※この作品はR-18です。

オーバーロード~至高のインキュバスが逝く、エロエロ珍道中~   作:田 中太郎

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クレマンティーヌと至高のインキュバスと……【カルネ村逗留編その1】

 

 見るモノ全てが輝いている。

 

 ここは何の変哲も無い、どこにでもあるただの森林地帯。それにも関わらず彼女の視界一杯に広がる景色は、不思議なほど色鮮やかに映し出されていた。

 

 木々の葉が織り成す深緑のカーテンは美しき木漏れ日を作り出し、緑の狭間より顔を覗かせる陽光は眩くも温かい。

 

 あぁ、この感覚をなんと言えば良いのだろうか。

 

 不快では無かった。むしろ今まで色褪せていたモノが十全に見える様は、爽快感すら伴っている。そんな筆舌し難い心地良さを前に、彼女————クレマンティーヌは己が表現力の無さを恥じた。

 

 嘆息しつつ、女戦士は瞼を閉じる。視界に闇が降りるのと同時に、他の感覚が鋭さを増す。

 

 そよ風に揺られ、ひそひそと囁きを交わし合う木々。立ち昇る芳醇な大地の香り。どこか遠くから運ばれてくる小鳥達の可愛らしい鳴き声。

 

 つい先日まで、気にも留めなかった。

だが今は違う。見れば見るほど、嗅げば嗅ぐほど、聞けば聞くほど、長らく凍り付いていた心が溶けて行くのだ。

 

 あぁ、と彼女は深く息を吐いた。

 

 身体の芯を駆け巡る高揚感。居ても立っても居られないほどの熱が、彼女の身体を突き動かそうとする。幼子の如く、ただただ無心に駆け回りたい。

 

 脚に力が入る。胸中に渦巻く欲求が出口を求めて、駆け出した。

走ろう。そうだ、どこまでも自分が飽きるまでは走ろう。ブーツがグッと地面に沈み込んだ。まるで彼女を後押しするかのようにして風が、びゅうっと吹き抜けた。

 

 最後に前髪を弄り、去っていくそよ風。

クレマンティーヌは思わず笑みを溢す。自然が、自分を挑発している。そんな馬鹿げた妄想ある筈が無い。しかし、彼女はそんな馬鹿げた妄想に乗った。

 

 稚気を隠さず、まるで意地を張り合う子供が如く、悪戯っ子な風に対抗する。獣のように、しなやかな身体は前傾姿勢となっていく。

 

 身にまとう外套を払い、軽鎧と素肌を外界へと晒し出した。眩い陽光の下、彼女は笑う。何故だか知らないが、楽しくて仕方が無いのだ。脚に力が入り、腿肉がグッと張り詰める。いつも以上に湧き出る力に、ふひっと気色の悪い声が漏れ出た。

 

 このクレマンティーヌともあろうものが、下品にも程がある声を出したのだ。その事実に笑いが止まらない。楽しくて楽しくて、どうにかなってしまいそうだった。

 

 湧き出る心地良さに女戦士の我慢は限界を迎えようとしていた。さぁ、走り出そう、気の赴くがままに。溜まる一歩な熱を身体に秘め、今にも飛び出さんとするクレマンティーヌ。

 

 しかし結局の所、彼女の望みが叶う事は無かった。声が聞こえたのだ。おおい、と己を呼ぶ声が。温かな声、どこか間の抜けた伸びをする音色は、溜め込んだ熱を全て吹き飛ばした。

 

「おおい、どこ行くのさー」

 

 男の声。清流のように澄み渡り、聞く者全てを虜にする美しき響きだ。

最早一人でどこまでも走りたい、などという願望はクレマンティーヌの中から消え失せていた。前傾姿勢を解き、自分を呼ぶ声へと向き直る。

 

 近くの茂みから漆黒が現れた。夜の帳を彷彿とさせる黒色だ。それを認識した瞬間、彼女は迷わず突っ込んだ。

 

「へっ? ちょっ、おまっ!?」

 

 驚きの声が響き渡る。宝玉に等しい真っ赤な双眸は見開かれ、秀麗な容貌に焦りの色が現れていく。

視界に映る光景に彼女は笑みを浮かべた。黒衣の人影までの距離を、僅か数歩で駆け抜けた。まるで風に乗るかのように宙を舞い、その人影の胸へと飛び込んだ。

 

「おそーい!」

 

 自分を包み込む温もり。視界が黒生地一色に染まる中で、クレマンティーヌは相手に言葉をぶつけた。

次いで、青年の胸元へ己が額をぐりぐりと擦り付け、これでもかと言わんばかりに抗議の姿勢をアピールする。

 

 それに対する彼の反応は極めて薄かった。もしかしたら戸惑っているのかも知れない。

青年の困ったような笑いが容易に想像出来た。だが、それでも彼女は相手の胸内に顔を埋める事を止めなかった。

 

 自身の口から、くふっと変な笑い声が漏れ出るのを自覚した。だって、仕方の無い事だ。クレマンティーヌは声に出さず呟く。そう、全てが楽しくて楽しくて仕方無いのだ。

 

