「おお!始まんのか!」「新入り頑張れよ!」
主人公の周りがまもなく始まる戦闘に向けてボルテージが上がっていく中
主人公はというと
(まじで嫌なんだけど…)
今から始まる戦闘から全力で逃げたいと思っていた。
そんな中主人公の逃げ道をなくすかのようにマカロフは大声で回りに開始の合図を行った
「よし二人ともそろったの
では、まずは軽い説明からじゃな、彼は窪田天多新しい家族じゃ
各々挨拶とかは後で済ますようにな」
彼の名前がマカロフの口から説明されたのちに彼らを囲んでいる人垣の中からはこれから増える家族に嬉しさと今から見れる戦いに興奮する2種類の歓声に変化した
「ではこの盛り上がりのまま本題に戻るとするかの
ナツ対天多」
そういってマカロフは高く右手を上げ…
「始めぇ!」
ウワアアアア!
マカロフが天高く伸ばした右腕を下に振り切った瞬間
歓声のボルテージも最高点を振りきらんばかりにに歓声が爆発した。
「よし!じゃあいくぞ!天多!」
そういってナツは左右の手に炎を纏い体を半身に開き今にもとびかかってきそうだった
それを見た天多はというと
(いやいやいや、あの炎当たったら火傷で済まないだろ!まじ無理だって!)
怪我の心配をしていた。
「なんだよ緊張してるのかよ!じゃあこっちからいくぜ!」
そういってナツは勢いよくこちらに飛び出してきたが心の準備さえできていない彼は少し反応が遅れてしまい
「火竜の鉄拳!」
ナツが叫びながら放った一撃が彼の胴体に突き刺さった
キャァ!ウワァ!大丈夫かよあいつ!
周りからは目の前で重病人が現れたような反応を示していたなぜならばナツの腕は言葉の通り天多の体を貫き固く握りしめた拳が反対にいる人間からも見えていたからだ。
周りが騒然とする中何人かが即座に治療を行えるものを連れてこようと動こうとしたがそれをマカロフが止めた
「何してんだよマスター!早くポリーシュカさん呼んでこねえと!」
「大丈夫じゃから大人しく待っておれ」
マスターがあまりにも落ち着いているからか周りの人間も少しづつではあるが冷静さを取り戻しマスターが冷静な理由が理解できた。
なぜならば地で染まっているはずのナツの腕は健康的な肌の色を残しており赤で染まるはずの地面は未だに小石が散らばる茶色のままだったからだ。
彼が何かの魔法を行使し何かしら行ったのは理解できるのだがあまりにも珍しい魔法で冷静でいることはできなかったのだ。
周りが焦りの悲鳴から期待の歓声に変わる中天多はナツから距離をとるためにバックステップでその場から離れた
(やっぱあの炎クッソあちいじゃねえか!)
そんな悪態をついている彼の思いを知ってか知らずか攻撃を放ったナツは強い関心を示していた。
「すげな!お前の魔法!俄然燃えてきたぜ!本気で行くぞ!」
「こっちは限界なんですが」
彼の苦言をかき消すようにナツは頬を膨らませ新たな攻撃を放った
「火竜の!咆哮!」
頬を膨らました瞬間に攻撃が飛んでくる事を察知していた天多はすぐに自分の場所とナツの背後を繫いだ
「ほおテレポートのような能力か」
マカロフは鋭く天多の魔法を見抜いていた
先ほどの腕の貫通は天多の前の空間と背後の空間を繫ぎ攻撃を避け
今は自分とナツの背後の位置を繫いだのだ
だが彼には別の問題が発生していた。
今までぬくぬくと殴り合いの喧嘩もほぼなく生活していた彼はナツに対しどう攻撃を行えばいいのかわからず攻めあぐねいていた。
そのためとりあえず蹴りをナツに放った
「ウグゥ…」
予想外の方向から急に放たれた蹴りに反応ができずに脇腹にもろに入ってしまった
だが喧嘩慣れしていない天多とは違い何度も視線を潜り抜けてきたナツはその蹴り終わった足をつかみ天多を手前に引っ張りバランスを崩した天多は地面に倒れナツは拳を天多の魔の前に突き出していた
「そこまで!勝者!ナツ!」
ウワアア!
お疲れ様だな!凄かったぞ!
ナツと天多を称賛する声に囲まれながら天多は安堵に包まれていた
(よかったぁ~死んでないし軽いやけどだけじゃん!)
初めての戦闘は首元に軽いやけどのみで何とか乗り切った
「お疲れさんの天多よ」
「じっちゃん!天多の魔法すげえな!見たことねえぞ!」
「確かにあれは珍しいのワシも初めて見たわい
だけど腕が貫通したとき少し冷や汗をかいたぞ一体どんな魔法なんじゃい?」
周りでマカロフとナツの会話を聞いていた者たちは静まり次に天多から紡がれる言葉に耳を傾けた
「あーなんといいますかいろんなモノを繫げることができるんです
例えば自分の前と後ろを繫いだり場所を繫いだりできるんです」
「ほほぉ~なかなか便利な魔法じゃのお
してどんな名前なのじゃ?」
そこで気づいたのだがこの能力には{繋げる程度の能力}の名称があるがこの世界ではあまりにも浮いてしまうそこで彼は自然と浮かんだ言葉でこの能力に名前を即興でつけることにした
「あぁこの魔法は位置設定(ポインター)って名前なんだ」
彼がその名前を出したのに反応したかのように少し強い風がフェアリーテイルの面々を突き抜けていった。
彼の参加がこの物語にどう影響するのか
「ふふ、私の元に来るまでに色々頑張ってくださいね。」
そんな言葉は強い風と共に消えていった。