日本の村に眠る淫習を訪ねて、柳沢研究室レポート 今に残る日本の村のエロ風習 ⭐︎各話読み切り 新作はイラスト付き 作:みなぽん
蕾がほころぶように、彼女は快楽を学んでいった。
最初はただ怯え、涙を浮かべるだけだった彼女の体は、今では僕の指と熱を覚え、自ら蜜を溢れさせるようになった。処女だった彼女にじっくりと時間をかけ、外側の弱い喜びから始まり、やがて奥底に眠る雌の本能を叩き起こす。中でイくことの恐怖と歓喜を教え込むまで、そう時間はかからなかった。
今夜、彼女はシーツに顔を埋め、白く細い背中を僕に晒している。無防備なうなじに唇を落としながら、僕は彼女の最も深い場所を突き上げていた。
「あっ……ぅ…んっ……!」
くぐもった甘い声がシーツに吸い込まれる。寝バックの体勢は彼女の全てを委ねさせ、逃げ場をなくす。僕の体重が彼女を押し潰し、硬く猛った先端が子宮口という最奥を幾度もノックする。彼女の足先がシーツを引っ掻き、白い背中が反り上がる。もう限界が近いのは、僕のモノを締め付ける内壁の痙攣が教えてくれていた。
なのに、彼女は言わない。
「……やだ……っ……だめ……っ……」
震える唇からこぼれ落ちるのは、いつもと変わらない拒絶の言葉だ。快楽の波に飲まれて崩れ落ちそうでいるのに、その一言を口にするのが恥ずかしくてたまらないのだ。中でイくことを認めてしまうのが、自分が壊れてしまうようで怖いのだろう。
僕は突き上げる腰をふっと緩め、彼女の耳元に唇を寄せた。熱い吐息が彼女の耳をくすぐり、ビクリと体が跳ねる。
「ほら、なんていうんだっけ?」
意地悪く囁くと、彼女の肩が震えあがった。
「んー? 聞こえないよー」
僕はさらに動きを止め、彼女の一番敏感な奥の入り口に先端をちょんと当てたまま、じっとした。欲しがって震える肉壺に、ほんの少しも満たしてやらない。ただ浅い場所をゆっくりと出し入りするだけの焦らしが、彼女を狂わせる。
「あっ……っ…うぅ……!」
彼女は腰をくねらせて僕を求めようとするが、寝バックの体勢では逃げることも追うこともできない。奥底で疼く空虚感が彼女を追い詰めていく。焦らされた時間は数秒だっただろうか。しかし彼女にとっては永遠の責め苦だったはずだ。
「……やだっ……ひぃいっ……イギ……だぃ……っ……あっ……」
ついに彼女の理性の堤防が決壊した。嗚咽混じりに、でもはっきりと懇願の言葉が転がり落ちる。快楽に溺れ、プライドも恥じらいもかなぐり捨てて、ただイくことをねだる雌の声。
それを聞いた瞬間、僕の背筋にぞくぞくするほどの嗜虐心と愛おしさが駆け巡った。
「よく、言えたね」
僕は彼女の腰をがっしりと掴み直すと、今まで以上に深く、容赦なく最奥をこじ開けた。彼女が一番好きな、子宮を直接突き上げる角度で腰を打ち付ける。
ドチュッ、ドチュッと粘着質な水音が寝室に響き渡る。彼女の中はあまりにも熱く、僕を決して離すまいと吸い付いてくる。
「うぅ……あぁ……おく、くぅううっイっくぅぅ……っ……!」
彼女はもう「やだ」も「だめ」も言わなかった。ただ涙を流し、シーツを握りしめ、背中をのけぞらせて絶頂の波に呑み込まれていく。恥ずかしさを完全に忘れ、本能のままに声を枯らしてイく彼女の姿は、どんな芸術品よりも美しかった。僕はその痙攣する体を深々と貫いたまま、彼女の中に自分の全てを注ぎ込んだ。
彼女の名前は姉川美奈子と言う。今年で高校2年生になる。僕の住む宮城県慈恩寺の娘だ。彼女の両親はおよそ聖職者とは呼べないようなクズだった。
躰捨施徳会と称して年に数回、僕らのような寺護会員に彼女の体を与えて、回避を徴収していたのだ。もちろんそれに乗っかって、彼女の体をさぼっている僕も彼女の毒を否定できる立場ではないだろう。
「西崎くん、やっぱり若い子は元気だね。美奈子ちゃんの反応もいいじゃないか。次は、おじさんがやらせてもらおうかな。」
布団の脇で見ていた市会議員の猿渡さんが好色な笑みを浮かべて上がってきた。
イキ果てて横たわる彼女の上に太った体でのしかかる。
「もう許して、、」彼女が懇願するように僕を見た。
「美奈子ちゃんのおまんこ❤️おじさんがいっぱい気持ちよくしてあげるからね」
猿渡さんは彼女の腰をつかみ、白い尻肉をわるrように突き上げた!