 鮮明に映し出された世界が、拘束具を外したかのような解放感が、自分の行いによって多彩に変化する彼の表情が、赤子をあやすかの如く自分を受け入れてくれる彼という存在が、愉快で堪らない。

 

「まったく……お転婆さんだなぁ」

 

 そら来た。青年の衣服に顔を押し付けたまま、女戦士の笑みは深まる。

彼女の背中に腕が回された。そして、よしよしと優しく撫で擦っていく。あいにくインナー越しではあったが、その慈愛に満ちた感触は確かに届いていた。

 

「なによー、早めに集落へ行こうって言ったのは誰だったかしらぁ?」

「んー、どこの誰だろう」

「ねー、どこの誰かしら」

 

 小気味好い軽快なやり取りが交わされる。

どちらともなくクスクスと小さな笑い声が上がった。あぁ、なんと心地良い会話なのだろうか。クレマンティーヌは、己が胸中で独語する。

 

 恐らく今までの自分に必要だったモノはこれなのだ。

何気ない一時を共に過ごしてくれる存在、彼女はその存在がもたらす喜悦に心を打ち震わせていた。無意識の内に青年の背中へと腕を回し、より一層深く抱き着く。

 

 温かさが強まる。それと同時に、彼の匂いが女戦士の鼻腔を満たす。

どことなく爽やかな香りだ。嗅げば嗅ぐほど目の前の存在をもっと感じられる、そんな気がした。クレマンティーヌの鼻がすんっと鳴った。

 

「ちなみにさ」

「ぅん……なぁに?」

「ちょくちょく追いかけっこやら隠れんぼする困ったちゃんがいるんだけど、知らないかい?」

「うーん、知らなーい」

 

 青年の問い掛けに、彼女は自身の額をぐりぐり押し付けて応じる。

恐らく彼は自分の行動を揶揄しているのだろうとクレマンティーヌは思った。失礼な話である、とも彼女は思った。

 

 ただ単に二人きりの時間を引き延ばすが為の行動なのだ。決して、追いかけっこや隠れんぼなんて幼稚な遊びでは無いと言えよう。

 

 まぁ、年甲斐も無く楽しんでしまった事実は認めようか。

 

 そんな言い訳をクレマンティーヌは誰ともなく心中で呟く。

彼女の足ならば一両日中に目的地である集落に着いてしまうのだから仕方無い。ようやく得た温もりなのだ、少しくらいはワガママであっても許される筈————そんな想いを込め、より一層密着具合を深めていくのであった。

 

 静かな一時であった。

心地良い沈黙の中で、彼女は青年の存在を堪能する。すんすんっと鼻を鳴らし、子猫が甘えるかの如く頬を擦り付けて行く。

 

 次いで彼と自分の体温を共有するべく、正面から身体を重ね合わせた。

刹那、胸に走るピリッとした刺激。逞しい男の身体に、豊満な乳房が潰されたのだ。チリチリとした淡い痒さが、先端の蕾より生まれる。

 

 軽い金属同士の擦れる音が、二人の間で奏でられた。胸当てに付けた冒険者プレートの音色だ。女の眉がひそめられる。高揚感に水を差された、そんな気分を抱いてしまった。

 

 自身の力量を誇示するハンティングトロフィーだったのだが、今この場においては邪魔でしか無い。

心地良い刺激は、彼女の急降下する気分と共に息苦しい圧迫感へと様変わりする。

 

 これ、いらないや。

 

 クレマンティーヌの行動は迅速であった。

素早く手を回してチェストプレートを外し、地面に放り捨てる。重荷より解放された感覚に思わず吐息が出た。ツンッと尖った隆起が、彼女の胸を覆い隠す黒生地に浮かび上がっていた。

 

 再び、たわわに実った双球を青年の身体へと押し付けて行く。

ゆっくりと、徐々に崩れて行く二つの丘。大きく開いた胸元より、柔らかなの乳肌がまろび出る。胸当ての下で蒸れていたのか、じっとり湿り気を浴びた肌色。

 

 その上を汗の滴が双丘の狭間へ滑り落ちた。

なんとも厭らしい光景だろうか。あぁ、という小さな喘ぎが、女戦士の口元から零れる。意中の雄を誘う浅ましい己の仕草が仄かに羞恥心を煽ったのだ。

 

 しかし、クレマンティーヌの身体は止まらない。彼の存在を感じれば感じる程、淡く切ない熱に苛まされていく。もっともっと、と言わんばかりに彼女は胸を押し付け、挙句の果てには身体を揺らして擦り付け始める。

 

 ジンジンと女芯を穿つ熱量に、堪らずおとがいを反らす。

その、形の良い首筋には艶やかな朱色が差し込んでいた。薄っすらと目を開ければ、こちらを覗き込む真っ赤な宝玉と視線が交わる。

 

