日本の村に眠る淫習を訪ねて、柳沢研究室レポート 今に残る日本の村のエロ風習 ⭐︎各話読み切り 新作はイラスト付き 作:みなぽん
⭐︎ミノス島の奇祭 ロケット花火祭り⭐︎
ギリシャ領。ミノス島、トルコ国境にもほど近い小さな島。南北に38km東西に20kmほどで人口は8万人
トルコ系住民のモルジアナモスクとギリシャ正教会系のパトリアヌス教会が年に1度、ロケット花火を打ち合う物騒な祭りをする。
島にはトルコ系イスラム教徒が30,000人、キリスト教徒が30000人、その他、プロテスタントや他宗教の出稼ぎ外国人などが20000人。この島は十字軍時代からヨーロッパ陣営とイスラム陣営への奪い合いの場になっていた。あまりに対立の歴史が長すぎて、いつしか島人たちはお互いに示しを合わせて、どちらの勢力にも都合よく迎合するようになった。だから、この島には過去300年、宗教対立は起きていない。この国ではイスラム教徒とキリスト教徒が上手に共存しているのだ。
しかし、それだけでは文化の軋轢のガス抜きができないので誰が考えたのかイースターの日にロケット花火を打ち合う祭りを始めた。
始まりはおよそ250年前のことと言われている。イースターのミサの最中にイスラム教徒がロケットを打ち込んだのが始まりだとか、ラマダンの日にキリスト教徒がロケットを打ち込んだのが始まりだとか双方に言い分はあるが、この日が彼らの楽しみの日である事は言うまでもない。長い歴史の中でルールが整備された。お互いにロケット花火を打ち込んで、双方の教会の中庭にある旗を倒したものが勝者となる。武器はロケット花火と河原の葦を束ねたべゲットという棒で殴り合うことが許されている。
⭐︎横暴な奴ら⭐︎
「温暖な地中海気候、新鮮な魚介類に野菜、このプサロスパはたまらんな!」文化人類学者の黒田清隆はオープンカフェでギリシャ名物の魚のスープと赤ワインを堪能していた。
「しぇんしぇい!このバクラヴァ!おいひい、ナッツのパイはまるで神の一皿でしゅ!」
助手の榊原陽子が満面の笑みでパイをほおばっている。
丸メガネの向こうに好奇心いっぱいのいたずらな瞳。漆黒の黒髪は前髪パッツンで市松人形のようだ。
そして無駄に若さを象徴するようにピチピチしたDカップの乳房と扇情的な腰つきをしている。
大学教授の助手といえば才色兼備で昼は優秀な秘書、夜は淫らな肉奴隷と相場が決まっているのだが、このポンコツはどちらもまともに果たせない。取り柄といえば黒田の重たい荷物を小さな身体に背負って世界のどこでもちょこちょこついてくるという事くらいだ。
「ピューーーーーーーバーン!」どこからともなく飛んできたロケット花火が黒田のスープのつぼの中に落下し激しく爆発した。
「うわっ!祭りは3日後ではないのか、うーーー顔中スープまみれになってしまった。」
「大丈夫ですか日本のお客様。」店主のユヌスが慌てて駆け寄ってくる。
「パトリアヌス教会の連中はグローバル企業のドイツのゲーグルが味方についたんです。しかも、ヨーロッパからやってきた観光客連中に盛んにロケット花火を配ってるんですよ。そいつらが面白半分にロケット花火を今からうちだしてるんですよ。」
「グローバル企業の傲慢はどこの国でも目に余るな。世界の文化に敬意を払うつもりはないらしい。」黒田が憤る。
「奴らはちょっとした十字軍気分なんでしょうね。厄介な極右集団の連中も混ざってるらしいです。今年はモルジアナモスク側は負けるかもしれませんねぇ」ユヌスは苦笑した
「お父さん、今年はお父さんがモルジアナモスクの代表なんだからそんな弱気じゃだめよ。それにパトリアヌス教会のオクタヴィアヌス司教も外国人がこの祭りをかき回す事を許していないらしいわ。司教の娘のラータちゃんもそう言ってたわ。」
カールのかかった長い黒髪、狐目の緑色の瞳の元気な少女が父親に笑いかけた。ユヌスの娘、店の看板娘、ファティマだ。
トルコ系イスラム教徒である彼女は自由な価値観を持ついまどきの女の子だ。中近東の1部の国に見られるような女性への厳しい戒律はこの島にはない、キリスト教徒もイスラム教徒、同じ学校に通って、いまどきの若者文化を謳歌しているのだ。ことに司教の娘、
ラータとは気の合う友人だった。
そんなことを話していると早速、質の悪い連中が彼らの店に近づいてきた。
「ゲヘヘ、ゲーブルからもらったロケット花火!よく飛ぶじゃねーか!ーこの店はイスラム教徒がやっているらしいぜ!いっちょ十字軍をかましてやろうか!」
祭り見物にドイツからやってきた極右の若者たちが店に近づいてくる。先頃の花火もこいつらの仕業だ。
男たちは5人組でスキンヘッドにハーケンクロイツの刺青を入れている。見るからに質の悪い連中だ。
べゲットにロケット花火を差し込んで、再び着火する。葦束のべゲットはロケット花火の発射台でもあるのだ。
男たちはさらにロケット花火を打ち込んできた。ユヌスの店の中や客たちのテーブルにロケット花火は落下した。もはや悪ふざけで済まされる領域ではない。しかし彼らの傍若無人な振る舞いは止まらなかった。
「砲撃の後は突撃と行こうぜ!」「パンツァーフォー!」彼らはベゲットを握りしめて店にいた観光客に殴りかかってきた。
河原の葦を束ねたそれはちょうど剣道の竹刀程度の強度、致命傷にはならないがかなり痛い。
店にいた客たちは悲鳴をあげて逃げ惑った。
「ゲヘヘ、東洋人のおっさんが若い娘を二人も連れてるぜ!金持ち中国人め制裁を加えてやる!」
どうやら陽子とファティマに囲まれた黒田のことを言っているようだ。
ドイツのスキンヘッドの巨漢達はべゲットを振り上げた。
「黒田先生に危害を加えるものは許さない!」飛び込んできた陽子が巨漢の手首をひねり上げて投げ飛ばした。
クラヴマガの技だ。投げ飛ばされた男の落としたべゲットを黒田はひろって高々とトンボに構えた。
「チェストォォォォ!」ギリシャの空に薩南示現流の気合である猿叫が響き渡る。
「ぎゃぁ!」「ぐげぇ!」剣道で鍛えた強烈な斬撃、2人のスキンヘッドが瞬く間に打ちのめされた。
「オーサムライ!」ファティマが歓声を上げる。
「なんだお前ら日本人か、変な技、使いやがってこれで済むと思うなよ。」悪党たちは万国共通の捨て台詞を残して去っていった。
⭐︎頼まれた助っ人⭐︎
