現実社会の恐怖 エッチな百物語 どこから読んでも各話読み切り 作:みなぽん
私は月読 心音 (つくよみ ここね ) カルチャースクールで心理学の講師をする傍ら、日常生活の中に潜む妖怪や怪異といった現象の研究をしています。
大学院での専攻は心理学です。そして私の研究テーマは「妖怪は実在しないということの実証です。頭から否定するのではなく科学的根拠でもって妖怪伝説という誤認を生み出した証拠を明らかにしていくのです。」
友人たちにはそんな私の姿が奇異に写るらしく、子供の頃に流行った珍獣ハンターと言う番組をもじって「妖怪ハンター」と言われています。
そんな私の所に京都府の山奥に村に住む、花澤 香織さんという高校生の女の子から依頼がありました。
手紙には彼女の貯金の全額が添えてあり、ぜひ来てほしいと言う切羽詰まった願いが書かれていました。
乱暴な依頼方法ですが、そこに何らかの真実が眠っていると感じ取った私は彼女のもとに向かいました。
彼女の手紙には彼女の父親が4年前に妖怪つるべ落としに殺されたと書かれていました。彼女と奥さんは現在お父さんの弟であるヒロシさんに養ってもらっていると言うことでした。
私は現地に向かう道すがら電車の中で郷土研究資料、口丹波口碑集を読みました。そこには妖怪つるべ落としについて書かれています。「亀岡市曽我部町では、釣瓶下ろしは大きな生首の化け物でカヤの木の上から突然落ちてきてゲラゲラと笑い出し、「夜業すんだか、釣瓶下ろそか、ぎいぎい」と言って人を喰らう、一度食らうと飽食するのか当分は現れず、時がたつとまた現れるという。」
荒唐無稽な話ですが1回食べるとしばらく間をおくと言うあたりが、妙にリアリティーがあっていやらしい妖怪です。まず亀岡市に宿を取りそこからレンタカーで花澤香織さんの村に向かいます。
彼女の家の道すがらは丹羽の山々が連なる人の少ない地域で、彼女の住む家も静かな山村でした。
そして私は彼女と村の近くの道の駅で待ち合わせました。
今回の話は彼女と母の養い手であるヒロシおじさんには聞かせたくないと言うことでした。。
丹波の栗スイーツをいただきながら待っていると彼女が自転車で現れました。
自転車にセーラー服、ヘルメットをかぶったいかにも田舎の女子高生です。
「月読先生、今回は無理なお願いの仕方をしてごめんなさい。でも私、今、人生の決断を抱えているんです。そのためにも両親の死について自分でもスッキリさせておきたいと思って、、。もしかしたら刑事事件になるかもしれないので有名な先生の力をお借りしたいと思ったんです。」
軽くウェーブのかかったくせっけの可愛らしい田舎の女の子です。しかしその素朴な外見とは裏腹に、最初から穏やかじゃない話の筋になりました。
「慌てないで順繰りに話してください。妖怪の謎解きなら私の専門だけど、香織ちゃんはこれは人間の仕業だと思っているのね」
「私のお父さんは4年前に亡くなりました。村の夏祭りの日、亀岡市のスナックに出かけて、帰り道バス停をでて少し先の畑の端道のところで頭蓋を何者かに砕かれて死亡していたんです。争った後は見当たらず、それでも一撃で頭を砕くような衝撃を受けたらしいです。お父さんは頭以外にも肩を砕かれていました。「まるでつるべ落としのような一撃」だなぁと鑑識の刑事さんがいってました。多分、大きハンマーか何かで上から叩きつけたのではないでしょうか。ちょうど今ぐらいの季節でその日もゲリラ豪雨が降ったりやんだりしてましたから犯人の足跡は何も辿れませんでした。四年たって警察も捜査をやめてしまいました。村では古くからある「つるべ落としの妖怪」の仕業だなんていわれて決着がつきはじめてます。」
「でも香織ちゃんも4年間の間、犯人について何も言わなかった、でもなぜそれを急に私を呼んで調べたいと思ったの?」香織ちゃんは思い詰めた表情でいいました
「私の中で犯人と思っている人はいるんです。それはお父さんの弟のヒロシさんです。父が殺された当日はヒロシさんは家で母と一緒にいたという事は証明されていて、容疑者からは外されているんですけども、ヒロシおじさんには動機があるんです。私の父を殺す理由が、、、。」彼女の両方の手が白くなるほど握り締められています。
「だったらヒロシおじさんの動機だと思える事やあなたの見たことを全部私に話してちょうだい、できればその日に起きたこと全部話してね」
香織ちゃんはこっくりとうなづくと本当に洗いざらい話してくれました。\(//∇//)\