 原色に近い深紅の瞳。

穏やかで優しい光を湛えた双眸に、女戦士の理性は蕩け切ってしまう。グイッと身を乗り出し、愛おしい宝玉との距離を縮めて行く。

 

 クスッと彼が笑った。

鋭利な美しさとも言うべき造形は青年の気性が成せる業はなのか、どこまでも温かくも穏やかな印象しか見出せない。ポカポカとした陽気を彷彿とさせる笑みに、彼女の心は震えた。

 

 あぁ、好きだなぁ。

クレマンティーヌはそう思った。刺激的な闘争の毎日なんて飽きてしまった。ただただ、このぬるま湯に浸っていたい。そんな思いを胸に、彼女は青年の元へ顔を寄せる。

 

 鼻先同士が擦れ合わさった。

僅かに唇を突き出し、女戦士は彼を待つ。彼の眼が笑っている、仕方無いなぁと言わんばかりに。だが、そこに宿る感情の色はひたすら優しかった。

 

 視界一杯に広がる青年の美貌。

唇に柔らかい感触が落とされた。刹那、湿り気を帯びたリップノイズが控え目に奏でられる。軽く触れ合うだけの口付け。しかし、それに反して注ぎ込まれた熱量はとんでもないものであった。

 

 ぶるりッとクレマンティーヌの身体が大きく震えた。

自身の意に反する動きに反応する間も無く、彼女の意識に靄が掛かり始めた。次いでふわっと身体が浮かび上がるような浮遊感が湧き起こる。

 

 何が、と理解出来ぬほど彼女は初心では無い。

達したのだ、口付けだけで小さな絶頂に至ってしまったのだ。インナーを突き破らんばかりに乳首が勃起し、肉鞘からは淫芽が飛び出しているのを自覚する。下着の中などドロドロの甘露によって満たされる始末。

 

 異常に敏感となった肢体。

彼に抱かれてから、加速度的にクレマンティーヌの性感は強まっていた。普通ならば異様な事態に対して最大限の警戒をする事であろう。だがしかし、クレマンティーヌはそうならなかった。

 

 まぁ、別に不都合がある訳でも無いし。今更よねぇ――――

 

 理性が蕩けた女戦士は警戒を施す所か、むしろ嬉々としてこの快楽を享受しているのであった。

ちなみに、村を目指し移動を始めてから今に至るまでに三回ほど小さなオーガズムを経験していたりする。

 

「……ねぇ」

 

 絶頂の波から一息吐いたクレマンティーヌは青年へと言葉を投げ掛けた。

そして相手の返事を待たずして、黒衣の下へと手を忍び込ませる。しなやかな筋肉の感触を両手で楽しみつつ、彼女は言葉を続けた。

 

「いいでしょ?」

「テント出す?」

「えー、このクレマンティーヌ様が誘って上げてるのよー。ほら、今すぐ脱ぎなさいよぉ」

「きゃー、助けてー、犯されるー」

「ふっふっふー、幾ら泣いて叫んでも助けは来ないわよー」

 

 軽いノリで進む言の葉。

棒読みでふざける青年の姿はとても面白かった。性欲を解消するだけの、独り善がりな行為では無い。その実感にクレマンティーヌは高揚する。

 

 彼の肌を直接撫でる行為に熱が増す。

青年も負けじとクレマンティーヌの肢体に手を伸ばして来た。服を捲り上げ、露わとなった肉体へ指先を這わして行く。

 

 肌の上を滑る感触に、彼女は黄色い悲鳴を上げた。

口先では襲い掛かる側であったが、実際に余裕が無いのはクレマンティーヌの方であったのだ。性器への愛撫では無いにも関わらず、雌芯に走る快楽電流が彼女を苛んで止まない。

 

 早々に腰へ力が入らなくなり、生まれたての子鹿の如く足をガクガク震わせ始めてしまう。

漆黒のショーツは黒染みで塗りたくられ、吸い切れなかった水気が内股を伝って行く。荒々しい呼気は湿り気を帯びて、青年の胸元へと吹き付けらていた。

 

 そんな最中に彼の指先がクレマンティーヌの背筋を滑っていく。 

背骨に沿って臀部へと走るフェザータッチ。産毛を撫で付けるかのような軽やかな手付きによって、視界へと星が舞った。

 

 立っていられず膝を突く女戦士。

それでも上体を保持出来ず、彼の身体へと縋り付く形になった。高さが変わり、彼女の眼前に現るのは男の下腹部。

 

 ズボン越しに隆起した雄の象徴に、視線が釘付けとなった。

意識した途端、クレマンティーヌの嗅覚が青年の匂いを捉える。何とも言えない臭気、しかし嗅ぐ事は止められない。

 

「ふふっ、おっきいー。そんなにお姉さんで興奮しちゃったのかなぁ?」

「……なんだか、ちょっと恥ずかしいな」

「んー? 外だから? でもこんなに勃起するなんて、やっぱり変態なのねぇ」

「嬉々として行為に及ぼうとしてる人に言われちゃお終いだよ」

「それもそっか。んじゃ、私もこれから変態仲間ね。変態同士だからどこで何をしようが恥ずかしくないでしょー?」

 

