勇者たちをもっとイチャイチャさせたい! 作:紅氷(しょうが味)
早朝。ちゅんちゅんと遠くから小鳥の鳴き声が聞こえる中でふらふらと帰路に着く男がそこにいた。
本日も快晴。だが今は日差しが鬱陶しいことこの上ない。
「……ふぁぁー」
大口を開けて隠そうともしないあくびを
幸い今日は学校も休みで今頃は双方とも満足げに床についていることだろう。
(……でもまぁ、僕も大概だけど彼女たちも気のせいか性欲が上がってきてやしないか?)
男明利に尽きる、と考えてもやはり求められ方というか、そういう欲求が日を追うごとに強くなってきている気がしなくもない。
寄宿舎に辿り着いて祐樹は自室へと向かっていく。
階段を昇る足取りが重い。いくら性欲が無限に沸き上がってきても精神、体力は元の人間のままの状態なので彼自身がこの『衝動』に振り回されるばかりだ。
「……眠い」
彼と性行為を重ねた勇者や巫女は、その後の御役目が順調にこなせるほどの力を発揮できる。
これが勇者としての力と引き換えに渡された力なのだとひなたからは聞かされている。
確かに同伴した人の話では「まさに無双の如く」と言わしめるほどのお墨付きを得ていた。けれどそのかわりに「あ、こいつら昨日ヤッたな…」と判ってしまうのがタマに瑕だが…。
寄宿舎の中はまだ静寂に満ちている。もう少ししたら早起きしている人間が目を覚ます頃合いでもある時間帯。
ようやく彼は帰宅することができた。
「……ただいまぁー」
鍵はかけていないのでそのまま扉を開けて室内に入っていく。
お風呂は犬吠埼宅で済ませてあるので(お察し)、あれこれする前にまずは床に就きたいと祐樹はまどろんだ思考のなかで真っすぐ寝室に足を運んだ。
「………おやすみぃ」
そんなうわ言を口にしながら布団を捲ってみると、
「──グッモーニンッ! 祐樹君! 随分と遅い帰宅ね!」
「………はっ?」
信じられないものを見た。
「……あれ? もしかして聞こえなかった??? グット────」
「いやっ! もういい。歌野、聞こえてたから!」
「おおソーリー。もう、聞こえてるならちゃんと返事してよ祐樹クン!」
快活な声で話す彼女を遮って祐樹は頭を抑えた。
白鳥歌野。
巫女である藤森水都と同じ諏訪出身の勇者である彼女は、共に戦場に駆け抜けた記憶が祐樹の中にはある少女だ。後は農作業農作業…etc。
その少女があろうことか一糸まとわぬ姿でそこにいたではないか。これは一体なにが起こっている、と彼の脳内は絶賛混乱を招いていた。
歌野はふんす、と鼻を鳴らしなぜか自信ありげに胸を張っていた。
ツンと上を向いた乳丘を見せつけながら。
「なんで歌野は僕の部屋で裸でいるんだ……」
「なにって祐樹君とスキンシップしにきたのよ。そしたらあなた部屋にいなかったんだもの、待たせてもらっていたわ」
「その手やめろ!」
人差し指と親指を輪にしてもう方指の人差し指を抜き差しする動作に待ったをかける。
「ホワイ!? 祐樹君は私とはシたくないってことなのー!」
「シたいに決まってるでしょ!? あ、いや──っ!」
「そ、そうなんだ。えっへへー…♪」
「ちょ!?」
つい勢いで口走ってしまった言葉に歌野はにやにやととても嬉しそうである。
そればかりか彼女は祐樹の腕を引っ張り布団の中に引き込んできたのだ。彼は眠気のせいで反応が遅れてしまい敢え無く捕まってしまう。
「ふっふっふ。もうエスケープできないわよ祐樹君〜?」
「…歌野、僕は別に最初から逃げるつもりはない」
「あら? それはなんでかし──ひゃ!?」
もう少し抵抗を見せるのかと思いきや、祐樹はそのまま歌野の身体を抱いた。
可愛らしい声を上げて驚く歌野であったが、彼から求めてくれたことに喜びが勝り彼を同じように抱擁で応える。
ふにゅん、と容の良い乳房が彼の顔面に押し付けて、祐樹もまたその流れに身を任せていた。お日様の中にいるような感覚。農業をやっている故なのかわからないがそんなイメージを抱く。
『…………。』
しばらく抱き合ってお互いの温もりを感じている。
