勇者たちをもっとイチャイチャさせたい! 作:紅氷(しょうが味)
祐樹が攫われた一方でのお話&絞られる(意味不)お話。
吹き飛ばされ、壁に打ち付けられて意識が遠のいた時に一つのカケラを観た。
────カリカリ、と何かを引きずる音。掠れてぼんやりとした視界に誰かの主観でその光景を見ていたのだと悟った。
その足は覚束なく不安定で、息も絶え絶え。それでも止まることなくその者は何かを探すように歩を進めていた。
道中に色濃く残る赤い液体。進むごとにその量も増えていき、観ているだけのこちらも焦燥感に駆り立てられていく。
顔を上げて前を見る。
一際大きな赤い水溜りを見つけてこの者はそこを目指していった。
頰に熱い何かが伝わりそれを溢れさせながら傍まで近づくと一気に脱力して膝をついてしまう。
『────! ──ッ!!?』
喉が潰れてしまうのではないかと思うぐらい叫びを上げていた。
それを聴くことは叶わないけれど、それは慟哭のようなものであったとなんとなく察した────。
◇
視点が切り替わるように目がさめる。見知った天井を見上げていると、横から二つの人影を捉えた。
「…わっしー、ミノさんが目を覚ましたよ!」
「銀っ! ああ、良かった目が覚めて」
「園子……須美…あれ、アタシ」
影の主は同じ時代から喚ばれた鷲尾須美と乃木園子。二人は心底安心した素振りを見せながら銀の身体を強く抱きしめた。
「わっ!? ちょっと二人ともー!」
心地の良い抱擁。けれど同時に胸の中でなにかもやもやと浮かび上がっている。
その正体はわからないけれど、どうしてかとても大切なことのように思えた。
ざっと辺りを見渡すとどうやら自室に担ぎ込まれたようだ。謎の勇者から東郷美森を守るためにこの身を盾にしたところで意識を失ってしまったらしい。
「東郷さんは無事か?」
「ええ、全員無事よ。残念ながら祐樹さんは連れ去られてしまったけれど……」
「とはいえ仕方ないんよ。大量のバーテックスを放っておけないし、まさかもう一人勇者が現れるなんて誰も予想できなかったから」
「そっか……高嶋さん」
手のひらを見つめて握る。銀を含めて全員が警戒していたこと。けれどそれらを赤嶺の作戦が上回ったということだ。
彼は無事だろうか。そんなことを考えていると不意に須美の固い表情が目に入った。
「どしたんだ須美? そんな怖い顔してさ」
「実は……ううん。ここで説明するより勇者部部室に足を運んだ方が早いかもしれないわ」
「立てるミノさん?」
「それは大丈夫だけど……何かあったのか?」
園子に肩を貸してもらいながらベットから起き上がる。
そのまま三人は銀の部屋を出て部室に向かっていく。
「あの戦闘が終わってから東郷さんと園子さんの様子が少しおかしくて今はみんなで部室に集まっているところなの」
「もしかしてどこか怪我を?」
「そういう感じはしなかったなぁー。わたしとわっしーはミノさんの様子を見ててくれーって部長に言われて、こうして看病してたんよ」
「ふーん?」
つまりは二人は部室でなにが行われているのかはわからないといった様子。
余計に気になってきた銀たちは足早に部室の前まで歩き、いざ扉を開けようと手にかけたその時、
『──だって銀は……確かに死んでいるはずだもの』
「…えっ?」
東郷の声を聞いて銀は開ける手を止めてしまった────。
◇
犬吠埼風は小学生組を除いて部室に集まるように指示して集まってもらっている。
理由は先の戦闘による被害の報告を兼ねてのもの。幸い樹海に現れた大量のバーテックスによる被害はそれほどではなかった。数が多かったこと以外は赤嶺は特に介入してくることはなかったのだ。
