転生して小学校でロリレズしようと思ってたのに変態女に売られて調教された件 作:飯妃旅立
※ほのぼの
クミちゃん。
やまびこ幼稚園ではみんなが知っている、とても元気な子でした。
みんなで何かをやるときは、いつもクミちゃんが「やろう!」と言っていたし、多分一番怒られていたのもクミちゃんだったと思います。みんなで何かをやるときは、だいたいイタズラだったから……。
クミちゃんはお日様みたいな女の子でした。
明るくて、元気で、一人でいる子を見かけると、むりやり手を引いて引っ張り出してくれる。
わたしも、引っ張り出された子のひとり。
クミちゃんは"カッコイイ"女の子でした。
男の子が女の子にやってくるイタズラを、一つだって見逃さずに仕返しをしていました。
幼稚園のほとんどの男の子が、クミちゃんに泣かされていたと思います。
クミちゃんは頭のいい女の子でした。
先生たちが驚くようなイタズラをするのはもちろん、誰かが何かを失くした時は、どこで落としたのかを考えるだけで見つけてしまうほどで、先生たちもクミちゃんを頼りにしていました。
怒られる事の方が多かったけど、幼稚園の先生はみんなクミちゃんが大好きでした。もちろん、わたしたちも。
でも、そんなクミちゃんは、幼稚園の卒園式のあと、お引越しをしてしまいました。
クミちゃんのお母さんが入院してしまって、クミちゃんは親戚のおばさんの家に預けられることになったと、後から聞きました。
小学校も一緒にいようね、って約束をしていたのに。
とても寂しかったです。たぶん、わたしだけでなく、みんなも。
友達はクミちゃんだけじゃないけど、クミちゃんが一番の友達でした。
一年生になって新しい友達も出来たけど、お日様みたいな子はいませんでした。クミちゃんがどれだけ"カッコいい"女の子だったのか、幼稚園での出来事をみんなに話すたび、強く思います。
一年生の終わりころには、わたしがみんなを引っ張るようになったけど、それでもクミちゃんは忘れられませんでした。お手紙を出そうと思っても、お母さんたちは誰もクミちゃんの住所を知らなくて、出せなくて。
クミちゃんの声も、顔も、あったかい手も、全部おぼえています。
ずっとずっと、クミちゃんに会いたかった。
ずっと、ずぅーっと、クミちゃんと遊びたかったんです。
短冊にも書きました。サンタさんにもお願いしました。
クミちゃんに会いたい、って。
そうしたら、本当にお願いが叶ったんです。
二年生になって、クミちゃんが引っ越してきました。
強気な目も、眩しい笑顔も、カッコイイ口元も、クミちゃんは全然変わってませんでした。
久しぶりにあったクミちゃんは、ちゃんとみんなの事を覚えていて、わたしには「おりょ、ふーちゃん。なんか明るくなった?」なんて聞いてきて。
あぁ、クミちゃんだなぁ、って。
みんな嬉しくなって、クミちゃんが転校してきたその日の休み時間はずっと、クミちゃんのそばにいました。
あんなに泣かされてた男の子も、クミちゃんを見つけると嬉しそうな顔。男の子と話すときだけは、クミちゃんの言葉が男の子っぽくなるのが、ちょっとだけヘンな感じ。
それともう一つ、ヘンな感じがするのは――、
「クミちゃん、顔あかいけど、だいじょうぶ?」
「ひゅぇっ!? う、ぅ、ふぅ……んんっ、だいじょぶ、だいじょぶ……なんでもにゃっ、いよ……」
……初日の昼休みの後から、クミちゃんがとっても
最初は、体調が悪いのかな、と思いました。
そういうのを言い出せない子はいっぱいいて、わたしはほけん係としてそういう子を保健室に連れて行ってあげるお仕事があったので、それに似てるな、と思ったんです。
でも、クミちゃんはそういうの言えない子じゃないし、休み時間は、疲れているみたいだったけれど、平気そうで。
それに、それに。
「クーミちゃんっ!」
「んゅぅ……? あぁ、どうしたの、ふーちゃん。ん、んっ……くすぐったいよ?」
なんだかとっても可愛いんです。
クミちゃんは"カッコイイ"女の子。幼稚園の時はそれだけだったはずなのに。
座っているクミちゃんの後ろから抱き着いてみたり、首を触ってみたりすると、ひなかちゃんの家にいるワンちゃんみたいにすりすりしてきて、なんか、なんか。
なんか、とってもヘンな感じなんです。わたしの中で、あったかいものがじわーって溢れてきて……気付けばクミちゃんの頭をなでなでしていたり。
昔はわたしが撫でられる側だったのに。
「んー……クミちゃんはあったかいねぇ」
「私としてはふーちゃんの手、冷たくて気持ちいいんだけどね……」
「冷たいのがいーの?」
「あ、聞こえてひゃぁっ!?」