あれは夏休みの夕方です。異常気象と言われた年で、その日はゲリラ豪雨と晴れ間が入れ替わりにやってきていました。
先生は覚えてますかね。大規模な水害もあった年です。毎日のように空高く大きな積乱雲が見えたのを覚えています。
私は村の行事でお祭りのお手伝いに行きました。村の子供たちにお菓子を配ってお弁当がでて、夜は体育館で子供向けの映画の上映がありました。ちびっ子の面倒みるの私は上手だしがんばるつもりでしたが、途中でお腹が痛くなったんです。
これはきたなぁ月のアレ、慌ててナプキンを取りに家に戻りました。
当時の我が家はちょっと複雑でした。父の弟のヒロシおじさんがうちに居候してました。体育会系で喧嘩っ早い父とは対照的なおとなしい人でした。父は大学で講師をするおじさんに劣等感があるみたいでしたね。
よく難癖をつけては殴っていました。それをうちの母がかばうと言う流れで、実はお祭りの日の前もそんなことがあって夫婦喧嘩になって、父親はふてくされて亀岡市のスナックに出かけていきました。その頃、父は亀岡市にちょっと浮気相手がいたみたいですね。
夏の夕暮れお祭り会場から薄暗い家に帰ります。お母さんは内職の入力代行している頃、ヒロシおじさんはその日は授業がないので家にいるはずです。私はナプキンを取りに帰ったのが恥ずかしくてこっそり家に入りました。
ナプキンを探して居間を覗くとヒロシおじさんがうつ伏せに倒れているように見えました。
ヒロシおじさん?なんか泣いてる、隙間から覗く私、しかし角度を変えてよく見るとその下に母がいたんです。ヒロシおじさんは泣きながら母に覆いかぶさってました。
「義姉さん!芳江さん!好きなんだよぉ〜」母の名を呼びながら唇を奪ってました。
両腕ごと抱きしめられて、無理やり長い長いキス、母は貪るように唇を奪われてました。
母は抵抗を諦めたようでした。あの頃、おじさんは就職先で壁に当たっていました。大学の講師、プレッシャーがあったんですね。そこに身近で世話をしてくれる優しい母にマジで恋しまったらしいです。兄貴のものを欲しがる弟、そんなどうしょうももなさがある人にはあるような気がするんです。母の自由を奪い、駄々っ子のように自分の思いを繰り返すおじさん。
母は何とかおじさんを振り解くと優しくいいました。
「辛いのはわかるけど、私はあなたのお兄さんの奥さんなんだから、こんなこと1回だけよ、ヒロシくんはできる子なんだから明日からちゃんと頑張れるよね。」
おじさんの頭をなでる母の優しい目線、普段のおとなしい母のイメージにはない表情を見ました。
そして母は意を決したように水から上着の前をはだけて、ブラジャーを外しました。あらわになった乳房におじさんは興奮して、「芳江、よしえーよしえーーー!」と狂ったように連呼しながら母の豊満な乳房を揉み、顔を埋め、乳首にむしゃぶりつきました。母の口から 「ダメッ ん、ん、ん、んふぅ」と抑えた喘ぎ声が漏れました。
おじさんのジーンズは勃起したもので張りつめています。
母はクスッと笑って、ベルトを外しチャックを下ろしてあげました。
すると鎌首をもたげて猛る男性器が姿を表しました。そのグロテスクなものを母は口に含み奉仕し始めました。
おじさんの前で乳房をあらわに汚い男性器に舌を這わせる母が私には隠微な奴隷のように見えました。
扉の向こうでのぞいていた私は腰から力が抜けてへたり込みました。
でも扉の隙間から見える光景から目を離せませんでした。
私の性器から経血とは別のねっとりとしたものが溢れてきます。慌ててハンカチをあてがいます。
まだ、経血は微量で明らかに愛液です。私は丸めたハンカチをグリグリとパンティ越しにおしつけました。
今まで感じた事のない快楽が溢れてきます。
母が白い尻を揺さぶりながらおじさんのおちんちんをくわえています。
「くふぅうう気持ちいいよぉ、よしえーーーー!」
おじさんは口をとがらせて腰をブルブルさせて射精しました。ビュルビュルビュービュー
おじさんは母のフェラチオに興奮し大量の精液を母の首から胸に射精しました。
母は丁寧におじさんの男根をティッシュで拭いてあげていました。
「はい、ヒロシさんすっきりしたよね、これでおしまい」と立ち上がりかけた母は手足を掴まれて再び引き倒され、
ストッキングを脱がされ、パンティを剥ぎ取られていました。
「やめなさいヒロシ君!だめ、約束が違うわ、絶対にいや、これ以上は、」
そんな母の拒否を物ともせずにおじさんはスカートに頭をねじ込みます。
