一本取ることが出来た。

 

間尻も肩で息をする程疲れたのだろう。体力で勝ったとしか言えないが、勝ちは勝ちだ。こんなに嬉しい気持ちになったのは何時振りだろう?多分、家族に剣の才能があると初めて褒められた時だったと思う。

 

「おめでとう、やーさん。ご褒美は何が欲しい?」

 

「なら、女の子らしい可愛いものが欲しい。若しくは、貴方に私の家の道場の門下生になってもらう事にする。」

 

「可愛いもの探しておくよ。」

 

可愛いものが貰えるのは嬉しいけど、間尻と一緒に剣道をやれないことは少し残念に思った。

 

それからというもの、香織のお陰で道場での嫌がらせはなくなり、私は道場での練習を復帰した。それに世界との交流も続けている。

 

私は何となく気がついた、世界の強さの秘密を。私が知る中でも、世界は誰よりも自由人だ。好きなものは好きだと言い、嫌なものからは逃げようとする。私は、そんな何からも縛られないような彼が眩しく見え、少しずつ引かれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は、世界が夏祭りに行こうと誘ってくれた。

世界から遊びに誘ってもらえるとは思わなかったので、私は浴衣を着て世界を待っていた。しかし、世界は何時も通りの格好でやって来た。でも、私の浴衣姿が可愛いと言ってくれて、顔が熱くなる程嬉しかった。

 

祭り巡りは、本当に楽しかった。世界は狐のお面を買ってつけていて顔は分からないが、声色から判断して楽しそうだった。花火の時間が近づき人が多くなると、世界は離れないようにと何も言わずに私の手を握ってくれた。

 

私は手を握られて緊張した。世界も私を女の子だと意識してくれているのか、握った手は少し汗ばんでいた。こんな何気無い優しさが、私は好きだ。

 

花火が空に上がっていく。大きな音と共に、色とりどりの花火が空に広がる。私は隣の世界の顔を見る。彼は本当に楽しそうに花火を見ていた。

 

「世界。」

 

「ん?どしたの、やーさん?」

 

「私ね、貴方の事が―」

 

そこから先の言葉は、花火の音にかき消された。世界は、私の消された言葉を聞くことはなかった。だが、握っていた手の指を絡めて繋ぎ直してくれた。その行為が、私にとって何よりも嬉しい行為だった。

 

その日の帰り、あの時の約束の物を世界は渡してくれた。可愛らしい髪止めで、私に着けてくれた。世界は「似合っている、可愛い」と言ってくれた。

 

今では、その髪止めは私のかけ換えのない宝物だ。




やーさん竹刀を握れたけど、主人公ってやーさんに何したの?
A、『洗脳』です。(笑)

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