Organize The Fleets.1 休日の未明
「……んぁ?」
提督は目を覚ました。
右腕か左腕、あるいは両腕への重みや密着感で目覚めるのはいつものこと。
だが、今日は胸もとも、なぜかくすぐったい。
「あー、提督、おはよう。目ぇ覚めた?」
気だるげな声で北上が、気だるそうにあいさつしてくる。
彼女は左手を提督の、そこそこ軍人らしい胸板に、てきとーにはわせていて。
「男の人の胸ってさ、なんか安らぐんだよねー、こーしてると」
提督の左肩に頬ずりしながら、肉体の輪郭をなぞるような左手。
北上の、黒髪の香気。
提督は反射的に、その肢体を抱き寄せる。
左腕の内側にいた北上はたやすく抱擁され、その唇も難なく吸い取られる。
「ん、」
それを知ってか知らずか、口内をいいようにねぶられつつも北上は、提督の逸物を捕捉する。
「もー、ゆうべあんだけしといて、朝になったらこれ?」
「……生理現象だっつーの。前にも言ったろ?」
胸板にのった北上、その尻房を無造作にもみしだきながら、提督はあくび混じりにこたえる。
「いいよ~別にー。私だって、提督と艦娘がこうするわけは、わかってるし」
やおら半身を起こす北上。
毛布がはだけ、軽巡のしなやかなラインが、カーテン越しの陽光に浮かび上がって。
屹立をなでさすっていた手が、その狙いをつけさせた。
くちゅ。
ふたりの下半身からの、濡れた音。
北上は提督の感触を楽しむかのように、腰をゆすっている。
砲身が、北上の体液に、ぬれていく。
「――必要性だけか?」
提督も、起伏にとぼしいが女性らしいボディラインを、しっかりとなぞってやる。
くびれも、しなやかなへそまわりも、Bカップ未満の乳房も。
その肌はとても心地よく、眠気さえ解消させていくよう。
「ん、何?」
目を閉じたまま、湿っぽい吐息で応じる艦娘。
「お前が俺とこうするのは、必要性だけじゃないだろ?」
「さぁー、どーでしょーねぇ?」
口もとを皮肉っぽく笑わせて、北上は腰を落としてきた。
「ぅん、はぁ……っ!」
やや大きめに息を吐いて、北上は身を震わせる。
尻も太ももも提督に密着させ、両手は胸をおおう提督の掌を押さえ込み、
「やっぱコレ、痺れるねぇ。痺れるくらい、いいねぇ」
しばらくそうしていたが、北上の方から、尻を揺らめかせてきた。
「いいよー提督、私も提督を楽しむからさぁ、提督も私をたっぷり味わってよ、ゆうべみたいにさ」
その言葉が終わらぬうちに、ふたりとも動きが速くなる。
男は突き上げ、女は受け入れつつ前後にも腰を振る。
「ぁうっんっ!」
提督が、北上の弱いところを射抜く。
「あはっ、声、出ちゃうっ。大井っちに聞かれちゃうよぉ」
途端に、提督の動きが弱まる。
「んんん、提督ぅ、どーしたのさ?」
物足りなげに、全身で駄々をこねる北上。
提督は思い出した。ゆうべは、北上だけでなく大井ともまぐわったのを。
「……大井っちなら、んっ、そこで寝てるよ?」
北上の視線は、提督の左側。
まだ毛布にくるまったまま、球磨型4番艦は、静かな寝息をたてている。
はっきりと思い出した。
3Pのあと、北上を真ん中にした「川の字」で眠ったことを。
「……大丈夫なのか?」
北上をめぐって、大井はやたらと提督に嫉妬を燃え上がらせる。
それは、3人がこういう関係になってからでも、ほとんど変わってないように、提督には思えた。
「心配ないよー?」
提督を受け入れたまま、北上は身を預けてくる。
「あの呼吸のテンポ、深い眠りですぐには起きないからさ」
言われてみれば確かに、ゆっくりと深い熟睡時のリズムで、大井の上半身は動いている。
「だからさー、んっ」
わざとだろう、派手に腰を揺らしてくる北上。
「だからー、今だけ。今だけは、ふたりで楽しもうよ?」
だったら、問題はない。
提督は、思いっきり突き上げることで、それにこたえるのだった。