※この作品はR-18です。

ようこそサカリパークへ   作:えろうら

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朝起きて、海獣園へ

 目覚まし代わりのさざ波は昨日より少し音が大きかった。寄せては引く独特のリズムがゆっくりと意識を覚醒させていく。

 身体が少し重かった。天井の一部が藍色の髪で遮られ、視線を動かすと優し気な瞳が俺を見つめている。

「……おはよう」

「おはようございます」

「もう起きてたのか」

「ええ、結構前から」

 子供が父親にするように、あるいは付き合いたての恋人がじゃれあうように。肌を合わせたまま俺の上に乗り、擦り付けながら顔を寄せてくる。

 自然と、彼女が落ちてしまわないように腰を抱きすくめた。俺の胸元で潰れる柔らかな乳房は寝起きの頭に響く。心臓にも股間にも悪いのだが、嬉しいと思ってしまうのが男のサガというものか。

「……アナタ」

 目は口程に物を言う、とはよく言ったもので彼女の望みはたちどころに理解できた。つつくようなキスをすると嬉しそうにはしゃぎ、頬に唇にと繰り返し口付けを返してくる。これが可愛いもので避ける仕草をすると眉尻を下げて悲しそうにするのだが、すぐにこちらから啄むところりと機嫌を直す。

 新婚じゃないんだから、と馬鹿らしくなる心はどこかに隠れてしまったらしい。下腹部の熱を自覚しながらのじゃれ合いは十分ほど続き、やがて自然と体が離れた。

「アナタ、今日のご予定は?」

「今日は海獣園にいくつもりだけど」

 言ってから、どうにも居心地が悪くなる。昨日の今日で別の女(フレンズ)のところに行くというのはいかにもクズの所業だし、それを口にする愚かさには我ながら呆れてしまう。

「そうですか。私は今日、昨夜のお客様と一緒に『ハウス』に行く予定なのでご一緒できませんわね……残念です」

「あ、ああ。そうだな……ハウスっていうのは? そんな地方は無かった気がするけど」

「ハウスは施設の名称で、イエイヌなどフレンズの中でも特にヒトと遊ぶのが大好きなフレンズが集まっている場所です。とくにお子様がたには人気が高いですから、きっとあの子たちも気に入ってくれるかと」

「そっか。気を付けてくれよ」

「ええ、もちろん。お客様には万一が無いよう、細心の注意を払います」

 そう言ってリョコウバトは胸を張る。当然だが、裸体で胸を突き出すような姿勢になればマシュマロのような膨らみはしっかり揺れる。反射的に出そうになる節操のない手を理性で叩き上げ、頬に触れた。

「お前もだよ、怪我とかしないように気を付けてくれ」

 一瞬、彼女は目を瞬かせた。それから少しずつ表情が崩れ、うっとりと頬を染めていく。

「はい……ありがとうございます」

 見つめ合う、雰囲気は抜群だ。生唾が溢れて全身の血液が集まり始める。指先は彼女の肩へ降り、白磁の様な肌を撫でている。

 きゅるる、という間の抜けた腹の虫が鳴らなかったら間違いなくおっぱじめていたに違いない。雰囲気をぶち壊され、どちらからともなく笑い合うと、彼女の手を取り浴室へ向かう。手を出すのはムードとタイミングが大事なのだ。今はその時でない、という時なのだろう。

 

 

 

 朝食はトーストと目玉焼き、ベーコン、サラダにコーヒーというオードソックスなものだった。ホテルの規模と比べると質素にも見えるが、一口食べると質の違いがわかる。これだけで千円はくだらないのではないか。

 リョコウバトと一緒に部屋から出てレストランに向かったが、スタッフの誰一人として俺たちを不審や奇異の目で見ることはなかった。もちろん社会的に生きていくうえではありがたいのだが複雑だ。

