日本の村に眠る淫習を訪ねて、柳沢研究室レポート 今に残る日本の村のエロ風習 ⭐︎各話読み切り 新作はイラスト付き 作:みなぽん
プロローグ
岐阜県の深い山々に囲まれた村――御神谷(みかみだに)。
舗装された道路は細く、携帯電話の電波も山陰では途切れる。
この村には、誰も口にしたがらない古い掟が残っていた。
「家長は絶対である。」
その言葉は法律より重く、警察より強く、神仏より恐れられてきた。
家長が「白」と言えば黒いものも白となる。
財産も仕事も結婚も、家族の進学も、すべて家長が決める。
逆らう者は家を追われ、一族から名前を消される。
令和の時代になっても、この村だけは時間が止まっていた。
その中心にいたのが、和泉家当主・和泉悟朗だった。
資産家であり、山林や農地を数多く所有し、村議会にも大きな影響力を持つ男。
誰も逆らえず、家族ですら彼の顔色を窺って暮らしていた。
だが、その悟朗が八十歳で静かに息を引き取る。
葬儀には村中が集まり、誰もが口々に言った。
「これで和泉家も変わる。」
そう信じていた。
誰よりもそう願っていたのは家族だった。
だが、それは大きな間違いだった。
⸻
四十九日の法要が終わった夜。
仏壇の前で正座した長男・和泉忠雄は、静かに立ち上がった。
三十七歳。
温厚で父には頭が上がらず、物静かな男。
誰もが「父ほど厳しくはない」と思っていた。
忠雄は床の間に掛けられた家系図を見つめる。
そこには歴代当主の名が並び、一番下には新たに墨で書かれた。
第十八代家長 和泉忠雄
忠雄はゆっくりと振り返った。
「今日から、この家の家長は俺だ。」
その声には、それまでの気弱さは微塵も残っていなかった。
居間にいた家族は顔を見合わせる。
母・静江、四十七歳。
次男・義夫、三十五歳。
義夫の妻・瑠衣、三十五歳。
その娘・梓、十七歳。
そして長女・由美香、二十八歳。
忠雄は一人一人を見回す。
「父の遺言通り、この家は俺が仕切る。」
「今後、この家では俺の許可なく行動するな。」
「金の管理も俺がする。」
「仕事も進学も結婚も、全部俺が決める。」
静江が戸惑いながら口を開いた。
「忠雄……急にそんなことを……。」
忠雄は母を睨んだ。
「母さん!女が家長に意見するのか。」
その一言で部屋の空気が凍る。
義夫は苦笑して場を和ませようとした。
「兄貴、冗談だろ?」
忠雄は無表情だった。
「義夫。」
「明日からこの家の全ては俺が決める。」
義夫の笑顔が消える。
「……本気なのか。」
「家長の命令だ。」
誰も言葉を返せなかった。
忠雄は父の席だった上座へゆっくり腰を下ろす。
そこには、つい数日前まで悟朗が座っていた。
同じ姿勢。
同じ眼差し。
まるで父親がそのまま生き返ったかのようだった。
仏壇の遺影が、薄暗い照明の中で家族を見下ろしている。
静江は寒気を覚えた。
(違う……。)
(悟朗さんが死んだんじゃない。)
(あの人は忠雄の中で生き続けている……。)
誰も知らなかった。
和泉家にとって、本当の悪夢は、父の死ではなく――。
新しい家長の誕生から始まることを。
第一章 納屋の闇
梅雨の湿気が納屋の木壁を黒ずませていた。
瑠衣は飼料の袋を整理していた。義夫に言われた訳ではない。ただ、じっとしていると不安だった。何かをしていなければ、あの夜の忠雄の声が耳の奥で反響する。
「手伝ってくれるか」
背後の声に、瑠衣は肩を跳ねさせた。
振り返ると、忠雄が入り口に立っていた。作業着の袖をまくり、鍬を持っている。その姿は村の他の男たちと変わらない。だが、瑠衣にはその平穏な姿が恐ろしかった。
「……何を?」
「倉庫の奥の道具を出したい。一人じゃ無理だ」
忠雄は鍬を壁に立てかけ、奥へと歩き出した。瑠衣は躊躇った。だが、断る言葉が見つからない。彼は家長だ。この家の誰もが彼に逆らえない。
瑠衣は黙って従った。
納屋の奥は暗かった。古い農機具や使われなくなった家具が並び、埃の匂いが染み付いている。窓は一つしかなく、そこから差し込む光は薄汚れていた。
「あの箱だ」
忠雄が指差したのは、一番奥に積まれた木箱だった。瑠衣が背を向けて箱に手を伸ばした瞬間、背後で鍵が回る音がした。
金属が擦れる冷たい音。
瑠衣は振り返った。
忠雄が入り口の扉に背中を預け、鍵をポケットにしまった。その表情には何の感情も浮かんでいなかった。
「……義夫さんが」
「義夫は畑に出ている」
忠雄は一歩近づいた。
「瑠衣」
名前を呼ばれただけで、足がすくんだ。あの夜の声と同じだった。母を叱責した声。弟を黙らせた声。絶対的な支配者の声。
「何を……されるんですか」
「何を、ではない。何をするかだ」
忠雄は瑠衣の腕を掴んだ。逃げようとしたが、男の力は圧倒的だった。そのまま壁に押し付けられる。背中に古い木の質感と埃の匂いが迫った。
「やめてください!」
「大声を出しても無駄だ。ここは納屋だ。畑までは遠い」
忠雄の顔が近づく。息がかかる距離。
「俺は家長だ。この家の者は皆、俺のものだ」
「そんな……そんなこと……」
「父さんはそうしてきた。母さんも、兄嫁も、誰も逆らえなかった」
瑠衣は目を見開いた。義夫から聞いたことはなかった。だが、村の噂の断片が頭をよぎる。和泉家の嫁たちは皆、父親の顔色を窺っていたと。
「義夫さんの妻です!」
「義夫の妻だから何だ? 俺が家長だ」
忠雄は瑠衣の着ていた作業着のボタンに手をかけた。瑠衣は彼の手を振り払おうとしたが、片手で両手首を拘束された。
「やめて……お願いです……」
「お前も分かっているはずだ。この家の掟を」
ボタンが一つずつ外れていく音が、納屋の静寂に響いた。瑠衣の抵抗は弱々しくなっていった。力の差もあったが、彼女の心が「無駄だ」と告げていたからだ。
忠雄の手が肌に触れる。粗い指の感触。夫とは違う男の手。瑠衣は目を閉じた。
「目を開けろ」