ボソッと呟かれた言葉を見逃しません。
授業中、顔を赤くしていることもそうだけど、休み時間にくっついてもクミちゃんはあったかいです。ちょっと熱いくらい。
わたしの手はふつーくらいの温度だと思いますけど、クミちゃんにとっては冷たいみたいで……ちょっと、イタズラ。
幼稚園の時、ミカ先生によくやってたことです。あ、もちろんクミちゃんが、ですけど。
なんてことはない、背中に手を入れるやつ。
いきなり背中を触られると、みーんなびっくりする。ミカ先生はいつも飛び上がるほどびっくりしていて、他の先生よりびっくりが大きかったから、クミちゃんはミカ先生ばっかり狙ってたなぁ。うん。
それを今、クミちゃんにやってみました。
「ちょ、ちょっとふーっちゃ、……ひゅぅ、んんっ!」
「じゅー……」
「ん、んん……んー……あぁ、ちべたくてきもちぃ……」
ありゃ、もう慣れちゃった。
わたしの手を背中にいれたまま、クミちゃんは椅子の背もたれにぐーっと背中を押し付けます。
ちょうど痛くないくらいに、でもすぐには抜けないくらいに。
……むぅ。
「もう、ふーちゃん。本当に行動的になった、ぅぁっ!?」
指をくにくにさせてみました。
落ち着いたところを狙って、一気にやるんだ! というのはクミちゃん直伝。イタズラは"レンゾクセイ"と"センド"が大事だと言っていました。言葉の意味はわからなかったけど、こういうことだと思います。
「くすぐったい、くしゅぐったいって、ふーちゃっ、ひうううううううッッ!?」
「きゃっ!?」
わたしのくすぐり攻撃に身体をくねくねさせていたクミちゃんが、突然身体を折ってぶるりと震えました。
どこか痛かったのかと、背中から手を引き抜いて、慌ててクミちゃんの顔を見ます。でもクミちゃんは机に顔をつけてしまっていて、どんな顔をしているのかわかりません。
「クミちゃん、クミちゃん、ごめんね、ごめんね……」
「あっ、ん、ぅ、アイツっ、んん、ん、ふぅ……戻ってきたのか、ん、ぐ……」
「大丈夫? クミちゃん、ほけんしつ……」
「うぅ……あぁー、ぐ、ぐ……。大丈夫。大丈夫……ふーちゃんのせいじゃないから、安心しへれっ!」
何かに怒るようにくちびるを噛みしめているクミちゃん。わたしに対して怒っているわけじゃないみたいだけど、でも、それなら誰に?
それも気になるけど……それ以上に、とても困りました。今、とても困っています。
顔を真っ赤にして何かを我慢しているみたいなクミちゃんがカワイイ。なでなでしたい。
「本当に大丈夫?」と聞こうとした口が、違う音を出します。
「クミちゃんがペットだったらいいのに」
キーンコーンカーンコーン♪
……あ。
チャイムが鳴ってしまいました。
「クミちゃん、つらかったら言ってね? わたしほけん係だから!」
「うん……ありがと、ふーちゃん。でも大丈夫だから」
「……うん」
まだまだ、クミちゃんに頼りにされるようにはなれないみたい。
さっきチャイムが消してくれた言葉は、胸の内にしまっておきます。
あ、先生が入ってきた。
カナセ先生。
わたしのお姉ちゃんくらいに見えるのに、とっても頭が良いらしい。お姉ちゃんは、うん。あんまり頭が良くないと思う。うん。
カナセ先生もクミちゃんと一緒で、二年生から来た先生。
授業はわかりやすいし、こくごの先生だけど、いろんなことを知ってる先生。
カレシさんはいないんだって。すごくキレーな人なのに。
いつもニコニコしていて、優しい声のお姉さん。とっても良い先生だ。あんまり怒らないし。
……でも、クミちゃんがつらそうにしてる時にクミちゃんを当てるのはあんまり好きじゃない。わたしに当ててくれればいいのに。いつも手を上げてるミミちゃんとか、しゃべってばっかのケイタくんとか、マサトくんとか。
それだけは、怒ってます。もっと"セートのことを考えられるセンセー"になってください。
……テレビのセリフだけど。
「クミさん? 挨拶をするから立ってね?」
「にゅ……ん、ふぅ……は、い……」
……それはそれとして、可愛い。
撫でまわしてみたい……。
「風花さん? もう座っていいのよ?」
「へ? あ……」
周りを見渡すと、みんな着席していて。
立っているのはわたしだけ……。は、恥ずかしい。
すぐに座る。
チラ。
「んん……うぅ……」
よかった。
クミちゃんは見てなかったみたいだ。
クミちゃんに「しょうがないな」って言われながら引っ張ってもらうのも好きだったけど、なんでだろう。
今はわたしが、クミちゃんにかっこいい姿を見せたい、って思っちゃう。
クミちゃんが可愛くなったからかな……?
