◆ ◆ ◆
ハリトが露わにした陽物は、既に熱した鉄のようにいきり立っている。
上方に反り上がった形をした肉棒の表面には、ビキビキとクッキリ浮かび上がった血管が見て取れる。これをハリトは小便を垂らす時のように手で下へと押しやり、エミリアの唇の真上に赤く張った亀頭を向けている。
亀頭の先端からは、ツツ…と細くて粘っこく、そして朧気な光源の元で怪しく輝く糸が降りている。それは、彼の性的興奮が生み出したカウパーだ。
カウパーはそのまま垂れ落ちると――ビチビチと暴れ動くエミリアの舌の先端に着陸する。するとエミリアは、地獄の中で天上から垂れてきた救いの糸でも掴んだかのように、必死になって舐めとり始める。
その淫猥な有様に、ハリトはケラケラ嗤う。
「いいねぇ、いいねぇ!
清楚で凛としていたお姫様が、餓えたブタみてぇに性欲を貪る姿は、興奮するねぇ!
さて、それじゃあ…」
ハリトは更に腰を落とし――ゆっくりと、亀頭の先端をエミリアの舌と唇に近づける。
「ネットリと舐め回してもらおうかなぁ!」
「やめろよッ! クソッ、やめるんだ、エミリアぁッ!」
スバルは絶望を振り払って叫ぶ。しかし、耳を完全に塞がれたエミリアに、言葉は全く届かない。エミリアは犬のように、ハァハァ、と荒い息を吐きながら、舌と唇を蠢かす。
そして対に――ハリトの男根の先端が、エミリアの口に接する。
チュプ…そんな音がしたのは、エミリアの柔らかで唾液で潤った唇が、亀頭の先端をキスするように包み込んだからだ。
チュパ…チュパ…チュルル…。続いて聞こえる蠱惑的な粘水音は、エミリアの唇が亀頭の表面に粗って動き回る音。そして、汚臭を放つ塩気を、滑らかな舌が味わう音だ。
「オホッ!
良いぜぇ、良いぜぇ!
お姫さんよぉ、経験あるんじゃねぇのかぁ? スゲェ舌使いだぜぇ…!」
悦楽にくぐもる声をハリトは、その鈴口がダラダラとカウパーを溶岩のように噴出させる。その一々をエミリアの舌がチロチロとすくい取り、咽喉の奥へと飲み下してゆく。その刺激にハリトの亀頭は更にカウパーを噴出させ、エミリアの口内をベタベタに
やがてハリトは、ほふぅ、と気の抜けた蕩けた声を上げると。悦楽で脱力した膝をカクリと曲げて、エミリアの胸の上に尻餅をつく。普通ならば胸骨が悲鳴を上げ、最悪骨折に至る事態であるが…幸か不幸か、エミリアの体を覆う蜘蛛糸が衝撃を吸収したらしい。
しかし、これによってハリトのいきり立った男根は、一気にエミリアの咽喉の奥まで潜り込む。エミリアの唇は、男根の根本とダラけた陰嚢によって塞がれる。
「おっと…! 口マンコの奥まで一気に刺しちまった…!
もっと楽しむつもりだったんだがな…! 腰が砕けちまったよ…!」
ハリトのそんな下卑た誉め言葉は、蜘蛛糸の包帯に阻まれてエミリアの鼓膜には届いていないはずだ。それでもエミリアは、その
まるで、菓子も買えない程に貧しい子供が、生まれて初めて瑞々しい果実の味がする飴玉を味わったかのように…エミリアの舌はビキビキに血管の浮き出る肉棒にヌチャヌチャと絡みつき、舐め上げ、蠢き回る。
「良いぜ、良いぜ、良いぜ良いぜ良いぜ良いぜぇッ!」
ハリトは更に興奮し、エミリアの淫猥な口腔を味わうべく、ブルブルと小刻みに動いて腰を振る。その男根の抜き差しに合わせて、エミリアは棒状のアイスキャンディーを味わい尽くすように、ヌチヌチと舌と唇を這わせて舐め回す。
「やめろぉ…! やめてくれぇ…!」
スバルは怒りを通り越し、虚脱に満ちた悲壮感に捕らわれる。身動きできない状態で、恋い焦がれる相手が眼前で猥褻な行為に没頭する姿を見るのは、あまりにも苦しい。胸の奥深くにまで、鋭い刃物がブッ刺さったようだ。
ヌポ…ヌポ…ヌポ…ッ。ハリトが腰を大きく振り、エミリアの口に男根の抜き刺しを繰り返した――その直後。
「んくっ!