命令だった。瑠衣は震えながら目を開いた。忠雄の目が至近距離にあった。暗く、深く、感情のない目。
「俺を見ろ。お前を抱いているのは俺だ」
瑠衣は涙をこぼした。義夫の顔が浮かぶ。優しかった夫の顔。だが、今この場所に彼はいない。助けてくれる人はいない。
忠雄は瑠衣の体を抱え上げ、藁の上に横たえた。チクチクと肌を刺す藁の感触。天井の蜘蛛の巣が揺れている。瑠衣は天井を見上げた。
(義夫さん……)
心の中で夫の名を呼ぶことしかできなかった。
---
納屋から出た頃、夕陽が山の端に沈もうとしていた。
瑠衣は震える足で家に戻った。風呂場に直行し、湯を張った。体を洗っても洗っても、肌に残る感触が消えなかった。
鏡の中の自分は、何も変わっていないように見えた。だが、内側では何かが決定的に壊れていた。
瑠衣は泣かなかった。涙はあの場所で枯れた。
# 第二章 絶望の前で
その夜、義夫は気づいた。
瑠衣の目が自分を見ていないことに。食事の途中で箸を落とした妻の手が震えていることに。風呂上がりの首筋に残る赤い痕に。
「瑠衣……それ」
瑠衣はハッとして襟元を合わせた。
「なんでもない。蚊に刺されただけ」
嘘だった。蚊が残す痕ではないことは明白だった。義夫は箸を置いた。
「兄貴に何かされたのか」
沈黙が答えだった。瑠衣は目を伏せたまま動かない。
義夫は立ち上がった。拳が震えていた。兄への恐怖と、妻を守れなかった屈辱が混ざり合う。
居間に向かうと、忠雄は床の間で茶を飲んでいた。あの上座に。父が座っていた場所に。
「兄貴」
義夫は努めて声を低くした。
「瑠衣に何をした」
忠雄は茶碗を置いた。
「何をしたとは何だ」
「首に痕があった」
「ああ」
忠雄は淡々と言った。
「納屋で抱いた」
義夫の顔から血の気が引いた。認めるとは思わなかった。だが、それを当然のように告げる兄の態度に、言葉を失った。
「なぜ……」
「家長だからだ」
忠雄は立ち上がった。義夫より頭半分高い位置から弟を見下ろす。
「父さんがしてきたことと同じだ」
「父さんはそんなこと……」
「してたさ。お前が知らなかっただけだ」
義夫は後ずさった。兄の目が父の目と重なる。
「瑠衣は俺の妻だ!」
叫んだ瞬間、忠雄の手が動いた。
頬を張られる音が居間に響いた。義夫は床に倒れ込んだ。かつて父にされたように。
「いいか、義夫」
忠雄は屈み込み、弟の顔を見た。
「お前の妻は和泉家の嫁だ。家長が管理する」
「そんな掟……」
「掟だ」
忠雄は義夫の襟を掴んで引き寄せた。
「お前が逆らえば、お前も静江さんも梓も由美香も、全員追い出す。名前を消す。この村で生きていけなくしてやる」
義夫の抵抗が凍りついた。村を出ることは死を意味する。仕事も家も何もかも失う。
「……分かった」
義夫はうめいた。
「分かったよ……兄貴」
忠雄は手を離した。
「いい返事だ」
そして、廊下の方を見た。瑠衣が立っていた。話を聞いていたのだ。
「瑠衣」
忠雄は呼んだ。
「ここへ来い」
瑠衣は動かなかった。義夫の方を見た。助けてほしかった。だが、義夫は床に目を落としていた。
「瑠衣」
もう一度呼ばれ、瑠衣は足を動かした。拒否できなかった。夫が折れた今、彼女に選択肢はなかった。
忠雄の前に立つ。
「義夫」
忠雄は弟に命じた。
「そこで見てろ」
義夫は顔を上げた。
「兄貴……」
「見ろと言ってるんだ」
忠雄は瑠衣の肩に手を置いた。
「お前の妻が家長に抱かれるところを、しっかり見ろ」
義夫は立ち上がろうとした。だが、足に力が入らなかった。兄への恐怖が体を縛り付けていた。
忠雄は瑠衣の寝間着の紐に手をかけた。
「いや……」
瑠衣の小さな抵抗も、忠雄には風のようなものだった。布が滑り落ちる。瑠衣は自分の体を抱きしめようとしたが、忠雄がそれを許さなかった。
義夫の前で、瑠衣は全てを晒された。
「義夫さん……」
瑠衣の目が夫に助けを求めた。義夫は唇を噛み締めながら、ただ見ていた。兄に逆らえない自分が情けなかった。妻が汚されていくのに何もできない自分が憎かった。
忠雄は瑠衣を座らせ、自らも腰を下ろした。
「義夫、ここへ座れ」
義夫は従った。忠雄の隣に正座する。
「お前の妻は俺が管理する。お前はそれを見届ける役目だ」
忠雄は瑠衣に命じた。
「俺を喜ばせろ」
瑠衣は震える手で忠雄に触れた。夫が見ている前で、兄の体に触れる屈辱。だが、拒否すれば義夫も梓もどうなるか分からなかった。
義夫は目の前で妻が兄に奉仕する様を見せつけられた。瑠衣が時折自分を見る目が、胸を引き裂いた。助けてほしいという訴え。だが義夫には何もできなかった。
忠雄は満足そうに弟と妻を見下ろしていた。
「これが和泉家だ」
# 第三章 湯の中の支配
静江は風呂場で湯を張っていた。
四十七歳。悟朗に嫁いで三十年。長い間、彼女は良き妻であろうとした。夫の決定に従い、子どもたちを育て、和泉家を守ってきた。
悟朗が死んだ時、ようやく自由が来ると思った。
だが、忠雄が家長になった夜、静江は悟った。この家からは逃げられないと。
「静江さん」
湯船に浸かろうとした時、声がした。
忠雄が風呂場に入ってきた。
「出ていきなさい! ここは女湯よ」
静江はタオルで体を隠した。
「洗わせてくれ」
忠雄は服を脱ぎ始めた。
「何を言ってるの! 息子の前で……」
「家長の体を洗うのは女の役目だ。父さんもそうしていただろ」
静江は息を呑んだ。悟朗にそうされていた。嫁いだ当初、毎晩のように夫の体を洗わされた。それは義務だった。
「……分かったわ」
静江は桶に湯を汲んだ。息子の背中に湯をかけ、石鹸で洗う。三十年来の動作だった。だが、相手が息子であるという事実が、静江の心を冷やした。
忠雄は黙って洗われるがままになっていた。
「前も洗え」
命令に、静江の手が止まった。
「忠雄……」
「俺は家長だ。遠慮はいらない」