スカートを捲り上げ、母の性器を舐め回します。
「いやーーーー許して、絶対にいやーーーー」
大きな声で抵抗する母の口を塞いでおじさんは耳元で囁きます。
「芳江さんが嫌なら香織ちゃんに手をだしますよ、あんな痩せガキでも顔は芳江さんに似てるから代用品になるかもね。」
完全に恋愛がこじれて病んでるなぁという感じ、母も危険を悟ったのでしょう。
「私を好きにしていいから二度とそんな事言わないで、」とおじさんに言いました。
するとおじさんは我に返ったように泣きながら母にいいます。
「芳江を困らせる気は無いんだ、来月には俺は出て行くから最後の思い出に、一度だけ抱かせて欲しい。」
「ふふふ、ヒロシ君、だったらいちどだけ私があなたの思い出になってあげる」
母は恥ずかしそうにむっちりとした太ももを開きました。
目を見張るおじさん股間のものが反り返って大変でした。
母はおじさんのクンニを自分から受け入れました。
おじさんのクンニはめちゃくちゃ愛情がこもっていたと思います。今、思い出すだけでも興奮しちゃいます
「芳江はキレイだ!義姉さんは僕の天使だ!ああ、夢みたいだよ」
すごく大事な姫様に尽くすように母の性器を丁寧に愛撫し賛美しました。
壊れ物でも触るかのように乳房を揉み、キスをしました。クンニもかなりの時間していたと思います。
多分20分以上されていた。母の声が抑えたものから艶を帯びたものに変わってきました。
「あんっ、くっ、いい、気持ちいい、あああああ、、だめえ、、ああん、、ひぃいいい」
母の手がクンニをするおじさんの頭を優しく撫でる。
あの頃はわからないけど私も今はその気持ちがすごくわかります。
あれは男を受け入れてしまったときのリアクション、メスとしてオスがいとおしくなってしまった合図ですよね、あたしも3ヶ月前にロストバージンしておんなじ展開やったから、、(//∇//)
そして、母はその手に力を込めて自分の性器におじさんの頭を押し付けて腰を使い始めました
「いい、そこ、ヒロシ、もっとして、ん、あ、ひんんっ いく いく きちゃう。」
完全に母から女!こんな母の声聞いたことなかった、発情した女の声、快楽に流されていやらしくくねる体、
屈服させられて、心と体の全てで男に媚びるそんな浅ましくも醜い姿、私の中にもこの血が流れていんですよね
そして母はおじさんの手で絶頂させられました。
「いくぅ いっちゃうぅぅぅ あああ、ひうううう、あああん、いぐぅううう」
母の背がエビのようにソリ、その後、猫のように丸まって、「うううううぃいいいいいいいい」と 低く唸ってイキ顔晒して腰をビクつかせました。
おじさんは母の性器に指を入れたまま、母をだきしめていました。
「芳江、可愛いいよ、芳江ーーーー!」おじさんの歓喜の表情、勝利を収めた男の顔です。
社会の壁に突き当たってメソメソしていたあの男が、オスとしての自信をみなぎらせているんです。
母は夫以外の男に無様に征服されることで、このおじさんに勇気を与えたのかもしれませんね。
当時はそんなこと考えもしなかったが、今はそんな風にも思っています。母は凄い人なんだ。
私はそんな母の姿を扉の隙間から眺めながら両足をきつく閉じてました。
パンティー越しにハンカチをぐりぐりぐりぐり押し付け続けていたもう中はおもらししたような状態。
床にも幼い愛液が飛び散っていた。もうすでに何度かいっていたんだ。声も小さくでちゃって、怒った猫みたいに「ふーーふーー」って変な声を自分が出していたのを覚えています。
女はイカされたら男に従わなければいけない。B級のレディースコミックに出てきそうなセリフですけど。
この言葉にはどこか真実があるように思います。だって、イカされたあとの母とおじさん、もう、恋人のような自然さでキスを交わして、おじさんが「芳江のおまんこの中に入ってもいいかい?」と言うささやきに母は自ら足を開いて誘っていたんです。
セックスに不慣れなおじさんが挿入にまごついている時にも、男根に手を添えて自らの花園に招き入れる始末。
そして、母の性器に男根を呑みこませた瞬間の幸せそうなおじさんの顔、オスのドヤ顔全開でしたね。
そして腰をふり始めたおじさん。その時のおじさんの言葉はすごかった。
「芳江は俺の天使だ、俺の全てだ、好きだ好きだ大好きだ、芳江の為だったら俺、何回死んでもいいから、俺、絶対一生かけてお前を守るから、好きだ好きなんだよーーーーー!」
母の上ではずむように腰を振りながら、おじさんは母に思いをぶつけ続けてました。
