堀北好きな人にはあまりいいとは思えない展開になります。
寮に帰る前に教室に荷物を取りに戻る。
「有栖帰ろう」
「ええ」
毎日有栖と登下校しているので、もちろん一緒に帰る。今日は櫛田も一緒だけど。
有栖は櫛田の姿を見て、俺が櫛田を調教しようと察したようだ。
「待て坂柳。まだ話は終わっていない」
まだ無意味な話し合いをしていたのか。
「これ以上、あなたと話しても水掛け論。意味がありませんよ」
有栖は鞄を持ち、俺のとこまで来る。
そして3人で下校した。
☆
「ねえ、坂柳さんはいいの?」
寮のエレベーターに乗っている時に、ここまで無言だった櫛田が口を開いた。
「いい、とは?」
「だって彼氏が他の女の人を抱こうとしているんだよ? 普通なら嫌なんじゃないの?」
今は有栖がいるからかいつも通りの口調だが、目からは完全に光を失っている。
抱かれる覚悟はできているみたいだが、やはり嫌々だ。
だから有栖が止めに入ってくれるのを最後の望みとしているのだろう。
「遼くんがあなたを抱きたいと言ったのであれば、私がどうこう言うことはできませんよ」
内心は他の女を抱いてほしくないと思っているが、有栖にそれを嫌と言う権限はない。
それに有栖は俺が他の女にチョーカーを使うことをわかっていて渡してきたのだし、文句など言えるわけがない。
「そ、そんな……」
櫛田の唯一の希望が崩れた瞬間だった。
もしここで有栖が嫌と言ったのであれば、俺は櫛田のことを抱かなかったかもしれない。
いくら俺の言うことが絶対だと言っても、俺は有栖のことだけは大切にしたいと思っているからだ。
それに俺がこれから櫛田を抱くのは、別に性欲解消のためではない。
それだけのためなら有栖がいくらでも相手をしてくれる。
でも櫛田を抱くのは、俺に屈服させるからだ。
いくら映像で脅せるとは言っても、裏では裏切ってくるかもしれない。
だから完全に屈服させて裏切れなくする。
「では、私はこれで失礼します。後で遼くんの部屋に行きますね」
「ああ」
有栖と別れて、櫛田と共に俺の部屋に行く。
「本当に私のことを抱くの?」
「もちろん。櫛田が屈服するまで徹底的に」
俺の言葉に恐怖を感じたのか、櫛田は小刻みに震え出す。
これから何時間かかろうが、俺は櫛田が屈服するまで止めるつもりはない。
そのことを感じとったのか、櫛田はもう絶望しかないだろう。
俺は櫛田をベッドに座らせ、俺はその隣に座る。
「とっととすれば?」
櫛田は最早投げやりな状態だ。
もう完全に俺から逃げることを諦めたようで、早くして終わらせたいように見える。
「早く楽しみたいの?」
「そ、そんなわけ……んんー」
俺は櫛田にキスをする。
もちろん俺に弱味を握られている櫛田は、抵抗することなく受け入れる。
舌を絡めようとした時に少しだけ抵抗したが、無理矢理口をこじ開けた。
「んん、ちゅ……はん」
口の中を舌を使って犯すと、キスだけで櫛田の口から甘い声が漏れる。
しばらく堪能したのでキスを止めると、櫛田の目からは涙が溢れてきた。
「酷いよ。初めてだったのに……」
櫛田のことだから演技でなんとか逃れようするのかと思ったが、この涙は本気だ。
当たり前だ。好きでもない人と初めてキスを奪われたのだから、泣いてしまっても仕方ない。
「その顔そそるね」
泣いてうつむいている櫛田の顔を、指を使って俺の方に向ける。
もし彼氏にされたら女の子は胸キュンするだろうけど、今の櫛田にそんなことはありえない。
「初めてのキスはどうだった?」
「さいってーの思い出だよ」
泣いてても櫛田の暴言は健在だ。
「大丈夫。すぐに最高の思い出に変わるから」
「そんなことはない。ほんっとに死ねばいいのに」
本当に口が悪いな。
俺は有栖から貰ったチョーカーをつけることにした。
「つけさせてもらうね」
「好きにすれば? どうせ私に拒否権なんてないんだし」
リボンとボタンを外してチョーカーをつける。
ワイシャツのボタンを外して、櫛田の豊満な胸が目に入って触りたい衝動に襲われるが、チョーカーをつけるために我慢した。
「いいね。チョーカーをつけてこそ俺の女という実感がわく」
櫛田は俺のことを睨むが、それだけではこの状態をどうにかすることができない。
「そういえば櫛田は堀北って人を退学にさせたいの?」
あの櫛田が校内で暴言を吐いてしまうのだから、相当にストレスが溜まっていたのだろう。
「そうだね。あの女は大嫌いだから」
「退学にさせたいのはその人が櫛田の本性を知ってるからかな? 中学が同じだったとか」
俺の言葉を聞いて、櫛田の目が見開く。
「櫛田は中学の時も今と同じように振る舞って人気者だったけど、何かをきっかけに本性がバレてしまった。問い詰められたけど、持っているありとあらゆる秘密を皆の前で暴露した。それでクラスは崩壊してしまったんじゃない? だからそのことを知っている堀北って女を退学にしたい。もしかしたらバレるかもしれないから」
「あんたは超能力者か何かなの?」
俺は決して超能力者ではない。
あくまで今ある材料だけで櫛田のことを推理したに過ぎない。
でも櫛田の反応からして、当たっていることは間違いない。
櫛田はそれが原因でDクラスになったんだ。
もし個人間だけであれば隠し通せて、この学校にバレることはなかっただろうが、バレてしまったのであればクラスの皆を巻き込んだ可能性が高い。
だからクラスを崩壊させたのだと思ったのだか、当たりだったようだ。
「それで何? あんたに抱かれれば堀北の退学に手を貸してくれるの?」
「それはこれから櫛田がどれだけ俺に尽くしてくれるかにかかっているよ」
俺に尽くしてくれるのであれば、それなりのご褒美を与えることも考えている。
「櫛田が俺の言いなりになって裏切らないのであれば、堀北を退学させることに手を貸してもいいよ」
櫛田の目から少しだけ光が戻ってきた。
「わかった。抱かれてもいいよ」
櫛田は俺に抱かれてでも、堀北のことを退学にしたいようだ。
「わかっていると思うけど退学にさせるのには俺にリスクが伴うかもしれない。だから完全に信用するまでは手を貸さないよ」
「わかってる。どうせ抱かれるなら、こっちも何かしらのメリットがあった方がいいと思っただけ」
これでほぼ完全に櫛田を手懐けることができる。
後は身体を使って櫛田を屈服させるだけだ。
「じゃあ、決まりだね」
俺は櫛田を押し倒してキスをした。