「うむ伝統あるロケットまつりを他の国からやってきて水を差すとは困った連中だな。あの手のゴミはどの国でもいる。嘆かわしいものだ。」黒田は苦苦と吐き捨てた。
勘定を済ませて店を出ようとする黒田。店の看板娘のファティマが引き止めた。
「あの、日本人のお客様、どうか今回のロケット祭り、私たちモルジアナモスクのチームに入ってもらえないでしょうか。」
ファティマの緑色の瞳が黒田を見上げた。
「おお、サファイアの瞳をしたお嬢さん、私の助けが必要ですかな?」
「ええ、侍のおじさま、。ぜひ私たちを助けてください。そのためなら私何でもします。」ファティマが必死の眼差しで懇願した。
「任せてください。日本の侍は美しい貴婦人のために戦うものです。」黒田が好色な笑みを浮かべる。
榊原陽子は「やれやれまた始まったよ」と言う顔でそれを見ている。
そして、黒田清隆と陽子はモルジアナモスクチームの作戦顧問に就任した。
仕事が終わった夜7時、ユヌスの店にモスクのチームが集まった。
「今回、パトリアヌスの連中はゲーグルがスポンサーになっていつもの倍のロケット花火を買ってるらしい。しかもソーシャルでヨーロッパ中から自分たちのチームに参加者を募っていると言う噂がある。」ユヌスが一同を見渡した。
「今日うちの店にもガラの悪いドイツ人が来たわ、島のキリスト教徒の人たちがあんな連中を呼んだと思えないから、ゲーグルの仕業ね」とファティマ
「でも普通にやったら勝ち目はないぞ、ロケット祭りは何といってもロケット花火の量がものを言うからな」漁師のモハマドが頭を抱えた。
「今回はロケット花火だけじゃなくて攻めてくる軍勢の数もキリスト教徒の方が多いだろう、なんといってもヨーロッパ中から募ってるのだからなぁ」
「ロケットの打ち上げでもべゲットの殴り合いでも劣勢と言うわけね」ファティマがため息をついた。
「ところで皆さん、よそ者が発言しても良いかね?」黒田が重々しく口を開いた。一同は黒田の言葉に傾聴した。
「会議の前にお嬢さんから聞いたんだが、ロケット花火であれば何を使っても良いのだそうだね。お祭りに使われるのは弾体が葉巻サイズのロケット花火がほとんどで、大きいものでもトイレットペーパーの芯を使ったものぐらいだそうだね」黒田がいう
「ええ、そのくらいが作りやすいので両陣営ともに同じようなものを使っています。」ユヌスが答えた。
「もしそこに、ワインの樽ほどの大きさのロケット花火が秘密兵器として登場したらどうだろう?」黒田ニヤリと笑った。
「そんなすごいものができたら、パトリアヌス教会の連中は驚くでしょうね。でもロケット花火には双方の安全の為、紙と縄しか使えない決まりになっています。鉄とかプラスチックとかで作ってはダメなんです。」
「あははは、心配には及びませんよ。日本の秩父地方には「龍勢」という巨大なロケット花火を作る技術があるんです。
その作り方は日本にいる私の舎弟の柳沢と言う教授が知っています。」黒田は悠然と柳沢に電話をかける。
「おお、柳沢、元気か私は今、ギリシャにいる。秩父の龍勢の作り方、お前ならわかるだろう。5時間以内に私のパソコンにメールで入れといてくれ。」黒田は尊大な態度で語りかける。
「おい黒田、今、日本は夜中の3時だと言うことをわかっているのですか?全く以て常識がない。大方、どこかで厄介事に首を突っ込んでいるのでしょう。龍勢の作り方、明日の朝になったら、助手の美奈子からそちらの陽子ちゃんに送らせますよ。どちらにしてもいい年したおっさんが張り切って怪我などしないように気をつけるんですよ。」電話口の日本人は黒田と言う男と親しい仲のようだ。
「うわぁ、凄いです。黒田先生。そんな大きなロケット花火であればこの劣勢を挽回できるかもしれない!」ファティマが情熱的に黒田に抱きついた。地中海の太陽で育った肉付きの良い尻、盛り上がった胸が黒田にすり寄せられる。情熱的なファティマは父親の前であるにもかかわらず黒田にキスをしそうな勢いだ。
「ところでその龍勢とか言うロケット花火、誰が作るんだね?」
「どこか作業のできる場所を貸してください。私の弟子の榊原陽子が徹夜をして明後日の朝には完成させてみせます。
彼女なら1晩で三発は作ってみせるでしょう。」そう言うと黒田は陽子の頭をよしよしと撫でた。彼女はうっとりとした顔をした。
「ううう、先生、、陽子、、がんばります」
陽子は甘やかされると何でも言うことを聞く事は黒田はお見通しだった。
「そしてもう一つ、作戦があります。ロケット祭りは相手の教会の中庭に乗り込んで旗を倒すのでしたね。そこでイスラム教徒側の屈強な男たちを集めて突撃専門の精鋭部隊をつくります。手勢を100人出してください。明日1日かけて、薩南示現流の一の太刀のみを私が徹底的に叩き込んで、最強の突撃集団をつくります。」
巨大なロケット花火で相手は動揺させて鍛えぬいた精鋭集団で一気に敵の本陣をつく作戦だった。
かくして、ロケット祭りに向けた準備が始まった。黒田清隆のスパルタ教育が炸裂する。
「ちいいいえすとううううううおお」モルジアナモスクの男たちが叫びながらべゲットを振る。
薩南示現流の大上段からの一撃、それを全力で走りながらぶちかます訓練だ。
男たちは泥まみれになりながら訓練した。
「なんだその変な叫び方は!チェストォォォォ!チェストォォォォ!やり直しだ。」
男たちは生まれて初めて一夜漬けで剣術を習った。
そしてその頃、町外れのニシン小屋では陽子が紙とノリと荒縄と黒色火薬で巨大ロケット花火、龍勢を作っていた。
イスラムのおばちゃん達が器用な手先で陽子を手伝ってくれた。
ロケット花火の弾体を作り、仕上げの黒色火薬の調合は彼女1人で行った。彼女は大富豪の私兵、イエニチェリとして育てられた過去を持つ、火薬の扱いはお手の物だ。
ファティマはユヌスとともに剣術の練習をする男たちやロケット花火作りをする女たちを見回った。また、簡単にモスクの中庭に侵入されないようにバリケードの設置なども町人総出で行う。いよいよ明日はロケット花火の大戦争が始まるのだ。
家々は鎧戸を閉めて防火用水をぬかりなく準備している。
⭐︎パトリアヌス教会の騒動⭐︎
その頃、パトリアヌス教会ではちょっとした内紛が起きていた。
ドイツ、ゲーグル社の社長、ゲーグル オッペンハイマー氏が
教会を訪れて、スポンサー権限を盾にキリスト教側のリーダーの座を要求したのだ。
