みほエリを見るはずがふたカチュを見ていた 作:車輪(元新作)
「俺はみほエリが見たかっただけなのに おまけモード二本め もしもエミカスが受験失敗してたら」
エミがプラウダに入学してしばらく経った頃から
それはある日の朝のこと、いつも通りに朝のトレーニングを終えた俺は栄養効率以外の全てをかなぐり捨てた食料を口に詰め込み歯を磨いている最中のことだった。
今日は朝の日差しが差し込む向きらしく眩しさに目を細めていると、突然携帯が鳴り出した。
画面にはカチューシャの名前が映し出されていて、俺は思わず首をひねる。
「カチューシャは普段もっと遅く起きるらしいが……」
まだ朝の6時にもなっていない、寒さの厳しい頃合いである。
一体何があったのか、とりあえず電話に出てみると、何やら焦った様子のカチューシャの声が響いてくる。
『もしもしエミーリヤ!? どうしよう、どうしよう……カチューシャの体が……』
「待ってろすぐ行く!」
そこまで聞いた時点で俺はもう駆け出していた。
電話の向こうから聞こえてくるカチューシャの声は平時とは違って明らかに切羽詰まっていた、何かしらの異常事態が起きたに違いない!
俺はアパートメントから飛び出して素早く屋根の上に登り、学生寮までの最短距離を跳びかけて行く。
ものの五分程度で学生寮にたどり着いた俺はカチューシャの部屋の窓まで一気に飛びついてガラスをノックした。
「カチューシャ無事かっ」
「あぁ、エミーリヤ!」
俺の姿を認めたカチューシャは涙ぐんでいた顔を僅かに安堵に緩ませ、慌てて二重窓の鍵を開く。
靴を脱いでから部屋の中に飛び込んだ俺はすぐさまカチューシャになにがあったのかを訪ねることにした。
「カチューシャ、一体何があったんだ」
「エミーリヤ、その、どうしよう、カ、カチューシャ……」
「落ち着いて深呼吸をするんだカチューシャ、息が整ったら、何があったのかをゆっくり話してくれ」
「う、うん、スゥー、ハァー……え、エミーリヤ、その、カチューシャ、カチューシャね」
「うん」
「朝起きたら、そうなってたと」
「うん」
「……なんで?????」
この世に前世の記憶を持って生まれた時こそが俺の人生最大のびっくりイベントだと思っていた。
違った、全然違った。
あんなもの全然生ぬるいと言わんばかりのトンデモ現象が、今俺の目の前で起きている。
「これ、どうしようエミーリヤ……」
「いや……えぇ……」
俺の目の前で涙ぐみながら、スカートをたくし上げるカチューシャ。
普段の俺ならまず目にした時点で部位ピロシキ確定の光景なのであるが、本日に限ってはそんな断罪欲が浮かび上がる気配が微塵もない。
そう、カチューシャがたくし上げたスカートの下、ショーツに覆われているはずのその股座に……なんか、その、こう……ずいぶん久しぶりに目にしたアレが生えているのである。
英語で言うところのペニス、隠語ではポケットモンスター。
我らが日本ではそれこそ凄まじい数の呼称が生み出されている、男の股の間にぶら下がっているアレである。
つまり一言で言うとカチューシャが両性具有になっていた。 カジュアルに言うとふたなり。
「なんで?????????」
「わからないわよそんなのぉ! 朝、なんかムズムズして起きたら、もうその時には……」
えぐえぐと泣きべそをかくカチューシャは大変可愛らしいのだがその愛らしさも今日ばかりは、そのスカートの下でヒクヒクと震えている子供サイズのそれのせいでずいぶんと……ひどい光景になってしまっている。
てっきりエロ漫画か神話にしか存在しないアレだと思っていた現象が目の前で起きている事実に、俺は思わずくしゃみをした。
「ていうかなんで勃ってるんだ……」
「た、たつって…?」
そう、しかもそのカチューシャから生えてる皮かむりのそれは小さいなりに精一杯勃起しているのであった、であった、であった……。
はっきり言って視界に入れたくない。
俺はふたなりは邪道だと思ってるタイプの百合豚なのだ、相手がカチューシャじゃなかったら多分すでに見捨てている。
ていうか俺、まだ心は男ですし。
少なくともちんこを見て興奮する趣味はない。
「あー、その、生えてるそれは、普段はもっと小さくて垂れ下がるもんなんだ。 そんな無駄に主張するような構えと大きさじゃないんだよ」
「なんでそんなこと知ってるのよ!」
「そりゃ孤児院では何回かそういうの目にする羽目になるからな」
適当に言い訳をしつつ、俺は頭を悩ませた。
エロ漫画なら適当な理由でこの現象の説明はつくが……これはふつうにやばい病気の類なのでは?
