カリフォルニアアシカは早々に続きを望んだが、さすがにあのまま桟橋でおっぱじめるほど俺には野生の度胸が無い。桟橋での行為は暴走しつつも、辛うじて、世間的に限りなくブラックなダークグレーというか、動物を撫でて親愛のキスをしていると言えなくもない行為だったが、それ以上となると見られる可能性があるというのは厳しい。
どこか人が来なくて、二人きりになれる物陰みたいなところはないだろうか。そう提案すると彼女は不承不承ながら考えてくれ、であればステージの観客席はどうか、という話になった。
「観客席の奥はステージの上からなら見えますが、外からだと死角になります。今日は海獣園自体を締め切ると言っていましたから、誰も来ないと思います」
「なるほど……でも、どうやって行けばいい?」
俺の疑問に彼女は首を傾げた。少しだけ笑っている。そのまま2メートルほどの観客席と海の間の壁を指さした。
「あのくらいの高さなら、水中から勢いよくジャンプすれば飛び越えられるでしょう?」
「いや、ちょっと待ってくれ。さすがにヒトが跳べる高さじゃないぞ」
「ふふっ冗談です。そうですね……海の中の道はどうですか?」
「海の中っていうと、海とステージの水槽を繋げてる水路のことか」
「はい。ヒトはさすがに泳いでいくことはできませんから、息さえ止めておいて貰えれば私が連れていきますよ」
「それしかないか……じゃあお願いするよ」
「ええ、任せてください」
赤らんだ顔のまま、彼女は立ちあがる。すると目の前に水着が割れ目にしっかり食い込んだ超ハイレグな股間がアップで映り、今度は俺のほうが危険水域だ。更にそのまま180度回るのだから、真っ白で丸い大きなお尻が9割9分肌のまま見せつけられる。
そのまま、モゾモゾと気持ち悪そうに腰を揺らすので、お尻が揺れる。張りのある大きなお尻だ、酷く目の毒である。そして指で水着を引っ張って整える際、俺の目はわずかな隙間から彼女の淡い色の秘裂の肉を捉えていた。一瞬の出来事だが、記憶に焼き付いたのは間違いない。
「では行きましょうか……どうしました?」
「ああ、うん。なんでもない。じゃあ行こうか、早く、さあ」
多分だが、今の俺の表情からは爽やかさは全く感じないだろう。カリフォルニアアシカが若干腕を引っこめたことから容易に想像できる。
とりあえず、「やっぱ無し」と言われる前に彼女の手を握る。もはや純粋な恋情というより「ヤっちゃえば後はなしくずしにお付き合いできるのでは」という完全にクズな方向に向かっている気がするが、それでも良しとする。勝てば官軍である。
「じゃ、じゃあまずはステージの傍まで行きましょう。そこまでは顔を出したままで」
促されて海に飛び込み、ずいぶん久しぶりになる海の逞しさと心地よさを全身で感じた時、俺は過ちに気付いた。
服を着たまま、財布や携帯はポケットに突っ込んだままだった。最終的に諦めが後悔を下したものの、一瞬の絶望が良い具合に勃起するイチモツと劣情に冷や水を浴びせてくれた。
「どうしました?」
「いや何でもない……海って気持ちいいなって」
「そうですね、私もこの体になってからは今まで行けなかった山やホテルに行ったことがありますが、やはり一番は海です。どのフレンズもフレンズに成る前に暮らしていた環境が一番落ち着くみたいですね」
「そっか。なるべく海に入ってた方がいいのか?」
「もともと海に入りっぱなしではありませんし、休む時は地上の寝床を使いますからそういうわけではありませんよ」
「寝床?って、ベッドみたいなものか」
「そうですね。この体になってから岩の上だと少し体が痛くて……さあ着きました。ここから潜って水槽に入ります。準備はいいですか?」
話しながら海面を滑るように泳ぐと、あっという間にステージまでたどり着く。ヒトが泳げばオリンピック選手でももっと時間がかかるだろうに息も上がっていない。
アシカの言葉に頷き、目を瞑って背中にしがみつくように抱き着く。情けない姿だが仕方ない。親切なカウントダウンの後、俺は必死に息を止めながら耳にかかる水圧と戦った。そこまで深くはないはずだが、やはり普段から泳ぐことのない俺には一筋縄とはいかない。