 その彼女はといえば、レストランに向かう途中で別れて例の双子に合流しに行った。昨日見たバスガイドの服に身を包んだ彼女は俺への挨拶もそこそこに、スタッフや他の客に丁寧に対応して去ってしまった。双子に手を引かれていたとはいえ、なんとなく寂しい気がする。

「結局俺が女々しいんだろうなあ」

 呟きを拾ってくれる人もおらず、早々に朝食を胃に押し込み席を立つ。何人かの客とすれ違い、挨拶するとどうやら彼らはツアーで別の島にある雪山の温泉施設に向かうらしかった。

「貴方も一緒にいかがです?」

「いえ、今日は行く場所を決めていますので。お誘いいただいてありがとうございます」

「いえいえ、そういうことでしたらどうぞ楽しんできてください。この辺りは午後から雨が降るらしいですから気を付けて」

 やや年齢層が高く、湯治のようなものだろうか。最近ではアニマルセラピーとしてもフレンズが注目されているらしい。なにせ世間的にはフレンズは動物でありながら、ごく簡単な介助であれば可能で、なにより言葉が通じる存在だ。サンドスターという不思議な物質が、このあたりの海域以外では全く機能せず元の動物に戻ってしまうという奇妙な性質がなければフレンズはどんどん輸出されていただろう。

「よくできてるもんだ……でも、そうなるとやっぱり、俺がここに残るしか……」

 自分が口にした言葉に、俺の心は嫌だと言わなかった。昨日のリョコウバトの言葉が影響したのかは定かではないが。

 遠く、海上にただよう灰色の雲を眺めながら小さなバスに乗り込む。ラッキービーストの機械的な声だけが木霊していた。

 

 舗装された道を遅いバスで走るのは、揺りかごを転がしているようなものだ。しばらくうとうとと舟を漕いでいたが「モウスグ海獣園前、モウスグ海獣園前デス」との案内に眠気が吹き飛ばされる。

「じゃぱりまんは、あるよな」

 鞄の中にはカレー味のじゃぱりまんと、いくつかのおやつ、飲み物を入れてきた。ちなみにコンドームは入っていない。フレンズとの性行為では子供はできない……と言われているからだ。もっとも実際に試した人物はおらず、DNA分析などからの論説らしいのだが。昨日のリョコウバトとの交尾が生でできたのもそのためである。

「マジかよ」

 海獣園は、閉まっていた。玄関口にある立て看板には『本日臨時休業』とでかでかと書かれていて、ドアも施錠されているらしい。

 しばらく呆然としていたが、どうも諦めきれない下心と恋心に突き動かされ、周囲を散策してみることにした。どこか鍵がかかっていない場所でもあれば万々歳である。

 しかし、そう甘くはないのが世間でもある。ウロウロと不審者のごとく(実際不審だが)海獣園の周りを往復してもどうやら鍵はカードキーを用いるオートロック形式らしく、アナログな期待は木っ端微塵になった。

「くそ……」

 焦りと苛立ちが入り交じり重い溜息が漏れる。焦らされると燃え上がるのが恋心なのか、足は勝手にカリフォルニアアシカを求めてしまう。気づけば昨日彼女と会ったステージが見える場所へと足が向いていた。

 桟橋の先端、そこから海を挟んで見えるのがステージだ。距離にして百五十メートル程度だろうか、泳げばたどり着ける距離かもしれないが、問題はステージを取り巻くように存在する風除けのために設けられた半透明の壁だ。壁自体は二メートル程度の高さだが、海側から登るのは俺には不可能だろう。あとはステージの巨大水槽と海を繋げる通路だが、それは海中だ。

 打つ手なしか、と体中に悔しさが染み渡る。できることが無くなったなら、あとはその場で止まるしかない。

無力感に身を委ねたまま呆然と眺めていた俺の目にふと輝きが映る。これはなんだろうと目を細め、気付く。

凪いだ水槽の向こうにある客席に、たった一人だけ座る人物がいた。薄雲の隙間から落ちた太陽の光が一条、彼女の顔に掛かるメガネのフレームに煌めいている。どうして俺に向けて輝くのかを知るのは簡単だ。目が合ったからだ。