あるいはホルモンバランスの異常か、遺伝子疾患か……どちらにせよ放っておくことはできない。しかしどうすれば良いのだろう、泌尿器科か産婦人科にも連れて行けば良いのだろうか……?
「うー、どうしよう、小さくなるって言っても全然そんな気配ないし、邪魔で仕方ないわよ……」
「……え? ていうかカチューシャ、それ起きたときからずっと勃ちっぱなしなのか?」
「え、うん……」
「……あんまり長時間勃ちすぎてると最悪切除することになるとか聞いたな」
「え"っ」
とはいっても1時間やそこらならまだ大丈夫らしいのだが。
とりあえず冷える冬空の中にでも連れ出せば一気に縮むだろうし、とりあえず頭を冷やす意味も込めて外に連れ出すか。
「ほら、カチューシャとりあえず外の空気でも吸いに」
「い、いやよ。 こんなところを他の奴らに見られるわけにいかないじゃない!」
「いやでも、カチューシャは今ちょっと錯乱してるよ、そりゃ仕方ないと思うけどまずは落ち着いて」
「落ち着けるわけないでしょッッッ!!」
ごもっともである。
「うー、エミーリヤ、まずはこれを小さくしたいわ、そんな怖い話聞かされたら、もう……」
「まあ幾ら何でも切除ってのはな、薬とかで解決するかもしれないし……しかし小さくするっていっても……」
勃起を収める手段なんてそうそう思いつかない、だって時間が経てば基本勝手に萎えるし。
あるいは痛みを感じたり、性欲を抑える類の目的のアレな本とか見ればいいんだけどどっちも下手すればトラウマだ。
生えたとはいえカチューシャにそんなことはしたくない。
「そうだな、抜けばおさまるだろうけどそんな安直なのは……」
「ぬ、抜くって何よ」
「え? あぁ、一度射精すればおさまるんじゃないかなって」
「射精……?」
「いや、保健体育で習わなかったか?」
そんな性知識まで見た目並みの知識しかないとかそんなベタな……カチューシャならなんかあり得そうだなぁ。
「……それが手っ取り早いの?」
「え? まぁ掴んで擦るだけだし痛くもないから手軽だとは思う……けど、あれだぞ、要は自慰行為だぞ、オナニー」
「おっ……な、何いきなりいってるのよ!?」
「仕方ないだろ事実なんだから! まぁこの部屋の中で手っ取り早く終わらせるならそれが一番じゃないか……?」
そう告げるとカチューシャは俯いてしまい、フルフルと肩を震わせた。
まぁ無理もない、いきなり男性器が生えて、それを掴んで擦ってオナニーすれば縮むとか言われても訳がわからないだろう。
そもそも今まで存在しなかった器官に対してカチューシャはかなり引け腰である。
それを自分で処理しろ、というのはなあ。
「……まぁそんなことしなくても、適当に冷たい水でもかければ」
「エミーリヤ」
「ん?」
「やって」
「は?」
「自分じゃ、怖いから……エミーリヤのほうが詳しそうだし、代わりに、して」
「なんで??????????????????」
「なんで私がこんなこと……」
「つ、つべこべ言わずにさっさとやりなさいよ! やり方さえわかったら後はなんとかなるから……!」
「えぇ……マジで納得いかない」
ベッドに腰掛け、脚を広げた姿勢のカチューシャ。
その脚の間を陣取るように床に腰を下ろした俺は、ずり下ろしたショーツの間から身を乗り出して主張してくる肉棒を前にかつてないほどの嫌悪感を感じていた。
いや、だって、いくらカチューシャから生えてるっつっても、これ……いや、ねえ?