 気恥ずかしそうに頬を掻く青年に対して、そう彼女は応じる。

自分で言っておきながら、成る程と密かに納得してしまった。確かにどこで行為に及ぼうが、変態と言えば済む話だ。誰に怒られようが蔑まれようが、私たち変態だからと言えば一定の理解と説得力が生まれる。これはまさしく天啓と言えるのではなかろうか。

 

 それに加え意外と奥手で、中々手を出してくれない青年に対して、これほどまで優れた逃げ道は無いだろう。

これからいつ何時、睦事を交わす事になるやも知れない。そこで変態だからという一言は免罪符と成り得るのだ。

 

 我ながら天才ではなかろうか。

彼女は満足げに頷き、青年のズボンへと手を掛けた。そして、黒衣を下げるのと同時に、隆起した下着が飛び出す。

 

 勢力を増す雄臭に、クレマンティーヌの下腹部が疼いた。

鼻腔を犯す雄の香りは生々しく、情交への期待感を否応に無く高められてしまう。次いで、圧倒的な存在感に思わず手を添えてしまった。

 

 薄い布越しに感じる男の逸物。

鋼の如き硬さと、灼熱の憤りを手のひらで満遍なく堪能する。小山の頂きに沿って指を走らせ、繊維越しに溢れ出る先走り汁をすくい取った。

 

 人差し指の腹に付着する淫汁。

ねっとりとした粘り気を楽しみつつ、己が鼻先へと近付けて行く。そして鼻を鳴らして嗅いだ。凝縮された精の匂いが、彼女の嗅覚を通じて肺を犯す。

 

 あぁ、と女戦士は堪らず声に出して喘いだ。

身体が熱い、火酒を一気飲みしたかのように身体の芯が燃え盛っている。陽光の下で、テカテカと厭らしいきらめきを見せる雄汁。

 

 クレマンティーヌは自身の指先から視線を逸らす事が出来なかった。

酩酊したかのような感覚に陥り、正常な至高すらままならない。舐めたい、思う存分舐めしゃぶりたい。グルグルと胎内で暴れ回る獣欲に突き動かされ、彼女は口元へと指先を持って行った。

 

 チュッと水音が響き渡った。

おしゃぶりを咥え込む赤子の如く、クレマンティーヌは自分の人差し指を貪る。卑猥な音色が断続的に鳴り響く。一滴ばかりの先走り汁を、舌の上で転がし堪能していく。

 

 味なんぞほとんど分かりもしない。

ただただ、雄の力強さを感じるのみ。数十秒続いた淫らかな演奏も、喉が鳴った事により終演を迎えた。嚥下し、体内へと取り込まれる雄の体液。

 

 刹那、狂おしいほどの欲求が鎌首をもたげる。

もっと、彼の精が欲しい。無意識の内に、青年の下着が引きずり降ろされた。ぶるんっと勢い良く肉棒が姿を現す

。充血し赤褐色に染まる刀身へ、何のためらいも無く口付けを施した。

 

 舌を伸ばし逞しい幹を舐め上げつつ、両の手で優しく包み込む。

むせ返るほどの精臭に、彼女の腰が前後に動く。本能のまま、空腰を使う女体は激しい絶頂を迎えていた。脳天を貫く電流に意識を持って行かれるものの、クレマンティーヌの愛撫は止まる事を知らない。

 

 硬い幹を横咥えで扱き上げ、それぞれの手で亀頭と陰嚢を揉み解して行く。

ドクンドクンッと脈打つ穂先から雄汁が湧き出る。粘着質な液体を手のひらで広げ、全体を擦り立てた。ひんやりとした陰嚢は優しく丁寧に、皺の一つ一つにまで指を這わせる。

 

 咥え込んだ幹は裏筋を中心に責めた。

唇で挟み込んで上下に扱き、舌を使って己が唾液を塗り込んで行く。ビクンッと時折飛び跳ねる刀身に、彼女は精神的な愉悦を感じていた。

 

 自分の愛撫が、快感を与えている。

その事実が彼女の気持ちを昂らせていった。ぷはっと息継ぎのタイミングでクレマンティーヌは雄槍を解放する。しかし間髪置かずして、口を大きく開き怒涛の先端を飲み込んだ。顎が外れんばかりに開かれた口内を占拠する巨根。

 

 亀頭だけで口腔は一杯一杯であった。

だが、それでも彼女は止まらない。じゅるじゅると淫靡な吸引音を響かせながら、根本まで飲み込んで行く。ズンっと喉奥を穂先が突いた。

 

 視界の中で星が瞬いた。

苦しさと圧迫感に一瞬息が止まる。ガクガクと連続して身体が跳ね上がった。果てたのだ、喉奥を突かれる程のイラマチオで、彼女は快感を覚えていたのだ。

 