「ひっぃっぐうっ!」
彼女は悲鳴をあげてベッドの上で跳ねた。
「あはは!気持ちいいだろう?」
猿渡さんはさらに激しく腰を動かす。パンパンッと肌同士がぶつかり合う音が部屋中に響き渡る。
「いやっ!止めてぇ!」
美奈子は必死に抵抗するが、華奢な身体では大柄な男に敵うはずもない。むしろその必死さがかえって男達を興奮させる結果となっていた。
「くっくっく……。この程度じゃまだ物足りないみたいだねぇ。もっと気持ち良くさせてやろうじゃないの!」
そう言って猿渡さんはさらに激しく抽送を繰り返していく。その度に結合部からは大量の愛液が溢れ出てシーツに染みを作っていた。そしてついにその時が訪れる。子宮の奥に叩きつけられるような強烈な衝撃と共に熱い奔流が注ぎ込まれていったのだ。
「ひゃあん!な、何これ……熱いぃい!!」
初めて味わう感覚に驚きながらも快感を感じてしまっているのか、彼女はビクンっと大きく体を震わせた後ぐったりと脱力した。どうやら絶頂を迎えてしまったらしい。そんな彼女の痴態を見て興奮したのか他の男たちも次々と群がっていく。
「おい、次は俺だぞ。どけよ」
「待ってくれよ、順番だろ?」
「うるせぇなぁ……。だったらこうすれば文句ねぇだろ!!」
そう言って一人の男が彼女の口に肉棒を捩じ込んだ。突然のことに驚いている間もなく喉奥まで突かれてしまう。あまりの苦しさに涙目になりながら悶える彼女だが、それがまた彼らの劣情を煽ってしまう結果となった。
「おらっ!ちゃんと舐めろよ!」
そう言いながら頭を押さえつけられて前後に揺さぶられる。喉の奥を何度も突かれて呼吸ができなくなるほど苦しいはずなのに不思議と嫌悪感は湧いてこなかった。それどころか逆に興奮してしまっている自分に気が付いてしまうほどだ。
「うぶっ!? ごほっ……げほ……っ!」
咳き込みながら必死に舌を動かしていると、やがて口の中で膨らんでいたものが弾けて生臭い液体が流れ込んできた。反射的に吐き出そうとしたものの間に合わず飲み込んでしまい噎せてしまう。
「ゲホッ!ゴホッ……!」
咳き込みながら涙目になっている彼女を見て男達は下卑た笑い声を上げた後、今度は別の男が覆いかぶさってきた。そしていきなり秘所に挿入される。十分に濡れていたため痛みはほとんどなかったものの異物感には慣れることができず彼女は身を捩って逃れようとする。しかし当然逃れることはできず、むしろ激しく責め立てられることになってしまった。
「ひっ! やだぁ! 抜いてぇ!!」
泣き叫ぶ彼女を無視して男は腰を振り続ける。そのたびに結合部からグチュッグチャァという水音が聞こえてきた。羞恥心と快楽によって彼女の思考能力は麻痺してしまい何も考えられなくなっていく。ただひたすらに犯され続けているうちにいつの間にか時間が過ぎていったようだ。気づけば布団の上には裸で横たわる美奈子と精液まみれになった敷布団だけがあった。
これからの彼女の人生はどうなるのだろうかずっとこの寺で、男たちの慰み者として毒親に利用されていくのだろうか?
