日本の村に眠る淫習を訪ねて、柳沢研究室レポート 今に残る日本の村のエロ風習 ⭐︎各話読み切り 新作はイラスト付き 作:みなぽん
潮の匂いが重たくまとわりつく冬の午後、和歌山県の外れにある小さな遠洋漁業の村へ、民族学の権威と呼ばれる中年教授、柳沢昇は、黒髪を背に流した凛としたゼミ長の姉川美奈子と、ショートヘアで快活な南條美和を伴って足を踏み入れた。港には朽ちたブイと錆びた鎖、そして長く続いた家々の沈黙が並び、彼らの研究対象――現代に残る因習――が、潮騒の奥で息をしていることを告げていた。教授は古びた帳面を開きながら、この村では嫁をもらえぬ若者のために祖父母が四国遍路へと旅立ち、札所で出会った縁を頼りに相手を探してくるという、少し強引で、しかし切実に優しい習わしがあるのだと語る。美奈子は「まるで家族が戦場に出るみたいですね」と呟き、美和は「でも、帰ってくるときは必ず誰かを連れて帰るんでしょう?」と笑った。教授は静かに頷き、「人は孤独に耐えられぬ存在だ。かわいい孫のために祖父母が命をかけてその配偶者を探す。それは命を次につなぐ行為なんだろうね」と、潮騒に紛れるような声で感慨深げに語った。
やがて村の祭りの日、提灯の灯りの下で嫁探しの祖父母たちは白装束に身を包み、巡礼の鈴を鳴らしながら村を出る。そして一年後、海鳴りと太鼓の音が混じる中、旅で出会った娘を連れて祖父母が帰る。家族が紹介され、照れ笑いの若者が頭を下げる。外から見れば滑稽にも思えるその儀式は、漁に出て帰らぬ者も多かったこの村で、血と家を絶やさぬために紡がれた祈りの形だった。焚き火の火の粉が夜へ舞い上がるとき、三人はこの習わしが、祈りと覚悟と、そして誰かを想う愛の重さで出来ていることを知る。
その夜、古い民宿の囲炉裏端で、村の老人夫婦――上田寛平と伊那子――が、ぽつりぽつりと語り始めた。「わしらには今年で三十二になる孫の康夫がおりましてな。最近、わしの身体に癌が見つかりまして……前からやろうやろう思うとった嫁探しお遍路、いよいよやることにしたんですわ。何とか命のあるうちに、孫の晴れ姿を見たい思いましてな」寛平は煤けた天井を見上げ、遠い灯台の光を思うように目を細めた。「息子の写真やら持って徳島県に渡りましてな、そこから札所を回りながら、嫁の相手を探すんですわ。最初の札所で、同じように嫁探しお遍路をしたことのある女の人に出会いましてな。話してるうちに仲良うなって、その人が候補の娘さんを紹介してくれることになったんです」その声には、恥じらいと誇りと、そして急き立てられるような時間の重みが混ざっていた。
囲炉裏の火が静かに揺れる夜、祖父母の旅の果てに選ばれた娘の話が、潮騒に混じって語られた。上田寛平は、煤けた掌を膝に置きながら、ぽつりと微笑んだ。「大森凛さん、あの子はな、派手な子やない。けど、よう笑う、静かな子でしたわ」その横で、妻の伊那子が頷く。「目が、海みたいに深い子でね。人の話を最後までちゃんと聞く子。漁師の家は大変やろうに、嫌な顔ひとつせんかった」
娘は徳島県の小さな町で育った保育士で、子どもに歌を教えるときのような柔らかい声をしていたという。誰かに尽くすことを当たり前のように思い、けれど芯のところでは決して折れない強さを持つ、静かな灯のような娘だった。寛平は、札所の石段に腰を下ろしたあの昼の光景を何度も思い出すのだと語る。「孫の写真を見せたらな、あの子、じっと見つめてから『この人、優しそうですね』って言うたんですわ。その一言で、わしら、胸がいっぱいになってしもうてな」
そして一年後、祭りの日の帰還の朝。