その代わりにそれらを囮にされてしまい、現実世界で待つ巫女たちに襲撃をかけてきた。保険として四人編成で残ってもらっていた面子でどうにか持ちこたえられると風は判断したのだ。
「まさかここにきて新たに勇者が増えるとか……後出しにしても造反神もセコい真似するわねー」
頭を悩ませるは高嶋祐樹という存在だ。今や拉致され人質にでも使われた日にはこちらが圧倒的に不利な条件になってしまう。
狡い赤嶺のことだ、と風は唸る。
「あれは誰も予想できてなかったわよ風。実際、今日までなーんにも気配がなかったんだから」
「夏凜……」
「でもまさかその勇者が、その……銀ちゃんの未来の姿だったなんて。お姉ちゃん、二人は大丈夫なのかな」
「……なんとも言えないわね」
樹の小声に風も心配そうに呟く。今まで三ノ輪銀の未来についての話は避けてきた二人の前にまさに『キセキ』に近い出来事が起こったのだ。
本来ならば喜ばしいこと。この世界に喚ばれ『並行世界』あるいはそれに連なる『枝世界』の存在を知ることができたのだから。諦めなければ未来を変えられるかもしれない────そんな期待の最中に三ノ輪銀は同じ中学生として姿を現した。
けれどそんな二人に待っていたのは『敵意』、またはそれに近い感情を向けられた。おまけになお戦い続けている敵側についているときた。
視線を落とし、不安を前面に押し出している東郷に対し傍にいた芽吹が口を開く。
「東郷、酷なことを言うかもしれないけど現状は三ノ輪は造反神…赤嶺側についている。彼女は『敵』なのよ」
「──っ、それは!」
「落ち着いて東郷さん」
隣で手を握っていた友奈に宥められて再び席に座る。
芽吹の横にいた雀はおろおろと慌て始める。
「め、メブぅー…直球すぎだよ。もう少しオブラートにさぁ」
「雀。現に彼女の防衛を突破できずに祐樹くんは連れ去られてしまったのよ。事実は事実として受け止めるべきだわ」
「東郷を責めないでくれ。あれは私の裁量と判断ミスだった。すまない芽吹」
「……いえ。すみません、私こそ冷静さを欠いてしまいました」
そうは言いつつも窓の外をチラチラと見ている芽吹も彼のことが心配なのだろう。若葉は自分の至らなさに反省してひなたに向き直る。
「ひなた、神託はなにかあったりしないか? このままでは高知を奪還するまでに戦況がひっくり返る可能性もある。それほどまでにアイツは強かった」
「…それが、何もないんです若葉ちゃん。水都さんや亜耶さんも同様に。これは祐樹さんがこの世界に喚ばれたときと同じ状況です」
「それか前に赤嶺友奈が仕掛けてきた『偽物』の可能性があるのかもしれないよ。二人を精神的に追い打ちをかけて戦力を削ごうという作戦かもしれない」
「ううん、アッキー。やっぱりミノさんは本人で間違いないと思うんよ。でも……」
園子はあの時の三ノ輪銀の瞳を思い出す。暗く、およそ感情の類が消え去っている瞳。それが少しだけ自分に似ていた感覚。一体彼女の身になにが──どんな未来を辿っていったのだろうと思いを馳せる。
「それぞれが思うことはあるかもしれませんが…状況の整理をした方が先決かもしれません」
「杏の言う通り。赤嶺友奈がいつ祐の存在に気づいていたのかは不明だけど、攫ったのにはなにか理由があるはずよ……ま、まぁあたしたちと同じ可能性も捨てきれないけど。兎に角、目下の目標としては祐の救出任務を遂行するのが先ね」
風が目的を述べるとみんなが一様に頷いた。
「……ねえ夏凜。人質を抱えた状態で戦うとしたらあなたはどうする?」
「そうね。誰の手にも届かない場所に監禁しておくか、自分の戦場の近くにあえて置いておくか──じゃない? 私なら手札を素早く動かせるように身近に捕らえておくけど」