 刹那、ショーツ越しから間欠泉が迸る。

若草色を敷き詰めた大地へと、女戦士の悦汁が振り撒かれて行く。朦朧とする意識の中で、彼女は顔を前後に振り手繰る。

 

 口腔はおろか食道まで犯されるクレマンティーヌは、狂乱の極致にいた。

逞しい肉棒が、口内粘膜を擦り立てる度に果てしない性感が襲い掛かる。一度のストロークだけで意識を飛ばしてしまいそうなのだ。

 

 逸物を引き抜けば口の端から唾液が溢れ、亀頭が喉奥に刺されば涙が零れた。

苦しいのに、吐き出したいのに、気持ちが良くて堪らない。両極端な感覚の振れ幅に、彼女は壊れてしまいそうだった。

 

 そんな折、目元が拭われた事にふと気が付く。

温かな指先が、涙を拭き取る。彼の指だ、次いでポンポンと優しく頭に触れられた。

 

「そんな無理しなくていいよ、十分気持ちいいからさ」

 

 青年の穏やかな声が、欲望に塗れた女体に染み渡る。

ちゅぽんっと雄槍が口内より吐き出された。眼前に晒されたのは、己が唾液によってコーティングされし怒張の艶姿。陽光の下で妖しくテカる様は酷く淫猥であり、濃厚な雄臭さと共にクレマンティーヌの情欲を炙って仕方が無い。

 

 燃え盛る下腹部に彼女は再び穂先へとしゃぶり付いた。

じゅるじゅるっと激しく亀頭を吸い立て、口内に存在する全てを持ってして愛する。舌先を走らせ、大きく張り出た傘をこそいだ。敏感な箇所を弄られた為か、雄肉の先端がビクンッと跳ね上がった。

 

 その反応に気を良くした女戦士は再度、大きなストロークを開始する。

今度は根本まで飲み込まず、くびれたカリ首までを重点的に。巨木を想起させる幹には両手を添え、目一杯扱いて行く。彼女の手の内はゴリゴリとした感触と火傷する程の熱が残る。

 

 クレマンティーヌは恐ろしく情感を煽られていた。

この無骨な肉竿によって女芯を貫く瞬間を想像すると、期待から震えが止まらない。丸太な海綿体への口交に一層熱が入ってしまう。

 

 うッと、呻き声が上がった。

彼女の声では無い、頭上から響き渡った苦悶の音色。何かを我慢するかのような響きを伴う声に、クレマンティーヌは悟る。彼の限界が近いのだと。

 

 女戦士の行動は早かった。

鈴口に舌先を突っ込んだのだ。ぐりぐりとねじ込み、内側から雄肉を責め立てて行く。クレマンティーヌの頭に彼の手が添えられた。何か、伝えようとしているが無視する。例え、彼の訴えに耳を貸そうがもう止まる事は出来ないのだから。

 

 ラストスパートを駆け、愛撫は激しさを増す。

高らかに響き渡る口淫の演奏曲は恥ずかしげも無く、森林内にこだましていく。勢いを増す手淫は、潤滑油代わりである唾液を泡立てさせるほどだ。

 

「あッ、ぐぅッ」

「んんッッ!!」

 

 くぐもった呻き声と共に青年の身体が強張る。

竿は彼女の手の内でビクビクッと脈打ち、穂先が膨張していくのが分かった。次いで、鈴口から何かが飛び出すのを感じ取る。噴出したナニかは凄まじい勢いで、クレマンティーヌの喉奥に直撃した。

 

 刹那、彼女もまた獣の如き唸り声を放つ。

生臭く、えぐみのある粘着物が弾ける度に女体は異様な痙攣を繰り返していた。クレマンティーヌの内側では、オルガスムスの高波が巻き起こっていたのだ。彼女の瞳は半ば瞼の裏側へと隠れ、そして意識が薄れ行く。

 

 それでもなお、濃厚な性の奔流を飲み込み続けた。

彼の種子汁が体内に取り込まれる度に、爆発的な性感がそこかしこで湧き上がる。身体の中から犯されている、そんな倒錯的思考が彼女の情欲を燃え滾らせていた。

 

 何十秒も続く狂乱の愉悦。

徐々に勢いを失う吐精に、クレマンティーヌは物悲しさを覚える。寂寥感とも言えようか、彼女の肉体はもっと雄の精液を欲しているのだ。

 

 足りない、足りない。

暴れる獣性に従い、未だ硬度を保ったままの逸物を啜り上げた。じゅるっじゅるっと、尿道に残った白濁の残滓を吸い取り飲み込んで行く。

 

 丁寧に、一滴残らず舐め取ってなお淫欲は収まらなかった。

ジリジリと内側から発する情欲の焔が、クレマンティーヌの子宮を炙って仕方が無い。泣き腫らす下腹部を手で宥めつつ、彼女は口腔から肉棒を解放した。

 

 衰えを見せない反り返り。

むしろ精力が増しているようにすら見える雄の証に、女体がゾクリっと妖しい疼きを見せた。それと同時に、小規模な間欠泉が陰部より噴き出す。

 