港に霧が立ち、太鼓が遠くで鳴り始めたころ、三人は村へ戻った。白装束の祖父母の後ろに、少し緊張した顔の娘が立っていた。港の端で待っていた三十二歳の孫――寡黙で真面目な男は、帽子を握りしめたまま、言葉を失った。彼の前に立った娘は、ほんの少しだけ頭を下げ、「はじめまして」と、春の波のように静かに言った。その瞬間、海風が二人の間を吹き抜け、何かがほどけたように、孫はぎこちなく笑った。
それを見た祖父母は、声を出さずに泣いた。寛平は後で語った。「ああ、これで、わしらの役目は終わったと思いましたわ。あの子が一人やない、誰かと並んで歩いていけるんやと思ったらな……もう、何もいらん」伊那子は孫の背を撫でながら、「あの子が小さいころ、夜泣きしてねえ。あやしながら、この子の隣に立つ人はどんな人やろうって、何度も思ったんよ」と笑い、涙を拭った。
「2人の結婚式は、そりゃもう幸せいっぱいって感じじゃったね」寛平が微笑んだ。
「そんで、結婚式の後の夫婦布団は私が作ったんですよ。」祖母の伊那子も並んで微笑んだ。
初夜の見届け
そして、2人の話は、孫の初夜に及んだ。
婚礼の熱気が引いた夜、上田康夫と大森凛は祖父母が整えた客間に通された。広縁付きの離れ座敷には、伊那子自らが縫い上げた純白の夜具が敷かれている。障子の向こうに見える水平線には夕霧が漂い、遠くでは漁船のエンジン音がかすかに響いていた。
「おじいちゃん…本当にここで寝るんですか?」
康夫が神経質に指先で敷布を撫でる。
「ふむ。儀式じゃよ、康夫」
寛平は咳払いをしてから続けた。
「昔ながらの習わしでな。孫の初めてを看取るのが祖父母の務め。わしらは別室で耳を澄ませるだけじゃ。お前の声と呼吸が聞こえれば安心できる」
「そんな!」康夫の声が裏返る。喉仏が上下に跳ねるように動いた。
「見られるなんて……無理です!」
「おほほっ」伊那子が口元を覆い隠しながら微笑んだ。
爪先まで揃えられた指が扇のように広がる。「心配せんでもええよ。私らは向こう側の間じゃから。襖一枚隔ててるさね」彼女が示した方向には確かに薄紙のような木戸が設えてあった。障子紙一枚ぶんの距離感。それが羞恥心をさらに煽る。
凛は座卓に向かい合って正座したまま沈黙している。伏せた睫毛が頬に淡い影を落とす。年齢は27歳、唇は朱色が濃く、薄い花弁のように艶めいていた。漁師町で過ごしてきた証左であろうか肩幅は狭いが背筋は鍛え抜かれている。
「ごめんなさい……私も驚きました」凛が呟く。目尻がわずかに持ち上がり涙袋が膨らむ。「でも私なら大丈夫ですよ。」
そう言って小さく首肯すると同時に室内照明が落ちた。夕暮れ時特有の紫がかった暗がりだ。
「康夫さん、緊張していますか?」 彼女のおさげ髪が揺れながら頬近くへ迫ってくる感触、康夫がときめく。
「いえ…すいません。俺の方が年上なのに…ただ恥ずかしいというか……」
「ふふ……私が初めてのお相手なんですね。ちょっとうれしいです。」凛は微笑み自分から康夫に唇を重ねた。
「凛さん、、俺、、絶対に幸せにしますけぇ」
康夫は、お姫様抱っこをして凛を布団に運んだ。
「んん~ん、康夫さん、ありがとう」
「凛、、さん、、凛、、りん、、」康夫は余裕なく、凛のふくよかな浴衣越しに胸を揉む。
「康夫さん、ううん、、んん❤️んふ」
康夫が凛の着物の帯を緩めた時だった。
浴衣の下の彼女の乳房があらわになった。丸いフォルムと柔らかそうな肉質が目に焼き付く。
(これは……すごい)
康夫が喉を鳴らしたその刹那、襖の向こうから物音がした。畳を擦る気配だ。
「ちょっと見とくぞ」
寛平の声が漏れる。どうやら座り直したらしい。
「お祖父ちゃん!」 康夫が顔面蒼白になって叫ぶも遅かった。半分開いた隙間から二つの瞳孔が覗いている。視線の先にいるのは剥き出しになった若い妻だ。
「……!!」 凛が咄嗟に胸を押さえてしゃがみ込む。頬から首筋にかけて紅潮していくのが闇の中でもわかる。
