~IS学園 第3アリーナ~
昼食を済ませた我瑠騨達は、再び第3アリーナに集合していた。
「午後についても、一夏に射撃の基礎知識と基本操作を覚えてもらう。お前等には悪いけど、今回のコーチはシャルルに任すつもりだ。何か意見のある者は?」
それに真っ先に手を上げたのは鈴だった。
「何で一夏に射撃を教えるのよ。そもそも白式は格闘限定機じゃない」
「だからだ。いざ実戦で『使い方がわかりません』なんて事になったらその後どうなる?普通死ぬだろ?だから根っこの部分は教えようと思った。他には?」
続いてセシリアが手を上げる。
「意図は理解できましたが、何故デュノアさんを?射撃ならわたくしの方が---」
「お前に任せなかったのは教え方がやたら理屈すぎて教えるのには不向きだからだ」
セシリアの言葉を敢えて遮る様に理由を述べる。
「ついで言えば、箒は擬音ばかり使って訳分からんし、鈴は感覚とか慣れとかやってからでないと身に付かないことを当たり前のように言うから任せなかった。逆にシャルルを選んだ理由は、あいつは素人相手でも分かりやすく噛み砕いて説明出来るから任せたんだ」
地味に痛いところを突かれた3人は黙ってしまった。だがそのまま放置するのは流石にかわいそうなんでちょっとばかしフォロー(?)を入れる。
「まあ、実際に動いての訓練では、お前等に頑張ってもらうぜ?実際に行動をとる相手が3人もいれば一夏も成長するだろうしな。そん時にゃ頼むぜ」
「ああ、もちろんだ!」
「そう言う事なら任せてくださいまし!」
「私もそっちなら上手く教えられそうね!」
それぞれがポテンシャルをあげたようだ。やっぱり、男であれ女であれ好きな異性には興味を持って欲しいと思うのは普通だろう。
・・・ガリガリガリガリ
「ん?」
ガリガリガリガリガリガリ
「何の音だ?」
ふと、音のする後ろを見てみる。するとそこには---
「やっぱりコレいいわね♪」
「そこのトカゲ!何畳で爪研ぎしてんだよ!?」
変身体のトカゲ・・・じゃなかった、メリッサがアリーナの壁に立てかけた畳で手の指の爪を研いでいた。
「大丈夫よ。あとで片付けるし、それにこれ結構気持ちいいのよ♪」
「へいへい、さいですか」
もう好きにしろと言わんばかりの態度で話を切り上げ、再び3人の方を見ると、何か面白く無さそうな顔をしていた。その視線の先、一夏とシャルルの方に視線を向けると、丁度一夏の後ろにシャルルが密着する形で射撃訓練をしていた。
「・・・あの2人、何か仲良くない?」
「なんだ?嫉妬か?」
「違うわよ!」
まあ、あながち分からんでも無いがな。と言っても俺の場合、この場に置いてシャルルの、シャルロットの正体がバレる事を一番に懸念しているのだがな・・・。