ふつうに嬉しいです。
いつになるかはわかりませんが、コラボの方も予定しておりますので、楽しみに待っていてください。文才はお察し…。
では、どうぞ!!
…人はいずれ、死ぬ。人は生命を全うし、いつしか、生気を失い、死ぬ。これは世の断り。そんなことはわかってた。わかってたんだ。
霊夢「…。」
いつものようにお茶を飲む。神社の縁側に座って、妖精たちのうるさい声を聞いて、湯呑みに口をつける。いつもの風景。何事もなく、暇で暇で仕方がない。…今日は来ないのかな?
チャリン
霊夢「ッ!?」
外から聞こえる小銭の音。知り合いに賽銭を入れる人間は彼の他にはいないはずだ。急いで走る!!お茶が覚めてしまうからではない。今は1分1秒が惜しいのだ!!
霊夢「漣さ…ッ!?」
…そこには彼はいなかった。代わりにいたのは、彼に恐らく、一番近い立場で私よりも彼を知っているであろう黒い男。
霊夢「…シャド。」
シャド「わかりやすく、んな怪訝な顔するなよ…。せっかく、賽銭も入れてやったのによぅ…。」
頭を掻くその姿に少しの苛立ちを感じた。本当に紛らわしい…。今は一刻も早く、彼に会いたいのに…。私の心はドクドクとうるさかった。しばらく会っていないこともあったのだろう。今は一人にして欲しかった。
シャド「…博麗の嬢ちゃん。お前、なんか悩んでねえか?」
…うるさい。
なんでこんな時だけ、そんなに察しがいいの?シャドの心配そうな目が心を大きく刺激した。
霊夢「…な、なんで?そ、そんなこと、ない…わよ?」
シャド「…ンなことねえだろ。テメェの心が徐々に闇に染まってんのが手にとるようにわかっちまうんだよ。」
…本当にうるさい。
何がわかるのと叫びたかった。でも、コイツに私が勝てるわけがない。博麗の巫女として悔しいけれど、コイツは漣さんと拳を交えられるほど強くなっている。
霊夢「何がわかるのよ…。」
シャド「…図星かよ。まぁ、俺はお前じゃねえから、何にもわかんねえけどよ…。結局、アレだろ?レンレンが関係してんだろ?」
…黙って。
ゴクリと息を飲む。生唾を飲む。先程まで、緑茶の苦味が占領していた舌が何も感じなくなる。さっきまで、頭の中を駆け巡っていた考えが一瞬にして、消えてしまう。
霊夢「そうよッ!!私はあの人が大好きッ!!あの人の見せる笑顔がッ!!真剣な顔がッ!!優しいあの人がッ!!大好きッ!!でもッ!!あの人は不死身なのッ!!人間じゃないのッ!!私はいつしか死んでしまう…ッ!!だから…だから…ッ!!」
…喉が…心が痛い。張り裂けてしまいそうだ。体が熱くて仕方がない。何が…言いたかったんだっけ…。
シャド「はぁ…。」
彼のため息が耳にしがみつく。そうだよね。叶わない願いだもの。永遠に隣に縋り続けるなんて。永久に…彼と共に添い続けるなんて…。一人間の私が手にした幸せは…彼、氷川漣にとっては、すぐに消えてしまう…物なんだって…。そう思ったら、毎日毎日怖くて仕方がない。怖気付くなんて…魔理沙が居たら笑うだろうか…。私らしくないって…。
シャド「…俺はお前じゃねえ。漣でもねえ。死にもしねえ。だから、テメェが怖がっていることはよくわかんねえ。」
彼が重々しく口を開く。
シャド「…でもな。残される方も…残される方なんだよ。人妖が恋に落ちるつうのは、常に人側の命の消失を見越し、それでも好きで居られる…それ相応の覚悟が必要なんだわ。人間って奴らが弱え種族なのは重々承知してる。人の夢と書いて、儚いと読む。それは、叶わない夢だと諦めてしまう人の姿を唄ったモンだと思ってる。結局は無理かどうかじゃなくて、やるかどうかなんだろうよ。」
…胸が痛い。耳が痛い。心地の良い痛みではない。…この滴り落ちてくる水はなんだろう…。雨なのかな?それとも、汗なのかな…。きっと汗だ…。さっき、思いっきり叫んだから…。恐怖に負けたんだ…。シャドが言ったことは全部、真実…。彼の言ったことは全部合っている…。それでも…怖いものは怖いんだ…。
シャド「…チッ!!いつまで…そうやって這いずってんだ!!馬鹿野郎ッ!!そうやって泣けば、誰かが助けてくれんのかッ!!そうやって喚けば、誰かが受け止めくれんのかッ!!俺は人間のそう言う弱えところに反吐が出るぜッ!!」
…私は何もいえなかった…。目に溜まった何かが遮って見えなかったが、彼は…怒っていた。
シャド「死ぬか、それとも永遠に生きるかッ!!どちらにせよ、簡単な事じゃねえッ!!今頃、そんなに弱気じゃ、幸せは愚かッ!!絶望の縁で野垂れ死ぬのがオチだッ!!テメェはなんだッ!!この箱庭で死ぬほど努力してなったモンはなんだッ!!いつでも、努力は応えてくれるッ!!努力しないうちからそんな戯言をべらべら並べている暇があんなら、少しは努力しやがれッ!!」
霊夢「ひっぐ…ど、どうしたら…ぐすっ…いいの?」
シャド「…知らん。後はテメェが探し出せ。俺には助言しかできねえ。後は、当人達の問題だ。」
そう言って、神社を去る彼の背中はとても寂しく見えた。何か、わかるような…何かを知っているような気がした…。私は赤くなった目を擦り、探してみることにした…。自分自身が…彼と共に生きられる術を…。
ということで霊夢ちゃん回です。
まぁまぁシリアス?
では次回。ではでは!!