「じいちゃんいけん! いけんけぇ!!」 康夫は慌てて上掛けを掴み取った。
「そんなとこ見んといてくれ!」
「ほほほ、凛さんええ乳やねぇ、康夫は家宝もんじゃ」伊那子の呟きまで聞こえてくる。「昔のうちよりふっくらしてるわぁ」
「やめろよぉおっばぁああああ!!」
「すまん、すまん、もう覗かんから安心せえよ」
祖父は思わず吹き出し、微笑んだ。
「うふふ、ちょっとびっくりですけど、みんなに愛されてるって思えますね。私母子家庭だったんで、ちょっとこういうの嬉しいです。」微笑む凛がいとおしくて、康夫は思いっきり抱きしめた。芳しい彼女の香りが鼻腔を刺激する。彼女の丸い尻を撫でると康夫はついに彼女のパンティーに手をかけた。細いレース地のそれをゆっくりと下げていく。
「あっ……」凛の声が途切れる。露わになった局部に視線を集中させてしまう自分が情けない。
「綺麗だよ……凛」
「ひゃぅん!!」 弱点に触れられたことで反射的に背筋が伸びる。指先で辿ると湿り気が増していく。
「ここ気持ち良いのか?」
「んっ……ダメ……触らないで……」 拒絶の言葉とは裏腹に脚が自然と開いていく。
「凛❤️綺麗だ、俺の嫁は日本一綺麗だ」 「いやぁああんんっ」
康夫の指摘通り彼女の秘部は洪水状態になっていた。愛液が内腿まで伝っているのが見える。
「綺麗だ、舐めてもええか?」
「康夫さんのバカァ……恥ずかしい」
康夫は彼女の敏感な花弁に舌を這わせる。
「ああ、、そこ、ダメぇ、、」
康夫は夢中でペロペロと花弁を舐める。
「いやん、いや、そこダメなのぉ❤️」凛の体がピクッと震える。
「ああ、、ダメなのにぃ、、気持ちいぃよぉ」
「凛❤️俺の女になってくれ!」叫ぶ康夫
「ええよ、来て❤️」
康夫は彼女の中に自分のモノを入れようとするが入り口付近で迷子になる。
彼女は自分から優しく手を添えて、彼のものを導いた。
「ここです❤️でもすごく大きいんですね。私、壊れちゃう」
「凛❤️」「ああああっ、康夫さんが入ってくる!」
彼女は苦悶の表情を浮かべる。
「力抜けって……」
康夫は彼女の胸を優しく揉み解す。すると彼女の呼吸が落ち着き始めた。
「大丈夫?痛くない?」
「うん……だいじょぶ……」
康夫はゆっくりと抽送を始める。
「んっ……はぁ……あ…ん」
徐々にリズムに乗っていく。
「あ……凄い……こんなの初めて……」
康夫は次第にピストンのリズムをつかんでくる。彼女の乳房を触りながら、じっくりと腰を振る。
「ああ、康夫さんイッちゃう!!」
康夫は激しく打ちつける。
「ああああぁっ!!」
「凛❤️好きだぁ」
「私もぉ❤️康夫さんのが奥まできてるのぉ」
康夫は激しい動きを続ける。
「ああ、俺も限界やぁ……イクっ」ドビュッドビュッドビュッ
康夫は彼女の一番深いところで果てた。
二人は息を弾ませてしばらくそのまま抱き合っていた。
「康夫さん❤️」「凛❤️」
つながったままで唇を重ねる2人。瞬く間に康夫のイチモツは元気を取り戻した。
もう一度突いて欲しいとばかりに康夫のモノをキュウキュウと締め付けてくる。
「俺、また勃ってきた」
康夫は再び動き出した。今度は先程よりも長いストロークで責める。
「あん❤️康夫さん素敵よ❤️」
「凛さん❤️またイキそうだ!」
康夫はラストスパートに入る。
「康夫さん❤️出して❤️中にいっぱい出して❤️」
康夫は腰の速度を上げていく。そしてついに……
「ああ、またイク!!」
ドビュッドビュッ 妻の体内に大量の精を放つ。
「ああ……まだ出てる……康夫さん……いっぱい出してください……」
康夫が引き抜くと、栓を失った秘部からは収まりきらなかったものが逆流する。康夫は妻の足を持ち上げM字開脚させる。そして、愛液と精液が混じった液体を垂れ流す秘裂に再度挿入する。
