日本では女性から男性に…ですが、外国では男性から女性にというのが多いとか。というか、そちらが主流…だったかな?
では、本編、どうぞ。
最後の方、エロ注意です。
漣「ふわぁぁ…。」
今日は仕事は休み。珍しく昼まで眠っていた。自室から、リビングに行くと何やら甘い匂いが鼻を刺激した。今日は…何の日だったかな?
徐に開いた新聞にその答えが書いてあった。
漣「…外の世界では今日は女性から男性にチョコレートをプレゼントする日なのか。」
前々から思っていたが、文はこういうのを何処から仕入れてくるんだ。そうか、この甘い匂いはチョコレートの匂いか。
蛮奇「珍しいこともあるもんね。アンタがこんな時間に起きるなんて。」
漣「昨日は夜まで本を読み耽っていてな。響奇は?寺子屋か?」
蛮奇「そっ。あの子も陽奈みたいに賢くならないとなんないからね〜。そだ。今日は何の日か知ってる?」
ソファに座っている俺の前に蛮奇がやってきた。が、珍しいピンクのエプロン姿で後ろで腕を組んでいる。なんとか、見ようとするが蛮奇の頭の分身が邪魔だてをする。
漣「あぁ。さっき、新聞に書いてあった。『バレンタインデー』ってのだろ?」
蛮奇「な〜んだ。知ってんだ。女の子から男の人にチョコレートってのをプレゼントする日なんだとさ。…実はね?私も渡したい相手が居てさ。レンに味見して欲しいんだよ。」
…俺以外に渡したい相手?そういえば、あの新聞には…渡す相手は家族や…友達…『想い人』だって…。まさかっ!!他に男がッ!?いやいやいや!!蛮奇に限って…あり得ない…よな?でも、俺は味見だと…。それに蛮奇は先ほどから顔を赤らめ、もじもじとしている。アレは間違いない…。いや、でも…。ここまで来て不倫やら、浮気だなんて…。
紫苑「蛮奇ちゃんね。そんなこと言って、漣さんに渡したいんだよ?」
漣「えっ?」
蛮奇「バッ…!!バカっ!!…面と向かって渡すのが、まだ恥ずかしいから、こうやって濁してんのにさっ!!なんで言っちゃうのさ!!」
紫苑「なんで、子ども作ってるのに恥ずかしいの?」
珍しく、紫苑がマウント取ってる…。
蛮奇「恥ずかしいもんは恥ずかしいのッ!!ほらっ!!持ってきなさい!!」
蛮奇にピンクの包みを胸に押し付けられ、蛮奇はプイッとそっぽに向いてしまった。ピンクのリボンを緩ませ、開けると中から透明な小さい袋に包まれた四角いチョコレートが7、8個、顔を見せた。一つ開けて、口に入れる。噛んだ時に口の中で甘さが広がり、ものの数秒で溶けて消えてしまった。
漣「うんっ。美味い。」
蛮奇「そっ…そう?それなら、良かった。」
紫苑「はいっ。私からも。」
…紫苑もくれるのか。
紫苑から渡されたのは、小さめの黒い包みで中には円形のチョコレートが入っている。そういえば、紫苑は料理がそこまで上手い方ではないが大丈夫だろうか。まぁ、不味くても完食するさ。…こっちはそこまで甘くない。不味くはないな、むしろ美味い。
紫苑「ど、どう?」
紫苑が不安そうに俺を上目遣いで見てくる。
漣「大丈夫。美味いから。」
紫苑「そう?良かった…。」
紫苑は優しげな笑みを浮かべ、ほっとした様子だった。…あっ。そういえば、ここ何日かは、ルナサに料理を教えてもらってたな。
昼も食べ、少し経った後、妖夢とフランがやってきた。妖夢は手作りのを、フランは咲夜に教えてもらいながら、作ったらしいクマの形のチョコを持ってきた。
妖夢「はいっ。あーん。」
フラン「あっ!!妖夢、ず〜る〜い〜!!私も私もっ!!あーん。」
左右から有無を言わさず、突っ込まれるチョコ。これも幸せ…なのだろう。チョコの甘さと妖夢やフランの髪の匂いが、鼻から広がる。溶けたチョコレートが指につき、それをペロリと舐める仕草も可愛い。
フラン「ねぇねぇ。」
漣「ん?」
フランに呼ばれ、フランの方を向く。すると、フランが少し背伸びをして、俺の口に自身の唇を重ねてきた。キスをする前にチョコを口に含んだようで、甘いようなほろ苦いような感覚が口の中に入ってきた。
フラン「ぷはっ…。どう?美味しい?」
漣「おいおい…。こんなの、何処で覚えたんだよ。」
フラン「んーとね…。図書館!!」
なんつうもんを置いてんだよ、あそこは。少女漫画にそんな描写でもあったのか?