(マジで心底、心の底からいやなんだけど……)
「は、はやくしなさいよっ」
「はいはい……」
ゲンナリしながらも、俺は目をつぶって恥ずかしさを必死にこらえているカチューシャのためにもなんとかしてやらなきゃなあと思い極めて嫌々ながらもそいつの処理をしてやることにした。
まさかこんなことになるとは……この世界に生まれ落ちて初めて後悔してます。
「じゃあ触るぞー」
「う、うん……」
こうなったらもうさっさと機械的に済ませるしかない。
しっかりと洗って少しひんやりとした手をそっとその肉棒に近づけていき、なるべく刺激しないように静かに指を這わせる。
「ひうっ!?」
「うおっ」
「や、つ、冷たくて驚いただけよ、さっさとやりなさいって……!」
ここでカチューシャ節を出されてもその、なんだ、困る。
一刻も早くこの現象が解除されることを祈りながら、俺は取り敢えず指先でそのペニスを弄り回すことにした。
先ほどの反応からしてよほど敏感なのかもしれない、だとしたら乱暴に扱うのはいくらなんでも酷だろう。
「んっ、んんっ……」
「痛くないか?」
「だ、大丈夫……少しうずうずするけど」
その反応を見てどうやらよほど過敏、というか刺激に慣れてないのがうかがえる、当たり前だが。
一刻も早く終わらせたい俺はその敏感さを利用し一気に勝負に出ることにした。
「なるほど、多少強くしても良さそうだな、さっさと終わらせるぞカチューシャ」
「え!? ちょ、ま」
制止の言葉も待たず、俺はその異様に熱を持って震える性器を右手でぎゅっと掴んだ。
「ふやぁぁ!?」
「動かすぞ。 暴れるなよ」
「まっ、まってえみーり、やああぁぁぁぁ!?」
そのまま左腕でカチューシャの足を押さえつけると、やりすぎない程度に激しく右腕を前後させた。
「いっ、ひいっ! やっ、つよ……いぃっ……!?」
「……」
俺の肩に両手をついて押し離そうとしてくるのを無視して、俺はカチューシャの肉棒をやや乱暴に責め続ける。
先走り汁が徐々に溢れ始めてにちにちと包皮と内側の擦れる粘質な音が響き始める。
濁ったそれが手につき始めたのをできる限り意識しないようにしながら、責め手を変える。
皮の上から亀頭を指で擦るように責めるとカチューシャはそれはもう面白いように腰を跳ねあげさせてビクビクと震えだした。
「ひあっ! や、えみーりゃ、やめ……なんか、へんなのがっ!」
「あー、我慢しないでさっさとだして」
どうやら射精が近いらしい。
それを察した俺はもう一刻も早くこの苦難から逃れるために人差し指と親指で亀頭を摘むように刺激しながら残った指で竿をしごき上げてスパートをかけた。
「あぅっ、や、あ、あ、やっ……!」
そしてひときわビクビクとカチューシャの腰と肉棒が跳ねる。
って、あ、やべ。
「は、うぅっ……ぁっ!」
ティッシュを用意するまもなく、カチューシャは達してしまった。
慌てて吐精しだしたペニスの先端に右手のひらを押し当ててそれを受け止める。
うえぇ、なまあたたかい……ベタベタする……神様、俺が何をしたってんだ……
「ぁ……ぁっ……」
「……終わったか?」
そのまま、なんと20秒近い長い長い射精を終えたカチューシャは、強張っていた体をぐったりと後ろに倒してベッドに横たわった。
それと同時に精液を吐き出し終わった性器も手から離れて、後は夥しい量のザーメンに汚されてしまった俺の右手だけが残される。
えぇ……陰嚢もないのにどこにこんなに詰まってたんだよ……念入りに手ェ洗わなきゃ……
「ハァ、ハァ、ハァ」
「カチューシャ、わかったか? これが射精だ、こうすればやくめを終えた男性器はひとまず縮むんだ。 取り敢えずこの問題が解決するまでは定期的にこうして処理して対処するんだな」
「う、うん……」
目元に腕を当てて荒い呼吸をするカチューシャをよそに、俺は洗面所へと入って、丁寧丁寧丁寧に手を洗う。
洗っても洗っても精液くささが落ちない気がしてそれはもうやりすぎってくらいに洗った頃にようやく俺は洗浄作業を終えた。
「やれやれ、今まで生きてきて1番の厄日だ……」
精液が自分の掌にぶちまけられる感覚と肉棒の熱がいまだに神経にこびりついている気がする。
カチューシャを己の手で喘がせるという超絶怒涛のピロシキ行為を行ったというのにどういうわけか全然申し訳ない気分が湧いてこないという不可思議な感覚を味わいながらカチューシャの部屋に戻ると、どうやら正気を取り戻したらしくモジモジとしながら俺の様子を伺っている。
まぁ、あんな姿を見られて流石に恥ずかしかったんだろうが……
「落ち着いたか?」
「う、うん……あの、あのね、エミーリヤ」
「どうした?」
「そ、その……まだよくわからなかったの、それに自分で触るの、まだ怖くて、だから……やっぱり、しばらくの間エミーリヤがやって欲しいの」
「えっ」
「だ、だってあんなにうまくやれる自信ないしっ! か、カチューシャが困ってるんだから助け、なさいよ……お願いだからぁ……」
「」
縋るようにカチューシャにお願いされてしまっては、俺が断れるわけもなかった。
というわけで、心底不服ながら俺はしばらくの間カチューシャの性欲処理をやらされる羽目になってしまったのである。
……え? いや、おかしくない???
取り敢えず病院に行って、この問題が素早く解決することを祈ることしかできない。
ああ、如何か神様、この問題が素早く解決してくださいますように……
「……すごいものを見てしまいました」
俺はなんでこんなものを書いてしまったんだ……???
カチューシャ、ノンナ、エミ、本当に、本当に申し訳ない。