男にここまで求められるとは、女冥利に尽きるでしょうね。母も自ら腰を突き出してくねらせておじさんのいきり立ったものを受け入れてました。淫らな愛液の音と腰を打ち付けるリズミカルな音が我が家の居間にこだましていました。
扉の向こうで男女の生々しい交わりを目の前で見せられた私の未熟な性は暴走しました。
リップクリームの筒をまだ、未熟な性器へと挿入したんです。若干の異物感はあったけど、ぐちょぐちょに濡れた私の幼いあそこはすんなりとそれを受け入れました。そして、おじさんの股間にある。男のものに見立てて出し入れしたんです。
最初は恐る恐る次第に大胆に私は自分の中にそれを入れました。リップの筒を小さな穴で締め付けながら 喘ぎました。
「あ、あ、あ、いい、あああ、いい、、いいの、、香織、悪い子になっちゃう、ああ、いいくぅ」
といっていたのを覚えてます。私人生で初めてイクッて言葉を言ったんですよ。
そして私はさっき母がしたように少しビクンと体をそらせてから猫のように丸くなっていき果てました。
二人の激しいsexもまさにフィニッシュに向かってました。交わされる熱い口づけ、淫らに腰に回される母の白い足。愛撫に震える母の白い肌。浅黒いおじさんのゴツゴツした体、黒と白のコントラストが私の目の前で淫らに混じり合います。
おじさんが吠えます。
「芳江の中、気持ちいいいいよ、イクよ、精液でる。母も足をからめて応える。ヒロシきてぇきてぇ 芳江もいく、いく、イグーーーーーーーー!」母がいった。それと同時におじさんがうめいた。
「芳江のおまんこの中しまるぅぅ!でる、でる、あーーーーーーーーっ!」
全身を震わせて精液を放つ男、放たれる女、何か私 には象徴的な姿にうつりました。
2人はその後、濃厚なキスを交わしバスルームへと消えていきました。
「ヒロシ君ったらこんなに中に出して、早く洗わなきゃ妊娠しちゃう!」と言う立ち上がり際の母の言葉が、セックスが生殖行為であると言う事実を思い出させ、自分の母親が母であると同時に女であるのだと言う事を強烈に意識させられました。
そして、リップをくわえ込んでいる私のここも男のものを入れさせられて射精されれば、新しい命を宿すのだと思うと怖くなったのを覚えています。
私は二人がお風呂に入っている隙にナプキンを持って家をでました。
外は大粒の雨が降り始めてました。遠くで雷も盛んに鳴っていましたね。私は体育館に駆け込みました。
体育館で映画が始まっても私の頭の中には何も入りませんでした。
だって生まれて初めてセックスを見せられたんです。もうすごくドキドキしてしまって。
ナプキンをつけても経血と別なぬるぬるが溢れて気持ち悪かったです。
でも何とか周りの目はごまかして、映画の後は雨がやむまで村の体育館で子供たちと遊んでました。
そして夜の8時になって映画も終わって私も家に帰りました。
家に帰ったら駐在さんや村長さんが来ていて、、お父さんが死んだことを伝えられたんです。
香織ちゃんは一気に話を終えるとコーラのペットボトルを1息で飲み干しました。
彼女の目から少し涙が溢れていました。辛い思い出を思い出したのでしょう。
夢中になって彼女の話を聞いているうちに外はゲリラ豪雨、山間のこの村は滝のような雨に見舞われます。
ゴロゴロと雷も鳴っています。稲光の明かりが香織ちゃんの顔を照らし出しました。
「それでは香織ちゃんはヒロシおじさんがお父さんを殺した。お母さんはおじさんをかばって口裏を合わせていると思ってるのかしら?」ココネは聴いた。
「その可能性が捨て切れないのでご相談しているんです。実はお母さんとヒロシおじさんは再婚することに決めたんです。おじさんはとってもいい人で私も2人の結婚を祝福したいんですけど、父親の件がどうしても引っかかるんです。もし母さんとおじさんが犯人だったら、私は四年も、殺人者と一緒にいたことになります。そんなことを想像しだしたら止まらなくなってしまったんです。どうか、月読先生!助けてください。」
私は考え込んでしまいました。
「祭りの日、村人が出払った村内で浮気相手の男と母親が夫をバス停で待ち伏せて殺す。まるでよくあるメロドラマのストーリーです。警察もその点は十分に調査をしているでしょう。この事件にはもっと別の何かが?つるべ落としの正体はもっと別にあるはずです。」と私は香織ちゃんにいいました。
彼女もおじさんとお母さんが犯人ではないと否定されてほっと胸を撫で下ろしました。
だとしたら答えは一体何なのか??
