※この作品はR-18です。

半人半妖の恋愛奇譚   作:紳爾零士

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久しぶりのアレでございます。


魔術異変〜The sun and two sisters〜
第85話『魔術師と太陽と聞こえる足音と』


?「…月夜見、ラグナロク、シャド、西行妖に吸血鬼…か。どれもこれも、パッとしないな〜。」

 

とある書斎。本ばかりが立ち並ぶ部屋に一人…フードを被った男?が本を読みながら、紅茶を飲んでいた。男?とハテナをつけたのはフードで顔が見えないからである。

 

?「…氷川漣。くくっ。もっと強くなっておくれよ。ボクを倒せるぐらいにね。そして、ボクに刺激をくれ…。くくくっ!!あははは!!」

 

少年のように笑う男?。ジム椅子の背もたれにもたれかかり、手を目一杯広げて笑っている。灰色のフードが取れると素顔が見える。肩まである水色の髪、同色の目、何もかもが男と言うより女性のようだった。

 

?「ふぅ…。笑った笑った。でも、ノブナガがなんていうかわかんないなぁ…。うるさいしー。すぐ怒るしー。」

 

?「お嬢様。お呼びでしょうか。」

 

お嬢様、と呼ばれた女性のもとに現れたのは、真っ白な短髪に真っ黒な肌。片目には傷があり、赤眼の男であった。その男に対し、女性はわかりやすく怪訝そうな顔を示した。

 

?「…なにか、私めの顔についていますか?カミュお嬢様。」

 

カミュ「べっつに〜?いつも通り、かっこいいと思うよ〜?ノブナガ。」

 

ノブナガ「そんなことを言ってもお菓子は増やしませんよ。…また、ダイエット生活に戻りたいですか?」

 

男、ノブナガの言葉にカミュは罰が悪そうな顔をして、目を逸らした。

 

ノブナガ「それに…。ローブも着ずにそんなはしたない…。」

 

カミュ「うぅ…。い、いいじゃない!!お母さんやお父さんがいるわけでもないし!!」

 

ノブナガの言葉にカミュは怒ったように反論する。対するノブナガは燕尾服の袖の埃を払い、無表情で聞いている。

 

ノブナガ「…確かに、お嬢様は痩せていらっしゃる。…主に胸が。」

 

カミュ「はぁ!?何よ!!ボクが貧乳とでも言いたいの!?」

 

ノブナガ「現に胸部は私と対して変わらぬではありませんか。奥方様はあのように良いプロポーションを持っていらっしゃるというのに、カミュお嬢様は素行も悪く、更にはこのようなつるぺたな幼児体型で…。身長は平均女性くらいですが、一時期は体重が今の1.5倍…。亡くなった奥方様が今のカミュ様を見たら、どのような顔をされるか…。」

 

ノブナガはおよよと泣き真似をして、チラリとカミュを見る。するとカミュは怒っているのか、体がわなわなと震え、顔が赤く茹で上がっている。

 

カミュ「貧乳じゃないもん!!もうすぐ、ボンキュッボンになるもん!!」

 

ノブナガ「幾年先か、わかりませんが…。それはそうと…なにをしてらっしゃったんですか?」

 

カミュははぐらかされたことを不満そうにぶつぶつと何かを唱えたあと、ノブナガの方へ、体を向けた。

 

カミュ「…調べてたのよ。お姉ちゃんを倒せるほどの実力者を。」

 

ノブナガ「…そして、自分があたかも強者であるように独り言を言っていたと?」

 

カミュ「聞いてたんじゃんっ!!」

 

カミュの怒号にノブナガは涼しい顔で返す。数分、カミュがぷんぷんと怒っていたのだが、ノブナガが本題に入るよう催促し、カミュは不本意そうに一冊の本を取り出し、読んでいたページを開いた。

 

ノブナガ「…この男は?」

 

カミュ「…神にも…いや、実力は神を超えるほどの男よ。それも、神が恐れるくらい…。これからも伸びるわ。彼は。」

 

ノブナガ「…まるでカヤ様のようですね。」

 

カミュ「ええ。カヤお姉ちゃんみたい。どこまでも成長して、周りが最強だなんて言うのは…。でも、カヤお姉ちゃんとは違うところが一つだけある…。」

 

カミュが紅茶を一口飲み、間を開ける。対して、ノブナガは主人の言いたいことを完全に理解しているのか、仏頂面をやめ、少し微笑む。

 

カミュ「…この男、氷川漣には仲間がいる。恋人がいる。だけど、お姉ちゃんには死人しか居ない。黒の魔法使いには…。」

 

ノブナガ「…ええ。彼女はさぞ、孤独でしょうね。」

 

カミュ「どうかしら。あの人にはもう、寂しいなんて感情はないのかもね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…力を欲するものは死して尚、その力の価値を知る。

 

?「しかし、お嬢様。良かったんですか〜?見つけた八咫烏をみすみす逃して…。桜も幻想郷(ここ)にあるんでしょ〜?だったら、早く力を手に入れて魔導石を手に入れればいいじゃないですか。何をそんなに悠長にしてらっしゃるんです?」

 

ここもまた、何処かの一室。窓付近に青と黒の入り混じった髪の男が立っていた。男の名はイーグル。燕尾服の胸元のポケットには鳥の翼が3枚入っており、イーグルは終始、ヘラヘラとした目をしている。

 

?「…お前こそ。何をそんなに生き急いでいるんだ?私は着実に段階を組んでいる。主人を信じられないとでも言うのか?」

 

イーグルの視線の先には、真っ黒なローブを着た赤い髪の女が座っていた。女の視線はイーグルではなく、屋敷内に設置されたオルガンを弾いていたため、オルガンに注がれていた。女の顔に感情はない。目の奥に光もない。無表情である。

 

イーグル「何にも…ですよー。カヤお嬢様?」

 

カヤ「…ふん。…すぐにではなくても良い。もうすぐ…全(・)て(・)の(・)理(・)が(・)交(・)わ(・)る(・)。我が勝利のために…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…。

 

さとり「お燐。これ、そこにおいて頂戴。」

 

燐「わっかりました〜!!さとり様!!」

 

さとり「…お空はちゃんと仕事をしてるのかしら…。」

 

…事件の幕が上がる。

 




こんな感じでどうかなぁ…?
結構、今回の異変は長めに書くつもりです。
なんせ、三つぐらい繋げるつもりなんで…。
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