 俺はもう、恥もなにもなく手を振っていた。

「おーい! カリフォルニアアシカさん、昨日会った、俺です!」

 声が届くかわからない。それでも手を振り、声を張り上げた。彼女と目が合い続けているのだ。

 数分間、俺は手を振り続けていたように思う。必死こいて情けない限りだが、それが報われたのか、彼女はゆっくりと動き出す。水槽に潜り、姿が消えた。

 だから待った。帰ってしまったのだろうか、という大きな不安を抱えながら待った。徐々に雲が厚くなり、陽射しが遮られていく。ほんの少しだが、肌寒いような気がする。

 そのまま、多分ニ十分ほど。海面を見ていると小さな泡が立ち始めた。やがてそれが大きくなり、待ち焦がれた彼女が姿を現した。

「……まだ、帰っていなかったんですね」

「当たり前です。アシカさんに会うために来たんですから」

 桟橋に腰かけた彼女は、俺の方は見ないまま半透明のパレオを握りしめた。

「同じ時間に、と言ったはずです。あと何時間あると思ってるんです」

「すみません。少しでも早く会いたかったから」

「私が……来なかったらどうするつもりだったんですか」

「待つつもりでした、貴方が来るまで」

 俺の言葉を聞いたきり黙り込んだカリフォルニアアシカの顔は俯いたままで、伺い知ることが出来ない。俺自身、自分の言葉に驚いていた。

 逸る心を抱えながら随分先に来て、いつまでも待ち続けようなんて時代遅れの漫画やドラマでもあるまいに。恋は人を変えるというが今になってこうなるとは、嬉しいような、気恥ずかしいような。

 猫の間合いを探るように慎重にアシカの隣に腰を下ろす。幸い逃げられることは無く、足を海に浸し視線を放り投げた。

 海面がゆらゆらと瞬いているのを眺めると、次第に頭がぼうっとしてくる。普段であれば空っぽにした心を侵食されるのが心地よくて、悩みとか疲れなんてものがさらわれていくまで眺めているのだが、あいにくと今の心は波なぞものともするものか。少し細い顎のラインから上がり、眼鏡のフレームで隠れた目尻の角度が俺の視線に困ったように下に降りてくる。

 昨日と同じむき出しの肩に触れるのは、やめておいた。代わりにと言っては難だが彼女の手の上に自分の手を重ね、手袋越しの熱を握りこむ。俺よりも少し冷たい体温が小さく揺れて、やがて受け入れるように力が抜ける。

「……どうしてです?」

「なにがですか」

「昨日、あなたに言われたことを考えていました。私に好きだと言ったけれど、私はあなたのことをほとんど知りません。どうしてあなたは私のことを好きだと言ったのですか」

 途中からは疑問というより、彼女の独白だったのだろう。俺が口を開くより早く彼女は言葉を紡いでいく。

「バンドウイルカさんや、PPP……他のフレンズも私は好きです。係りのヒトだって好きですし、ショーの指導のヒトも好きです。お客さんのことも好きです。お客さんの中には私がフレンズの中で一番好きだと言ってくれる人もいますし、ショーが凄くて好きになったと言ってくれるヒトもいます。でも……あなたは違います、違うと思います。あなたは私が欲しいと言いました、一緒にいてほしいって」

「はい。貴方が好きだから、俺の傍にいて欲しいんです」

 俺がこんな言葉を吐いたと知ったらリョコウバトは悲しむだろうか。しかし心とは不思議なもので、申し訳なさと恋欲が両立している。どちらか一方でいっぱいになるのではなく、どちらも増えていく。そして今は、明らかにアシカへの欲のほうが勝っている。

