~マヤン島 島中央付近 謎の古代遺跡内部~
「ん・・・ここは?」
「カルカ」
「フェン?」
「クー♪」
目を覚ますと、そこは先程の遺跡内だった。俺は仰向けで倒れていて、視界の上側からのぞき込むようにしてフェンの顔が逆さに映り込んだ。よくよく気付くと、俺はフェンに膝枕をされていた。
「我瑠騨、大丈夫ですか?」
「イクサ。ああ、大丈夫だ」
先程はいなかったイクサが声を掛けてきた。
「お前、何時の間に?」
「そこにいるフェンがこの羽根で呼んでくれたんです」
そう言って手に持っていた白い羽根を見せた。
「そうか、ありがとうなフェン」
「フェンフェン♪」
俺は身体を起こして立ち上がり、俺が吸い込まれたレリーフを見た。
「・・・消え、た?」
しかし、レリーフがあったはずの場所にそれは存在していなかった。
「フェン、ここにレリーフはどこに!?」
「カルカ」
フェンは俺を指さした。正確には〝俺の胸部のコアの在る場所〟を指していた。
「どう言う事だ?」
「フーィ、ン」
ずいっと頭をこちらに近付ける。すると額にピンポン球位のシャボン玉の様に半透明の白い光る球体が現れた。俺が相手に記憶を見せる時の指先の光に似ていた。
何気なくその光に指で触れる。
「ッ!」
頭に浮かんだ光景。
レリーフが蒼く輝き、人の形となっていき、光が消えるとその人は俺だった。
「・・・と言うことは」
ふと、胸元を見る。見た目は今まで通りで特に変わった感じは無い。しかし、明らかなまでに違和感を感じる。おそらくレリーフと融合したからなのかもしれない。
「カルカ?」
「大丈夫だ。ありがとな気に掛けてくれて」
心配そうに顔をのぞき込ませたフェンの頭をなでる。
「クィー♪」
フェンは拒む事はせず、むしろそれを嬉しそうに受け入れ、甘える様にかわいい声を発する。
「ふふ、可愛いですね」
「ああ、まったくだ」
「ン~♪」
少しの間なでた後、手を離した。
「ク?」
「悪いフェン、俺達はそろそろ帰らなきゃいけないんだ」
「キュ?」
「残念だが、お前とはここでお別れだ」
「・・・(ブンブン!)」
顔を横に振り、否定の意を示すフェン。
「仕方ないだろ?いくら何でも---」
ぼふっ
「~~~ッ」
「・・・・・・」
フェンは頭を急に我瑠騨の胸元に押し付けた。まるで---いや、そのままの意味で〝離れたくない〟と訴えてきたのだ。
「・・・お前が思ってる以上に、これからの生活には馴染むまで苦しいぞ。それでもいいのか?」
「クィ」
「はあ、分かった。連れてってやる。だが、俺の言う事はちゃんと聞けよ?」
「フェーン!」
喜びを表すかの様に翼をはためかせる。相当嬉しいのだろう。
「んじゃイクサ、フェン、行こうぜ!」
「はい」
「フェンフェンフェーン!」
ひとまず遺跡を出て、ヤマトに向かう事にした。
次回より更新を日曜日に変更致します。
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