「同感ね。ならまずはそこを洗い出しましょうか」
「…しゃーない。二人でいくの?」
「あ、なら私も志願してもいいでしょうか? 仮に道中手がかりが発見できたとしたら作戦を立てるためにも周辺地理を把握しておきたいんです」
「杏がいくならタマも忘れてもらっちゃあ困るぞ! タマもいく!」
芽吹と夏凜のやり取りに乗ってきた二人と頷き合い、風に視線を移す。
「…善は急げって感じね。なら、夏凜たちには防人組と杏とタマが隊を組んでもらいましょ」
「ならば私たちは愛媛と徳島に別れて向かう。他の者は私についてきてほしい」
「若葉ちゃん。私はここに残ってもよろしいでしょうか?」
「ひなた?」
カガミブネを用いるためにそれぞれに巫女も出向くことにしたわけだが、てっきり若葉についていくと思っていたひなたがこの場に残ると進言した。
「少し気にかかることがありまして……」
「…神託か?」
「いえいえ。私のカンと言うべきでしょうか……なので若葉ちゃんの所には水都さんをお願いしたいんです」
「ふむ、わかった。水都もそれで構わないだろうか?」
「う、うん。うたのんも一緒にいるから大丈夫だよ」
「みーちゃんにはフィンガー一つ触れさせないわ」
「ありがとうございます」
「気にするな。ひなたのことは信じているからな」
どうやら当人たちも特に不満はないようなので、若葉はひなたの提案を承諾する。
風も話を続ける。
「そうしたら東郷、乃木、友奈、樹はこの場で待機。有事の際には対応をお願いするわ。赤嶺友奈が来ないとも限らないからね」
「まかせてお姉ちゃん!」
樹の頼もしい返事に顔を綻ばせつつ皆に号令をかける。
「それじゃあ祐の捜索作戦開始するわよ!」
『おおー!』
意気込みと共に勇者部はすぐに行動を始めた。
「────ひなちゃん」
「友奈さん?」
皆が部室を出ていく最中にひなたは高嶋友奈に声を掛けられて振り返る。
いつもの快活な雰囲気はなりを潜めて、神妙な面持ちの彼女がそこにはいた。
「どうかされましたか?」
「ううん。えっとね……私が言うのもなんだけど、大丈夫? 無理してない??」
「…………、」
思わぬ言葉にひなたは少しだけ驚いた表情を浮かべている。
しかしそれも一瞬で、すぐに元の柔和な笑みに戻っていた。
「はい、お気遣いありがとうございます。これも大事なことですから……友奈さんも悔いの残らないようにご自身の御役目を全うしてください」
「そう…だね。うん! それじゃあ行ってきます」
「行ってらっしゃい♪」
手を振ってひなたは友奈を見送った。その先で若葉に「なにを話してたんだ?」と訊ねられていたようだが、友奈は「なんでもないよー!」といつもの調子に戻っていた。
ひなたもそれ以上は追わずに一度部室の様子を眺めると一人、その場を後にした。
部室に残った東郷は隣で手を握ってくれている友奈にぽつりぽつりと話を始める。
「…私、やっぱりあの銀とちゃんとお話ししたいわ友奈ちゃん。怖いけれど、私とそのっちはこのまま敵同士なんて納得がいかないもの」
「それが東郷さんの考えなら私はついていくし、助けになるように動くよ! せっかく祐くんと一緒で会えたんだもん」
「ありがとう友奈ちゃん」
「園子先輩。銀ちゃんってやっぱり私たちとは違う学校…とかにいるんですか? こうして喚ばれたということは私たちの元の世界でも……」
「それは…難しいだろうねイっつん。そこが何というか複雑な問題なんだよ」
「そ、そうなんですか?」
目を細めて園子は樹の言葉に首を横に振った。あまり混みいった話は樹にはまだ話していない園子と東郷だがこの際なので話を続けていく。