妖夢「むっ。ずるい。私もする。」
漣「ちょっ。」
フランに負けじと妖夢も俺に目線を合わせるように少し背伸びをし、俺と唇を重ねてきた。そこまででは止まらず、妖夢の舌が俺の舌を絡めて、ほどよく溶けたチョコレートが俺の口の中に入ってきた。甘い…。とてつもなく、だが、胸焼けはしない。離された口からは妖夢とチョコの混じった甘い匂いが少しあり、妖夢の顔は少し紅潮しているようだった。
妖夢「えへへ。」
漣「…まったく。」
俺と妖夢とフランはしばらく3人で笑っていた。その後、話し疲れたフランを妖夢がおんぶして、送って行ってくれた。
リリカ「お兄さーん…!!疲れた〜!!なでなでしてぇ〜!!」
漣「はいはい。」
プリズムリバー三姉妹は、毎日欠かさず、練習をしている。帰ってきた後は、一番甘えんぼのリリカが俺の元に走り寄ってきて、俺に抱きついてから、頭を撫でろとねだるのが毎日のルーティーンだ。流石にリリカは三女なので、メルランやルナサは最初は譲るようで、そこは年上らしいと言える。
リリカ「ふにゃあ〜。幸せぇ〜…。」
冬とはいえ、練習を終えた後は汗ばんでいる。汗の匂いとリリカのシャンプー?なのか、なんなのかはわからないが、甘味とは違う良い匂いがしている。
リリカ「あっ。そだ。これ、あげる!!」
リリカはタッタッタッと台所に行き、戸棚から板状のチョコレートを取り出した。忙しくて、作る暇が無かったようで、人里に出来た西洋菓子店で買ったらしい。俺は受け取って食べようとするとリリカが物欲しそうな目で此方を見てきた。
漣「欲しいの?」
リリカ「べ、別に〜?」
目が泳いで、ちょっと涎垂らしてる人間が言うか?
俺は少しため息をついた後、板状のチョコを半分割り、リリカに渡した。
リリカ「良いのっ!?」
リリカの目がキラキラと輝いていた。やっぱり、女の子って甘いもの、好きなんだなぁ…。俺は少し微笑んで頷いた。なんでも、一人で食うより多数で食った方が美味いしな。
リリカ「ありがとっ!!いっただきまーす!!」
元気だなぁ…。朝9時ぐらいから夕方の4時くらいまでひたすら練習していた奴とは思えないな。二人で話しながら、チョコを少しずつ食べ進めていく。酒とは違って、甘いものはあんまり食えない。今日一日で胸焼けを起こしてしまった。晩飯も食べ、風呂も入った後、メルランとルナサが二人でお風呂場へ行った。リリカは疲れて眠ってしまっている。その隣で俺は本を読みながら、リリカの涎を拭ってやると、風呂場の二人に呼ばれた。
漣「なんだ?」
俺は風呂場に向かった。何か重要なことが起きたのかもしれない。だが、風呂場に行き、木の引き戸を少し開けると何やら甘い香りが広がってきた。俺は勿論、その正体を知っている。今日、散々見たものだ。俺は意を決してゆっくりと扉を開けた。
ルナサ・メルラン「ハッピーバレンタイン!!」
漣「…ッ!?」
俺は数秒固まった。浴槽は散々見た、茶色い甘味に満たされていた。それだけでは無い。その満たされた浴槽に入っている裸の女性、ルナサとメルランの白い肌にチョコの茶色というのが映え、とてもいやらしく見える。
ルナサ「今日はバレンタインでしょ?」
メルラン「これが私たちからのチョコレートだよ。どうぞ、召し上がれ!!」
…まったく、こんなの、どこから覚えてくるんだよ。そう思いつつも俺は服に手をかけ、2回目の入浴を楽しむのだった。
本当はバレンタイン当日に出したかったんだぜ…。
では、次回!!
ではでは〜。