苦しげにも聞こえる声を上げて、ハリトがエミリアの咽喉の奥深くへと男根を突き立てる。
「頼む、やめて…ッ!」
スバルが泣き崩れながら制止の言葉をかけるも、もはやどうにもならない。
ドビュルッ! ビュクビュクビュクッ! ビュルルルッ! 白濁の奔流がハリトの先端から噴き出し、エミリアの咽喉へと流し込まれてゆく。
「んんッ!」
エミリアは初め、咽喉の奥に直接流し込まれる粘体にえずくような声を上げたが…しかし、すぐに…。
「んん…んんん…んん…」
コクン、コクン、コクン…と咽喉を鳴らしながら、丁寧に生臭い男の精を飲み下す。
健康的な精には若干の甘みがあるというが、ハリトの精はどうなのか。苦いばかりなのかも知れないが、それでもエミリアは口を歪めることなく、細長い容器に残ったジュースの最後の一滴まで吸い尽くすように、口をすぼめてチュルチュルと尿道まで吸い尽くす。
やがて…。
「…ぅふぅ…」
ハリトが満悦の声を上げながら、エミリアの首元から腰を上げると。エミリアと男根の間に、いやらしい銀糸が何本もネバリと伸びるのだった。
「ションベン出るなら、飲ませたかったんだがなぁ。ザー汁しか出ねぇぜ、つまんねぇな」
ハリトがケラケラと笑いながら語るのを聞きながら、スバルはボロボロと涙を零すばかりである。
そんな彼の背後から、ペテルギウスが耳元に口を寄せると、嘲るように語りかける。
「あなた、本当に怠惰ですねぇ。
力も無く、ただただ片思いの相手が淫行に染まるのを見つめるだけとは。
悲しいほどに、怠惰ですねぇ」
◆ ◆ ◆
スバルの絶望は、彼の人生におけるドン底に陥っているが…悲しいことに、ハリトによる陵辱は、これで終わらない。
――むしろ、ここからが本番なのだ。
ハリトがおもむろに動き始めた事で、その事実を知ったスバルは、もう制止の言葉すら漏れず、情けない嗚咽を繰り返すばかりとなり果てる。
「こんな状態で口だけ味わうってのは、無粋に過ぎるってもんだぜ」
ハリトは、精液と唾液でメチャメチャに濡れ、荒く呼吸を繰り返しながらなおも舌を伸ばすエミリアの口元を、手のひらで軽く撫でる。すると、手品でも使ったように子蜘蛛達がワラワラと現れると、シュルシュルと糸を噴いてエミリアの口元をスッカリと塞ぐ。
再び、銀糸の繭の中に閉じこめられたエミリア。彼女に跨がったままハリトは後ずさると――今度足を止めたのは、三角状に落ち
何をするつもりか、スバルでなくとも、容易に想像できることだ。
「じゃあ、味あわせてもらうぜ。お姫様の、オマンコをなぁ」
ハリトがいやらしい手つきで窪みを撫でると、デロリと糸が融解。そして露わになる、張りのあるスベスベとした腿と下腹の膨らみ。そして、銀色の体毛の所為で無毛に見える、女性の秘部。
男を受け入れたことのない無垢な堅固さを呈する秘裂は、しかし、匂い立つような粘液によって濡れそぼっている。
それを眺めるハリトは、ゲラゲラと嗤う。
「おーおー、お姫様よぉ。この拘束の良さをシッカリと理解したみてぇだなぁ!
身を震わすような興奮! しかし、一指だに動かせぬもどかしさ! その真っ向からの対立が生み出す、噴火直前のマグマみてぇな絶頂感!
処女のくせに、メスブタみてぇに濡らしちまってよぉ! いい匂いさせて、誘ってやがる!」
ハリトはしゃがみ込むと、まずは堅くしまった卑劣を両手の親指でグニィと開く。転瞬、ピクリと痙攣するエミリアの下腹部。そして、露わになった清楚なピンク色の肉壁に、ジンワリと染み出してくる愛液。
ハリトは顔を近づけると、前人未踏の少女の胎内の入り口に、唾液で粘る太い舌を這わせる。
プクンッ! 直後、秘裂の上方にある陰核が痙攣するように反応すると、豆のように勃起する。そして――トロォリと、潰した蜂の巣から染み出す蜂蜜のように溢れ出す、愛液の洪水。
「ヒハハハッ!
