コラボしていただくのは、『幻想郷でほのぼの暮らしていくお話し』を書かれているドンだ〜さんという方です。
いやぁ…。僕も大好きですよ。あの小説。
どうぞ、まだ見ていないという方は読んでみてください!!
第壱話『魔神と探偵と交わる世界と』
漣「…。」
とある日、実に優雅で暇を持て余したようなそんな日がな一日。そんな一日すら簡単に壊すような依頼が舞い込んできた。…人里に迷い人が現れたらしい。依頼主は慧音だ。俺はその依頼の文を貰い、すぐに人里に向かった。なんでも、その迷い人はかなり特殊な人らしい。
漣「慧音…?来たぞ。」
慧音「おお。漣、ちょうど良かった。あの人が例の人だ。」
慧音は部屋の中央に寝ている青年に指を指す。そこに眠っていたのは、確かに見たこともない少し長めの黒髪の青年だった。
?「…んん…。」
漣「…目が覚めたかい?」
?「こ、ここは…?そうだ!!レミリア達は!!」
起きたかと思うと、青年は慌てた様子で外に出て行った。…レミリア?何故、レミリア達が関係するのだろうか。あのような青年を俺は知らない。いや、知らないだけで、レミリア達は知っているのか…?
慧音「おい!!なにしている!!早く追いかけないと、レミリア達に殺されるぞ!!あの青年!!」
漣「それは大丈夫だと思うが…。まぁ、行ってみるよ。」
俺は慧音の家を飛び出し、紅魔館へと向かった。途中、お散歩中のルーミアと出会い、共に紅魔館に向かうことにした。紅魔館に着くと先ほどの青年とレミリア、フランが抱擁を交わしているのが見えた。
ルーミア「…フランちゃん。レンというものがありながら…!!」
漣「落ち着け。あれはフランであって、フランじゃない。」
ルーミア「え?どゆこと…?」
…気配が違う。なんというか、確かにそこに居たのはフランドールだが、俺の知っている彼女と少しだけ、気配が違うのだ。
数時間後、紅魔館にて彼の話を聞くことにした。彼の名は、
漣「…魔神族?」
神「ああ。俺は魔神族と呼ばれる種族で、半人半妖ってやつだ。それで、俺は俺の住んでいる幻想郷で暮らしてた。でも…何故か、今朝、気づいたらあそこに倒れてたんだ。」
レミリア(神)「私たちも、気づけばここに…。」
レミリア「そして、私が館の中に入れた。全て、見えていたからな。ここにこいつらが来るのも、そこの異質な男が来るのも…。」
神「…なんか、ここのレミリアの方がカリスマ感たっぷりだな。」
レミリア(神)「はぁッ!?私だってね!!やればここまで…!!」
確かに、姿形こそ同じだが、中身は違う人?吸血鬼?のようだ。現に、神に近い方…恐らく、神の世界のレミリアは、先程から怒り心頭様子を隠す気がないように、バサバサと羽を動かしている。対して、奥に鎮座しているレミリアは、冷静沈着な様子。羽を大きく広げ、表情を一切変えず、神とレミリアの対話を見ていた。
レミリア「ピーピー喚くな。私よ。それでも紅魔の主か。」
レミリア(神)「なっ!!アンタも私でしょ!!」
フラン(神)「コッチのお姉様の方がカッコいい!!」
レミリア(神)「なっ!?フーラーンー!!」
漣「あはは…。賑やかで良いな。」
しかし…魔神族か。数万年…この幻想郷より、年上だが、そのような種族は聞いたことがない。ましてや、このような禍々しさと優しさに満ちた妖力は今まで感じたことがない。
神「…漣。」
漣「…君は、強いようだね。」
神「…はい?」
漣「いや、個人的な興味だ。君の力が俺たちの幻想郷に何をもたらすか。俺も幻想神などと言われていてね。この郷を愛している。だから、君の力を知っておきたいんだ。」
神「俺もだ。本気で、戦おう。」
漣「あぁ。」
俺たちはとりあえず、何も被害の出ないであろう山にやってきた。レミリア、フラン、咲夜、レミリア(神)、フラン(神)、ルーミアは、俺の貼った結界外まで逃げている。
神「最初は…『魔神化』!!行くぞっ!!」
…なんだアレは。神君の顔付近に黒い紋章が現れた。とはいえ、見掛け倒しなわけがなく、先程の彼とは少し雰囲気が変わった。考察している暇はなさそうだ。既に彼は俺の正面まで迫り、拳を俺の鳩尾にヒットさせようとしてくる。その刹那、俺は拳を左手でガード。そのまま、左手を振るい、神君の体を後ろへ投げ飛ばす。
神「おっと。」
レミリア(神)「神の攻撃をガードするなんて…!!」
フラン(神)「でも、まだ神は本気出してないよ!?」
外野の声に耳を傾ける余裕はあるな。神君の体制が整う前に俺は、彼の腹に蹴りを入れようとする。だが、咄嗟に神君は腕をクロスさせ、ガードし、俺の左足の蹴りを受け止めた。俺はバク転で彼から間合いを取り、弾幕による遠距離の攻撃で彼の視界をくらます。
神「くそッ!!だったら、これだ!!残滅『アサルトモード』!!」
漣「…ん?また、雰囲気が変わった?」
砂埃が晴れ、神君の姿が見えてくる。やはりと言ってはなんだが、彼の周りを禍々しい力が包み込んでいる。…これは、闇か?