「今回のロケット花火祭りがこの島から汚らわしいイスラム教徒どもを排斥する第一歩になればと私は思う。」
そう言い放った彼は、ドイツ本国から呼び寄せた500人もの極右活動家を教会に招き入れた。
「ロケット花火祭りは決して宗教戦争では無い。宗教の違う者たちがお互いの違いを尊重しあい、互いに旗を取り合うゲームをして楽しく1日を過ごす祭りなんだ。」パトリアヌス教会のオクタヴィアヌス司教はゲーグル氏に抗議した。
「このくそ神父を外につまみ出せ!」ゲーグルの指示でオクタヴィアヌス司教は教会の外に叩き出された。
「あなたは宗教を超えたこの親善の祭りを心から応援してスポンサーになったのではないのか?」司教は怒りをあらわにした。
借金まみれのヨーロッパ共同体のお荷物が!優秀なドイツ国民にものを言うじゃない。契約証を隅々までちゃんと読んだかこの低脳め!この祭りはドイツゲーグル社が買い取ったのだ、現代の十字軍たる我々が、惨めなイスラム教徒共を蹴散らす様が明日には1大エンターテイメントとして流れるだろう。」
ゲーグル氏はご満悦だった。
ゲーグル氏の演説に拍手喝采をする極右の若者達、村人たちにも彼らは拍手を要求した。
村の長老たちはナチスドイツに占領された過去を思い出した。
「いい加減にして、ここは私たちの村よ。よそ者に私たちの文化や大事な友人たちを傷つける事はさせない。」
青い修道着をきた金色のツインテールの少女がエーゲ海のような青い瞳で男たちをにらみつけた。
司教の娘、ラータだ。
抱きしめれば折れてしまいそうな細い体、ミルクのような白い肌、彼女は病弱な少女だった。
しかしかけがえのない友人達の名誉を傷つけられたような気がして黙ってはいられなかったのだ。
「おいおい小娘がでしゃばると痛い目を見るぞ。」極右集団 「ドイツの黒い森」のリーダー、ゲーリングが彼女をにらみつけた。
彼女の後に島のキリスト教徒の男たちが彼女を守るように集まった。まさに一触即発だった。
「島のみなさん、私たちもこれが祭りである事は心得ている。うちの若い者が言葉が過ぎたようだ。明日は同じキリスト教徒同士イスラムの者たちと「楽しく友好的に」戦おうではないか?」ゲーグル氏が笑顔でその場を取り繕った。そして秘書のヒムラーに命じて多額の金をばらまいた。
彼は今回の祭りをエンターテイメントとして世界がバズるネタとして売り出そうとしている、そしてこの島は毎年イスラムとキリストの代理戦争の島として世界に注目されるようになるのだ。
そのコンテンツを中心にホテル開発やリゾートをゲーグルが展開する計画だ。
「おい、あの小娘を監視しろ、奴はキリスト教徒の裏切り者だ、怪しい動きがあったら今晩、私のホテルに連れて来い。身の程を教育してやる。」ゲーグルはヒムラーに耳打ちした。
⭐︎ラータとファティマ⭐︎ー
ファティマはベスパにまたがって漁港の小さな灯台の下でラータと落ち合った。
彼女から至急、会いたいと言う電話があったからだ。彼女は危険を冒して連絡してくれたのだった。
彼女とは信じる宗教が違っても小さい頃からの幼なじみであり、スポーツが得意なファティマ、勉強ができるラータ、お互い尊敬に値する友人だった。
「ラータ、明日はいよいよお祭りだね。うちらのほうは300人ぐらいの人数になるよ、今年はちょっと不利だけど全力で頑張るよ。」ファティマがラータの手を握った。
「ファティマ、明日のお祭り、お願いだからあなたは出ないで!こちらは村の400人に加えて、ドイツから来た凶暴なごろつきが500人ゲーグルの手下として加わるの。それにロケット花火もいつもの3倍はあるし、こちらの指揮はゲーグルがやるのよ。お祭りのどさくさに紛れてあなたたちイスラム教徒の街に火を放つなんて言ってるわ、それにドイツから来た男たちはイスラム教徒の女の子たちをレイプするのを楽しみにしているわ。村の人にも危険を知らせてあげて、今年のロケットまつりはいつもの楽しい、祭りじゃないって!」
必死に訴えるラータの目には涙が浮かんでいた。彼女は自分に危機を知らせるために必死の思いで来たのだろう。
「ラータ、ありがとう。島のキリスト教徒のみんなが私たちのことを心配してくれてるのとってもうれしい。宗教や民族が違ってもやっぱり島の仲間なんだなって思えるよ。こんないい島だからこそ、グローバル企業の横暴何かに、私たちは負けられない。私とラータが
いつも仲良く一緒にいられる島であり続けるために私は戦うよ」ファティマは圧倒的な不利を知らされて、決意を新たにした。しかしこのままでは敗北は確定的だ。
「ねえ、ファティマ、私とファティマの名前でクラスメイトにメールを出さない?今回の祭りがゲーグルに乗っ取られてるってことキリスト教会系もイスラム教系の住民もどちらにも属さない住民も、このミノスに島人として考えて行動してくれるように、、、。」
二人は友人達に心からのメッセージをおくった。
波の音が静かで空には満天の星空、島には何事もないかのように平和な時間が流れている。でも島の外のグローバル経済という残酷な流れがあり、今まさに小さな島を飲み込もうとしているのだ。ファティマとラータは優しい口づけを交わした。
しかしその甘いひとときをぶち破るように不躾な侵入者が現れた。黒塗りのBMW、ゲーグルの部下達だ。
「これはこれは、パトリアヌス教会のお嬢様ともあろうものが、薄汚いイスラム教徒と内通ですか?ゲーグル社長が明日のお祭りの件で親しく交流をしたいとおっしゃっています。ホテルまで来ていただけますかな?」ヒムラーが慇懃無礼に尋ねた。
「あのような男と話す事はありません!」青い瞳に怒りの炎を燃やして彼女がヒムラーをにらみつけた。
しかし、ヒムラーは狡猾な男だった。彼はラータの耳元でささやいた。
「あなたがおとなしくついて来なければ、部下に命じてあのイスラム女を拉致して輪姦させますよ。500人の男に嬲りものにされたら
命を落とすか、一生、正気に戻る事はないでしょうね、、。」ラータは顔を真っ青にして彼の命令に従い車に乗せられた。
⭐︎ラータ陵辱⭐︎
「ヒムラーご苦労だった。私はこれよりラータ嬢と親密な話し合いを持とうと思う。席を外してくれたまえ!」
肥満した大男、七三分けの髪型、滑稽なちょび髭のゲーグル氏が出迎えた。