「私とそのっちの世界……そして、恐らく芽吹さんたちの来た世界でも同様に辿ってきた『未来』は同じなの。あの子は……銀は死んでいるはずだもの」
「…あ、わっしー! 待ってっ!」
「…え?」
園子の声に東郷がハッと顔を上げた直後、部室の入り口────ドア部分からガタっと物音が聞こえてきた。
その物音がなんなのか……それは、この中の誰もがすぐに理解できてしまう状況で、東郷の顔色が青くなってしまうのは仕方のないこと。
近くにいた樹が誰よりも早く動いて扉を開けてみる。
「……銀ちゃん」
「あ、あはは──タイミング、悪かったかなぁ樹センパイ」
「ミノさん……」
「ぎ、銀っ!?」
困ったような笑みを浮かべながら頰を掻く三ノ輪銀と、その後ろで言葉を失う小学生の鷲尾須美と乃木園子がそこに立っていた。
◇
部屋の中はとても無機質なもので、ただ寝るためにあるようなそんな印象を抱いてしまう。
確かにこの世界の在り方を考えたら合理的なことではあるのだけれど……。
ギシっとベットのスプリングが軋む音が響く中、二人の影が交わろうとしていた。
高嶋祐樹と三ノ輪銀。今は祐樹は抵抗せずに仰向けに身体を倒されて寝かされている。その上に三ノ輪銀が馬乗りになって彼を見下ろしていた。
相変わらず感情の起伏を感じさせない瞳を持ってして…。
「…どうして僕はベットの上に寝かされてるんだ?」
「焚きつけたのは貴方でしょ。それに、赤嶺から聞かされててね。ユウキさんの『衝動』について少し興味があるの」
「──コレは僕もよく知らないんだ。だから説明ができない」
「……『力』には無意味なものなんてないんですよユウキさん。本当は貴方は識っているはずなんです。忘れているだけ」
「どういう、意味──っ!?」
「ふふ♪」
言葉の音だけが愉しげに発せられ三ノ輪銀の手は背後……祐樹の下腹部に当てられていた。
身を捩り抵抗を促すが、勇者としての力を持つ彼女にはビクともしなかった。
さすりさすりと、撫でるように刺激されて少しずつ熱を灯していく。
「赤嶺とついさっきまでシてたのにもうこんなになっちゃうんですねユウキさん?」
「っくあ。ぎ、銀……やめ、て」
「これも相棒の頼みです。大人しく身を委ねてればすぐに終わりますよ」
祐樹から視線を外さずに器用に片手でズボンを脱がしていくと、下着姿のそこには立派なテントが張られていた。
先ほどとは違い、刺激も強くなり祐樹は吐息が自然に漏れてしまう。
「……熱い。火傷しちゃいそうだわ」
「ふっ…く、うぅ」
下着の中に手を入れ硬くそそり立った逸物を握られて扱かれる。
「や、め……自分が抑えられなく、なる」
「ならこの際にある程度制御できるように努力してみなさい。そうね……一応手足はこうして物理的に拘束させてもらうわ」
空いた手で指を鳴らすと、うぞうぞとベットの下から白い触手のようなものが伸びてきて祐樹の手足に巻きついて拘束した。
祐樹は驚いてそれらを見やる。
「な、なん……っ!? なんだこれは」
「アタシも赤嶺ほどじゃないけど、ある程度の操作権限はもらっている。まぁ感触や見た目はアレだけどすぐに慣れると思う」
「星屑か…これ」
三ノ輪銀は祐樹から降りて大の字になった股座に腰を下ろして彼の下着を取り払った。
そうして露わになり起立したペニスを三ノ輪銀は再び握って上下にゆっくりと動かし始める。
「敵陣で衣服をひん剥かれ、裸で大の字で寝かされた挙句にこんなに勃起させちゃってどうするんですかユウキさん? アタシの知ってる人はこんな人だったんだー。ゲンメツ」
「ふっ…ふ、ぅ……キミがしたんだ、ろ。僕の意思じゃない!」