……また"ヘンな感じ"だけど。
うん。クミちゃんに、「ふーちゃんはカッコイイなぁ」って言ってもらえるように頑張ろう!
「あ、ぁん……ぁ、ぁ」
その時は、「クミちゃんは可愛いなぁ」って撫で撫でしてあげるのです。
でも、ホントに。
クミちゃんの声を聴いていると……"ヘンな感じ"になるなぁ。なんだろう、これ。
「風花さん」
六時間目が終わって、疲れきって眠っちゃっているクミちゃんをゆさゆさしていた時。
カナセ先生が話しかけてきた。
「あ、先生。クミちゃんが寝ちゃって……」
「ええ、わかってるわ。今日は私がクミさんを送って行くから、風花さんは帰りなさい。あんまり遅くなっちゃダメよ?」
カナセ先生はにっこりとほほ笑む。
あんまり背の高くない先生だけど、やっぱりこうしてみると"お姉さん"って感じがする。
「先生、クミちゃん大丈夫かな? ずっと体調悪かったみたいだけど……」
「そうかしら? でも、ほら」
カナセ先生が眠っているクミちゃんを抱き起す。
机に伏せられていたクミちゃんの顔がようやく見えた。
「クミさん、とっても幸せそうな顔をしているわ。
「……ホントだ」
「ふふ……眠っていると、とっても可愛いわね」
「ム」
カナセ先生もクミちゃんを可愛いと思うんだ、って嬉しい……けど。
眠っていると、っていうのは違うと思います。
「先生。起きてるときも、クミちゃんは可愛いです!」
「あら……? ふふふ、そうね。ごめんなさい。クミさんはいつも可愛いわ。でも、静かにね。これだけ気持ちよさそうに眠っているんですもの……起こしたら、かわいそうでしょう?」
「あ……はい。それじゃあ、先生。クミちゃんをお願いします」
「ええ、
優しく笑うカナセ先生。
……なんかこの二人、笑顔が似てるなぁ、って思いました。
でも、あんまり遅くなるのも悪いから、それは言わずに。
自分のランドセルを背負って……教室のドアのところでもう一回振り返る。
「先生」
「なぁに?」
……唾をごくんと飲み込む。
なんでこんなこと言おうと思うのか、わかんないけど。
でも、"ヘンな感じ"だったから。
「――わたしの方が、クミちゃんのこと好きだから!」
言ったら、顔が熱くなってきた。
なんだか恥ずかしくて、逃げるように教室を出る。
廊下は歩こう! の張り紙を見ても、足は止まらなくて。
靴箱について、ようやく一息吐いた。
……なんであんなこと言ったんだろう。
カナセ先生に取られちゃう、気がしたから?
……わかんないや。
わかんないけど、うん。
ちょっとすっきりしたし……クミちゃんも寝てたから、大丈夫。
じゃあ。
また明日ね、クミちゃん!
*
「あらあらあら……愛されているわねぇ」
「……うるさい、変態女」
「アナタも好きねぇ、オシオキ」
「……悪趣味女」
*
友達のロリ Pic Up
昔は引っ込み思案で、一人で人形遊びとか積み木遊びとかしていた子。
クミちゃんに無理矢理引っ張り出されて、でもそれが嫌じゃなくて、嬉しかった子。
幼稚園のリーダーだったクミちゃんに憧れていて、小学校ではいなくなったクミちゃんの代わりにリーダーシップを発揮していた。
最近クミちゃんが妙に可愛い。
登場人物
カナセ先生
いつもにこにこしていて、物腰も柔らかく、生徒に対して親身になってくれる良い先生。生徒からはもちろん、親御さんからの評価も篤い。
授業中、たまにポケットへ手を入れる癖がある。
席順
| 〇 | ケイタ | マサト | |||
| 〇 | |||||
| 〇 | |||||
| 〇 | |||||
| みみちゃん | ひなかちゃん | ||||
| クミちゃん | ふーちゃん |