静江は震える手で息子の胸に泡を立てた。夫にされたように。だが、息子の体は夫より筋肉質で、若々しかった。
忠雄は母の手を取った。
「下もだ」
静江は首を横に振った。
「そこは……自分で……」
「洗え」
忠雄は母の手を自分の股間に導いた。静江は目を閉じた。だが、抵抗できなかった。悟朗にされたように。
手が息子の欲望に触れた。
「……そうだ」
忠雄の声が湯気の中に響いた。
「母さんは優秀だ。父さんをよく仕込んでいたな」
静江は涙をこらえながら手を動かした。母としての威厳も、女としての矜持も、湯と一緒に流されていく気がした。
忠雄は母を立ち上がらせた。
「ここで抱く」
「だめよ……私はあなたの母親なのよ」
「母さんだから何だ?」
忠雄は母を壁に押し付けた。濡れた肌が滑る。静江は抵抗したが、年老いた母親の力など息子には通用しなかった。
「悟朗さん……」
静江は亡き夫の名を呼んだ。助けてほしかった。だが、悟朗もまた同じことをしていた。静江を所有物として扱っていた。
忠雄は母の中に入った。
「ああっ……」
静江の声が湿った空気に響いた。肉親の結合。許されない行為。だが、この家ではそれが掟だった。
「母さんは俺のものだ」
忠雄は母の耳元で囁いた。
「悟朗さんのものだったように」
静江は湯の中で崩れ落ちた。息子に抱かれながら、夫に抱かれていた夜を思い出していた。三十年前も今も、何も変わっていない。
和泉家の女は、永遠に家長に支配されるのだ。
# 第四章 砕かれた希望
由美香は幼馴染の健太と逢瀬を重ねていた。
村の外れにある神社の境内。誰もいない午後。二人は石段に座って話していた。
「本当によろしいんですか?」
健太が心配そうに聞いた。由美香は頷いた。
「お父さんが亡くなって、お兄ちゃんが家長になったの。だから……」
「和泉家は厳しいと聞いています」
「お父さんはもういないわ。これからは変えられる」
由美香は健太の手を握った。二十八歳。村の女子としては遅い結婚になる。だが、健太となら幸せになれると信じていた。
「僕たちの結婚、お兄さんに話してくれますか」
「ええ」
由美香は決意を固めた。兄に話せば分かってくれる。父とは違うはずだ。
---
由美香は夜、忠雄の部屋を訪れた。
「お兄ちゃん、話があるの」
忠雄は机の書類から目を上げた。
「何だ」
「健太と結婚したいの。この家を出てもいい」
沈黙が流れた。
忠雄はゆっくりと筆を置いた。
「誰だ」
「健太……山田健太よ。幼馴染で……」
「山田か」
忠雄は立ち上がった。由美香は兄の表情が読めなかった。
「お兄ちゃん?」
「山田家はこの村で弱小だ。由美香をやる価値がない」
「価値って……私は物じゃないわ!」
由美香は声を上げた。初めて兄に反論した。
「私は健太と結婚したいの! この家を出たいの!」
忠雄は妹に近づいた。
「出たいだと?」
「そうよ! もうこの家の掟なんて嫌!」
由美香は兄を睨んだ。二十八歳になるまで縛られてきた人生。もう耐えられなかった。
忠雄は妹の頬を張った。
「由美香」
由美香は床に倒れ込んだ。頬が熱かった。
「家長に逆らう気か」
「お兄ちゃん……」
「俺は父さんより甘くないぞ」
忠雄は妹の髪を掴んで引き寄せた。
「由美香は和泉家の娘だ。俺が決める」
「いやっ……」
由美香は抵抗した。だが、忠雄は妹を抱え上げ、床に押し倒した。
「何をするの!」
「分からせてやる」
忠雄は由美香の服を引き裂いた。二十八年間守られてきた肌が露わになる。
「やめて! 兄さん!」
「兄と呼ぶな。家長だ」
忠雄は由美香の体を押さえつけた。妹の抵抗は激しかった。だが、男の力には勝てなかった。
「健太くん……」
由美香は幼馴染の名を呼んだ。助けてほしかった。だが、彼はここにいない。
忠雄は妹の中に入った。
「ああっ!」
由美香の悲鳴が部屋に響いた。貫かれた痛みと、希望が砕かれた絶望が同時に襲った。
「お前は俺のものだ」
忠雄は由美香の耳元で囁いた。
「健太には渡さん」
由美香は泣いた。兄に抱かれながら、もう健太に抱かれることはないと悟った。純潔を兄に奪われた。汚された。もう健太の元へは行けない。
「お兄ちゃん……なんで……」
「俺は家長だ。お前の全てを決める」
由美香の抵抗が弱まっていった。希望が折れたからだ。
# 第五章 逃げ場なし
瑠衣は決意した。
梓を連れて逃げる。この家から、この村から。忠雄の支配から。
深夜、瑠衣は梓を起こした。
「ママ?」
「シッ……静かに」
瑠衣は娘に服を着せながら囁いた。
「名古屋のおばあちゃんの家に行くのよ」
「どうして?」
「いいから……すぐに来て」
瑠衣は貯めていた現金を鞄に詰めた。義夫には言えなかった。彼はもう兄に屈服している。頼りにならない。
二人は裏口から出た。月明かりだけが頼りの夜。山道を通り、峠越えの道へ向かう。村の唯一の出口だ。
「ママ、怖い」
梓の手を強く握った。
「大丈夫よ。もう少しだから」
峠の頂上まであと少し。そこから車を拾えば名古屋まで行ける。瑠衣の実家がある。そこなら助けてもらえる。
だが、頂上が見えた時、ヘッドライトの光が二人を照らした。
軽トラが道を塞いでいた。
運転席から降りてきたのは忠雄だった。
「どこへ行く」
瑠衣は梓を背に隠した。
「お願い……この子だけでも……」
「梓も和泉家の娘だ」
忠雄は懐から縄を取り出した。
「逃げた罰を受けてもらう」
瑠衣は逃げようとした。だが、山道は暗く足元が危うい。梓の手を引いて走ることはできなかった。
忠雄はあっけなく二人を捕らえた。
「いやっ!」
瑠衣は縛り上げられた。梓も例外ではなかった。
「ママ……」
梓が泣きながら母を見た。
忠雄は瑠衣の服を剥ぎ取った。
「ここで抱く。娘に見せながらな」
「だめ! 梓の前でそんな……」
「お前が逃げたからだ」
忠雄は瑠衣を地面に押し倒した。山道の砂利が肌に食い込む。