良い匂いだなぁッ! 良い味だぁッ!
さすがは処女、売女みてぇなドブ臭さなんて全然ないぜぇ!」
卑猥な言葉を叫び上げながら、ハリトはベロベロとエミリアの秘裂を舐め回す。するとエミリアの秘部は更なる刺激を受けて、更に愛液を溢れ出す。その淫らな湧き水を
チュッ! チュパッ! 盛大に音を鳴らしながら、エミリアの陰部をナメクジの口のように刺激する、ハリト。その音に合わせるように、エミリアの腿や下腹部がビクンッ! と震え、蜘蛛糸に閉ざされた感情を唯一を伝える。
ハリトは陰毛など気にせず、夢中で秘部を口づけし続ける。そしてその味わいと匂いに感極まったのか、容器の底に残ったジャムを必死で舐めとる卑しい子供のように、太い舌をエミリアの膣口に挿入し、胎内をかき回す。
ビクビクッ! エミリアの股が、更に大きく震える。
誰の侵入も許したことのない、堅くしまった産道へと分け入った舌は、初々しいピンクの肉襞をグニュグニュと擦り、分泌される淫液を咽喉の奥へと嚥下する。ゴクッゴクッと鳴る咽喉は、更なる愛液がエミリアより溢れ出している事を示している。
やがて、エミリアの股に、ドロリと粘水が流れ出す。ハリトの唾液と愛液の混合物が、糸を引いて流れ出した姿だ。
「エミリア…エミリアぁ…!」
スバルが必死に声を絞り出す。目の前の淫行を否定するように、そして、恋い焦がれた者の心を取り戻すかのように。
しかし…そんな健気なはずのスバルの態度を、ベテルギウスはあざ笑う。
「おやおやぁ? 気遣ってらっしゃるようですが、おかしいですねぇ!?
あなたの"ココ"と来たらッ!」
ベテルギウスはスバルの背に乗ったまま腰を捻り、スバルの腿の間に手を入れ、股間をギュウっと握る。
ボロボロになったジャージ越しのそれは…石のようにギンギンに勃起し、先端に生温い湿り気を示す。
スバルは眼前の光景を拒絶しながらも、性的に興奮し、カウパーを噴き出している。
「まんざらではないじゃないですかッ!
なんとも勤勉なことですッ! 手足も使えないのに、このように"お励み"になるとはッ! 素晴らしい勤勉ですッ!
ああ、脳がふ・る・え・るッ!」
ベテルギウスもまた、スバルが境遇に興奮を覚え、神官衣したでは勃起しているのであった。
――ハァーッ!
声を上げてハリトが太い舌を産道から引き抜き、上体を上げた瞬間。
プシュシュッ! エミリアの股間から、情けない散水装置のような勢いで、絶頂の潮が噴く。その生温かな飛沫をパラパラと浴びながら、ハリトは大きく舌舐めずり。エミリアの味の余韻を味わうと、少し腰を上げて立ち上がる。
その時、スバルやベテルギウスの眼に入るのは、以前にもましてダラリとカウパーの糸を引く、ビンビンに勃起したハリトの男根。
「さぁて、お姫様。
アンタももう、我慢の限界だろぉ?
オレももう、たまんねぇよぉッ! そんなエロい味と匂いさせてたらよぉ、味見だけじゃ収まらねぇじゃんかよぉッ!」
そしてハリトは、自らの手で男根を下に向け、エミリアの濡れそぼった秘裂の入り口に亀頭をピトリ、と接触させると。
「
言い放った途端。ガチガチの肉棒を、舌でほぐされた処女の膣の中に、ズニュゥリ、と沈み込ませる。
ビクビクビクッ! 蜘蛛糸の拘束を料がする震撼が、エミリアの体に走る。
ハリトは男根にまとわりついてゆく、締まりの強くて柔らかな、暖かくて濡れた肉の感覚に、顔をだらしなく歪める。
キツい膣に容赦なく分け入る亀頭は、すぐにエミリアの処女膜に達すると――ブチブチと暴力的に破き捨てる。一気に溢れ出す鮮血が、ヌチャヌチャとした愛液とカウパーと混じり合い、鈍い色合いを呈する。
ズニュズニュと産道を遡る男根は、更に奥へ、キツく閉まりきった秘境へと至り――仕舞いには、ゴリッ、と熱く堅い肉の壁にぶつかる。それは、エミリアの子宮口だ。
――今、ハリトはエミリアの秘部を全て蹂躙したのだ。
「おおっ! おおっ!