けれどそれ以上は進展はない。流石の歌野も来るべく快楽が何時まで経っても来ずに疑問を抱いて胸の中にいる彼の顔色を伺うと、
「────すぅ」
小さな寝息が耳に届いた。目を閉じてとても安心したような、そんな
歌野は知らないがまずこの男、完徹帰りである。一睡もせず、また休憩もなくただひたすらに行為に耽っていたのだ。
精力は萎えずとも体力が限界を超えていたようで、ぷつんと糸の切れたように眠りについてしまったのだ。
しかし、彼女はそんな理由は知る由もない。
「祐樹君? おーい」
「……ん」
「あっ、キュートな寝顔──じゃなくて。え? 寝ちゃったのホントに?」
安らかに眠るその顔は歌野の心にとてもきゅんきゅんくるものだった。以前に農作業をしていた合間の休憩でうたた寝していたあの時を彷彿とさせる。
歌野は水都と一緒に彼の寝顔をよく眺めていたのを覚えている。彼は知らないが、よく二人はそのことを含めて会話に華を咲かせていたこともあった。
「おーい? 祐樹君?」
歌野は懐かしい記憶を思い出したが、それよりもなぜこのタイミングで寝てしまったのかわからない。朝帰りだったのが理由なのだろうか。
「……んっ」
祐樹が身じろいで歌野の敏感な部分に彼が触れる。自分で触れるより、あきらかに異なる快楽の波に歌野は短く息を吐いた。
一方でやはり目覚めることがない祐樹。眠りが深いのかちょっとやそっとでは変化がないようだ。
だが、歌野はそれでは納得がいかない。せっかくサプライズも込めて彼の部屋に忍び込んで色々と準備も済ませてきたのに、と口を尖らせてしまう。
彼が自分以外の女の子の相手をしていることは理解している。けれどやはり自分を少しでも多く見て欲しい、という欲求はどうにも消えないのだ。
「……ねぇ祐樹君。あなたがこの世界に喚ばれて本当に嬉しかったのよ」
思えば農業以外でこんなに夢中になったことはなかった。
彼女の中で祐樹は水都と同等かそれ以上を占めるほどの存在だ。またこの世界で再会できて、彼に向ける『情熱』の炎は衰えるどころか燃え上がるばかり。
どうしたものか、と思考の隅で彼の衣服を脱がしていく。可愛い顔に比べてその肉体はとても男らしく、そのギャップが堪らない。
そして上から下へとシフトしていく際に歌野はある光景を目にした。
「ワオ。流石は祐樹君♪」
するすると伸ばしてピッチリ張ったテントの
感触だけで解る彼の『熱』。それは歌野の情欲を煽るのに充分な要素であった。
たとえ寝ていても、自分で感じてくれている。それだけでも彼女は悦びに染まる。
「…んン、はぁぁー♪ ……祐樹君の匂い。堪らないわ」
身体を反転させ毛布の中に潜り込んでテントの先に鼻を押し付けて吸う。鼻腔を抜けてまるで脳に直接響くような雄の匂いに歌野の女の部分が強く疼く。
内股に捩じらせ、両手が最後の砦を取り払うと、雄の象徴たる怒張が姿を現す。
「ソーリー祐樹君。もう我慢できないの……はむっ」
ビンビンに反り立った一物を視界に捉えて歌野は我慢の限界だった。亀頭の先端から口蓋を開けて咥えていき、雄の味を味わう。
「んむ……じゅぼ。んぐッ……くぷ、ふっ、ん」
ねっぷり、と。隅から隅まで味わい尽くすように歌野はペニスを上下に咥え扱く。
まるで口内がヤケドしそうなほど熱く、固い肉棒を感じて歌野は股を更に濡らす。まだ触れてさえいないのに準備万端になってしまっているが、まだまだ歌野は彼を味わう。
一度口から出すと今度は舌先でチロチロと先端を舐めて、そこから亀頭全体に舌を這わせていく。
てかてかと唾液と先走り汁でお互いが汚されていくがお構いなしに、竿部分を手で扱きながら行為に没頭していった。
「……くぷ。じゅぶ、じゅる。ほんろにきょーあくなモノを……んぶ、ちゅる。もっているふぁね。ん、んん……」
「んんー……っ!」
快楽が伝わってきているのか、うめき声のような声が聞こえてくる。
それに発破をかけられて歌野のフェラチオは激しいものとなってきた。
そして口内でビクンと一際大きく跳ねるとともに、太いパイプが脈打つ。歌野は察知して一層深く咥え含んでいった。
びゅくん。びゅぶ!! びゅるる────!