「康夫さん!すごいっもうこれ以上はおかしくなる!」
しかし康夫は止まらない。むしろ更に加速する。
「凛❤️凛の全てを俺のものにするんだ。俺の形を刻みつけるんだ。」
「いやぁああぁあ、おかひくなっじゃうう、いぐぅっ❤️康夫さん、もっとめちゃくちゃにして」
パンッパチュパチュッパチュッ
結合部から卑猥な音が鳴り響く。
「康夫さん、お願いだからもう許して!」
しかし康夫は容赦しない。彼の剛直が最奥まで突き刺さる。
「いやぁあああんっ!」
「凛❤️孕め、俺の子供を産め」
康夫は獣のように腰を振るう。
「いやぁああぁぁっ!康夫さん!康夫さん!狂っちゃうぅぅっ!」
「凛❤️愛してる、ずっと一緒だ!」
「あっ、康夫さん!凄いの来る!」
康夫は今までよりも激しく打ち付けた。その衝撃によって妻が達してしまう。
「康夫さん!康夫さん!康夫さん!イクゥゥッ!」
ビクンッ ビクビクビクビクッ 妻が絶頂を迎える。
「凛、まだこれからだぞ」
康夫の下半身はいまだ衰えを知らない。それどころかさらに猛り狂っている。
妻を四つん這いにさせてバックで突く。何度も何度も子宮口に亀頭を叩きつける。
「んぐぅっ!康夫さん、出して、私の中に全部出して❤️すごい❤️やめ゛ッ、いや、だめ、 だめになる、。とめてぇッ♡ おほ んふぅ♡♡そ゛こ ッ♡ 突いちゃだめ゛ぇ ッッ♡♡゛ だめだったら、意地悪しないで、イグ❤️イグ❤️いったの、、もうつくの、だめッ❤️やめっお゛ぉおおぉッ❤️」
「凛❤️可愛いよ。俺の女になってくれ、俺の女になれぇ!!!」康夫のラストスパートが始まる。
パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!
「ひっ」康夫のピストン運動が止まった。
「凛、愛してる。俺の子を産んでくれ」
康夫は妻の中で果てた。ドビュッーーーーー!
「康夫さん❤️康夫さん❤️ああああああ、また来るのぉ、、イグッ❤️イグッ❤️」
康夫と妻は繋がったまま眠りに落ちた。
エピローグ
あれから1年の月日が流れた。
初夜の騒動も笑い話になり、康夫と凛は新しい生活に慣れていった。康夫は遠洋漁業を辞め代々続く近海の漁師の仕事を本格的に覚え、早朝の出漁に備える日々。
凛はそんな康夫を支えながら、村の主婦たちとも親交を深め、保育士時代の経験を活かして子守りの手伝いなどをしていた。二人の間に愛情は確固たるものとなり、互いになくてはならない存在となっていた。
変化が訪れたのは、ある晩のことだった。食事の席で凛が少し青ざめた顔で切り出した。
「康夫さん……。その……赤ちゃん、できたみたいなんです」
箸を置いて俯く凛に、康夫は目を丸くした。一瞬の静寂の後、彼は椅子を蹴倒す勢いで立ち上がった。
「ほんとうか!?ほんとうに!?」
興奮で震える声に、凛は恥ずかしそうにこくりと頷いた。その瞬間、隣室からガタガタッと大きな音がして、襖が勢いよく開いた。現れたのは寛平と伊那子。二人とも鼻水を垂らさんばかりの勢いで駆け寄ってきた。
「本当か!?康夫!よかったなぁ!おめでとう!!」
「おめでとう凛ちゃん!ありがとうなぁ!」
孫夫妻の報告に、祖父母は我がことのように歓喜の声を上げた。
寛平は嬉しさのあまり震える手で康夫の肩を叩き、伊那子は涙ぐみながら凛の手をぎゅっと握った。
「わしらにとって曾孫じゃ!見てみぃ!こんな嬉しいことはない!」
「産まれたら抱っこさせてね!お祝いをいっぱい用意しなくちゃ!」
高齢とはいえ、新しい命の予感に彼らの目は輝いていた。その日の村は、どこか祝福ムードに包まれた。
妊娠が分かると、寛平と伊那子は率先して凛の世話を焼いた。海の男らしく不器用ながらも懸命に買い物をし、家事を手伝い、時には手編みの腹巻きなどを作ってくれたりもした。凛はその温かさに感謝しつつも、少しずつ大きくなるお腹と未知の痛みに不安を募らせていった。