すげぇっ! すげぇなぁっ、処女マンコはよぉッ!」
エミリアの最奥にたどり着いた興奮に躍るハリトは、ズンズン、と跳ねるように腰を上げ下げしてエミリアの膣に肉棒を抜き差しする。
触れる臀部と股間の皮膚がパンパン、と音を立て、接合部の粘液がピチャピチャと飛沫を振りまく。現れては沈むビキビキに勃起した男根の合間からは、破瓜の鈍い赤がヌラヌラと湧き出してくる。
その粘液を指ですくったハリトは、腰を振るままにスバルの方へと体をひねると、鈍い赤の粘液でネバリ…と糸を引く指を見せつける。
「どうだ、騎士様よッ!? ああッ!?
これが、アンタが欲しがってたお姫様の破瓜だよッ! オレが頂いちまったよッ!
ああッ、すげぇッ! 締め付けがすげぇッ! これが処女の膣か、スゲェスゲェッ! チンコが蕩けるッ!」
「やめてくれよぉ…!」
もうスバルは涙と鼻水にまみれた泣き顔を呈していたが、やはりその股間はガチガチに立っている。最愛の人を寝取られてしまったというのに、その光景に興奮してしまっている自分も情けなくてたまらず、泣きじゃくってしまう。
するとベテルギウスが、体を揺すってリズムを取りながら、歌うようにスバルを煽ってくる。
「怠惰は罪、怠惰は罪ぃ~!
救える力も磨かずに~、のうのうと息を吸って吐くばかりの怠惰な生活は、まさに罪~ッ!」
一方、ハリトの腰の動きは一層エスカレートする。
ジュポッ! ジュポッ! ジュポッ! 憤った海綿体と女性の粘膜が奏でる淫猥な水音が、無情に洞穴の岩盤に響き渡る。エミリアはやり場のない興奮に、身を
エミリアの膣は、ハリトのイチモツを容赦なくギュウギュウと搾り上げる。亀頭から噴出するダラダラとしたカウパーを――いや、それよりも勢いの良いマグマのような奔流を求めて、万力のようにハリトを攻める。
パンパンパンッ! ズチュズチュズチュッ! その2つの音が怪しく絡み合いながら繰り返されること、どれほどの時間が経過した事か。スバルがメソメソと泣きじゃくっているばかりの中…遂にハリトは、達する。
「イクッ…! 射精すぜぇッ!」
瞬間、胎内の海綿体が膨らんだかと思うと――ブビュルビュルビュルルルッ! 勢い良い精の奔流がエミリアの狭い膣に充満し、堅く閉ざした子宮口にブチ当たる。膣は充満した精によって無理矢理に空間を押し広げられ、幾重にも重なった肉の襞の隅々までハリトの色と匂いに染め抜かれる。
ビクビクビクッ! エミリアはやり場のないオルガスムスを、体の震えでばかり表現する。もしもこの時、彼女の顔を蜘蛛糸から解放したら、どうなるであろうか。
きっと、白目を向いて紅潮し、だらしなく口を開いた盛大なアへ顔を晒したに違いない。
◆ ◆ ◆
「…へぇあぅ…」
エミリアの膣に思い切り精をブチ撒けたハリトは、両肩の力を抜き、呆然と天上を仰ぐようにして脱力する。
だが、彼の少しばかり萎えた男根は、今だにエミリアの胎内に埋もれたままだ。今、膣は大量の精と愛液の混合物でヌルヌルに満たされ、生温かさが心地よく海綿体を包み込んでいる。
「処女は最高だったぜ、騎士さんよぉ?」
ハリトが、極上の肉を頬張ったように口角から唾液をダラダラと垂らしながら、スバルに振り向いて語る。
「だけどよぉ…残念ながらな、騎士さんよぉ。これで終わりじゃねぇんだよなぁ…。
お前さんの真の絶望は、これからだ」
スバルは衝撃を受けるも、何も反応を返すことが出来ない。恋い焦がれた者が犯された以上の絶望とは、一体何だ?
