※この作品はR-18です。

インフィニット・ストラトス ~目覚める翼~   作:コンコルド

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一夏の射撃訓練 ~最初は弾込めねぇよ?~

 ~IS学園 第3アリーナ~

 

「一夏、お前はまず銃の特性を知っているか?」

 

「特性?」

 

「そう、刃物なら切る。鈍器なら殴る。そんな考えで言うと銃はどう表す?」

 

「えっと、撃つ?」

 

「そう、撃つだ。手に持った獲物で直接仕留めるのとは違って、遠距離から指先一つで相手を殺傷出来るんだ」

 

 朝っぱらから、第3アリーナにて一夏本人の希望により、射撃武器の訓練をしている。と言っても、素人相手にいきなり撃たせても問題しか起きない為、まずは基礎知識の勉強からだ。

 

 因みに2人そろってオリーブドラブカラーの戦闘服を着用している。

 

「ただし、かなりデリケートな武器でもある。刃物は少し刃こぼれをしても使えるが、銃は弾が無くなったり銃身が僅かにでも曲がったり、その他重要部品の破損、汚損で簡単に使えなくなることが多いんだ。最近のはそうなりにくい様に強固に造られてはいるが、それでも耐性がついただけで弱点そのものは変わらないんだ。だから一夏には、武器として銃を取り扱う事よりも、銃という道具の使い方から教えていく。いいな?」

 

「ああ、ただ今の話、正直何が何なのかさっぱり分からないんだけど」

 

「だから教えるんだ。まずは銃に触れる事から」

 

 そう言って学園のIS無しの射撃訓練で使う〝HK416ISS〟を、まだマガジン(弾倉)も弾も無い本体だけを渡す。

 

 因みにこのHK416ISSは、本来のHK416のレールシステムを備えず、マガジン装填部側面にIS学園のシンボルマークの刻印が施されている。さらに、数年前に出たと言われるエアソフトガンが一部のサバゲープレイヤーや、ガンマニアに熱狂的なコレクター魂を点けさせたとかさせなかったとか。

 

「取り敢えず構え方からいこうか」

 

「おう」

 

「まずは構え方から。最初に下半身。これは剣道と同じく腰を入れる必要がある。棒立ちじゃ腰を痛めたり変に怪我し易くなるからな」

 

「えっと、こうか?」

 

 すると一夏は言われた事を鵜呑みにしたのか、まんま剣道の構えになってしまった。

 

「んーちょっと違うが、まあいい。あとで矯正するからな。んで上半身は少し前に倒す。この時猫背にならない様に腰から前屈みになるんだ」

 

「これでいいか?」

 

 上半身はかなりいい姿勢をとれている。

 

「上半身は上出来だ。その状態から銃を構えるんだ。肩に当てる面を肩の付け根から気持ち内側に当てて、銃口を正面に向ける。この時、両脇は開かないようにする」

 

「結構・・・キツい」

 

「我慢しろ。言い出しっぺはお前なんだから。その状態からサイトを見るんだ。ただし、首を傾げる様な覗き込みをしない様に。狙いがずれるからな。見方としては、頭を右を見るように向けて、頬を当てる様にするんだ。首を傾げるなと言ったが、多少であれば傾いてもいい」

 

「難しいな・・・えっと、このサイトってどう見るんだっけ?」

 

「まずリアサイト、手前の輪っかを見る。その輪っかを見通した先にあるフロントサイトの真ん中のピンの先端を輪っかの中心に持ってくる。ただしそればかりに集中せずに、フロントサイト全体を映しながらピンの先端を持ってくる。そして目の前の的を狙って、引き金を引く」

 

「ここ、か!」

 

 カチンッと乾いた金属音が響く。

 

「よし、いったんやめ。楽な姿勢を取れ」

 

「っはぁ・・・し、しんどい・・・」

 

「因みに弾が入っていたら、今のは的の右端すれすれに当たっていたぜ」

 

「今真ん中狙ってたつもりだったんだけどな」

 

「〝つもり〟じゃいつまでも当たらねぇぞ?」

 

「てか何で当たった所が分かったんだ?」

 

「そこはISのハイパーセンサーで」

 

 脳内ナノマシンとか言っても混乱するだけだろうから、そこは適当にあしらった。

 

「なんだ、射撃の訓練か?」

 

「ん?ボーデヴィッヒか。珍しいなこんなとこで」

 

 ふと後方から声が聞こえ、振り返るとボーデヴィッヒが立っていた。服装は当然ISスーツだ。

 

「一夏からの希望でな。銃の扱い方を教えてるんだ」

 

「素人にいきなり立撃ちを教えるのはどうかと思うぞ?まずは伏せ撃ちから教えるべきだ」

 

「分かってる。何も無計画に教えてる訳じゃ無い。敢えて難しいものをやらせてから基礎を教える。それをやりたいと思ってな。一夏の場合は向上心を刺激する方法としてこのやり方がいいと思ってな」

 

「なるほど、理には叶っていそうだが、成果が出なければ意味は無いぞ」

 

「だからこそのこのやり方だ。まあ時間は掛かるだろうな。こいつ直球一本槍だからな」

 

「心なしかひどい事を言われてる気がする」

 

「なら気のせいだ」

 

「ひでぇ!」

 

「ところでボーデヴィッヒはISの慣らしか?」

 

「うむ。ベルリンにあの怪物が現れる前にオーバーホールをしていた。その後ドイツ国内でテストが満足に出来なかったからここで少し動かそうと思ってな」

 

「なるほど。分かったけど簡単な範囲までにとどめておけ。軍とは環境が完全に違うんだ。お前自身むずかゆい感じがあるかも知れないが、多少は我慢しろよ?」

 

「言われずとも分かっている。今日は基本的な機能確認だけだ」

 

「ならオッケーだ。よし一夏、今度は地面に伏せて撃つぞ。さっきよりを楽だが、サイトの見え方とか部分的に誤差があるから気をつけろよ?」

 

「分かった。よろしく頼む」

 

 このあと伏せ撃ちを弾を込めずに練習し、その後立て膝をついた膝撃ちを教え込むが、これは半日続く事となる。

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