凄い速度で体が水をかき分け、進んでいく。どんどん息苦しくなるが空気が漏れたら一貫の終わり、必死で鼻咽腔を閉鎖し続ける。
ざぶん、と水面を破裂させる音と共に体が抵抗から解放され、一瞬の無重力の後再び落ちていく。
「着きましたよ」
返事をする余裕は全くなかった。激しく弾む肺は言葉を発することを許さず空気を望み、ようやく意識に余裕が出てくる頃には俺は引き上げられていた。
「ヒトが海の中では苦しいというのは知っていますが、少し弱すぎではありませんか? ショーをするヒトはもっと長く潜っていられますよ」
「はっ……は、あ……ああいうプロと、一緒にしないでくれ……」
アシカは肩をすくめている。俺は間違っていないと思うのだが。
外から見つからないうちに物陰に向かう途中、財布を確かめると見事に水浸し、革財布はダメになっていた。高かったのだが仕方ない。スマホが無事だったのが幸いだ。
「この辺りなら外からは……どうしました?」
「いや、ちょっと服が気持ち悪くて」
「ああ、ヒトはなかなか乾かないんでしたね」
「そういうアシカは、凄いな、もう乾いたのか」
全身ずぶ濡れの俺に対して、アシカは水着が湿ってはいるもののポタポタとしずくを零す様子は無い。髪の形も崩れず、今更ながら海水でも痛まない髪は人間離れしている。
「……全部脱いでもいいかな」
「? どうぞ」
アシカの言葉に恥じらいなどは全くない。理解していないのかな、という考えは下着まで全て脱ぎ散らかしたときに霧散した。イチモツが揺れているのを目にしても、少女の様な恥じらいの色は見えなかった。
「準備ができたなら、さっきの続きをお願いしたいのですが」
「あー、はい」
彼女の関心は俺ではなく、どうやら自身の満足にあるらしい。
ステージ脇の物陰には備品らしきマットが置かれていた。手入れも行き届いているらしく綺麗なもので、ありがたく使わせていただく。
「じゃあこっちへ。横になってくれ」
アシカは従順に従ってくれた。マットに仰向けになると、彼女の全身がよく見える。
すらりと伸びた足は細身ながらリョコウバトよりも少し筋肉質で、うっすらとふくらはぎに影がある。腰つきもしっかりしていて魅力的な大きめのお尻がマットに反発して、会陰部を押し出しているようだ。いわゆる土手、秘所を守る部分は肉厚で水着の上からでも形がわかる。
胸が大きいのも哺乳類だからだろうか? 水着に締め付けられていながら堂々たる膨らみはほとんど崩れないまま天に向き、しかし軽く触れると確かな柔らかさを感じさせる。
アシカに添い寝するように横になり、顔だけを横に向けさせて唇を重ねると、驚いたことに早々に舌を絡めてきた。
「んぅ、ふぁ、れろ……ふふふ、さっき教えられましたから。芸を覚えるのは得意なんです」
得意げに口内を辿る彼女の舌は、確かに一芸と言えるほどスムーズに動いている。歯を撫で、こちらの舌が動くとすぐさま受け止め、じゃれ合うように舌先同士がくすぐりあう。どちらの唾液かもわからないほどやり取りを重ねたせいで、口周りはベタベタだ。
「ならこっちは?」
「あ、ぁんっ……そ、こ、気持ちいい、です……」
手をアシカの股の間に入れ、尻から太もも、そして太ももから肉厚な秘裂の肉。水着という皮の上から秘肉に挟まれた溝を強めに撫でると、途端に腰を浮かせ始める。同時に呼吸も悩ましいものへ変化していく。
「んふぅ、あぁ、んっ! は、あ……きもち、いい、っ!」
嬌声が上がると、外に聞こえないかハラハラとする。ステージの特性なのか声が響くのだ。
何度も秘所を擦るうち、次第に水着にわずかな湿り気が現れ始める。指を押し付けた先の小さな硬い感触、弾くような愛撫に彼女の腰も泳ぐように乱れていく。
上気し、陶酔する彼女を最後まで見ているのもいい。が、断腸の思いで手を放し起き上がる。
「あ、え? なんで……」
「手でするだけじゃなくて、もう少し別のことをしようと思って」