頭を悩まして雨に煙る外の景色を見ました。雨粒に混ざって大量の雹がふりはじめました。
バンバンガンバンバンバンガンバンバンバン 道の駅の屋根で雹が盛んに音をたてます。
私はその音を聞きながら丹波の栗を噛み締めました。私の思考回路に何かが引っかかったのです。
あれは、、確かループクンド湖の謎、、、!そうだ、私の脳裏に答えがひらめいたのです。
「香織ちゃん!妖怪つるべ落としの正体つかんだかもしれないわ!」
「本当ですか月読先生!」彼女の顔が期待にほころびます。
ココネはノート型パソコンを一心不乱に叩いて裏付けデータを集め始めた。
「ちょっと長くなるけど私の推理聞いてみてくれる」あたしのアーモンド形の瞳が輝きました。
「ループクンド湖で1942年、500人の人骨が見つかったの。インド、ウッタラーカンド州、ヒマラヤ山脈山中の標高5,029メートルの場所よ。地元では「神秘と骨の湖」と呼ばれ、最近では「スケルトン・レイク」とも呼ばれているわ。
骨は1800年代の地中海地方の人間のDNAだった。なぜインドの山奥に彼らがいたかは謎だけども、彼らの死因については地元に伝わる伝説と最新の医学調査で答えがわかったのよ。
地元に伝わる伝説では「神が空から鉄球をふらせて不信心なもの達の行列を殺した」とあるの。事実彼らの頭蓋骨は砕かれたものも多かったの。そして科学者たちはこの山間地に降る、巨大な雹害に目をつけたのよ。
人間のこぶし大ほどの雹が降り注げば逃げ場のない山間地で500人の人が死ぬのはありえない話ではないわ」
「でもそんな人を殺すような大きさの雹が日本に降るんですか」香織はまだ信じ切れないようだ。
「実は世界最大の雹は日本に降ったのよ、気象庁のビックデータの記録よ「1917年6月29日の午後、埼玉県北部に降った雹は同地荒物商、角屋主人の語る所によれば八十匁乃至二百五六十匁のもの最も多く、まれには南瓜大のものあり。その大なるもの一箇を拾得し、秤に掛けるまでには多少融解せるも、なほ九百匁の重ありたりと云ふ」つまり直径29.6cm、重さ3.4kgよ。
つまり砲丸投げの玉を高度500メートルから落とされるようなものよ。
しかも位置エネルギーで時速は200キロを超えるわ!
これが頭を直撃したとしたら、まさに「つるべ落としのような一撃」になるんじゃないかしら。そして香織ちゃんのお父さんが死んだ日の気象情報ではこの村の周辺では局所的に大きな雹が観測されているわ。」
「そんな偶然に行き当たるなんて、、お父さん、、可愛そう、、」香織ちゃんは小さく手を合わせました。
「そうね、でも毎年のように雹による事故はおきているの、1933年6月14日、兵庫県中央部で直径4 - 5cmの雹が降って、死者10人、負傷者164人、住家の全半壊198棟、非住家の全半壊309棟に達したし、2000年5月24日、千葉県北部・茨城県南部の広い地域で雹が降り、負傷者は162人、家屋の被害は約48000軒にものぼったのよ。世界では100人規模の死者を出す事件もあるの。雹は恐ろしい天災なのよ。局所的に降るし溶けてなくなってしまうから、雹で死んだとカウントされないものもたくさんあるわ。まさに凶器も容疑者もいない撲殺事件ね。妖怪つるべ落としの正体は雹なのよ。」
エピローグ
「月読先生、本当にありがとうございます。これでお母さんとヒロシおじさんの再婚を心から
祝福できそうです。」うれしそうに笑う彼女。
私は彼女に封筒を手渡しました。封筒の中身は彼女の送ってきた謝礼の全額です。
「これ私から香織ちゃんのお母さんと新しいお父さんへのご祝儀よ!とっておいて」
恐縮する彼女に封筒をおしつけて私は車を出しました。