「…須美と同じで頑固者なのは変わらない、か。ほらほらー…びゅびゅっと出しちゃいなよユウキさん。いっぱいシコシコしてあげるから」
「あ──あぁあぁぁー!?」
情けなくも快楽の波には逆らえずに祐樹はすぐに果ててしまった。
亀頭から吐き出される大量の白濁液を三ノ輪銀は両手で受け止める。
「すごい量ね。それに臭いも……確かにこれは文字通り『溺れて』しまいそう」
「はぁー…はぁぁーーーっ」
「……さて。じゃあここから──はむ」
「んっ!? 銀、なにして……っ! ふ、あぁ!!?」
興奮冷めやまぬまま、祐樹の怒張は三ノ輪銀の口内にぬるりと誘われた。
ぷちゅり、とぬめりのある感触に脊椎を撫でられているかのような刺激を受けて彼の腰は否応無しに反応してしまう。
ゆっくりと三ノ輪銀の口から竿を抜かれ、また収まる。くぷ、くぷと唾液と空気の交じる淫音を発しながら彼女の顔は上下に運動を始めた。
「ぷちゅ──じゅるる。くぷ…ふっ、ん……んぶ」
ぎこちなくもその行為を視界に収まるだけで凄まじい快楽を得る。今まで彼女を含めて小学生組とは比較的健全なお付き合いをしてきた祐樹であったが、その中でも銀は特にそこらへんは気を使っていた女の子でもある。
そんな女の子の未来の人物が、自身のペニスを喉奥まで顔色ひとつ変えずに咥え込んでいる。
果てるのには十分なものだった。
「銀──
「んぶっ!? ……んー…んく」
腰を浮かして吐き出す精を三ノ輪銀は一番奥で受け入れてくれた。
二回目にもかかわらず量は変わらない。寧ろそれ以上だ。けれど彼女はそんな精量を受け止め切った。
ちゅるん、と尿道の中まで全て吸い尽くされて一度彼女は口を離した。
「ん……んんっ。ふ、ぅ……喉に、絡むわね」
「ふ、ぐ……はぁー、はぁ」
「けほ…それにお腹の奥が熱くなって──なるほど。これが赤嶺の言っていたヤツか。ならコレをまずは採取すればいいのね」
「────っ!?」
彼女の言葉に身をこわばせる。まずい、と。
彼の精を含む体液および、強い肉体的接触には相方の力を引き上げてしまう性質を持つ『衝動』。これを早くも利用しようという魂胆なのだろうか。
だとしたら勇者部の人達に迷惑がかかってしまう。祐樹は先ほどとは違いわりと本気で抜け出そうと試みるが、やはり今の肉体能力が一般人のそれと変わらないものとなれば抜け出すことは叶わなかった。
それを目の前の彼女も承知しているのか、無言のままこちらを眺めつつ竿を扱くその手を止めずに懐からある物を取り出した。大量に。
「これ、何か解るユウキさん?」
「…………コンドーム?」
「そ。正解」
それぞれが個包装された物。男女が性行為に及ぶ際に用いられる避妊具の一つ。しかしなぜまたそのようなものを取り出したのかは祐樹は理解できなかった。
「人が子作り以外で行為をする時は着けるのがマナーでしょ? ユウキさんはもしかしてナマでしようと?」
「そういう、意味じゃ……」
「──なんて、ジョーダン。この世界でいくら中出しをしようと女性が孕むことなんてあり得ない。所謂精神体を引っ張ってきているんだから。それは貴方も承知しているからこそあの勇者達とも気にせず行為に及んでいる」
それは上里ひなたから説明を受けている祐樹は無言で肯定する。せざるおえない。
「まぁ今はそれは置いておいて。ちょっと着けさせてもらうわ」
「……っ」
「えっと、確か──」
中身を取り出したのはいいが、イマイチ着け方を理解していないのか小首を捻る三ノ輪銀。
祐樹は少しだけ気恥ずかしそうにぼそっと呟く。
「銀……」
「ああ、ごめんなさい。すぐに着ける──」
「そのままやると表裏逆になってしまって着けられない、から」