「見ろ、梓」
忠雄は少女に命じた。
「逃げたらどうなるか見ておけ」
瑠衣は娘の前で犯された。梓の目が母を見つめていた。恐怖と混乱に満ちた目で。
「ママ……」
瑠衣は娘に顔を向けられなかった。自分の無力さが憎かった。逃げられない絶望が深まった。
忠雄は瑠衣を犯し終えると、次に梓に向き直った。
「お前もだ」
「いやっ!」
瑠衣は叫んだ。
「梓には手を出さないで! お願い!」
「娘も家長のものだ」
忠雄は泣き叫ぶ梓を押さえつけた。
「やめて! この子は……」
「十七だ。もう嫁に出せる年だ」
梓の純潔が山道で散らされた。瑠衣は縛られたまま娘の悲鳴を聞いた。自分のせいだと責めた。連れて出たことが間違いだった。だが、この家に置いても同じ運命だった。
夜が明ける頃、三人は家に戻った。
第六章 家長の儀
和泉家の居間に女たちが並んでいた。
静江。瑠衣。由美香。梓。
四人とも目を伏せ、震えていた。
忠雄は上座に座り、義夫を呼んだ。
「義夫、ここに座れ」
義夫は兄の隣に正座した。顔は青白く、唇は震えていた。
「今日は和泉家の儀を行う」
忠雄は宣言した。
「家長が家族を所有する儀だ」
女たちが身を強張らせた。
「父さんもやっていた。俺もやる」
忠雄は静江を見た。
「母さん、脱げ」
静江は黙って服を脱いだ。三十年間、夫に命じられてきた動作。息子に命じられても同じだった。
「瑠衣」
瑠衣も従った。義夫が隣で見ている。だが、夫は何も言わなかった。
「由美香」
由美香は涙を流しながら服を脱いだ。健太の前では一度も見せたことのない体を、兄と義兄に晒す。
「梓」
梓は震えながら服を脱いだ。十七歳の体が露わになる。
四人の女が並んだ。母、嫁、妹、娘。和泉家の全ての女が忠雄の前に裸で並んでいた。
忠雄は立ち上がった。
「義夫」
「はい」
「お前も脱げ」
義夫は兄を見た。
「俺も?」
「家長に仕える者は全員脱ぐ。それが掟だ」
義夫は震える手で服を脱いだ。弟の体も露わになった。
忠雄も服を脱いだ。
「これが和泉家の姿だ」
忠雄は五人を見渡した。
「家長と、家長に仕える者たち」
忠雄は静江に近づき、母を抱いた。静江は声を上げなかった。三十年の慣れだった。
次に瑠衣を抱いた。義夫が見ている前で。義夫は目を逸らさなかった。逸らせなかった。
由美香を抱いた。妹はもう抵抗しなかった。健太の名前を口にすることもなかった。
梓を抱いた。少女は泣きながら兄に抱かれた。母が見ている前で。
最後に、忠雄は義夫に向き直った。
「義夫」
義夫は兄を見た。
「お前も参加しろ」
「参加……?」
「女たちを抱け。家長の許可を得て抱くんだ」
義夫は混乱した。兄の妻を抱くのか。母を抱くのか。妹を抱くのか。娘を抱くのか。
「母さんを抱け」
忠雄は命じた。
「兄貴……それは」
「母さんは俺のものだが、お前に貸してやる。感謝しろ」
義夫は母を見た。静江は目を閉じていた。拒否も同意もしない。ただ待っていた。
義夫は母に近づいた。
「母さん……」
「いいのよ」
静江は囁いた。
「お父さんにもそうしていただろ」
義夫は母を抱いた。禁忌の行為。だが、この家ではそれが掟だった。父も兄も、同じことをしていた。和泉家の男たちは、女を所有する。それがこの家の伝統だった。
忠雄は満足そうに弟と母を見ていた。
「これで和泉家は一つだ」
女たちは誰も口を開かなかった。抵抗する力も、逃げる場所もなかった。
忠雄は上座に戻った。
「毎晩、この儀を行う」
誰も異論を唱えなかった。
和泉家の夜は、これからも続いていく。
仏壇の遺影が、薄暗い照明の中で家族を見下ろしている。
悟朗は笑っているようだった。
和泉家は変わらなかった。
家長が絶対である限り、永遠に。
四十九日 和泉家に村長をはじめ10人の有力者、十傑衆が集まる。忠雄は彼らに媚び諂う。
村長が言う「忠雄の家長の威厳を示してみたまえ」それに応えて忠雄は瑠衣、静江、由美香、梓をよび、女達に客人達に全裸でお酌をさせる。そして「どうぞ誰でもご自由にお使いください。夜伽をさせます ふふふ。さぁ皆さま、どうぞ楽しんでください」
忠雄は客たちに言った。
第一章 静江 —— 村長と長老に犯されメス堕ち
村長の吉岡と長老の松崎が静江を選んだ。
「母さん……」
瑠衣が心配そうに見つめるが、静江は黙って頷いた。
「いいのよ。これは家長の命令だから」
二つの巨体が母に覆いかぶさる。二人の手が同時に乳房を揉みしだき、唇は交互に首筋を這う。
「ん……ぅ……」
四十七歳の肌が朱に染まる。三十年かけて男に慣らされた肉体は、わずかな刺激にも反応してしまう。
吉岡が下腹部に指を入れると、既に濡れ始めていることに満足そうな笑みを浮かべる。
「ほう……まだまだ現役じゃな」
松崎は静江の髪をつかんで頭を引き起こすと、強引に唇を奪った。
「んんっ!」
唾液が糸を引き、二人の間に繋がる。熟練の技術で舌を絡め取られ、静江は窒息寸前まで翻弄された。
一方、吉岡はすでに膨張したものを挿入しようとしている。
「準備万端だな」
ずぷり——
「ああぁっ!!」
肉襞が無理やり押し広げられ、衝撃が全身を走る。しかし長年の習慣により、痛みよりも快感が勝る体になっている。
松崎は静江の口を使いながら、
「お前は本当に淫乱な女だなぁ」
と嘲った。
その間も下からの抽送は続き、二方向から責められ、静江は思考を放棄した。
「あっ……あっ……あっ……!」
二本の肉杭に貫かれながら、静江は悟朗に抱かれていた夜を思い出していた。夫に抱かれる痛みと快感。そして今は村長と長老に抱かれている。和泉家の女は誰にでも開く体なのだ。
吉岡が果てると、松崎が場所を代わる。
「次は俺じゃ」
松崎は静江を四つん這いにさせると、背後から貫いた。
「いやぁっ! また……また大きいのが……!」
「三十年の経験が嘘みたいな締まりじゃ」