まさか――エミリアの命を奪う、という事なのか?
そのスバルの悪い予感が的中するのか――ハリトは「はぁ~…」と恍惚の声を上げながら、エミリアの体の上に覆い被さる。両の手はエミリアのふくよかな双丘を掴み上げるように配置し、両足で抱き枕のようにエミリアの下半身にまとわりつく。
ハリトの顔はエミリアの顔の上に置かれ、蜘蛛糸の上からペロリペロリとエミリアの顔を舐める。
その間中、ハリトは臀部をズコズコと小刻みに動かし、エミリアの膣を更に犯す。胎内では、射精したばかりのハリトの海綿体にはもはや血液が充満し、ビキビキに堅く勃起している。
「さぁ…お姫様、"一緒になろう"か…」
そうハリトが語った矢先の事。ハリトの体の陰からワサワサと子蜘蛛の大群が現れると、ハリトごとエミリアを糸で覆い始めたのだ。
「な…何をするつもりなんだよ…」
スバルが力なく尋ねると、ベテルギウスがニンマリと笑って答える。
「儀式ですよ、儀式。
冒涜を神聖に転化させる、素晴らしき儀式ですよ」
語る間に、ハリトの体はシュルシュルと蜘蛛糸に閉ざされてキツく縛られ――やがて、2人がギュウギュウに押し潰し合う形の、幅の大きなミイラが出来上がる。
「ここからが、ハリトさんの真骨頂です」
ベテルギウスはベロリと舌舐めずりしながら、興奮を露わに独りごちる。
蜘蛛糸で堅く締められた繭の中で――。
「はぁッ、はぁッ、はぁ…ッ!」
エミリアは熱く、桃色に湿った荒い呼吸を繰り返している。
上気した顔は、初めて挿入された時こそ苦痛に歪み、繭に阻まれるのも構わずに「痛い、痛いぃッ!」と泣き叫んでいたのだが。太い男根で掻き回されて拡張した膣は、だんだんと灼熱の快楽を訴え、エミリアの表情をだらしなく蕩けさせた。
今のエミリアの荒い呼吸は、我慢とか嫌悪とか云う感情ではない。ただただひたすら、脊椎が抜けるような悦楽に興奮し、もっともっととせがむ呼吸だ。
(欲しい、欲しい、もっともっと、おちんちん…っ!)
繭で束縛された四肢がもどかしい。自由であれば、自らも腰を振って、堅く閉まった子宮口に自ら亀頭を当てに行き、悦楽を貪るものを。今はただ、唯一外界と接触している股間で、締め付けたり愛液を流したりといった反射反応的なアピールしかすることが出来ない。
もどかしい孤独の空間の中…突如、乳房を初めとした体全体に重みが加わるのを感じたと思った転瞬…彼女の世界は、孤独から解放される。
光を遮断する繭によって真闇になっていた視界がみるみる明るくなっていったかと思うと。舐めた綿菓子のようにトロリと繭が溶けて――現れたのは、自分に覆い被さるハリトの姿。
「来たぜぇ、お姫様ぁ!」
繭の中に侵入するなり、ハリトは直に掴んだ乳房を揉み回し、乳首を摘まんだりしながら、太い舌を伸ばしてエミリアへディープキスを迫る。唾液が刺激的な汚臭を放ち、エミリアの鼻孔をツンと突く。
その悪臭が、エミリアの淫靡に倒れていたスイッチを更に後押しする。
「あはぁっ、ちょうだい、ちょうだい…ッ!」
エミリアは熱に浮かされたように語りながら自らも舌を伸ばし、ハリトの舌と絡み合う。そのままヌラヌラグチュグチュと舌を貪り合いながら接吻に至る。交合した唇の間から、ダラダラと唾液が垂れる。
ハリトの股ぐらは更にいきり立ち、ズコズコと激しくエミリアの膣に抜き差しされる。エミリアは灼熱の
(気持ちいぃ…良いぃ…セックスって、最高…ッ!)