非難の目線から逃げるようにそそくさと、彼女の足の間に入る。股ぐらから無防備な美女の姿を眺めるだけでも勃起モノで、さっきから張り詰めて起き上がったモノは今すぐにでも彼女の中に入りたいと涎を垂らしている。抑えられていられるのは、やはりリョコウバトのおかげか。
会陰を隠す水着の下に指を差し込む。引っ張って、邪魔な部分を押しやるだけで目的の場所は顔を見せた。
「……」
「な、なんです?」
「綺麗だ」
無意識のうちに呟いていた。
小文字の「m」を思わせる股間の肉と秘所のバランス。熱を帯びたそこを開くとねっとりとした、分厚い膣肉がヒダと連なり、赤味の強いピンクが鮮烈な輝きを放っている。
顔を近づけると、海の匂いがした。正直動物の凄まじい臭いを覚悟していたので嬉しい誤算だ。フレンズの股間は人間よりも良い匂いかもしれない。
弾力を味わうように舌を披裂に這わせ、一番外側のヒダを擦る。最初はアシカも警戒したように体がこわばったが、固いクリトリスにたどり着くと途端に腰が震えだす。そのまま舌先でのジャブ、上下左右になぶれば、少しずつ彼女の嬌声は濡れた悲鳴へと変化していく。
「ひ、ぁぅ、んひぃいっ! あ、は、ああぁ……はぁうっ!?」
下腹部を撫でながら、今度は親指で秘豆をはじくように愛撫する。意外なことに、アシカは毛が無かった。つるつるもちもちの下腹部は触っていて気持ちいい。
ぷっくらと膨らんだクリトリスは、いまや一目でハッキリとわかるほど鮮やかな色を帯びている。俺の視線は今、完全に目の前に固定されていてアシカの表情は見えない。ただ、断続的に混ざる低い嬌声と、大きく体をよじる周期が短くなることが嬉しい。
「気持ちいいかな」
「は、はぃ、はひっ! き、もち、いいですっ! いい、はひ、でしゅっ! あ、ああああっ!」
秘豆を再度口に含み、吸い付き、なぶる。代わりに指を狭い膣に挿し込み、浅い部分、体の前の方の膣壁を引っかくように擦ると、アシカの尻肉が締まり、腰が持ち上がる。潮のような愛液が指を伝い落ち、ぐちゃりと淫らな音を立てた。
「ふぅぅう、あひぅっ!? ま、待ってぇ、くだ、さいっ! 変、なのが、ああっ! とんじゃう、ぁうううっ!」
ぎゅ、ぎゅ、と断続的に膣肉が締り、一線を越えた悲鳴が強烈に鼓膜を震わせる。うるさい、とは思わない。思うわけがない。
「……っ! ぁ、ふ…………!」
「だ、大丈夫?」
悲鳴が枯れて、十数秒。呼吸音も聞こえないというのはさすがに心配になって問いかけると、なおも快感に打ち震えるアシカの表情が見えたが、呼吸が苦しそうな様子はなかった。さすがは水棲動物、といったところだろうか。
濡れて光沢を放つ指を少しずつ引き抜く。膣壁と膣口、そしてクリトリスをわざとらしく擦りながら、締め付ける彼女の反応を楽しんでいく。赤らんだ秘所の丘に鼻先をうずめるようにして舌を這わせ、少し生臭くなった愛液を拭う。美味い、とはさすがに言うまいが、気分は悪くない。
「は、ぁあ……よ、かった、です……気持ちよかった……」
「そっか、良かった」
「ヒトのツガイは不思議ですね、これが交尾なんでしょうか」
「いや、これは前戯というか。交尾の前段階というか」
「そうなんですか?」
しばらく気だるそうにアシカは天井を見つめながら横たわっていた。無理もないだろう、人間の体で達するなんてきっと初めての経験だ。遠い過去、初めての頃の射精は結構疲れたような思い出もあるし、最初っていうのはなんでもしんどいのかもしれない。
俺は、といえば。自分のクンニと手淫でアシカを絶頂に導けたことにわりと満足していた。
もちろんイチモツはさっきから痛いほどに勃起しているのだが、辛抱たまらんと襲い掛かるような本能的なオスに先祖返りするのは辛うじて踏みとどまっている。カリの先端から独特の透明な粘液が落ちるのはご愛敬だ。
「……さて、と」
「ん?」
「そろそろ大丈夫ですから、始めましょうか」
何を、と聞き返すような理性は残っていなかった。踏みとどまっていたのは嶮の先だったのだ。がぜんイキり勃つイチモツが張りつめていく。