松崎は腰を打ち付けながら、静江の乳房を鷲掴みにする。
「んくっ……んくっ……!」
静江はシーツに顔を押し付け、声を殺そうとした。しかし快楽が勝る。
「ああっ……だめ……また……いっちゃう……!」
絶頂の波が押し寄せ、静江は達した。熟女の体が痙攣し、愛液が溢れる。
「さすが和泉家の母君じゃ。見事な喘ぎじゃ」
松崎もまた最奥で果てた。
二人の男が去った後、静江は虚ろな目で天井を見つめていた。体の中に残る男たちの熱と飛沫。それらが混ざり合い、静江の中で新たな支配者を受け入れる感覚が芽生えていた。
(私の体は……誰のものでもある)
静江はゆっくりと起き上がると、散らばった衣服を拾った。その顔にはもはや羞恥も屈辱もなかった。ただ、支配に服する女の顔だけがあった。
第二章 瑠衣 —— 梓を庇い四人がかりで輪姦
「俺はあの細いのがいい」
「じゃあ俺は……」
男たちの視線が瑠衣と梓を行き来する。十傑衆の中でも特に好色で知られる四人の男たち――材木屋の親方、米穀商の主人、地主の次男、そして村の有力農家の当主。彼らの目は、獲物を選ぶ捕食者のそれだった。
梓は瑠衣の背後に隠れ、小さく震えていた。その華奢な肩を抱きしめる瑠衣の手もまた、恐怖で冷たくなっていた。
「お願いです……この子だけは……」
瑠衣は両手をついて懇願した。額を畳に擦り付け、来客たちに必死に頭を下げる。夫の義夫は目を伏せ、兄の忠雄は薄い笑みを浮かべて酒を舐めている。誰も助けてくれない。この家の掟が、彼女たちを束縛している。
「ならお前が代わりに務めを果たせ」
材木屋の親方が太い指で瑠衣を指した。
「四人まとめて相手しろ」
「四人……!」
瑠衣は息を呑んだ。一人でも恐ろしいのに、四人同時など。だが、梓が連れて行かれるよりはマシだ。あの子の未来を、これ以上汚させてはならない。
「分かりました……私が……」
瑠衣は絞り出すように答えた。
「私が務めを果たします。だから、梓には手を出さないで」
「ほう、母親の鑑だな」
男たちは下卑た笑い声を上げた。
「控えの間へ行こうぜ」
瑠衣は立ち上がり、震える足で控えの間へと向かった。背後で梓が「ママ!」と叫ぶ声が聞こえたが、振り返らなかった。振り返れば、決意が折れてしまう。
控えの間は十畳ほどの和室で、中央に布団が敷かれていた。蝋燭の火が揺らめき、男たちの影を壁に伸ばす。
「さあ、脱げ」
材木屋の親方が命令した。四人の男が瑠衣を取り囲む。彼らの視線が衣服の上から体のラインをなぞり、卑猥な想像を巡らせているのが分かる。
瑠衣は震える手で着物の帯に手をかけた。指が絡まり、うまく解けない。焦りと恥辱で顔が熱くなる。
「遅い!」
米穀商の主人が苛立ち、瑠衣の着物を掴んで引き裂いた。
ビリッ!
布が裂ける音が部屋に響いた。白い肌が露わになり、冷たい空気が肌に触れる。瑠衣はとっさに胸元を隠そうとしたが、地主の次男がその手を掴んだ。
「隠すな。俺たちに見せるためだろ」
「いやっ……」
残りの衣服も粗雑な手つきで剥ぎ取られ、瑠衣はあっという間に全裸にされた。四人の男の中心に立ち尽くす、何も身につけていない女。羞恥で肌が赤く染まるが、彼らはそれを味わうように見つめた。
「いい体だ。義夫も楽しいだろうに」
「家長に先を越されたんだろうよ」
男たちは嘲笑いながら、それぞれの手で瑠衣の体をまさぐり始めた。
材木屋の親方は太い指で乳房を鷲掴みにし、無遠慮に揉みしだく。米穀商の主人は背後に回り、臀部を撫で回す。地主の次男は太腿の内側に手を這わせ、有力農家の当主は耳元に息を吹きかけながら首筋を舐める。
「んっ……ぁ…」
四方から責められ、瑠衣は身をよじった。逃げ場がない。男たちの体温と匂いが押し寄せ、感覚が狂いそうになる。
「もう濡れてるじゃねえか」
有力農家の当主が秘所に指を滑り込ませ、濡れた証拠を掲示した。
「淫乱な嫁だこと」
「いや……そんな……」
否定したいが、体は正直に反応してしまう。忠雄に開発された体は、恐怖と屈辱だけでなく、快楽のスイッチも持ってしまっていた。
「四人同時だ。口も使え」
材木屋の親方がズボンを下ろし、膨張したものを瑠衣の顔に押し当てた。
「んぐっ……!」
口内に異物が侵入する。太く、硬く、熱を持った肉塊。鼻が詰まり、息ができない。
「上手に舐めろ」
その間も、他の男たちは瑠衣の体を弄び続けた。米穀商の主人は背後から乳房を揉み、地主の次男は指で秘所をかき回す。有力農家の当主は足の指をしゃぶりながら、太腿にキスマークを残していく。
「あぐっ……んんっ……!」
口と体、両方から責められ、瑠衣は思考が白濁していく。梓を守るため。そう言い聞かせなければ、気絶してしまいそうだった。
「入れ替わろうぜ」
男たちはポジションを変えた。米穀商の主人が前に立ち、口を使わせる。地主の次男が背後に回り、挿入しようとする。
「待て、俺が最初に入る」
材木屋の親方が割り込み、瑠衣を布団の上に押し倒した。
「開け」
太い指で秘所を広げられ、露出した裂け目に熱い視線が注がれる。
「お願い……優しく……」
「そんなわけなかろう」
材木屋の親方は一気に腰を進めた。
「あああっ!!」
肉襞が無理やり押し広げられ、衝撃が全身を走る。忠雄よりも太い。痛みが脳を焼き、涙が溢れた。
「しまりがいいな。さすが和泉家の嫁だ」
親方は満足げに腰を振り始めた。激しい抽送に、瑠衣の体が波打つ。
「あっ……あっ……あっ……!」
その間も、他の男たちは暇を持て余し、瑠衣の体を弄び続けた。米穀商の主人は乳房にしゃぶりつき、地主の次男は手で秘所を擦り、有力農家の当主は顔に精液をぶちまけようと手淫を始めた。
「次は俺だ」
米穀商の主人が代わり、挿入した。
「次は俺」
地主の次男。
「そして俺」
有力農家の当主。