エミリアは自らハリトの背中に両腕を回し、彼自身を身のうちに引き込もうとするように、強く強く抱擁する。舌も、手のひらも、男性器も、あまさず自身の性感になすりつけようとするように…。
その最中のことだ。繭を形成する蜘蛛糸が、ギュウッ! と強く締まり始めたのだ。
「んんんッ!」
エミリアは接吻しながら、目を見開いて叫ぶ。ハリトの大きな体が自分を押し潰すように密着する。骨がミキミキと悲鳴を上げている。
特に、股間が凄まじい。ハリトの男根が根元はおろか、その睾丸までも膣内に侵入してきた。一気に容積を広げられた膣は、襞の覆い肉壁からジワリと出血し、苦悦をエミリアに覚えさせる。
一方で――蜘蛛糸の締め付けは、更に進む。ギチギチギチ、という糸なのか骨身の擦り合う音なのか、それがエミリアの鼓膜に張り付いて離れない。
「んんんんんぅぅぅッ!」
エミリアは溜まらずに叫ぶものの、その声を彩るのは淫猥な桃色だ。そう、彼女はこの拘束に性的に興奮している。
やがて――エミリアは自身の女性器の辺りが破砕したような、弾けた感覚を得る。その大穴の中にハリトの臀部がズブリと入り込んでくるのを感じる。まるで、膣口が思い切り開いて、ハリトの臀部をそのまま飲み込んでしまったかのようだ。
それでも、痛みは何も感じない。ただただ、熱くて蕩けているばかりだ。
もう膣の感覚が、よく分からない。男性を咥え込んでいるのか、男性が引き抜かれているのか――それとも、自身の股間が男性器になってしまっているのか、全く分からない。全てが混ざり合って、混沌とした感覚を作り出している。
やがて――ブチュッ! と、熟れたトマトが潰れたような音が耳に入る。途端に、エミリアの視界は真紅に染まる。
この赤色は、一体何なのだろうか。もしかして、圧力に負けたハリトの体が圧壊し、血肉の色が網膜に焼き付いたのだろうか。または、自分が圧壊してしまい、赤へと変わってしまったのだろうか。
自身の状態は、よく分からなくなってしまったが――それでも唯一はっきりしているのは、"気持ちいい!"という感情だ。
ナメクジが塩をかけられながら交尾したら、こんな感覚を覚えるのかも知れない。
やがて繭の締め付けは更に激しさを増し、息苦しいほどに至った、その時。
(んはああああぁぁぁぁんっ!)
声のない嬌声とともに、エミリアは絶頂に達する。転瞬、ドロドロに溶け混ざっていたようだった股間が、鮮明な性的刺激をもたらす。
それは、2つの刺激だ。
1つは、膣圧が上がり、ジュワリとした粘液が染み出す、女性の悦楽。
そしてもう1つは――切ないほどに隆起した存在から勢いよく噴き出す――初めて味わう、男性の悦楽。
◆ ◆ ◆
グググ…ッ! 自ら締まり、凝縮してゆく蜘蛛糸の繭を眺めるスバルは、その大きさがエミリアほどまで収縮して動きを止めるのを認める。
仰向きに寝転がる蜘蛛糸のミイラは、先に運ばれてきたよりも更に体の凹凸がハッキリしている。それだけキツく糸が巻き付いているのだろう。
顔の形がクッキリと分かる。鼻も、ふっくらとした唇もハッキリと隆起しており、まるでマネキンを思わせる。
胸の双丘も、谷間や乳首の突起まで露わになり、その柔らかさが伝わってくるようだ。
一方で異様なのは、その股間だ――女性ならばツルリとした恥丘であるはずが、そこには隆起が存在する。臍の方向に伸びた竿と、その両側を突いた丸い出っ張り。
それはどう見ても、男性器のそれだ。
「エミ…リア?」
スバルが力なく呟いた、その時。蜘蛛糸の繭の向こう側のエミリアに言葉が届いたとでも云うのか、繭が締めつける力を失ってシュルシュルと緩んで解ける。
エミリアが、ムクリ、と上体を起こす。薄暗い洞穴の証明に輝く銀糸を緩く体に
糸の合間から除く肌の色が、スバルの網膜に焼き付けた瞬間。彼の背筋に、ゾクリ、と悪寒が走り抜ける。
エミリアと云えば、雪のような銀髪に溶け込むような、透き通るような白い肌が印象的で美しい。