 口淫だけで数え切れぬほど噴出していたソレは、既に大きな水溜まりを地面にこさえていた。

卑猥な水音を耳にしながら、クレマンティーヌは跪いた状態のまま動き出す。下腹部を慰めていた手が、己が身にまとう布生地をはぎ取り始めたのだ。

 

 まるで引き千切らんとするかの如き勢いで、漆黒のインナーが宙を舞う。

次いで肩当てが艶やかな水溜まりへと沈み込み、腕当て、腰当て、脛当てと順当に放り投げて行った。最早、彼女に残された衣服は黒色のショーツとブーツのみ。

 

 火照る身体で、そよ風を感じる度に、果てしない背徳感が生まれる。

今まで野外での性行為事態は経験した事があった。だが、今の状況は他に類を見ないほどの昂りようだ。比類なき、という表現すら過言では無いだろう。

 

 興奮の余り、衣服を脱ぐ手は震えが止まらない。

限界まで水気を吸って、役目を果たせなくなった下着にクレマンティーヌは手を掛ける。指先で摘んだだけで、彼女の愛液が滲み出る程だ。

 

 黒布の隙間より、金色の茂みが顔を出す。

多量の水気で濡れたソレは、真っ白な肌に張り付いて酷く厭らしい。布が滑り落ちるにつれてデルタ地帯の惨状が垣間見えて来た。

 

 真っ赤に充血した肉鞘から飛び出し、外界にその身を晒し出す淫核。

肉色の小豆はツンッと尖り切って、快感の波を今か今かと待ち侘びている。その下では女の園が盛大に咲き乱れていた。

 

 クロッチの部分が離れるにつれ、愛液の橋が形成されていく。

生々しい桜色に染まる花弁は大きく開いて、愛する者の視線を誘惑する。彼の視線を感じれば感じるほど真っ白に濁った蜜露が、糸を引いて滴り落ちていった。

 

 クレマンティーヌは頬が上気するのを自覚する。

まだ、女性器に触られてもいないのに、いわゆる本気汁とも言うべき代物で溢れ返っているのだ。どれだけ、彼を欲しがっているのか一目瞭然であった。

 

「綺麗だよ、凄く」

「……ばか」

 

 穏やかな声色で紡がれる言の葉。

女戦士は力無き罵倒を返すので精一杯だった。照れ隠しとも言うべき一言。それを青年はどのように捉えたのかは分からない。だが、唯一言える事はその言葉が彼の行動を誘発した事だ。

 

「嘘じゃないよ」 

 

 跪いた状態のクレマンティーヌと彼の視線が同じ高さとなる。

彼もまた、雌汁の湖へと膝を突いたのだ。えっ、と彼女が疑念の声を上げる間も無くその可憐な唇は塞がれていた。度合いの深い口付け、口腔に舌が差し込まれる。

 

 侵入して来た軟体が、クレマンティーヌの舌を絡め取る。

瞬時に、官能溢れる衝撃が彼女の意識を吹き飛ばす。また、吹き出した潮が彼の服に染みを作っていく。

 

 まだ、貴方の精液を飲んだばかりなのに

 

 そんな所で屈んだら貴方の服を汚してしまう

 

 ごめんなさい、私の厭らしいお汁が貴方に

 

 そんな謝罪の言葉を紡ぐ為にも、彼の唇を振り払おうと試みた。

しかし、その度に青年は彼女の行動を許さず、強く抱き締めるばかり。力強く束縛され、雌の本能が甘美な悲鳴を上げた。

 

 達した。その身を貫く快感電流で、うッと息を詰まらせる。

快美感に足元の感覚が消え失せ、上体を保つ事すらままならない。彼に支えられながら、ゆっくりと仰向けに倒れ行く身体。びちゃッと背中が着水する。

 

 次いで、クレマンティーヌの身体に影が差す。

覆い被さる形で、青年がマウントを取ったのだ。男の手が、彼女の火照る頬を愛おし気に撫で擦っていた。もう片方の手は、汗が滴る肌の上を滑り行く。

 

「あっ……あっ、あっ」

「俺だって男だよ。こんな美人さんに迫られたら……そりゃ、ねぇ」

 

 チュッと額に落とされるリップノイズ。

気障ったらしい文面と行動に反して、そこには真心のこもった温かさで満ち溢れていた。愛とはこういうモノなのだろうか、優しい温もりにクレマンティーヌの目から意図しない涙が溢れてしまいそうだった。

 

 胸元を滑る指先。

産毛を撫で付けるかのようなフェザータッチに、むず痒い快感が止まらない。双山の麓に辿り着いた爪先は、その輪郭に沿いながら登山を開始していく。

 

 徐々に、徐々に、焦らしながら登る指先を、彼女は喰い入るようにして見入った。

そんな最中で、じわじわと湧き上がる悦びの波。クレマンティーヌは慌てて歯を喰い縛って耐える。一度、この波に乗ってしまったら最後、容易に降りる事は出来ないであろう。

 