季節は巡り、夏が終わり秋風が吹く頃。凛の臨月が近づいていた。
深夜、突如として襲ってきた強烈な痛みに凛は目を覚ました。
「うぅ……っ!」
顔を歪めて呻く凛に気づき、康夫が飛び起きた。
「凛!大丈夫か!?」
脂汗を浮かべる凛を抱き起こし、すぐさま祖父母の部屋へ走った。
「じいちゃん!ばあちゃん!凛が産気づいた!」
寝ぼけ眼だった寛平と伊那子は一気に覚醒し、大慌てで準備を始めた。村唯一の診療所に電話をかけ、車を出す手配をする。その間も凛の陣痛は間隔を狭め、波のように押し寄せた。
「大丈夫じゃ凛ちゃん!すぐに病院に行けるからの!」
伊那子が凛の手を握りしめ励ます。寛平は運転席でハンドルを握りしめ、額に冷や汗を滲ませていた。若い頃荒くれ漁師だった彼も、今はただ無事を祈るばかりだった。
診療所に到着し、凛は分娩室へと運ばれた。康夫は処置室の外でうろうろと歩き回り、寛平と伊那子は壁際に座り込み、手を合わせるようにして祈り続けていた。
「頑張れ……凛…」
康夫の声は震えていた。どれくらい時間が経っただろうか。永遠にも感じる沈黙を破ったのは、赤ん坊の元気な産声だった。
「おぎゃーっ!おぎゃーっ!」
その声が響いた瞬間、康夫は膝から崩れ落ちた。安堵の涙が溢れ出す。寛平と伊那子は顔を見合わせ、どちらからともなく涙を流し始めた。
「産まれた……!産まれたんじゃな!?」
寛平の声は喜びで震えていた。
助産師の案内で部屋に入ると、そこにいたのは疲れ切った様子ながらも穏やかな微笑みを浮かべた凛と、彼女の腕の中に抱かれた小さな命だった。つやつやと赤い肌をした女の子は、小さく指を動かしていた。
「康夫さん……。見て……私たちの……」
「凛……!ありがとう……本当に……ありがとう!」
康夫は凛を強く抱きしめた。
その後、寛平と伊那子も恐る恐る曾孫に近づいた。皺だらけの手でそっと赤子の柔らかい頬に触れると、寛平は堪えきれず号泣した。
「うぅっ……こ、これがわしらの曾孫か……!」
「なんて可愛らしいんじゃ……ありがとうね、凛ちゃん……康夫……」
伊那子も嗚咽を漏らしながら赤子の小さな手を握った。生まれてきた女の子は、祖父母の熱い想いに応えるかのように、小さく手を握り返した。
家に戻った後も、曾孫フィーバーは続いた。
「おはる!今日もいい顔しとるのぉ!」
「はいはい、じいちゃん。もう十回目じゃよ」
寛平は曾孫「はる」と名付けた女の子を目に入れても痛くないほど溺愛した。毎日のように抱き上げては頬ずりをし、「爺じも婆ばもあるけどな、じいちゃんばあちゃんだけのもんやで」とデレデレである。
伊那子は慣れた手つきでミルクを作りながら、「康夫よりかわええかもしれんわ」と冗談めかして言い、康夫を苦笑いさせていた。
村人たちも新たな生命の誕生を祝福し、よく差し入れを持って来てくれた。
赤子の夜泣きで一家は騒々しいこともあったが、それもまた幸せの音だった。
夜、家族みんなが寝静まった後。縁側に座り満月を見上げる寛平と伊那子の姿があった。
「こうやって、続いていくんじゃなぁ……」寛平がポツリと言った。
伊那子は隣で微笑んだ。
「ええ。わしらの旅も、こうして実を結んだんじゃね」
遠くに広がる海原は、月光を受けて銀色に輝いていた。波の音は、かつて旅した徳島へと続いていくようだった。
「凛ちゃんが来てくれて、ほんとに良かった」
伊那子の言葉に、寛平は深く頷いた。
「ああ。あの子が康夫を選んでくれたんじゃ。わしらは、ただ道を示しただけじゃよ」
かつて祖父母が背負った使命は、新たな命と共に未来へと繋がっていく。それは、どんな宝石よりも価値のある贈り物だった。