「ねぇ美奈子ちゃん、君はこんな生活を続けていくのかい?」ぐったりとした彼女の耳元で、僕は彼女に問いかけた。彼女を犯した獣の1人として言えたぎりではない。
「こんな私に未来があると思いますか、私はいつか皆さんに犯されて死ぬんだと思ってます。その時、不特定多数の精液まみれの私の死体を抱えてあの毒親たちが、どんなに慌てるかそれだけが楽しみですよ。」涙に濡れた彼女の瞳には、人生をあきらめた荒んだ光があった。「こんな家から逃げ出して大学に行ったらどうなんだろう?君はうちの高校では優等生だろう?」僕はその時、彼女の学校で進路担当主任をしていた。頭に浮かんだのは大東亜文化大学の指定校推薦枠だった。
あれなら成績トップの彼女なら、問題なく合格できるだろう。
「そんな夢みたいな話は聞き飽きてますよ」彼女は力なく首を振る。
僕はそんな彼女に1冊の本を手渡した。僕が愛読している大東亜文化大学の柳沢昇先生の民族学の本だった。彼の研究論文の中には美奈子のように村の因習に縛られて、性的搾取をされている少女たちの話も出てくる。
僕はその日、彼女にそれを渡して、寺を後にした。
2ヶ月後、僕は慈恩寺の躰捨施徳会に参加していた。
今日も12名ほどの男たちが彼女を取り囲んでいる。
「「体捨施徳会」(たいしゃせどくえ)インドの仏典 ジャータカに描かれる逸話が元になった儀式であります。
その記述は平安後期から見ることができます。昔、インドに、仏の道を歩もうと修行するうさぎと狐と猿がいた。そこにお腹をすかせた老人が現れる。
三匹は、何か食べ物を施そうと探しに行きました。狐と猿は食べ物を見つけ、兎は果たせなかった。するとうさぎは、「私を食べてください」と言って、燃え上がる炎に身を投じ自らを丸焼きにして老人に施した。実は老人は、帝釈天の変幻で兎の功徳を称え月に兎の姿をえがいたとされています。この古事にならって我が寺では「体捨施徳会」を主催しております、皆様の罪業を振り払うために当寺の次女、美奈子を存分に召し上がっていただきたいと思います。」住職は、話を終えると部屋を出て行った。
「今回はうちの息子が初参加ですので、1番乗りをさせてくださいませ」初老の男が1人の少年を連れていた。美奈子と同じ高校に通う高校3年生の上村裕也だった。残酷なことだ、学校でも目を引く美人の彼女のことだ。彼は知っているだろう。
「姉川がこんなことしてるなんて、正直驚いたよ、。でもやらせてもらうよ。俺も男になりたいんだ。」
裕也は美奈子を組み伏せると強引に唇を重ねてきた。舌を絡めるような濃厚なものではなく、貪るように唇を塞いでくる。彼女は必死に抵抗しようとするものの体力の差がありすぎて敵わない。そのまま押し倒されてしまった。
「んむぅ!? んーっ!!」
服を脱がされ、胸を鷲掴みにされる。
乱暴に揉まれる度に痛みが走り涙が出そうになった。
それでもなお執拗に乳首を摘まれたり抓られたりを繰り返されるうちに段々と変化が訪れてくる。最初は痛くて仕方がなかったはずなのに徐々に快感へと変わっていき、ついには喘ぎ声が出るようになっていたのだ。
「あっ……あん……だめぇ……」
「姉川、お前感じてるじゃん。学校で澄ました顔してたくせに本当はこういうこと好きなんだなw」
「ちがっ……違います……!」
「嘘つけよ。こんなになってるくせによ」
そう言って股間に触れられると確かにそこは湿っていて下着越しでも分かるくらい濡れていることが分かった。羞恥心で顔が真っ赤になってしまう。そんな反応が面白いのか男達はさらに調子に乗って責め立てる。
「お、ここにも穴があるなぁ」
そう言ってアナルに指を入れてくる男もいた。
「ひぎぃっ!? そ、そこ違うっ! お尻は嫌ぁっ!!」
初めての刺激に戸惑う彼女だったが構わず指を入れてくる男に対して抵抗することができない。それどころか次第に快感を覚え始めてしまっていた。
「ほら見てみろよ。すげーキツキツだぜ?」
「うぉっ、マジだ。これが女のケツマンコかぁ」
「あー気持ちよさそうだな。早く入れたいぜ」「まぁ待てって。まずはこっちだろ」
そう言うと今度は膣に指を入れてきて激しくピストン運動を始めた。ぐちゃぐちゃといやらしい水音を立てながら抜き差しされる指の動きに合わせて腰が勝手に動き出してしまう。同時にクリトリスも弄られてしまい頭が真っ白になるほどの快感に襲われてしまい何も考えられなくなってしまった。