 彼は、端的に言えば酷くねちっこいのだ。

一生懸命、愛を伝えようとしているのは分かった。だが、その度合いが行き過ぎなのだ。テントで明かした一夜も、ここに至るまでに体験した三度の絶頂も、全てで彼の丁寧で行き過ぎた愛撫の脅威に晒されていた。

 

 これに一度ハマってしまったら、抜け出せないまま死んでしまう。

そんな予感が彼女の脳裏にはあった。現状辛うじてハマってはいない、ハマったとしても何とか帰って来られている。おまけに、この甘い誘惑は拒否するのも難しい。

 

 解決策は無く————解決策を探る気も無いのだが――――ただただ神に祈って一身に受け止める他無かった。

 

「うっ……あぅッ」

「何でだろう、どうしてだか分からないけど、愛おしくて愛おしくて堪らないんだ」

「ぁんんッッ……わ、わたっ……わたしもぉッ」

「嬉しいな、ありがとう。自分でも会って間もないのに変だとは思ってるんだけどさ……でも、やっぱり好きなんだ」

 

 出会ってすぐエッチしちゃったけどね、と照れ臭そうな笑みを浮かべながら彼はそう締め括った。

その笑みはまるで、ちょっとした悪戯が見付かった子供の如く無邪気で、快活で、愛おしさを抱かざるを得ない笑みだった。

 

 好きなんだ、というその言葉に、眼前で見せ付けられた件の笑みに、クレマンティーヌは息が詰まった。呼吸が出来ない、胸が苦しい。なのに、堪らなく心地良い。愛情と性欲が入り混じり、溶けて、胸の奥で弾けた。

 

 もう、いいや。逆に考えちゃえ、ハマってもいいんだって――――

 

 ハマった末に死んでも後悔は無いだろう。

何故ならば、こんなにも気持ちが良いのだから。それはきっと幸せなのだ。今までの人生を振り返れば、こんなにも幸せな気持ちになれた事は無いのだから。ならば、幸せの絶頂で死ねたのなら別に構わないだろう。

 

 そんな想いの最中、クレマンティーヌは我慢を止めて、緩やかな絶頂に身を任せた。

遠退く思考、その一方で失う事の無い意識。再び、蜜露で青年の衣服を汚してしまう。それでも彼は責めの手を止めようとはしない。

 

 山頂にまで至った指先が、ゆるゆると桜色の輪郭に沿って進む。

痛々しいまでに勃起した蕾には決して触れようとはしなかった。疼き起つ紅色の苺は熟れきって、啄まれるのをひたすらに待っている。

 

「凄く、可愛いよ」

「あぁッ、うぅッ、は、はやくぅッ」

「なにが、早くなのかな?」

「あぐぅぅッ……あっ、あっ、もうッ、もうぅッ」

「ごめんね、もう少しゆっくり触っていたいな」

 

 甘くも悲痛な叫びが、彼女の口から放たれた。

しかし、無情にも彼は中々頷いてはくれない。悪意では無く、ちょっとした稚気の発露だろう。

 

 少し虐めたい、悪戯っ子のような可愛いらしい行いだ。そして、それ以上の本音として言葉通りの、ゆっくり触れたいという想いがあるに違いない。

 

 ただし、圧倒的な官能を叩き込まれている身としては、無情なる責め手としか言いようが無かった。事実、クレマンティーヌは狂うほどの快感と、それを上回る焦燥感と寂寥感を覚えていた。

 

 焦らされている、なんて生半可なモノでは無い。

文字通りの意味で、逝き狂うのだ。否、最早既に逝き狂っていた。胸元へと溜まりに溜まった情欲が煮詰められ、今にも決壊してしまいそうなのである。

 

 汗で滑る乳肌で彼の指圧を感じる度に、乳首がビクッビクッと跳ね上がり、乳頭が真っ赤に肥大して行く。乳輪の外縁に少し爪が引っ掛かっただけで、強烈な電撃が流れ、乳肉が波打った。そして灼熱のエクスタシーによって、クレマンティーヌは口の端から泡を吹いて泣き叫ぶのだ。

 

 最早、ここが野外である事すら忘れて、あらん限りの声で快楽を訴える。

傍から見れば酷く浅ましい痴態であろう、だがそれは同時に淫靡な美しさをも伴っていた。

 

「そろそろ、触ってもいいかな」

「あぐぅッ、んぅッ、触ってッ! お願いッ、触ってぇッ!!」

 

 どこを、とまでは問い掛けられなかった。

彼も流石にそこまで意地悪する気は無かったのだろう。一方、そんな所にまで気を回す余裕の無いクレマンティーヌは、ただひたすらに青年へと懇願していた。

 

 蓄積された悦楽に、彼女の乳房が一回りも二回りも大きくなっているように見えた。

男を誘うべく、必死になって身体を揺り動かし豊満な果実を波打たせていく。先端の突起は幾何学的模様を宙に描き、その時を一身に待ち望んだ。

 