「私にはわからないんです、あなたの言葉の意味が。係りのヒトが撫でる手と、あなたが昨日私を撫でた手の違いが、違うのにどう違うのかがわからないんです」

 まるで自身を抑え込むような淡々とした言葉だが、昨日の彼女の感触を呼び起こすには十分すぎた。まして昨夜にリョコウバトの豊満な肢体をまさぐった後だ、吸い付くような肌の柔らかさを掌が要求しているのがわかる。

 機械が排熱するがごとく、大きく息を吐き出していく。下半身にくすぶる火は消しようもないが、幸い理性が働いているから自身のコントロールは問題ない。これもリョコウバトとの行為のおかげだろう……そのわりに激しくズボンを押し上げようとするあたりは節操のなさを恥じるべきか、あるいは下半身がとても元気があることを喜ぶべきか。悩ましい。

「男として貴方が好きです、女の、メスの貴方が欲しい。俺とツガイになって欲しい」

「え?」

 人間相手なら絶対に言わない言葉がすんなり出るのはこのジャパリパークという場所が悪いのだ。

 アシカの顔は困惑で彩られている。だがそこには嫌悪は無く、続く言葉もやはり『フレンズ』らしいものだった。

「ですが、あなたはヒトで私はアシカですからツガイになっても繁殖できませんし……それに、ヒトとフレンズのツガイなんて聞いたことがありません」

「でも、俺は貴方が欲しい」

「ですが……」

 でもでもの応酬を終わらせたのはサカリのついたオス、俺による強引な抱擁だった。理性で自分をコントロールできているなどほざいたのは誰だ。俺だった。舌の根も乾かぬうちに(まあいいや)と、なあなあにできるのも人間の特技だろう。

「俺も昨日まではフレンズと情を交わすなんて想像もしてませんでした。でも、貴方に会って……変わったんです。例え子供に恵まれなくても構いません、俺のメスになってください」

 俺の中のわずかな理性が呆れている。もはや考えることすら放棄している。俺はいったい何を言っているのだ、口から出てくる言葉が人間らしくなくなっている気がする。

 しかし、まあ、構うまい。間近で重なる視線を見るに、どうもフレンズの琴線にはこういう言葉が触れるらしいのだ。動物的な本能が、理屈をこねるよりもがむしゃらに求める方を好むのだろうか。

 アシカの目がせわしなく泳ぎ、まっすぐ射抜く俺の視線と絡むと徐々に頬を染めていく。

「ほ、本当に?」

「もちろん。アシカさんはどうですか、俺とツガイになってくれますか」

「……」

 沈黙の後、ごくごくわずかに張りのある唇が揺れた。ただ、もしかしたら漏れたのかもしれない言葉は、湿気を含んだ風に攫われていく。いつの間にか海上の雲は分厚く重たい色に変わり、海を灰色に染めていた。雨の臭いがする。

 発情期のアシカはどうやってアピールをするのだろう。仮に、例えば、水族館でやるような手を鳴らしたりボールを鼻先で扱うことがアピールになるのなら、俺は戸惑うことなく(実際は逡巡するにしても)それを実行するに違いない。

 黙り込むカリフォルニアアシカの体を腕の中に収めながら青さが隠されていく空を眺めていた。すると徐々に沸き上がってくるのは焦りである。

このまま何事もなく終わってしまうのは絶対に嫌だ。そう考えた瞬間、俺の手は彼女の肢体をはいずり始めていた。

「え、あ、あのっ」

「アシカさんの髪が好きです。艶があって触り心地もいい長い髪、深い海の様な色が」

 不思議な感触の髪を手櫛で梳く。

「貴方の顔も好きです。この眼も、唇も、頬も」

 両手で彼女の顔を包む。理知的な色を持っていた目はまんまるで、様々な感情が渦巻いている。指先で唇を撫でると確かな弾力と柔らかさが同居していて、赤らむ頬とは対照的に妖艶だ。