「ふっ……ふ、んぐ。お、ご……」
射精の勢いが想定していたものよりも強く、また量も多かった。
喉奥に容赦なく吐き出され歌野はそれだけで軽く達してしまう。秘裂からぬめりの強い愛液が垂れてくるとそのまま彼女は指先で弄り始めた。
「ふー……ふーー………ッ!」
雄の精に焼かれながら性器を弄る快感を得て、歌野はまさしく発情した雌になる。
ペニスを咥えたまま、吐き出し終えた精液をそのまま飲み込むと再び首を上下に動かし始めた。
「んびゅ……ん、ちゅ、ぐぽ……ぐぽっ!」
一度吐き出したにもかかわらず、少しも萎える気配を見せない肉棒を一心不乱に舐めていく。
先ほどから弄っている秘部からはくちゅくちゅと水音が響いて全身に快楽が駆け巡る。
「んぶ、ぐぽ…ぐぽ……んぷぁ!?」
口淫をしながらの自慰に歌野は再び絶頂を向かえる。ビクンと身体を捩じらせその際に彼の性器が口から離れてしまうと直後に鈴口から精液が暴発してしまう。
「あっ……あつ……ぅんっ!?」
まるで噴水の如く吹き出る精が歌野の顔を、身体を白に汚していく。
一層強い男の匂いで歌野の思考をどろどろに溶かされる。濡れるその瞳は既に彼しか見えていなかった。
「はー…はぁーー……ちゅぱ」
垂れる精液を指ですくい口に含みながら歌野は寝ている祐樹の上に跨った。
「もうアソコがうずうずしちゃって我慢できない。シちゃうわよ祐樹く──んんっ!」
くち、と歌野は片手で自分の秘裂に宛がうとそのまま腰をゆっくりと落としていく。受け入れ態勢は万端だったのだが開き気味だった膣内は祐樹の肉棒が更に押し広げていった。
「ひぐっ……あ、はぁん♪ サイコーよ祐樹君」
騎乗位での性行為はまるで快楽に貫かれているような感覚に見舞われた。顔を顰めて同じく快楽に襲われる祐樹の両頬に手を添えてその唇を奪う。
「ちゅ、れう……ん、ん……あん。ちゅむ──」
腰を動かしながら彼の口を割って舌を忍ばせる。ぱちゅ、ぱちゅとお互いの性器が擦れる音が余計に興奮を掻き立てた。
「あ、すご……ぁん! ベリー……グットよ」
唇を離して歌野は彼の上で大股を開き、寝ている祐樹に見せつけるように腰を動かして短く喘ぐ。
これだけ激しく動いても目覚めない祐樹もどうかと思う歌野だったが、始めてしまった手前やめるわけにはいかなかった。
それにこの状況に一種の興奮を覚えてしまっていることも事実だ。
「まるで……ふっ、んぅ! 私が祐樹君を……あぁん。犯してるみたい、ね♪」
ベットが軋み、見下ろす彼の顔はとても苦しそうだった。なぜだろうか、歌野はその表情を視てゾクゾクとしてしまう。
「ひ、あ……もう、私……イキそう……や、あっ!? で、でて────ッ」
「……うっ!」
びゅく、びゅ──!
ピチピチと歌野の膣の中でペニスが暴れ、彼女は中だしされながら達してしまった。
祐樹の上で身体を仰け反らせて歌野は彼の精を受け入れる。
「ん、はぁー……あつ、いわ」
ふらふらとそのまま祐樹に添うように寝転んで男根を引き抜くと膣から精液がこぼれてきた。
「んー……ふふ。こんなにしちゃっても起きないなんて……」
息を整えながら歌野は胸板に指を這わせる。結局最後までシても彼が目を覚ますことはなかったが、よほど疲れてしまっていたのだろうか。
「そういえば昨日はみーちゃん達の相手をしてたのよね。そんなに節操なしだったかしらーなんて。……ねぇ、祐樹君……私たちだけを──」
と、その先の言葉は紡がれることはない。口を結んで薄く微笑みを浮かべ目を伏せて身体を密着させると人肌の体温が、ぬくもりが伝わってくる。
(──今度はみーちゃんと三人でなんていいわね。あ、スキンシップもいいけど、三人ならまた畑を耕すのも楽しそうだわ♪)
すやすやと眠りにつく彼の頭を撫でながらこれからのことを考える。指先から流れる赤髪が心地よい。
落ち着く。こんなに心を平穏になるのは水都以外にはやはり彼しかいない。
行為の後はどうにも眠気が強くなってしまう。そんなまどろみの中で共に過ごす諏訪の日々を歌野は観た。
このまま一緒に寝てしまおうと瞼を閉じて睡魔に身を委ねることにしたのだった────。