 スッと、乳頭に影が差す。人差し指と中指の狭間へ充血した肉豆が至る。

次いで、ゆっくりと閉じ始める二つの指。空間が狭まり、そしてついに弾力性に富んだシコリを摘んだ。刹那、クレマンティーヌの胸元で、溜め込まれていたモノが一気に爆発した。

 

 多大な快感を伴う膨大な奔流は、釣り鐘状の膨らみを通して、真っ赤な野苺へと突き進む。

彼女は、咆哮した。嬌声と言うには生々しい雌獣の遠吠え。おとがいを反らして放たれた絶叫は、二ヶ所の先端へと向かう熱源によってワンオクターブ上がっていく。

 

「あおぅッ、ぐぅッ……あッ、あぁッ! ああぁぁぁあ!!ッ」

 

 びゅッと熱の奔流が噴出した。

同時に肌の上に生暖かな液体が降り注ぐ。乳頭から、ナニカが噴き出ているのだ。それは乳白色の液体、連想する存在はただ一つしか無かった。

 

「えっ、ちょっ、えぇっ」

 

 青年の困惑した声が聞こえて来た。

それも当然であろう、乳房から出る液体なんぞ母乳以外に有り得ない。しかし、クレマンティーヌが妊娠している訳でも無い。例え、昨日の性行為によって子宝を授かったと無理に仮定しようが、幾ら何でも早すぎだ。

 

 余りの事態に茫然としつつも、彼は無意識の内に乳首を揉み解していた。

ぎゅっぎゅっと揉まれれば、鋭い悦楽が体内を暴れ回る。一揉みごとに彼女の性感は高らかに宙へと舞い上げられ、果てしない艶美な波へとさらわれて行く。

 

 びゅっびゅっと吹き出る白色の体液は留まる事を知らない。

空に弧を描き、辺りへ真っ白な斑点を生み、甘ったるさを含んだ妖艶な雰囲気を形成させていた。その液体が、吹き出れば吹き出るほど、クレマンティーヌを官能の海へと激しく叩き込んで行く。

 

 あぁ、と胸中で彼女は呻く。

 

 もっと、もっと欲しいのだ。胸内で渦巻く欲望は底を見せない。彼女は果てなき快楽を追い求めて、腕を伸ばす。華奢な指先が捉えたのは、青年の髪であった。そのまま髪を伝うかのように滑り、行き着いた先は彼の後頭部。ゆっくり、それでいて力を込めて、クレマンティーヌは彼の頭を引き寄せた。

 

「吸ってッ! お願いッ!! 私のおっぱい、吸ってぇ!!」

 

 目を白黒させる青年へ向けての懇願。

女戦士のあられもない姿に彼も興奮していたのか、僅かな逡巡を経て、乳房の頂へ口を寄せる。そして、チュッというリップノイズと共に、真っ赤な野苺は口内へと吸い込まれた。

 

 温かな口腔内、暴れる乳首を固定する為か歯先が固いシコリをやんわり突いた。

甘い嬌声が大気を震わし、こだまする。もう片方の乳首は未だ彼の指先によって扱かれ、その手を真っ白に染め上げていた。

 

 瞼の裏側に星が散った。

快感に打ち震え、身体がエビぞりの如く反り返る。はしたなくも大きく開かれた足が下半身を宙に浮かせ、陰部を天に掲げるかのような体勢へ移行させる。

 

 露出した淫門は絶えずひくつき、中に納まった肉ヒダをぴくぴく痙攣させていた。また、滴り落ちる甘露は、尻肉を伝い、潜んだ窄まりにまで至っている。ガクガクと震える脚は、落ち着かないのか唯一残された外装であるブーツで、絶えず地面をえぐり取って行く。

 

「あぐぅッ!! いぃッ! いいのぉッ!! もっと、もっとぉッ!!」

 

 ただひたすら甘美な嵐の中で、彼女の艶声が響き渡る。

本来、常人ならばとっくに精神を壊し、廃人となってしまうであろう狂悦の波。しかしクレマンティーヌは正気を失うものの、自我を保ったままで彼との睦事に浸っていた。

 

 圧倒的な奔流に巻き込まれながらも、彼女の体力は底を見せない。

勿論、まだまだ余裕のある青年は彼女の求めに応じて、より一層愛撫に熱を入れて行く。文字通り獣の如く、本能の赴くまま人外のような性交を続ける二人。

 

 森林地帯に響き渡る獣声が、誰に聞かれているのかも考えず、留まる事を知らない。

 

 ここ、トブの大森林の一角にて、熱烈な官能の宴は勢い良く燃え盛って行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら? この声は何かしら」

「どうしたの、お姉ちゃん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『う……うぅ、お腹痛い……なに、あの子たち、何でこんなに評価高いのさ……こんな所で一人きりだなんて胃に穴が開いてしまうッ……まぁ、胃なんて無さそうだけどさ……と、取り敢えず、早く合流しないと……ムーツさんにッ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ようやく時間とモチベーションが確保できたので。
次話投稿も作者の時間とモチベーション次第になります。
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