「あ゛〜♡ あぁっ! だめっ!イクッ!! イっちゃいますっ!!」ビクンッと大きく仰反る体。同時にプシャァアッという音と共に透明な液体が吹き出した。失禁してしまったらしい。しかし周りの男達は気にせず続けている。それどころかより一層激しくなっているほどだ。あまりの激しさに意識を失いそうになるがそれでも許してもらえるわけもなく続けられる陵辱行為。
「ひゃうっ!? ま、まだ続くんですかっ!? もう許してくださいぃ……」泣き言を漏らす彼女だが誰も聞いてくれなかった。それどころかますます興奮してきたようでペースを上げられてしまう。
「おい、交代だぞ」
しばらくしてようやく解放されたと思ったのも束の間、今度は別の男が代わりに入ってきた。そして容赦なく挿入される。
僕はその様子を眺めていた。股間のものは限界まで勃起している。美しいものが蹂躙される姿は悲しいことだが、激しく僕を興奮させる。彼女が快楽の限界に達したときに、僕は彼女にトドメの一撃を刺すことを狙っていた。この寺から逃げ出すことなどを提案しながら、既にこの瞬間には、最低の怪物とかしていたわけだ。彼女に与えた一冊の書物も、何の意味もなかったというわけだ。彼女は結局、この村の因習の犠牲になっていくしかないのだろう。
「やぁ♡、、、だめ、、だめだめだめだめっ、、、や、や、や、イクイクイクイクイクイクぅぅぅぅぅ♡」僕がえぐるように腰を振ると、彼女が悲しげな悲鳴を挙げた。そして彼女の胎は、僕らの欲望で埋め尽くされてしまったのだった。
僕はいつものように会場に最後まで残り、最後の1人が彼女を犯すまで見届けていた。全員の射精を受けると美奈子は精液の海の中に沈んで動かない。気を失ってるのかもしれない。
「西崎さん、美奈子さんの具合はどうですか?」同じ高校の教頭の村田が声をかけてきた。「いい感じですよ。今日は特に反応がよかったんじゃないですか?」「ああ、それはそうですね。やっぱり若いというのは素晴らしいものです。それにしてもこの娘は本当に可愛いですね。ぜひまた味わいたいものです」
「ところで村田教頭、指定校推薦で大東亜文化大学に彼女を入れてあげることはできないですかね。もちろん彼女が望めばですが」僕はまるで自分の犯した罪を償うように教頭に働きかけた。
「確かに彼女は成績優秀で性格も良い子です。このようなところにいつまでもいちゃいけない子だと思いますよ。協力しましょう。」
教頭は快諾してくれた。
僕は精液まみれの美奈子の頬に指を触れた。
姉川美奈子視点
「姉川さん、姉川さん」誰かが私を呼んでいる。声の主に体を揺さぶられ、目が醒めた。
「あ、起きた。姉川さん、もう授業始まっちゃいますよ」私の席の横で声をかけてくれていたのはクラスメイトの北田美雪だった。「え、あっ……」私は慌ててあたりを見渡す。
教室は生徒たちでざわつき、先生が板書する準備をしている最中だった。「すいません。ありがとうございます」私は慌てて椅子に座りなおす。「やっぱり最近、疲れているんじゃないですか?勉強のしすぎなんじゃないかな」彼女は少し心配そうな表情を浮かべていた。
「ごめんね。昨晩ちょっと寝不足で……」私は苦笑いしながら答えた。「そっかぁ。ならいいけど……」
彼女はまだ心配そうにこちらを見ていたが、それ以上は何も言ってこなかった。
もちろん、一晩中男たちに犯されていたなんてクラスメイトに言うことはできない
西崎先生が置いていった民族学の本を私は読んだ。ずっと心をなくしていた。私になぜかその本は深く響いた。自分が生きていた世界のことは信じられないが、この世の中に似たような境遇に陥っている人たちがいることは確かなのだ。「そんな人たちに光を当てるためにも、私がこの寺を出ていくことだって正しい選択なのではないだろうか?」私はそんなことを考えるようになっていた。しかしすぐにその考えを振り払った。だって今さらそんなことができるわけがないじゃないか。今更、遅すぎるのだ。
そんな時に、校内放送が鳴った。
『姉川美奈子、至急、職員室へ来なさい』
その無機質な放送の声が、私の背中を押した。昨晩の男たちの息遣いや肉のぶつかる音がまだ耳に残っている。シーツに染み込んだ精液の匂いが、鼻の奥から消えない。体の節々が軋むように痛む。それなのに、私は制服の襟を正し、誰にも悟られないように歩かなければならない。