ホテルの最上級のスイートルーム、ゲーグルはナイトガウンに身を包み、ブランデーのグラスを差し出した。
2人は差し向かいで話し合う。彼女も無理矢理、高級ブランデーを飲まされた。かすかな苦味とともに炎ような熱が胃の奥に落ちていく。
「あの、ゲーグル社長、私たちの島のお祭りをそっとしておいてもらうことができないんですか。」
「君たち純朴な島人は世界の経済というものがわかっていない。君たちの国も自治体も今や大赤字だ。私の開発計画はこの島にとっては起死回生の手段なんだよ。村のお年寄りや子供の福祉が成り立たなくなっても良いのかね。そして高級リゾート開発をするのにあのイスラム教徒たちの街は目障りなんだ。私は君たちにとって救いの神なんだよ。自分の立場をわきまえて君も私に体を捧げて奉仕する気持ちで臨んでほしいものだ。自己犠牲は君たち聖職者の役割だろう。」
ゲーグルのいやらしい手が彼女の首筋をなでた。
「そんなの勝手がすぎます。札束で人の顔を叩いて言いなりになると思っているんですか?」彼女の小さな体が震えた。
「経済的弱者は強者に従うこれが今の世界のルールだよ、私は東ドイツの出身でね。東西の壁が壊れた時、秘密警察をしていた私の父は市民のリンチにあって死亡したよ。そしてその後、私たちの家族の家計を支えたのは何だと思うかね。当時17歳だった姉のヒルダの体だよ。姉さんは西ドイツの男たちに身体を売り、いかがわしい雑誌やビデオに裸身を晒し、金を得たんだ。私と弟と病弱な母は姉の肉を食って生きてきたようなものだ。弱者には惨めな未来しかないことが身に染みてわかっているつもりだ。そんな私の境遇を救ったのはどん底の暮らしの中で姉が私に買い与えてくれた古いパソコンだった。私はそのパソコンで財を成したのだよ。」
「ゲーグル社長のサクセスストーリーは知っています。でもこの村にはお金で買えない大切なものがあるんです。」
「君のその大切なものとやらは、村のみんなが本当に望んでいるかな。望んでいたなら今回のわが社のリゾート計画に村役人たちは乗ってこなかったんじゃないか?君が私の女になれば少しは開発に手心を加えてやってもいい。今日は言葉だけでなく心も体も全身で語り合おうじゃないかラータ君」ゲーグルはラータの小さな体を抱きしめた。
「ぐふふふ、雪のような白い肌、妖精のような小さな体、まるで生きた人形のようだね。小さく震えてまだ男性経験は無いようだね。」
ゲーグルが着せ替え人形を脱がすように彼女の服を脱がしていく。彼女の体に興奮して鼻息を荒くするゲーグル。彼女はおぞましい手で服を脱がされながら必死に堪えた。
「少女のスレンダーボディ、永遠の妖精、でかい胸の女など下品の極みだと思わんかね、さぁブラジャーを脱がすぞ。白い控えめな膨らみに小さなピンク色の蕾が実に愛らしい。さてパンティーの下はどうなっているのかな?」
男の毛むくじゃらの手が彼女は小さなパンティーに伸びた。
「いやぁ見ないでぇ!」
彼女の小さな手が必死の抵抗を示すが、それはたやすく破られて彼女のパンティーはむしり取られた。
「ほぉぉぉぉ、これはすばらしい。毛の生えていないツルツルのおまんこ、割れ目がぴったり閉じて水蜜桃のようだ。そしてこの金色の髪と青い瞳、村人が崇拝しお前を守ろうとするのもわかる気がする。」
そう言いながら男は太い指をきつく閉じた彼女の両腿の間にねじ込んで、割れ目をなでさすった。
そしてもう片方の手は彼女の小さな膨らみを壊れ物でも扱うかのような繊細なタッチで刺激していた。
「あああ、ああ、そこ、だめ、あ、や、あん」彼女のスレンダーな体がビクビクと痙攣する。
何人もの少女たちを毒牙にかけてきたゲーグルのテクニックはその外見とは裏腹に巧みなものだった。
「ラータ、どうだね気持ちいいだろう。おとなしくしていれば最高の天国を味あわせてやるぞ、さっきのブランデーに最上級の媚薬を仕込んだ、気持ちよくなって当然だ。恥ずかしがる事は無いからワシに足を開きなさい!」男は命じた。
「あああ、いやぁ、見ないで、、ファティマ、、ごめんなさい、、ごめんなさい、、助けて、、」
M字に開かれた花園を男が凝視する。きつく閉じたやわ肉を左右に開く、色素の薄い薄桃色の花弁が顔覗かせる。
少女の甘い体臭が香る。ゲーグルは鼻を近づけて馥郁たる少女の香りを吸いこんだ。
「地中海の聖なる女の花の香りは格別だ。しかも美少女はおまんこまで美少女だな。」
卑猥な言葉をつぶやくゲーグル。
「いやぁ、見ないで、見ないで!」懸命に恥じらう彼女。
「それではこのおいしそうな水蜜桃を味わわせてもらおう」
ゲーグルは浅ましくおまんこに顔を埋めた。レロレロと舌を出して激しいクンニを加える。
ゲーグルはしつこくクリトリスを刺激する。それが耐え難い快楽を彼女の未熟な性器に与えた。
「どうじゃぁワシのクンニは!これをやられると女はみんなやみつきになるんだ。」
女の性感帯を奏でる指と舌によるクンニとクリ嬲りだった。。
「いやーーーー!あああ、あん、そこ、いじめちゃだめぇ、、イヤだ!やめて!あああ、、やめてよぉ!ああ、ああああ」
彼女の脳裏にファティマの顔が浮かぶ、こんなことになるなら彼女の求めを拒まずに体を許してあげればよかったと思う。
少女の悲しげな声がスイートルームに響く。彼女の金色の髪がベッドに広がり、青い瞳から涙が流れた。
「ふはははは!聖女のような顔をして清い涙を流しおって。しかし、このクンニが病みつきになって、いずれお前も卑しい肉奴隷よ!お前もすぐにそうなる」少女の細くしなやかな肉体が悩ましくくねる。
ゲーグルはクンニしながら手を伸ばして未熟な乳房を弄んだ。
彼女の白い膨らみが男の無骨な手で無残に変形する。
身長180センチ体重120キロのゲーグルの巨漢が小さな少女の細くしなやかな足を押さえつけて蜜でもすするかのようにクンニしている。彼女の小さな汁は容赦なく与えられる快楽にプルプルと小刻みに震えている。割れ目から蜜が滴る。
その姿は可憐な妖精をガツガツと捕食する巨大なホブゴブリンのように見えた。
しかし捕食されている妖精の口からも次第に甘美な声が漏れ始めていた。
彼は悪魔のようなテクニックで少女の隠れた性感帯を探り出し開発していたのだ。
「あー、あああ、あん、乳首いやぁ、そこお尻ダメェ!ああ、。もうやだぁ、、助けて、ファティマ!ああ、ーいやぁ!