男たちは次々と代わる代わる瑠衣を犯した。四人がかりの輪姦。終わりのない蹂躙。瑠衣の意識は、痛みと快楽の境界線を彷徨った。
「ああっ……もう……許して……」
「許すわけなかろう。これはお前の務めだ」
男たちは冷酷に言い放ち、さらに激しく腰を打ち付けた。
やがて、瑠衣の抵抗は消えた。体はけいれんし、声は喘ぎに変わった。彼女の脳裏に、梓の顔が浮かぶ。あの子だけは、こんな目に遭わせたくない。
その一念だけで、瑠衣は意識を繋ぎ止めていた。
「出すぞ!」
四人の男が次々と瑠衣の中に精液を注ぎ込んだ。子宮は彼らの飛沫で満たされ、溢れた白濁液が太腿を伝って流れ落ちた
男たちが満足して去った後、瑠衣は布団の上で動けずにいた。
体は精液と汗と涎で汚れ、あちこちに鬱血した跡が残っていた。下腹は彼らの飛沫で膨らみ、肛門も痛んでいた。
だが、瑠衣の心には、ある安堵があった。
梓は守られた。あの子は、この地獄を味わわずに済んだ。
「ママ……」
襖が開き、梓が小さな顔を覗かせた。その目は涙で濡れていた。
「梓……大丈夫よ」
瑠衣は震える手で娘を招いた。
「ママは……大丈夫だから」
梓が走り寄り、瑠衣に抱きつく。母の匂いが、男たちの匂いに混じって鼻を刺した。梓は泣きながら、母の体に縋り付いた。
瑠衣は娘の頭を撫でながら、天井を見上げた。
和泉家の女は、家長の所有物だ。そして、家長の客にも所有される。それがこの家の掟なのだ。
(私の体は……家長のものでもある)
静江と同じ言葉が、瑠衣の心に浮かんだ。
第三章 由美香 —— 兄と男達に輪姦される屈辱
「俺はあの気の強そうなのがいいな」
「じゃあ俺は……」
十傑衆の中から三人の男が由美香を指名した。酒造家の主人、呉服屋の番頭、そして村会議員。彼らは由美香の反抗的な瞳に嗜虐心を刺激されたようだった。
由美香は唇を噛み締め、男たちを睨みつけた。二十八歳。健太への想いも、自由への渇望も、忠雄に奪われた。だが、心の中の炎だけは消えていなかった。
「行きましょう」
由美香は自ら立ち上がった。拒否しても無駄だと学習していた。ならば、少しでも自分の意思で。そう思った。
控えの間へ向かう由美香の背中に、忠雄の声が飛んだ。
「義夫」
「はい」
「お前も行け」
義夫は顔を上げた。
「俺もですか?」
「由美香は俺の妹だ。家長の許可を得て抱くのはお前の権利だ」
権利という言葉に、由美香は振り返った。妹を抱くことが権利だと? この家は狂っている。
「義夫兄さん……」
由美香は夫の兄を見た。義夫は視線を彷徨わせていた。兄の命令には逆らえない。だが、兄嫁を犯すことへの躊躇いもあった。
「行け」
忠雄に再度促され、義夫は立ち上がった。
由美香の目から光が消えた。
控えの間。
由美香は四人の男に囲まれていた。十傑衆の三人と、義夫。
「さあ、脱げ」
酒造家の主人が命じた。由美香は動かなかった。
「聞こえないのか?」
呉服屋の番頭が由美香の肩を掴んだ。
「自分で脱ぎなさい」
由美香は冷たく言い放った。屈辱に耐えながらも、最後の意地を見せた。
「へえ、強気だね」
村会議員が笑った。
「無理に剥ぐのも趣味だ」
三人の男が由美香に襲いかかった。
「やめなさい!」
由美香は抵抗した。爪を立て、足を蹴り上げた。だが、三人がかりでは勝ち目がない。
着物が引き裂かれ、下着も剥ぎ取られた。
「くそっ! 放して!」
由美香は裸で抵抗し続けた。三人の男に押さえつけられながらも、睨みつけるのをやめなかった。
「いい根性だ。だが、それも長くはない」
酒造家の主人は由美香の乳房を鷲掴みにした。
「んっ!」
「健太とか言ったか。あんな若造に抱かれるより、俺たちに抱かれるほうがいいだろ」
健太の名前に、由美香の心が痛んだ。彼だけは、自分の全てを預けられる相手だった。だが、今はもう……。
「義夫」
酒造家の主人が義夫を見た。
「お前も参加しろ。家長の命令だぞ」
義夫は躊躇していた。弟嫁の裸体が目の前にある。白い肌、豊かな曲線、抵抗する瞳。それは背徳的な光景だった。
「兄貴に……逆らえないのか」
由美香は義夫を見た。その目には軽蔑と哀れみが混じっていた。
「由美香……」
「来るな!」
由美香は叫んだ。
「義夫兄さんだけは……来ないで!」
義夫は一瞬止まった。だが、忠雄の影が背後に迫っている気がした。逆らえば、この家はおろか村も追われる。瑠衣も梓も路頭に迷う。
「ごめん……」
義夫は小さく呟き、由美香に近づいた。
「ごめんなさい……」
由美香は絶望した。義夫まで加わる。夫の兄。家族。その壁さえも崩れ去った。
「さあ、始めようか」
四人の男が由美香を犯し始めた。
酒造家の主人は由美香を四つん這いにさせ、背後から貫いた。
「あぐっ!」
処女を奪われたばかりの秘所はまだ痛みを残していたが、男は容赦しなかった。
「しまりがいいな。家長に開発されたか」
激しい抽送に、由美香は声を殺した。健太に聞かせたくない声。自分のものでもない声。
呉服屋の番頭は由美香の口を使った。
「上手に舐めろ」
太い肉塊が口内を蹂躙する。
息ができず、涎が滴る。
村会議員は由美香の乳房を弄びながら、耳元で囁いた。
「家長は正しい。和泉家の女は共有財産だ」
由美香は反論したかったが、声が出ない。
「由美香……」
義夫は震える手で由美香の尻を撫でた。罪悪感と興奮が交錯する。彼にとっても初めての体験だった。弟嫁の体。禁断の感触。
「義夫兄さん……」
由美香は義夫を見た。その目には涙が滲んでいた。だが、拒絶の色は薄れ始めていた。
「兄貴に逆らえないんでしょう? 知っています」
義夫は黙って頷いた。
「なら……早く終わらせて」
由美香は投げやりに言った。もう抵抗する気力もなくなっていた。
「すまない……」
義夫は由美香に挿入した。
「ああっ!」
違和感と痛みが走る。しかし、四度目となると、体は順応し始めていた。
「ん……ん…」