神「いくぜっ!!獄炎『ヘルブレイズ』!!」
漣「ッ!?」
俺の周りを炎が包む。…凄いな。この短時間でここまでパワーアップするとは…。
レミリア(神)「やった!!神の攻撃が当たったわ!!」
レミリア「…あんなもの、当たったうちに入るか。」
レミリア(神)「はぁッ!?だって、アンタだって見たでしょ!?神の攻撃が漣さんに当たって…!!」
フラン「…だって、漣兄様は、紅蓮を纏いし探偵だから!!」
神「…まじかよ…。」
…暖かいな。まるで、真冬の寒い日に暖炉の前に座っているようだ。
漣「神君。一つ、君に忠告しておこう。俺にはどんな温度の炎も…真冬の暖炉のような心地良いものにしか感じないよ?」
神「へっ…。そうかよ!!わざわざこっちがここまで出してんだ!!テメェも本気出しやがれッ!!」
漣「…了解。紅蓮『転生せし鳳凰乃瞳』」
久しぶりにこの技を使う。青い炎が俺を包み、その炎は次第に白くなる。
神「行くぜッ!!オラァ!!」
炎を左手で払うと目の前には拳を振り上げた神君。避ける暇もなく、両手をクロスさせ、ガードするが…重いなッ…。度重なる拳の連打にヒリヒリとしだす。拳と蹴りをガードするので精一杯か…。
神「どうしたどうしたッ!!幻想神ってのは、こんなに弱えのかぁ?」
漣「くっ…!!言ってくれるね…。」
…一手一手がとても早く、鋭い。ガードを崩すタイミングも無ければ、カウンターをするタイミングも無い。かと言って、スペルを使えば、抜け出せるが、それを彼が許してくれるとは、思えない…。
漣「…だが、使えない事もない…か。」
神「なにッ!?」
俺は一瞬の隙をつき、地面に手を当てる。
漣「幻想『土着砕破』!!」
神「チッ!!」
すると神君は攻撃をやめ、下から生えてくる剣山をバク転で躱す。骨は折れていないだろうが、腕はヒリヒリして仕方ない。
神「…凄えな。でも、負けてたまるかよッ!!」
漣「そうだね…。お互い、本気で行こうか。」
剣山は脆く崩れ、土埃だけが立ち込める。アサルトモードと鳳凰乃瞳…どちらが強いか…見せてもらおうか。
神「行くぜッ!!」
漣「来いッ!!」
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?「まさか、こんな所でのうのうと魔人が生きているとはなぁ。」
父「こ、この子だけは!!生かしてください!!」
…魔界。とある村。ここではつい最近までのどかな風景が広がっていた。数十人の魔人が生き、暮らしていた。彼らは人を殺さず、他の種族を憎まず、ひっそりと暮らしていた…。だが、それも過去の話となった。
?「ならぬ。魔人は残しておく必要が無いからな。むしろ、殲滅すべきである。」
父「そんな…!!考え直してください!!メシア様!!私たちは…ッ!!貴方に…全てをッ…!!全てを…捧げてきたではありませんかッ!!」
…白いローブの男。先程、メシアと言われた男は、顔は見えぬが、その手には女性の首を持っていた。首からは血が流れているのに、メシアのローブは、一切、汚れておらず、誰が見ても綺麗だった。
?「…メシア。この子…殺してしまいましょう?私のフルンティングが飢えて…苦しんでいるわ。」
メシアのすぐそばには、細身の男が立っていた。いや、男でありながら、声はとても美しく、男のような装いをしているが、それは男ではなく、女だった。口元を手で隠し、上品に笑う女は、自身の何倍も年を取っていそうな男に対し、この子といい、人間は持たないであろう…異形の羽を広げていた。
メシア「そうだな。殺せッ。ラミア。」
ラミア「…ふふ。ていう事なの。ごめんなさいね?」
ラミア…と呼ばれた女性はその手に持っていた剣を目一杯振り上げ、男の首めがけて下ろした。刃は紅く色づき、その姿はまさに血肉を食らう異形であった。
ラミア「…ふふ。感謝してよね?苦しまないように首を一息に切ってあげたんだから…。でも、美味しくないわね。仕方ないわ。」
ラミアの目線には、乳飲み子が居た。まだ、ほんの幼い赤ん坊で歩行も自立もできないであろう年だった。普通の女性なら、可愛そうと抱き抱えてやる所だが、ラミアは違う。
メシア「やめておけ。」
ラミア「あらあら。どうしたの?どういう風の吹きまわし?」
メシア「そいつのことは白雪にでも任せておけ。そいつは魔人ではない。…我と同じ、天使だ。」
魔人族を狩り、その他の種族には情けをかける集団。その集団を魔人達は、こう言った…。
———————————『五芒星』と…。