可憐な彼女の白い乳房が男の大きな手の中でたわんだ。
「犯しても犯しても漂ってくるこの気高さ!村人が天使の様にお前を崇めるわけがよくわかる!美しいぞラータ!体中にワシの臭いザーメンの匂いを塗り込んでやる!ワシの匂いをマーキングしてやる!」
豚のような巨体がのしかかり、彼女の可憐な唇を奪った。
「んんんん、むぐううううう、んんいやぁ、、あああ」
ラータの脳裏が甘くしびれる。彼女は無意識に自ら舌を突き出して男のキスを受け入れた。
首に手を絡めて男の汚らしいひげ面に可憐な唇がキスをしていく。
「どうやら快楽堕ちしたようだな!聖職者がそんな淫らなことでいいのかな、ラータよ!」
ゲーグルのペニスがビンビンに勃起した。性欲絶倫の彼は50歳にしてへそまでペニスが反り返る。
⭐︎串刺しの聖女⭐︎
「まずは一度、気をやらせて!完落ちさせてから犯してやる。汚れない心も体も汚してやるのが楽しいんじゃぁ!」
男は彼女の唇を奪い可憐な乳房をもんだ。容赦ない手マンで少女を絶頂に追い込んでいく。
敏感なとこ責められて、少女の青い瞳から涙が流れる。美しい唇からよだれが垂れる。彼女の白い双丘が揉みしだかれる
可憐な乳首が勃起し、白い秘密の花園が淫らな蜜ででぐちょぐちょになった。
「ゲーグルさん、おまんこだめぇ、ああ、気持ちいい、、おまんこ濡らしちゃう」
「プライドの高い女が自分からおねだりしてきたか?ここからここが気持ちいいのか?ラータ?」
「恥ずかしい 見ないで て、あああ、ラータがイクとこ見ないでぇ!イク、イク、あああああ、いっちゃうぅぅぅ、、ひぅぅう!」
彼女はうねるように小さな尻を振った、ギシギシとベッドが軋む、愛液がシーツを濡らす。
そしてゲーグルの突き出た腹の下で、細い身をそらせて絶頂した。
うつろな目で放心する彼女、哀れな人形のようにだらしなく足を開いてベッドに横たわっている
だらしなく投げ出された長い両足の間に濡れそぼった花園がみえる。
「ぐふふふ、それではラータ、私の女になるんだ!」
彼女はしばらく言葉の意味を理解しかねていたが、固く屹立した肉棒を押し付けられてその意味を悟った。
「え、いやぁ、それだけはいやぁ!生意気なこと言いませんからそれだけは、許して!」
「ぐふふラータよ、女の忠誠はおまんこで示すもんだ。お前はその肉体の門に私のちんこの凱旋を許すのだ!」
そう言うと男は彼女の細い腰を押さえつけて後からおまんこに容赦なくペニスを打ち込んだ。
容赦のないピストン運動!彼女の白い尻が振動で震えた。
最初は拒んでいた彼女だが、激しく突き上げられジースポットを蹂躙されて、性的な興奮が燃え上がる。
おまんこをヒクつせて男の精液を搾り取るかのように少女は腰を使った
天使のような少女が激しく愛液を垂れ流し自ら腰を振ってゲーグルのピストンにこたえた。
「ああ、ぐひぃ、ああああ、私のおまんこ、ゲーグルさんの形にされちゃう!ああ、太いおちんちんに服従しちゃぅう!」
「さすが地中海のギリシャ女だ、天使のような顔をしていても中身は淫乱だな、もっと腰を触れ、淫らな叫び声をあげろ!
お前の友人のファティマとかいう女が今のお前の姿を見たらどう思うかな?ほれほれ、腰を触れこのラブドールめ!」
「あああ、ひどい事言わないで!いや!あ、あ、いっちゃう!私、また、いっちゃうぅ!」
男の上で腰を振りながら彼女は激しく尻を振る、男はが彼女のアナルに指を挿入した。
「あああ、そこは違うだめ!あああ!、イク!イク!イク!」ペニスの挿入感の上にまた新たなものが追加される。彼女は2度目のアクメを迎えた。
「アナルに指を入れてやった途端になんだこの締め付けは、おまんこがぎゅうぎゅうに咥えこんでくるわい。精液搾り取られるのぉ!」
ゲーグルはよだれをたらしながら汗だくで腰を振る。
「あああ、やらぁ、おひんほ、もういらないのぉ、、ああああいぎいいいい、いぐうう」
「ラータのおまんこの穴、美少女はマンコの具合まで最高じゃあ!精液がタマにたっぷんたっぷんに溜まってきたぞい」
恍惚とした表情で男が腰を振っている。
「私の中でおちんちんが大きくなって、あああ、奥をゴリゴリしてるぅ、また来ちゃう!もうイクのやらぁ!」
うっとりとした表情でペニスを受け入れるラータの顔は少女から女の顔になっていた。
「ラータよ、美少女がみっともないイキ顔を晒して、お前の顔を見ているとヒルダ姉さんを思い出す!17歳の時に西ドイツの工場労働者たちを家のベットに引き込んで、慰み者にされていた姉さんの姿を、、あああ、ヒルダ!ヒルダ!射精る!」
ビュクビュクビュービュルビュル どこから出てくるのか、豚のような大量の精液。
熱い体液!少女の膣から子宮までを汚らわしい精液で穢しぬいた!