由美香は義夫の動きに合わせて呼吸した。快楽を感じるわけではない。ただ、苦痛を和らげるために必要な動きだった。
男たちは次々と交代し、由美香を犯し続けた。四人がかりの輪姦は過酷だった。体力が削られ、精神も限界に近づいていた。
「出すぞ!」
酒造家の主人が最奥で果てた。
由美香は体内に注がれる熱を感じた。またしても中出しされる。四度目の中出しだった。
「次は俺だ」
呉服屋の番頭が交代する。
村会議員が口を使い、義夫が乳房を弄ぶ。
「あっ……あっ……」
由美香は喘ぎ始めた。理性では認めたくないが、体は確実に感じ始めていた。三人の男たちと義夫によって、性感帯が刺激され続ける。乳首は硬くなり、秘所は潤い、喉は震えていた。
「感じるようになったな」
村会議員が嘲笑った。
「健太なんかじゃ満足できなかっただろうに」
「黙れ! 健太はあなたたちとは違う!」
由美香はまだ心で抵抗していた。だが、体は裏切っていた。
「義夫兄さん……もっと……激しく……」
由美香の口から意外な言葉が漏れた。それは計算ではなく、本能の声だった。
義夫は驚いたが、要求に応えるように動きを早めた。
「ああっ! いいっ!」
由美香は初めて快楽を認めた。いけないことだと思いつつも、体は正直だった。
三人の男たちは満足げに由美香を見下ろした。抵抗する女が堕ちていく過程こそが愉しみなのだ。
「お前は最高だ」
呉服屋の番頭が腰を打ち付けながら言った。
「俺たちに奉仕するために生まれてきたんだよ」
村会議員は由美香の顔を両手で挟み、唾液を垂らした。由美香は嫌悪感で顔を背けようとしたが、逆らいきれなかった。
「健太……ごめんね……」
由美香の心の中で最後の希望が燃え尽きた。
「私……もう……ダメみたい」
その言葉をきっかけに、由美香は完全に崩れ落ちた。
抵抗をやめ、男たちの与える快楽に身を任せた。
「ああっ! すごい! もっと! もっと突いて!」
淫らな声が部屋に響く。それは酒に酔った男たちの好みどおりの嬌声だった。
義夫は複雑な思いで由美香を見つめた。弟嫁が堕ちていく姿。それは興奮であり罪悪感でもあった。
「出すぞ! 受け止めろ!」
酒造家の主人が再び果てる。
呉服屋の番頭と村会議員も続いた。
そして義夫も……
「すまない……」
義夫は謝りながら由美香の最奥で放出した。背徳的な悦びが脳を焼き尽くす。
四人の男の精液が由美香の胎内で混じり合い、溢れ出す。
由美香は意識を失いかけながらも、微かな微笑みを浮かべた。健太のことはもう思い出さない。ただ目の前の男たちの存在だけが重要だった。
「もっと……欲しい……」
朦朧とした意識の中で由美香は呟いた。
「もっと……犯して……」
控えの間には獣臭と精液の臭いが漂っていた。
男たちが満足して去った後、義夫は由美香の側に膝をついた。
由美香は疲れ果てて眠るように目を閉じていた。肌には無数の鬱血が残り、髪は乱れ、体液で汚れている。
「由美香……すまない……」
義夫は謝った。だが謝っても何も戻らないことは分かっていた。
由美香は微かに瞼を動かした。
「謝らないで……」
か細い声だった。
「義夫兄さんは……ただの……犬ね……」
その言葉は、義夫の胸を深く刺した。
「忠雄の犬……」
由美香は目を開けた。瞳の奥の炎は消え、代わりに冷たい虚無があった。
「私も……そうなるのね……」
由美香はゆっくりと起き上がった。足元は覚束なかったが、顔には諦めの表情が浮かんでいた。
「和泉家の女は……家長のものである……」
静江と瑠衣と同じ言葉。由美香の口からも零れ落ちた。
義夫は何も言えなかった。
妹はもう健太のことを口にしなかった。
第四章 梓 —— 押し出された純潔、教授への供物
他の女たちが控えの間で凌辱されている間、梓は居間の押し入れに身を潜めていた。
狭く暗い空間。布団と埃の匂い。そこだけが、兄の支配から逃れられた聖域のように思えた。
だが、襖の向こうからは、母や姉たちの喘ぎ声が微かに届いていた。
「ああっ……いやっ……」
「んくっ……んくっ……」
その声は梓の心を爪で引っ掻くようだった。助けに行かなければ。でも、足がすくんで動けない。十七歳の少女にできることなど何もないという無力感が、彼女を押し入れの奥へと縮こまらせた。
「梓」
低い声がして、襖が乱暴に開け放たれた。
光が差し込み、梓は目を細めた。逆光の中に立つ忠雄のシルエット。絶対者の影。
「何を隠れている」
忠雄は梓の腕を掴み、無理やり引きずり出した。
「いやっ! 放して!」
梓は抵抗したが、兄の力には敵わなかった。廊下を引きずられ、居間へと戻される。
居間は凄惨な光景だった。十傑衆の男たちが酒を飲みながら、控えの間から聞こえる嬌声に耳を傾けている。その顔は酔いと興奮で赤らんでいた。
「見ろ」
忠雄は梓を座らせ、控えの間の方を指差した。
「お前の母さんも、義姉さんも、由美香も、こうして務めを果たしているんだ」
「そんな……ひどい……」
梓は目を逸らそうとした。だが、忠雄が顎を掴み、無理やり前方を向かせた。
「逃げるな。これが和泉家の現実だ」
控えの間からは、静江の熟れた喘ぎと、瑠衣の悲鳴に近い声と、由美香が堕ちていく淫らな声が入り混じって聞こえてくる。家族が犯されている。目の前で。
「お前も同じだ」
忠雄は梓の着物の裾に手をかけた。
「やめて! 叔父さん!」
「叔父と呼ぶな。家長だ」
忠雄は太い指で梓の下着を引き裂いた。華奢な腰骨が露わになる。
「ここを見ろ」
忠雄は梓の秘所に指を這わせた。まだ誰も触れたことのない聖域。
「いやっ……見ないで……触らないで……」
梓は足を閉じようとしたが、忠雄が膝を割り込ませた。
「感じろ」
忠雄は容赦なく指を秘所に押し込んだ。
「あぐっ!」
異物感と痛み。処女の秘所は固く閉ざされており、指の侵入を拒んでいた。だが、忠雄は力ずくでねじ込んだ。
「どうだ。気持ちいいか?」