そのまま彼女の足の間に入って――とはならず、俺の頭に疑問符が浮かぶ。膝立ちの俺をあざ笑うかのようにアシカは足を引っ込めると膝立ち、そのまま四つん這いになると、呆然と勃ち尽くすイチモツに顔を近づける。
「よく見ると面白い形ですね。特にこの、袋の様なところ」
「んぉっ……!」
目と鼻の先にあるアシカの口から、呼吸や発語の際に息が漏れてカリの先をくすぐり、柔らかい刺激に背筋が心地よく震える。暴発の心配がない快感、といった感じだ。
だが、同時に玉袋を揉まれてはそうはいかない。しなやかな指先が広がり、包むように袋を撫で始める。ぎこちなければいいものを、異様に器用な手つきで、指の一本一本が意思を持っているかのごとく複雑な動きで金玉を転がしていくのだ。
「これはなんです?」
「き、金玉」
「きんたま、ですか。何をするための場所なんですか」
「こっ、子種を、作る場所、ですっ!」
敬語は自然と出た。仕方あるまい、責められる方の礼儀なのだ。
「そうですか、これが子種を……ではここで作られた子種がコレを通って先に出てくるんですね。ふふ、改めて見ると不思議です。元の姿の時はあまり考えてはいませんでしたから」
「う、ぁ……ちょ、そこっ!」
「ここですか? よく見ると管みたいですね。気持ちいいですか?」
頷きだけを返す。自分の表情が見えなくて幸いだ。男の我慢しているツラなんて、見ていて気持ちのいいものではない。まして自分なんて最悪ではないか。
アシカの指は金玉を撫で、押し上げ、ゆっくりと裏筋を押しながら先まで進んでいく。途中嬲るつもりもないはずなのに、手のひらで竿を包み込んでくる。どうも指や手の動きで俺のモノが震えるのが面白いらしく、爪で甘く擦るように裏筋からカリまで、繰り返し快感をねじ込んでくるのだ。
もう、我慢汁は唾液もかくやというほどに溢れ、糸を引いて零れている。チカチカと瞬く快感が脳を苛む。爆弾の傍でライターを鳴らして遊ばれているかのようだ。
しかしここで暴発しては正真正銘、長年人間のオスをしている威厳が無くなってしまう。どうにか手コキの快楽から余裕を引き戻すと、目線を下ろした。ここらで一つ、余裕を見せてやろうと思ってのことである。残念ながら、遅かったようだが。
「ちょ、なにを」
「? 舐めるのではないんですか? さっきだって、貴方が私のここを舐めてたでしょう」
「それはちが――」
舐められたから舐め返す、それがヒトの交尾として当たり前のことだと思ってしまったのか、アシカは我慢汁を垂らしながら真っ赤に膨らんだカリに躊躇なく口づけをすると、ざらっとした舌の面で一気に舐め上げた。
「っ、お、おおぉぉぉ……!」
「変な味がしますね……れろ、ん、でも、嫌じゃないです」
次々と漏れ出す我慢汁が淡々と、しかし熱心に舐めとられていく。
手コキとは段違いの強烈な刺激。ヒトより少し冷たいが生温かい舌は、全方向から締め付ける膣とは違って硬軟自在、上下左右のどこから刺激が来るかもわからない。単調な舌使いならともかく、芸達者なアシカは瞬く間に器用な動きを覚えていくので性質が悪い。
カリの外周に沿って舐め、かと思えば舌先で鈴口をこじ開けるように押し、次の瞬間には玉袋を唇で含んでから一気に裏筋を舐め上げる。カリ先に舌先を当て、高速で左右に揺らす。これをごく短い間に自分で編み出し、覚えていくのだ。
「これもいいみたいですね、ではこれ……じゃあ、こっち……れろ、んむ、ちゅ……」
「ま、待って、待った!」
「待ちません」
膝が笑い、腰が砕けそうだ。金玉は痛いほどに精液を生み出しているのが分かる。充血したカリと竿が血液という血液を持って行ってしまったのか、頭がくらくらする。
背筋を伝い、脳を揺さぶる刺激はいまや太鼓のようだ。アシカが新たな舌使いを覚えるたびに大太鼓を打つ強烈な快感が全身を揺らし、今にも堰が壊れそうになる。泣きそうだ、もう。
「あと少しで貴方も気持ちよくなれそうですね。良かった、下手じゃありませんか?」
イチモツに頬擦りしながら、上目遣いに俺の目を射抜くアシカに、壊れた人形のように頷きを返した。ほっと安心して息をつく彼女は可愛らしいのだが、あいにくその頭を撫でてやるような余裕が無い。