しかし――銀糸の纏いから除く肌の色は、灼熱の大地で生まれ育った躍動感を想起させる、琥珀色だ。その相違がスバルの心臓を、魂を、鷲掴みするような不安感を与える。
「エミ…リア…だよな…?」
もう一度発したスバルの言葉には、疑問符が付いている。その響きに反応したように、エミリアが気怠げな動作で首を回し、スバルへと眠たげな視線を投げてくる。
サラリと揺れる銀髪は、スバルの良く知るエミリアそのもの。一方で肌は、銀髪がよく映える琥珀色。その美しい対比が、スバルの心臓に不安とは別の――心臓から股間へと突き抜ける興奮を、ドクン、と植え付ける。
美しい。しかも、ただ美しいだけでない。眠たげな眼差しが、薄く開いた桜色の唇が、銀糸の合間からチラリと覗く少し黒くなった乳首が――男性の本能をくすぐる
"琥珀色のエミリア"がぼんやりとスバルを眺めたまま、疑問への答えを聞き流して暫くした頃。スバルの背の上に乗ったペテルギウスが、嗤いながら問う。
「"どちら"でお呼びするべきですかねぇ? ハリトさん? それとも…?」
すると"琥珀色のエミリア"は…ベロリと赤い舌を出し、ゲヘラと下品に笑う。その表情は、気高く麗しい女性とは真逆の、粗野で下品な男性のものだ。
「エミリア、よ。
せっかくこんな素晴らしい身体になれたんだもの。ハリトなんて汚い名前、忘れたいわ」
この言葉に、スバルは目を白黒させる。――ハリト? エミリア? 何故その二つの名が混在する?
声音は、聞き慣れたエミリアそのものだ。いや…若干、声音が低いかも知れない。しかし、さほど気になる程度の差異ではない。
だが、纏った銀糸の内側に手を突っ込み、自らの乳房をグニュグニュと揉み回しながら、頬を赤く染めて恍惚と天を仰ぐ姿は…スバルの全く見知らぬエミリアだ。
「ふくぅっ…! 素晴らしい身体…!
吸い付いてくるような、瑞々しさ…! それでいて張りのある、若々しさ…!
それに…んあっ…この感覚…! これが乳房を持っているって感覚なのね…! はぁん…っ!
乳首が黒くなっちゃったのは残念だけど…でもこれはこれで、何だか興奮するわ…ッ!」
自らの身体を揉み回してよがる"琥珀のエミリア"に、ペテルギウスはゲラゲラと笑って語る。
「口調もすっかりと女性らしくなって! やはり女体となると、魂の在りようも女性寄りになるのですかねぇ!?」
「女性寄り…ね」
フフフ、と"琥珀のエミリア"は艶やかに笑うと。スラリとした足を動かして、まず片膝をついてから、スクッとその場に立ち上がる。
ファサリ、と微風に待って解け落ちる銀色。一糸に纏わぬ完全な裸体となって直立する、女神像の如き完璧なプロポーションを誇る身体。思わず生唾を飲み込んでしまう肉体であるが…ただ一点、スバルが目を疑う部位がある。
それは、エミリアの股間だ。そこに、女神像には決して存在しえない隆起がある。
ブラリと垂れ下がった陰嚢に、隆々と天を衝いて勃つ血管の浮き出た黒々とした肉棒――男根だ。
その一方で、垂れ下がった陰嚢の奥から、タラリ、タラリ…と好き取った粘液が糸を引いている。それは紛れもない、女性器に由来する愛液だ。
――
だが、"琥珀色のエミリア"はスバルの気付きに追い打ちを掛けるように、フフン、と鼻で笑いながら自らの正体を打ち明ける。
「騎士様、いや、ユウキ・スバル。
私は、あなたの良く知るエミリア。だけど同時に、私はあなたが憎悪する存在である、蟲遣いハリトであるとも言える。
つまり今の私は…」
"琥珀色のエミリア"は桜色の唇を一舐めしてから、ゆっくりと、はっきりと告げる。
「エミリア・ハリトとでも言うべき存在。2人が融合して出来た、"嫉妬"の魔女の器となる存在よ」
――劇的な事実に、スバルは言葉も失い、涙も枯れ果てる。
だが…彼の絶望は、まだ深淵の底に至っていない。
これより先、彼は更なる地獄絵図――色欲地獄の有り様を目にすることとなる。
- 続 -