「ひぃいいいいいい、あああああああ、中に出てる、種付けされちゃってる!いぐぅうういい、いっじゃうううーー!」
気持ち良さに恍惚の境地のゲーグル。男として極上のメスを支配していると言う充実感。
卑劣な権力者のペニス、敗北感に打ちひしがれるラータ。
彼女の割れ目から白濁した液が流れでる。女として支配を受け入れたと言う屈辱のあかしだ。
⭐︎決戦前夜⭐︎
黒田清隆は明日に備えて丹念にべゲットの紐を締め上げ油を塗っていた。折れることを想定して丈夫そうなものを選ぶ。
背中に何本かスペアも背負い込む必要があるだろう。ベッドに腰かけてチーズとワインを共に彼は明日に向けての作戦を練る。
彼の隣では花火作りで精魂つき果てた、榊原陽子が黒田の太ももに頭を乗せて気持ちよさそうに寝ている。
年上のおじさんになぜこの子がついてくるのだろうか、黒田は時折、不思議になる彼女は黒田のそばにいると安心して眠れるのだという。そして彼女の存在が自分を癒しているという実感が黒田にもある。彼女と世界を巡る旅はなんと輝きに満ちていることだろう。
コンコンと小屋の扉を小さくノックする音が聞こえる。
陽子を起こさないようにそっとベッドに寝かしつけ扉を開けると、
そこにはドレスをまとったファティマがいた。
昼の快活な彼女の様子と違う女性らしい服装だ。
「黒田先生、明日は無理な戦いにあなたを巻き込んでしまってごめんなさい。何もお礼できるものがないので、せめて夜の慰めにと思ってきました。」小麦色に焼けた若々しい彼女の肉体。たわわな胸は揉みしだいたらさぞかし気持ちいいだろう。
彼女はその奔放な性格のように男に抱かれても快楽に積極的に答えるのだろうか。黒田は彼女の体を眺めた。
しかし男を魅了する肉体を持った彼女は小さく震えていた。黒田が瞬時に彼女が処女だと見抜いた。そして彼女の瞳の奥に自己犠牲の光が宿っていることに気づいた。
「ファティマさん、せっかくのお誘いだが、今日はうちの陽子を寝かしつけてやる約束でね。君の身体に初めて触れる栄光に浴するべきものはきっと他にいるんじゃないかな?例えば君に命がけで危機を知らせに来てくれた子とかね。」
「私とラータはまだ、、そんな、、」彼女が赤面した。
「キリスト教かイスラム教か?男なのか女なのか、そんな事は愛の前ではどうでもいいことだよ。そんな事ににためらって大事な人への告白を逃すことの方が人生において取り返しのつかない事は無い。私はつまらないしがらみに縛られて、その大事なことできなかった。そして今になってしみじみ後悔している。おじさんの戯言だがぜひ覚えておいてほしい。」
「黒田のおじさまありがとう。」
黒田は優しくファティマの頭を撫でるとおやすみと優しくつぶやいて扉を閉めた。
⭐︎ロケット花火祭り開戦!⭐︎
そしてついに対決の朝が来た。中央広場を挟んで向かい合う両軍
ゲーグルはパトリアヌス教会に陣取り本陣のフラグの前に立っている。
その前で黒い制服に身を包んだ、極右集団「ドイツの黒い森」が圧倒的な数のロケット花火発射台を構えて待っている。
その数は500名を超える。ベゲットの素材もわざわざフランスのセーヌ河畔から取り寄せた高級品だ。
本来主役であるはずのキリスト教会の村人たちは150名づつ、教会の右翼と左翼に展開、加えてラータに率いられた教会の精鋭100名が村の中央広場を見下ろす小さな丘の上の公園に移動していた。ここからはロケット花火を眼下に打ちおろせる格好なポイントだ。
一方、モルジアナモスクの側はユヌスが200名と本陣のフラグ前に陣取る。精鋭100名は黒田の指揮で何処かに消えた。
いかにも薄い陣立て。祭りが始まれば黒い森達に羊のように屠られるだろう。
「いいか!黒田隊が敵の本陣を突くまで中央広場を守るんだ!突破されても本陣を落とされるまで抵抗をつづけるんだ」
ユヌスが村人を励ました。
朝の鐘の音が両陣営からひびく 祭りが始まった。
「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーー」葉巻サイズのロケット花火が流星群のようにパトリアヌス陣営から打ち出される。「ビューーーーーーードーーン」時折、一回り大きいトイレットペーパーの芯棒を使ったタイプもとんでくる。
モルジアナ側も打ち返すが敵10発に対して一発程度の応射だ。早くも中央広場は押され気味だ。
せめてもの救いは両翼を固めているキリスト教会の村人の動きが消極的であることだ。
「我が十字軍達よ異教徒どもを蹂躙しろ!」ライブ放送のカメラの前でゲーグルは気取って見せた。
中央広場にドイツの黒い森の男達が漆黒の津波のように押し寄せてきた。
べゲットでの殴り合い!数の劣勢、しかもユヌスの指揮するのは精鋭を黒田に抽出した残りの中高年だ。
「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」
イスラムの男達は圧倒的なロケット花火の猛射に陣形をズタズタにされ、
黒い森の男達に囲まれて随所でべゲットで殴られている。一方的なリンチになるのも時間の問題だろう。
「圧倒的だぜ!お前らも見てないで一緒に祭りを楽しもうぜ!」黒い森のリーダー ゲーリングは大笑いした。イスラム系の聴衆の群れにロケット花火を打ち込み、目ざとくイスラム系の聴衆から美しい少女を物色し仲間たちと連れ去ろうとする。
⭐︎戦場に咲く花 陽子とファティマの奮闘⭐︎
まさに中央広場は無秩序状態になりつつあった。その混沌の中に群衆は二人の少女が突き進んで来るのをみた。先頭の黒髪の少女は日本の甲冑に身を包んで長めのべゲットを槍のように振り回している。榊原陽子だ。
背中に背負った家紋は藤と白餅、黒田家の紋だ。
彼女が前日、ダンボールで自作した鎧だがなかなか良くできていた。
その後ろにはギリシャ国旗をモチーフにしたドレスを纏ったファティマ、ギリシャ神話の女神のようだ。
彼女達は僅かな手勢とともに中央広場の噴水に陣取った。
「なんだあの女達!ボコボコにして拉致ってやれ!」黒い森の男達がロケット花火を打ちかけ、べゲットを持って殺到する。
男達がロケット花火を陽子に向けて発射する。「ヒューーーーーーーバシィ!」彼女は手にしたべゲットを振り回して矢を叩き落とすようにロケット花火を叩き落とした。
「ふざけやがって!」突撃する黒い森の巨漢、「うごぉおおおげぇ」陽子にしたたかに下腹部を突かれて悶絶する。
「3人がかりで潰せ!」男達がまとめて圧し掛かる、「ぎゃぁ!」「うげ!」「あべし!」陽子は舞を舞うような優雅な所作で3人の男を打ち倒した。
「我こそは黒田清隆の家臣、榊原陽子、主人の馬前で名誉の討ち死にを遂げるは我が本懐!」何百人もの黒い森の男達をもたじろがせる必死の気合だ。
ファティマはその隙にクラブから拝借した業務用のアンプスピーカーをつなぎマイクを手に歌い出した。
我らは古の汝を知った
おお、神々しく復古したもの
汝の目の光より、
そして汝の剣の輝きより現れたもの。
我らの亡き先人の霊廟より生れ出る
汝の勇気よ、勝利したまえ
我らが再び汝を叫ぶとき
万歳、自由!万歳!