職員室のドアをノックする音が、自分の心臓の音と重なる。
「どうぞ」
中から聞こえたのは、村田教頭の声だった。私は深呼吸をして、ドアを開けた。
部屋の中には、村田教頭と、進路担当の西崎先生がいた。西崎先生の目が私を捉える。その視線は、教室で見る生徒への眼差しではない。昨晩、私の最奥を突き上げ、私が快楽に溺れる様を眺めていた男の目だ。村田教頭もまた、温和な笑みを浮かべているが、その腹の底には、私の白い肌にむしゃぶりついた獣の欲望が渦巻いている。
「姉川さん、座りなさい」
村田教頭に促され、私は彼らの前に置かれたパイプ椅子に腰を下ろした。硬い座面が、まだ疼く臀部に食い込む。
「きみの進路についてだがね」
村田教頭が切り出した。私は下を向いたまま、言葉を待った。何を言われるのか、容易に想像がつく。昨晩の「体捨施徳会」での私の振る舞いについて、何か言われるのか。それとも、次の奉仕の指示か。私はすでに、抵抗する気力さえ失いかけていた。
「大東亜文化大学の指定校推薦枠が空いている」
その言葉が、私の鼓膜を叩いた意味を、脳が理解するまでに数秒かかった。
「え……?」
私は思わず顔を上げた。二人の男の顔が、薄暗い蛍光灯の下で微かに笑っている。
「西崎先生からも話が出てね。きみの成績なら、十分に狙える。いや、確実に合格できるだろう」
村田教頭が、まるで恩着せがましく言う。西崎先生は腕を組み、無言で私を見つめている。その瞳の奥には、加害者としての歪んだ愉悦と、罪滅ぼしのような微かな光が同居していた。
「大学……私が、ですか?」
声が震えた。自分が生きていた世界は、寺の男たちに精液を注がれるだけの穴だった。未来などない。いつか犯されて死ぬ。その死体を親が慌てて片付ける姿を想像することだけが、私の虚無的な楽しみだった。大学など、天国の話だ。
「ああ。きみの力なら、この村を出て、もっと広い世界で生きることができる」
西崎先生が口を開いた。その声は、昨晩私の耳元で囁いた意地悪な声とは違う、教師としての響きを持っていた。しかし、その言葉は、私の内側に深く突き刺さった。
「もっと広い世界……」
私は口の中でその言葉を転がした。西崎先生が以前くれた民族学の本が、私の脳裏をよぎる。因習に縛られ、搾取される少女たち。そして、そこから抜け出した者たちの物語。あれは、絵空事ではなかったのか。
「でも……私なんかが……」
私の口から出たのは、自己否定の言葉だった。こんなにも汚れた体で。こんなにも淫らに喘いでしまった私が、清らかな学び舎に行く資格などあるのだろうか。
「自分を卑下するな」
西崎先生の声が、低く、鋭く響いた。
「きみの価値は、この村の男たちが決めるものではない。きみ自身の頭脳と、それを活かせる場所が外にあるんだ」
彼の言葉は、まるで私の胎に注がれた精液のように、私の内側を熱く満たしていくようだった。それは、私がこれまで味わったことのない種類の「満たし」だった。快楽による麻痺ではなく、希望という名の興奮。
「指定校推薦の願書は確保してある。あとは、きみが書くか書かないかだ」
村田教頭が、机の上に白い封筒を置いた。それは、昨晩私が身に纏っていた何もない裸とは対照的に、純白で、閉じられていた。
私は震える手で、その封筒に手を伸ばした。指先が触れた瞬間、冷たい紙の感触が、私の熱を帯びた肌を撫でた。
「私……行けますか?」
二人の男の顔を見る。彼らは、私を犯した獣であり、同時に私に道を開く案内人でもあった。その矛盾に、私はこれ以上ないほどのめり込んでいる。けれど、この矛盾こそが、私の唯一の救いなのかもしれなかった。
「行けるさ。きみなら」
西崎先生が言った。その言葉は、昨晩「よく言えたね」と私を称賛した時と同じ響きを持っていた。
私は封筒を握りしめた。その紙の固さが、私の中で何かが砕ける音を立てた気がした。それは、私がずっと抱えていた諦念という名の殻だった。
部屋を出て、廊下を歩く。午後の日差しが窓から差し込み、埃の粒子を踊らせている。それは、寺の薄暗い祭壇の前とは全く違う光景だった。
私の瞳から、荒んだ光が少しずつ消え、代わりに微かな、しかし確かな光が宿り始めていた。それは、大学という未知の世界への憧憬であり、自分が自分の意志で選び取る未来への、ほんの小さな第一歩だった。