「細い首も、豊かな胸元も、締まったお腹や毛皮……水着やパーカーも似合っています」

 首はきめ細かな肌、続く胸の谷間をなぞり、手のひらで優しくほぐす。水着をずらさず、水着の上から、ウェットなスイミングウェアの感触と一枚下にある膨らみを傷めないよう持ち上げる。手を離せば揺れて、視覚的にも大好きだ。くびれは脂肪の薄い、堅い感触。くすぐったそうに体をよじらせるアシカの背中へ手を回し、そのまま下へ。

「大きなお尻が凄く、大好きです。柔らかいのに締まっていて、最高です」

 パレオをまくり上げ、水着の上を手が滑りお尻の間を通行する。徐々に道が狭くなっていき、やがて壁一枚を隔てて秘裂の場所へ。ぷっくらと膨らんだ丘が左右にあり、指が横たわる。

 もう片方の手は、彼女の大きなお尻を鷲掴み……というよりこね回している。なんといえばいいか、うどんなんかの生地を伸ばすときに小麦粉の塊を手で転がり回す感じの、はるかに優しい感じ、とでもいうべきか。手の中で白く丸いお尻の一部が形を変えてすぐに元に戻る。だがその下にある筋肉が指を押し返し、同時に俺の神経にはっきりとした感触を伝えてくれる。

 水着とお尻の境を丁寧に撫でつつ、水着を押しやっていく。するとどんどん水着が食い込んでいって、彼女の丸いお尻が丸裸。鏡が無いのが悔やまれる。

「あ、ぁぅ、んっ……は、あ、あの、待って……」

 耳元でか細く甘い懇願が聞こえる。耳まで真っ赤に染まった彼女のなんと弱弱しい事か。

「ここ、貴方の大事な場所も好きです。オスとして」

 股間を擦る指が強くなる。とっさに足を閉じようとする彼女の股に足をねじ込み、甘ったるい悲鳴をBGMに擦り続ける。

「はあ、い、ひんっ!? や、あ、待って、まってくださいぃ!」

「俺はアシカさんが好きです。アシカさんは、俺のことが好きですか?」

 お尻を掴み、秘所の谷を広げていく。擦る水着にほんの小さな感触があって、そこを重点的に擦るとひと際大きな声があがる。徐々に指先に湿り気が広がり、押し込むように何度も何度も。

「ま、待って、あ、んっ……んむ、ちゅ……はぁ……んっ!?」

 厚みのある唇を二度ほど啄み、すぐに食いつき舌をねじ込んでいく。絡み合う舌の熱が互いの唾液に乗って、口の中で混ざり合う。ほのかに塩の味がするのが面白い。

 口をふさいだまま秘所を擦り続けると、徐々に彼女の抵抗が小さくなり始めた。それどころか、指先の動きに合わせて体が揺れ始めている。口の端から泡立った唾液が落ちて、コースを外れた舌は唇周りをベタベタに汚していく。

「んふ、ぅ……あ、ぁ……ひぅ、んっ……」

 悲鳴は消えた。全身が揺れ始めたカリフォルニアアシカの目は熱に浮かされたようで、ぼんやりと俺の方へ向いている。指先の動きに連動して彼女の腰が跳ねるのは面白い……のだが。

 水着の染みが広がり、上からでも物欲しそうにヒクついているのがわかりそうな頃合いで、手を止めた。

「あぁ……え?」

 焦点を取り戻した彼女の目が俺を貫き、次いで抗議の色を帯びる。

「どうして……」

「俺のこと、好きになってくれますか?」

 お尻に食い込んだ水着を引っ張ると秘裂にもしっかりと食い込む優秀な水着だ。小さな嬌声に向けてもう一度尋ねると、彼女は俺に体を委ね、囁いた。

「……努力してみます」

 顎を引いて上を向かせてみる。

 口付けの時、彼女の首がわずかに伸びた。

 

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