毎回、言いますがマジで嬉しいです。50000、100000は一つのボーダーだと思っているんで、嬉しいっす。これからも頑張るんで、よろしくお願いします!!
月夜見「…これで最後か。」
シリウス兵「グハッ…。」
数十のシリウス兵を斬り伏せた。辺りに散らばる死屍累々…。まさに地獄といっていい。
妖夢「片付きましたね。月夜見さん。」
月夜見「…ふむ。」
…質より量か。足止めにもなりゃしない。俺も魂魄妖夢も汗一つかいていない。酔狂満月の血を払い、鞘に納める。弾幕よりも刀の方が俺に合っている。…だが…。
月夜見「…何者だ。」
妖夢「はい?」
?「流石じゃのう?月の神。」
…城の壁が幕のように吹き飛ぶ。立体映像のように。そこに居たのは顔に仮面をつけた御老人だった。
月夜見「…もう一度言う。何者だ。」
?「…神を崇める教祖、グリード。」
仮面の下の目が笑っている。下世話な笑みだ。老人はただそこに立っているだけ。妖夢の顔は何が起こっている?と言ったような様子だった。
グリード「ワシが崇める神はただ一人…。主のような紛い物は到底、信じやしない。」
月夜見「…紛い物か。ライトシープも同じことを言っていたな。」
再び、抜刀の態勢に入る。そこまで脅威には感じないが…何処か、危険だ。
グリード「やるか。この魔術師グリード…。何百年ぶりにヤンチャしてやろう!!」
月夜見「…気を緩めるな。全身に力を入れろ。一瞬でケリをつける気で行けッ…。」
妖夢「はいっ!!」
グリード「『
グリードが放つ火球。
早くも遅くもなく、普通の大きさの火球が目の前から迫りくる。
横に一閃。切り裂く酔狂満月。
火球は目の前で連鎖爆発を起こし、煙幕となる。
その黒煙を突っ切り、楼観剣でグリードを切る。
当のグリードは、自身の体を霧と化し、その斬撃を躱す。
妖夢「ッ!?」
グリード「亀の甲より年の功…。ふふっ。まだまだじゃのう?白いの。」
…これは幻術か…はたまた、魔術か…。
声は聞こえるし、近くにいる気配もするが、姿は見えない。平安の大妖、鵺かのよう。ただ闇雲に空を切り裂いても無意味である。
グリード「来ないのなら此方から行くぞッ!!『爆雷撃』!!」
空から雷が落ち、室内を爆風と黒煙が満たす。
…件の男、場所を判らせないためか、広範囲の技を選んだ様子だ。
月夜見「奥義『桜華一閃・逆鱗』」
男の状態でしか出来ない荒技。無論、諸肌脱ぎの態勢になり、腕一杯に力を入れて、思いっきり剣をぶん回す。
黒煙を晴らし、件の男を探す。
和室、大広間の情景に完全に溶け込んでおり、何処に居るかはまだわからない。初めて会った時と同じだ。恐らく幻術の類…。
グリード「魔力を持たない普通の人間がワシを見破るなんて無理な話…。諦めよッ!!」
月夜見「…。」
…室内は誰が見ても俺と魂魄妖夢の二人のみ。声も反響をうまく使って場所を教えないようにしている。万事休す…とでも、奴は言いたいのだろうが、なにもせずに諦めるなどはしたくない。
妖夢「月夜見さん。」
月夜見「…来るグラート戦のため、戦力は温存しておきたい。ここは俺に任せてくれないか。」
妖夢「わ、わかりました。」
酔狂満月を鞘に納め、目を閉じ、抜刀の態勢に入る。
グリード「敵の前で目を閉じるなど…愚かな。ようやく、諦めたかッ!!」
月夜見「…諦める?…それこそ、愚行だ。貴様を倒す一手、ようやく思いついた。」
グリード「…たわけが…。そんなことできるわけ…!!」
月夜見「…奥義『桜華一閃・
…室内に波紋状の斬撃が広がる。さながら、水に広がる波紋のように。
妖夢「…一体何を…。」
グリード「月の神よ。ろくに刀を振るう力も残っておらぬか。」
…確かに。抜刀の勢いで前に刃先を突き出しただけ。前には誰もいない。ただ抜刀しただけだ。後ろにいる妖夢もこの部屋の中にいるグリードもこの技の意味を良く分かっていない。
いくつかある桜華一閃の内、特異な技。霧乃華映湖は、相手の幻術、魔術で隠された真実を見破る技。こんな時しか使えない。
つまりは…。
月夜見「…妖夢よ。今だ…!!」
妖夢「…ッ!!はいっ!!」
グリード「無駄だァ!!ワシの姿が見えるのはワシだけッ!!」
妖夢は走る。
何も知らないグリードは向かって来る妖夢に向け、弾幕を放つ。
妖夢はそれを微動だにせずに右側の壁を蹴り、バク転して弾幕を避ける。
月夜見「…貴様の敗因を教えてやろう。」
グリード「もう勝ったつもりか?姿も見えぬ貴様らが…!!」
月夜見「…自惚れだ。」
グリードは気づいていない。
妖夢は畳の床を精一杯踏み込み、グリードのいる回廊前の扉の上まで跳ぶ。
グリード「嘘…だろ…。この大魔術師グリードが!!」
妖夢「…死に去らせ。人符『現世斬』!!」
…透明化を失ったグリードは青ざめていた。
しかし、少女は止まらない。戦意喪失したグリードに何度も斬撃を喰らわしていく。
グリードはなすがまま、その斬撃を喰らわし、空中で静止。
地に降り立った妖夢はただ楼観剣を鞘に納めるだけ。
刃が完全に納まりきった瞬間、グリードだったもの…は空から重力に従い、落ちてきた。
妖夢「ふぅ…。終わりましたね。月夜見さん。」
月夜見「…呆気なく…終わったな。」
久しぶりに疲労が溜まっている。あれは精神力を結構使うため、後で体が怠くなる。だから、こんな序盤にこの技を使うべきではなかったやもしれんが…後の祭りである。
妖夢「そういえば、何故、グリードは気づかなかったんですか?何故、月夜見さんは動かなかったんですか?」
月夜見「…グリードはただの自惚れだろう。俺が動けなかったのは…。元々、桜華一閃は最後の要とサポート用の技だ。少しでも気を抜けば、技が消えてしまう。だから、動けなかった。」
…和泉と一緒に使う前提だからな。
もう一型で相手を翻弄し、桜華一閃でトドメを刺す。それが元々の構想だった。
月夜見「…行くぞ。」
妖夢「へっ?…は、はい!!」
…恐らくだが、今の氷川漣だけではグラートには…勝てない。
では次回。ではでは〜。