いわずと知れたギリシャの国歌だ。聴衆がどよめく
「あのイスラム女、赤字まみれの貧乏国の歌で島人の結束を呼びかけるつもりか!やらせるな!目障りだ潰せ!」
ゲーリングが黒い森の男達に命じる!何百発ものロケット花火がファティマに向けて打ち込まれる。
「ファティマはやらせない!」陽子が立ちふさがる。
「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」ドス、ザク、「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」
ドスドス「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」
陽子の鎧にハリネズミのようにロケット花火が突き刺さり炸裂した。
「ぐぅ、ああ、痛い、熱い、やぁ、、痛いよぉ、、でも先生のため、、先生の役に立つんだ、、いぎぃ、、」
彼女はロケット花火のマトになり、鎧もボロ雑巾のように砕けちった。
怯んだ彼女に大勢の黒い森が襲いかかり、陽子を打ちのめした、倒れ伏した彼女の腹をゲーリングは思い切り蹴り上げた!
「へへへまるでサッカーボールだぜ!」男達が陽子を蹴飛ばした
「素っ裸に剥いて晒し者にしてやれ!」
「げぇぇぇ、、ぐうううう、、おげぇぇ」苦しげに転げ回る陽子を男達は笑い、陽子を全裸に剥いた。
豊満な乳房がこぼれ落ちる、秘密の花園がさらされる。白い肌が痛々しい
「いやぁ、、見ないでぇ、黒田先生!助けて」
我らは古の汝を知った
おお、神々しく復古したもの
汝の目の光より、
そして汝の剣の輝きより現れたもの。
我らの亡き先人の霊廟より生れ出る
汝の勇気よ、勝利したまえ
我らが再び汝を叫ぶとき
万歳、自由!万歳!
ファティマはくじけずに歌い続ける
ファティマの身体にもロケット花火が当たる。
やがて噴水の上から引きづり降ろされ、彼女もドレスを剥ぎ取られた。
小麦色の肌、ハリのあるみずみずしい乳房に黒い森の男達はどよめいた。
まるで十字架にかけるように二人は男達に抱え上げられた。
「ほら見ろ!俺たちに刃向かう奴はこうなるんだ!」ゲーリングは観客にむかって叫んだ。
黒い森の男達が勝利の雄叫びをあげる。
しかしつぎの瞬間!
⭐︎ラータ参戦!立ち上がる島人。⭐︎
「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」
「ヒューーーーーーーバーン」「ヒューーーーーーーヒューーーーーーーバーーン」
広場を見下ろす丘の上からロケット花火の猛射が黒い森の男達に見舞われる。
「よくも!ファティマを!よくも私達の島を!みんな真の敵は彼らよ!ギリシャのために、モルジアナモスクのみんなと一緒に戦いましょう!」ラータが仲間達を説き伏せ援軍についたのだ。
続いて広場に歌声が響く。大地を揺るがす大合唱。
我らは古の汝を知った
おお、神々しく復古したもの
汝の目の光より、
そして汝の剣の輝きより現れたもの。
我らの亡き先人の霊廟より生れ出る
汝の勇気よ、勝利したまえ
我らが再び汝を叫ぶとき
万歳、自由!万歳!
見れば両翼に展開したパトリアヌス教会の村人がべゲットをもって黒い森に襲いかかる。
ファティマの呼びかけに心を揺さぶられ立ち上がったのだ。
「ふん、田舎者どもが!数いれば勝てると思うなよ」
ファティマと陽子を拉致したまま、パトリアヌス教会へ後退する
黒い森の面々、それを追撃するミノスの島民達。
しかし彼らの前には蜂の巣のように穴の空いた正方形の箱がずらりと待ち構えていた。
「我が社の製作した新兵器!ロケット花火ランチャー、一台で100発のロケット花火を連射できる優れモノです。ゲーグル社長」
ヒムラーが得意げに紹介した。
「ぐふふふ、所詮は戦争において貧乏人は勝ち目が無いということだ」ゲーグルは非情に引き金をひいた。
それはもはやロケットの奔流だった。
「ヒューーーーーーードン、ヒューーーーーーーバァン、ヒューヒューヒューーーーーーーバーンバーンバーン」
煙と炎と轟音が収まった後には市民達がノックアウトされて転がっていた。
「うぬぅ卑怯者め、、娘を返せ!」ユヌスが怒りに震える。
黒い森の男達が再度、陣容を整えて反撃の準備する。ロケット花火ランチャーが次弾装填を完了する。
もはや絶対絶命と思われたその時。
「ビュウウウウウウウウ」黒い森の連中に向かって巨大な彗星のようなロケット花火が飛んでくる。
陽子が徹夜で作った「龍勢」だ。
「なんだあのデッカイロケット花火は!」見ている誰もが呆れ恐れた。しかも三発!
「ドゴオオオオオオオオン」ドゴオオオオオオオオン」ドゴオオオオオオオオン」
ロケット花火ランチャーの真っ只中に着弾した龍勢はランチャーを吹き飛ばし、入っていた花火、諸共に誘爆した。
突撃に向けて密集していた黒い森の極右運動家の連中の真っ只中に起きた大爆発、そして多数のロケット花火が飛んでくる。彼らは血相を変えて逃げ回った。
⭐︎決戦⭐︎
その混乱に乗じて、突然、街の中心街とは反対方向から突撃してきた者たちがいる。
「チェストォォォォォォォォ!」ギリシア人が聞いたことのない奇妙な叫び声。黒田清隆の決死隊がこの千載一遇の隙をついて
ゲーグルのいる本陣に突撃してきたのだ。本陣にはまだ200名ほどの黒い森の後衛がいる。彼らは分厚い防御陣形をとる。
「どうせ100名かそこらの小勢だあせらずもみつぶしてやれ!」ゲーグルは部下を叱咤した。
しかし小勢と思われた奇襲部隊は思いのほか大軍団だった。その数、500名はいるだろうか。彼らは両陣営に属さないさまざまな宗派の移民の人たちだ。彼らはファティマとラータの呼びかけに応じて義勇軍を結成して黒田に合流したのだ。
我らは古の汝を知った
おお、神々しく復古したもの
汝の目の光より、
そして汝の剣の輝きより現れたもの。
我らの亡き先人の霊廟より生れ出る
汝の勇気よ、勝利したまえ
我らが再び汝を叫ぶとき
万歳、自由!万歳!