「痛い……痛いよ……」
梓は涙を流した。だが、忠雄は止まらなかった。指を動かし、内壁をかき回す。粗い指腹が敏感な襞を擦り上げる。
「んっ……ぁ…」
痛みの中に、微かな痺れが混じり始めた。未知の感覚。恐怖と混ざり合った混乱。
「ほら、濡れてきたぞ」
忠雄は指を抜き、湿り気を梓に見せつけた。
「いや……そんな……」
否定したいが、体は正直に反応していた。兄に開発された体は、拒絶しながらも快楽のスイッチを持ってしまっていた。
「続けるぞ」
忠雄は再び指を挿入した。今度は二本に増やし、より激しく掻き回す。
「あっ……あっ……あっ……!」
梓の声が裏返った。痛みよりも感覚が勝り始めていた。腰が無意識に揺れる。
「叔父さ……んっ……家長……さま……」
「そうだ。俺に感じろ」
忠雄は親指でクリトリスを擦りながら、内壁の性感帯を攻め立てた。
「ああっ! だめっ! 変になるっ!」
梓の体がビクビクと痙攣し始めた。絶頂が迫っていた。
「皆に見せてやれ。お前がどういう女かを」
忠雄は声を張り上げた。
「見ろ! 和泉家の娘が俺にイカされているぞ!」
十傑衆の男たちが一斉に梓を見た。その視線が梓を辱めた。
「いやっ! 見ないで!」
羞恥と快楽の板挟み。逃げ場はない。
「イケ!」
忠雄が命令した。
「ああああぁぁぁっ!!」
梓は達した。十七歳の初めての絶頂は、兄の手によって、男たちの前で強制的にもたらされた。子宮が痙攣し、大量の愛液が噴き出す。
梓は涙でぐしゃぐしゃになった顔で、床に崩れ落ちた。兄にイカされた。見知らぬ男たちに見られながら。これ以上の屈辱はなかった。
だが、地獄はまだ終わっていなかった。
「柳沢先生」
忠雄は十傑衆の中に座る一人の男に向かって言った。
「この子を差し上げます」
男は眼鏡の奥から冷たい視線で梓を見つめていた。
柳沢秀嗣。五十二歳。東京の大学教授。文化人類学が専門で、地方の閉鎖的な共同体や家族制度を研究している。十傑衆の一員というよりは、顧問のような立場だが、その知性と倒錯した性癖は村の男たち以上に恐れられていた。
「ほう」
柳沢は立ち上がり、梓に近づいた。痙攣する少女を見下ろす目は、観察対象を見る研究者のそれだった。
「十七歳ですか。興味深い」
柳沢は手袋をはめた手で梓の顎を持ち上げた。
「まだ発育途上だが、骨格は悪くない」
「先生のお好きにしてください」
忠雄は言った。
「ありがとう。いただこう」
柳沢は梓を抱き上げた。
「いや……放して……」
梓は弱々しく抵抗した。先ほどの絶頂で体力を奪われていた。
柳沢は梓を抱えたまま、別室へと向かった
別室は書斎のように整えられていた。机にはノートパソコンが置かれている。
柳沢は梓をベッドに横たえた。
「恐怖はいらない。リラックスしたまえ」
学術的な口調だった。だが、その目は獲物を狙う捕食者の光を宿していた。
「私は東京から来た。ここの閉鎖的な家族制度に興味があるんだよ」
柳沢は梓の着物を丁寧に脱がせた。粗暴ではなく、むしろ慎重に。まるで標本を扱うように。
「君たちは異常だと思っているかもしれないが、歴史的には珍しいことではない」
柳沢は全裸になった梓を見つめた。
「美しい。都市ではもう見られない純朴さだ」
柳沢は手袋を外し、素手で梓の体に触れた。
「んっ……」
梓は身をよじった。手袋越しではない生々しい感触。
「高校生か?」
柳沢は秘所に指を這わせた。
「……はい」
梓は小さな声で答えた。
「貴重だ」
柳沢は眼鏡の位置を直した。
「君のような子は、もう都市にはいない。全てが管理され、人工的に作られたものばかりだ」
柳沢はズボンを下ろした。年齢不相応に精力のあるものが現れた。
「私は学術的な興味から君を抱く。抵抗しなくていい」
柳沢は梓の脚を開かせた。
「いや……お願い……やめて……」
梓は懇願した。だが、柳沢は聞き入れなかった。
「これは儀式だと思ってくれればいい」
柳沢は自らを秘所に押し当てた。
「初めては痛むだろうが、我慢したまえ」
そして、一気に貫いた。
「ああぁぁっ!!」
処女膜が裂ける痛みが走った。鮮血がシーツに滲む。
柳沢は眉一つ動かさず、抽送を開始した。
「締りがいい。処女特有の収縮だな」
学術的な感想を漏らしながら、腰を振る。
「あぐっ……痛い……痛いよぉ……」
梓は泣いた。兄の時とは違う冷徹な痛み。愛も憎しみもない、ただの使用と消費。
「この村では、家長が全てを所有する。君もその一部だ」
柳沢は事務的に言った。
「都市では考えられないことだが、ここではそれが正しいことになっている」
柳沢は激しくなった。学術的興味から性的興奮へと移行していく。
「くっ……予想以上にいい……)
柳沢は呻いた。
「あっ……あっ……あっ……」
梓の声も変わり始めていた。痛みの中に快楽が混じり始めていた。兄の手で開発された体は、男を受け入れるようにできてしまっていた。
「感じるか?」
柳沢は聞いた。
「んっ……分からない……変になる……」
「それでいい。本能に従いたまえ」
柳沢はさらに激しくなった。
「私の研究にとって有益なデータになりそうだ」
柳沢は長時間犯し続けた。彼の体力と知性は、性的な意味でも底知れないものがあった。
やがて、柳沢は果てた。
子宮に注がれる飛沫。学者の精子。
事後、柳沢は服を着直し、ノートに何かを書き込んでいた。
『家長の習俗は…』
梓はベッドで横たわったまま動かなかった。
太腿には愛液と白濁液が混じり合って流れていた。
叔父にも犯され、学者にも犯された。
もう自分は汚れてしまった。
でも不思議と涙は出なかった。
ただ虚無だけが残った。。
梓は天井を見つめたまま動かなかった。
彼女の中で何かが決定的に壊れた音がした気がした。
もう元には戻れない。
和泉家の娘として生まれたこと。
それが彼女の唯一つの罪だったのかもしれない。