「…………。」
「その──」
「………………知ってたわ。ほんの、ジョーダンよ」
長い沈黙の後に彼女は薄く頰を染めて(祐樹の気のせいかもしれない)彼のペニスに被せていく。
祐樹も彼女のスタンスに合わせて話を続ける。
「…そう。そうやって後はクルクルと根元まで回していけば大丈夫」
「なるほど。知識として知っていても実際にやるのとはまた違うのね。勉強に──」
「え、えっと? どうしたの銀」
ジトーっといった感じで三ノ輪銀は祐樹に視線を向ける。
困惑する彼に彼女は小さく頰を膨らませた。
「…調子狂う。貴方といると」
「それは褒められてるのかな?」
「うるさい。その余裕……すぐに無くしてあげる」
「…ぅ、あ」
言って彼女は彼の股間に顔を埋めた。くぷぷ、と今度はゴム越しに銀はペニスを咥え込んだのだ。
祐樹は先ほどとは違う快楽に顔を歪めながら疑問を口にする。
「ど、どうして今度はゴムで……っ?」
「じゅるる……ぐぽ──ん、ん……」
「む、無視!? く、あ──そんな激しくされたら…っ?!」
ゴム越しならば快感も弱いだろうとタカをくくっていた祐樹だが、銀もそれに合わせて強弱に変化を加えてきたので結果的に受ける気持ち良さというものは同じであった。
あっさりと三撃目が放たれる。なんだかこんなにも呆気なく射精してしまうとある意味自信がなくなってしまいそうになるが、尚も衰えない息子に祐樹は我ながら呆れるしかなかった。
「…ぷ、は──三回目なのにこんなに。ゴムがタプタプね」
「なんで無視するのさー……酷いよ銀」
「気が散るからよ。あとそんな余裕いつまで持つのかしら? まだゴム有りで
「……え〝!?」
パチン、とコンドームの先を結んで見せびらかしながら妖しく微笑む。いやいや、ちょっと待ってほしいと祐樹は首を横に振った。
「む、無理ムリ! まさかこの散らばってるもの全部使う気か!? 何箱分の量があると思って──!」
「捕虜に口答えする資格なし。役得だと思って観念することねー」
「き、キミはそれでいいの!?」
「構わない」
「即答──っ!? てか、言いながらまたゴムつけないで!」
あっけらかんと答え、散らばっているコンドームを手にして袋を開けて彼のペニスに装着する。一度理解したら後は手早く着けていた。
「仕方ないなー。なら選ばせてあげますよ。手? 口? それとも足??」
「そんな怠い感じで言われても…」
「…勇者は気合いと根性でヤればいける」
「その言葉をこの場で聞きたくはなかったよ……」
心の内でしくしく涙を流す祐樹に三ノ輪銀は手を後ろについて足を開いた。
「でもちょっと口は疲れたので、まずは足でやります」
「えぇ……」
「…む、我がままですね。ならこれで────ぴらり」
「ぶっ!?」
彼女の服装は讃州中学の制服を着ていて、そのスカートをめくって祐樹に見せびらかし始めた。無表情で。
「き、キミほんと数年でどうしたらそうなったんだ!?」
「女の数年はそれはもう変わりまくりです。身近にいるでしょ?」
「…………たしかに」
彼女の言葉に妙に納得してしまう。
「じゃあ無駄話はここまでで。精根尽き果てるまで射精させるので覚悟してください」
「────っ!!?」
祐樹の声にならぬ声はこの場以外は誰も聞き届けてくれることはなかった────。
本来よりも早く真実を知ってしまうわすゆ組。
そして相変わらず襲われる祐樹くんはもはやそういう星の下なのかもしれない。
ちなみにあの場で置いておいた避妊具だけでは足りなかったようで、追加を用意したとかしないとか?
銀ちゃん(中)は今回は控えめに。まだまだ見せ場という名の濡れ場はあるので本番はまだしていないです。