男たちは大声で歌いながら突撃してくる。宗教と民族を超えてギリシャの国家が誇らしく響いた。。
黒い森の連中は前からユヌスとラータ、うしろから黒田の精鋭達に攻め込まれて完全に総崩れとなった。
「早くファティマをあの汚らしい男たちから解放して!」ラータが集団の先頭に立って命じる。
ファティマを運んでいた黒い森の男たちはよってたかって袋叩きにされた。
「ファティマ!あんな無茶して、私に心配かけて、あなたなんて大っ嫌い!でも大好き。私のファティマ、、」ラータは彼女に羽織っていたローブを着せるとぎゅっと抱きついて唇を重ねた。
「やべえなぁ、お前ら、近づくなよ。ふざけた真似するとこの日本人の女ぶち殺すぞ。」ゲーリングが追い詰められて陽子の喉元にナイフを突きつけた。とり巻きの黒い森の男達もゲーリングのもとにあつまった。彼らは不利を悟って陽子を人質に島から逃げるつもりだ。
「チェストォォォォォォォォ!」ナイフを構える男たちに恐れる素振りもなく突っ込んできたものがいる。黒田清隆は黒い疾風のように男たちを打ちのめした。彼の示現流に一撃は男たちの顔面を粉砕した。べゲットでの打撃であっても示現流の一撃は強烈だった。
「陽子を返せ!それは私の女だ!!」日頃、優雅でかっこつけの黒田清隆が獣のように牙を剥いていた。
「わかったよ日本人、そんな怖い顔するなよ、な、すまない、お前の女なら、ほら帰してやるよ」ゲーリングは完全に怯えていた。
「陽子を泣かした奴は殺す!」黒田はべゲットでゲーリングをめった打ちにした。そしてズボンを剥ぎ取って、アナルにロケット花火を挿入して火をつけた。ゲーリングはその日、灼熱の感触とともに尻の穴が裂けるのを感じた。
黒田清隆は自らの上着を脱いで彼女を優しく包んだ。
大事な姫君を抱っこするように彼は彼女を病院に運んだ。
ロケット花火祭りの大勢は決している。
周りの男たちが黒田を賞賛するが今はただただ陽子のことが心配だった。
陽子は黒田の腕の中で必死に気絶のふりをしていた。黒い森の男たちに危険もかえりみずに突っ込んでくる黒田の姿、彼の叫んだ言葉、陽子はトキメキで心臓が止まりそうだった。
こんな幸運が滅多にない。彼女は狸寝入りを決め込むことにした。
ミノス島の島民たちにゲーグルが縛り上げられているのが目に入った。彼の無様な姿はライブ放送を通じて全世界に配信された。グローバルで活躍する高慢な実業家の惨めな敗北は世界の人々の溜飲を下げたし、宗教や民族を超えて協力し合う島人の姿が人々に温かいメッセージとして響いた。その意味で生放送番組はまさに大成功だったと言って良い。
⭐︎エピローグ⭐︎
「ファティマさんとラータさん、交際をお父さんたちに知られちゃいましたけど大丈夫ですかね。」
病院のベッドで陽子がつぶやく
「この島を救った英雄の2人だ。たとえ女同士であっても誰も文句は言わないだろうさ。彼女たちは島の融和の象徴になったのだからね」そう言いながら黒田は器用にオレンジのアマ皮を剥いた。そして食べやすくして陽子の口に運んでやる。陽子は小鳥のようにオレンジを食べた
陽子は病院のベットにいるにもかかわらず旺盛な食欲をしめした。
黒田が甘やかして何でも買ってくれるのが嬉しかったのだ。
そして、夜は1人では寂しいからと黒田が共に寝ることを要求した。
実は黒田が思っているほど彼女の怪我は大した事は無い。
ファティマとラータに頼んで病院の医師にちょっと嘘をついてもらったのだ。
今回の祭りで最大の報酬を得たのは彼女かもしれない。
黒田の体に抱きついてぬくもりを分け合った夜。その日は緊張で眠れなかった。
黒田の匂いを全身で吸い込むようにぴったりと抱きついて眠った。
いつの日かこの男の体の1部を自分の中に受け入れたいと思った。
ゲーリングとヒムラー達、極右活動家達は幹部連中がギリシャ当局に逮捕された。下っ端たちは国外追放に処された。ミノス島にはロケット花火祭りの新たなルールができた。グローバル企業のスポンサーは今後許さないこと。移民たちも来年からロケット花火祭りに参加出来ること。などだ。この事件で島はすっかり有名になった。ファティマとラータが2人で事務所を開いてむやみな開発をしないありのままのロハスな島内観光を企画していると言う。グローバル化に奴隷のように迎合しなくても人は幸せになれるのだ。
ゲーグルは信用と名声を失墜した。ワンマンで無理な経営もあり、株主総会で彼は更迭された。親しい友人からも裏切られ、最後にはほぼ無一文になって旧東ドイツの街へと帰っていった。落魄の彼が訪ねたのは古い東ドイツ風、建築の小さな家だった。
「ただいま、ヒルダ姉さん、、俺、、、失敗しちゃったよ」ゲーグルはすまなそうに扉を開けた。姉は地位も名誉も失った自分のどんな目で見るだろうか。彼は不安でいっぱいだった。
「おかえりなさい ゲーグル。長い間、お仕事頑張ってきたんだね。お疲れ様、これからはゆっくり、お姉ちゃんのそばにいられるんだよね。お姉ちゃんは何よりもそれが嬉しいわ。」
以前よりだいぶふくよかになった姉がゲーグルを優しく胸に抱きしめた。
「俺、姉ちゃんに幸せになってもらいたくて、頑張ってきたんだけど、ごめんね、ごめんね」
ゲーグルは子供のように泣いた。
「世界中があなたの敵だって、お姉ちゃんはいつでも味方だよ。誰にも私のかわいい弟に後ろ指をささせたりしないわ。私のかわいい弟、これからはずっと一緒にいようね」
姉の柔らかな胸、優しい匂い。彼の心に突き刺さっていた様々なものが溶けていくような気がした。
「ふふふいっぱい泣いたからお腹減ったでしょ。今日はあなたの大好きなロールキャベツを作ってあげるわ。」
姉が優しく微笑んでゲーグルの頭を撫でた。
姉の作ったロールキャベツは世界の一流シェフたちの料理よりおいしかった。
そして暖かいベッドの中で姉のヒルダとともに寝た。ゲーグルは幼い子供にかえったように姉のおっぱいを
求め、姉はかつてそうしてくれたように彼の分身は優しく温かい花園に迎え入れてくれた。
自分の全てが包まれているような心地よい感触の中で彼は射精した。
彼はその瞬間に自分の青い鳥はここにいたのだと気づいた。