「じゃあ……口に含んでみてもいいですか?」
ダメ、とは言えない。壊れた人形が途端に直るわけがあるか。自分が頷いていたことに気付いたのは、彼女が大きく口を開けて、イチモツを頬張るその瞬間だった。
「んぶ……じゅる、れろ、んむぅ……はぁ、ん……ちゅ」
彼女の声はしない。聞こえるのは水音、それもネバついた、熱の籠った音だ。一気にカリから根元の傍までが温かい粘液に包まれ、すぐさま舌が本領を発揮しイチモツ全体を絡めとっていく。縦横無尽な動きと共に締め上げ、擦る。そして動きと合わせるように吸い付くことで、彼女の口元からジュルルッと淫猥な空気を泡立てる音が響く。
「あっ」
聴覚から、視覚から責め立てられて、気付いた時には腰が砕けていた。膝立ちから尻が落ち、辛うじて両手で支えた上半身が倒れそうになる。
だというのに、だ。
「ちゅぱ、んぅ、ふふっ、逃がしませんよ」
水音を立てながら何やら楽しそうな声を上げ、アシカはイチモツを追いかけてくる。もしかすると遊びや芸のつもりなのかもしれない。その証左に、こちらを見上げるアシカの目はいやに輝いているのだ。
「んふぅ、なんだか、ん、ビクビクしてきました……ふふ、気持ちいいですか?」
「い、いい、から、ちょっと待っ」
「ではもっとして差し上げます」
先ほどの仕返しのつもりだろうか。息も絶え絶えな俺は今にも射精してしまいそうな肉棒を必死に抑え込もうとしているのに、カリフォルニアアシカの舌と唇は執拗に責め立ててくる。
器用にカリを上顎にこすりつけ、返す刀、いや、ストロークで戻るときには舌で裏筋を舐め上げる。手を変え品を変えてしゃぶり、唾液が泡立つのが目に浮かぶほど激しい音が立つ。
「う、あっ!」
自分でもわかるほど腰がガクンと揺れた。もう、耐えきれない。なんとも年の割に情けない声が溢れる。
アシカも――おおよそ、何が起こるのかわかっているらしい。目を細め、唇でカリを包むと、手のひらで玉袋を優しく包む。そのまま飴細工の鞠でも転がすように撫でるものだから。
「っ――ぁ、あ」
「んっ、んむ、ぅ……」
頭の中は真っ白だ。口の中が白っぽくなっただろうアシカよりも。
怒涛の勢いで、全身の血流が注ぎ込まれるような感覚。アシカの細いまつ毛が伏せて、澄ました顔のまま打ち込まれる精液を口で受け止めている。
ティッシュだの、コンドームだのではなく彼女に受け止めてもらっている事実が、欲情を際限なく引き上げていく。ペニスを脈動するたび、全身が跳ねてしまいそうだ。実際足腰は生まれたての小鹿のように震えているのだが。
「ちゅ――じゅ、るるっ!」
「ひっ!? ちょ、あ、あっ!」
ゆっくりと、唇で亀頭を拭ってくれるのかと思ったら、離れ際に鈴口から吸い上げられて。残っていた精気も吸い取られた気がして、哀れなことに、ようやくアシカの口から離れた時には弱弱しい竿がぽろりと零れ落ちた。
「なるほど……これが子種の味なんですね。美味しくは無いですが、案外癖になるかもしれません」
「あ、あぁ……え? 飲んだのか」
「飲みましたけど、もしかして飲まない方が良かったですか?」
きょとんと不思議そうに俺を見るアシカに、言葉が詰まる。男っていうのは本当に馬鹿だから飲んでくれるのはAVチックで実に嬉しいのだが、いざ目の前で平然と飲まれると喜びよりも困惑が出てしまう。
返事代わりに首を振ると、アシカは微笑んだ。
「それは良かった。じゃあ、次はどうします? 教えてください、教えられればどんな芸だってしてみせます。たとえば、そう――」
足を延ばした俺の上にアシカが覆い被さる。すぐそばに迫った顔は相変わらず整った美人だったが、瞳の奥には陶然とした愛欲が灯っていて。
「これ、好きなんでしょう?」
制止する暇もなく彼女の唇が重なり、舌が潜り込んでくる。ぐちゃぐちゃの唾液があっという間に混ざり始めて彼女と俺の呼吸が重なっていく。
好きだけど、好きだけど。
フェラして口内射精した直後にキスをされるのは、初めての経験で色々と複雑だった。