第176話『人と妖怪と愉快な街と』
漣「活気が戻ってきたな。」
先のシリウス戦により、荒野と化した人里も元の状態に戻りつつあった。
月夜見「…人の活気は山からも見える。本当、人とは騒がしい生き物だ。」
漣「良いじゃないか。活気があるってのは。」
活気があって賑やかなとこには人が集まる。妖怪も集まる。紫が目指した人と妖怪の共存が形となるまたと無いチャンスだ。
漣「しかし、ここで飲む酒もいけるな。」
月夜見「…朝から酒盛りとは…。お前らしくて良い。」
?「でも、ここで飲むのは倫理的にどうかと思うけどなぁ…。」
漣「良いじゃないか。諏訪子。」
…妖怪の山で一番景色が良いのは無論、山頂だが、別段、そこで飲む酒が美味いわけではない。逆に景色うんぬんより、人がいて、初めて酒の美味さが変わると思う。だから、守矢に来たわけだ。
諏訪子「ここ、私たちの家なんだけど?」
漣「月夜見が勧めてきた。」
月夜見「…貴様、斬るぞ。」
?「血が境内に散るのはやめて欲しいけどねぇ。」
諏訪子「おやおや、神奈子。漸く起きてきたのかい。」
神奈子「…あぁ。少し寝すぎだな。ほう?今日は珍しい客が来てるじゃないか。それに鬼の酒…か。」
漣「あー。飲むのはやめとけ。耐性がない奴が飲んだら一滴で酔っちまう。」
…鬼は生まれ持って酒に対する耐性が他種族より強い。その代表格が酒呑童子だ。故に鬼の酔えば強くなると言う特性を活かすために作られた酒は度が強く、人ならほぼ即死レベルである。
神奈子「おや、そうなのかい?結構、飲める方だけどねぇ…。」
月夜見「貴様はこっちで我慢してろ。」
神奈子「おっ。悪いねえ。出来れば、お酌してくれるのであれば可愛い女の子の状態でお酌して欲しいけどねぇ…。」
…おっさんかよ…。
月夜見「…お前じゃなければ斬り殺していたところだ。」
神奈子「悪いねぇ。」
…なるんだね。
月夜見「…。」
漣「お前、前見た時より縮まなかったか?」
前見たときは少なくとも背丈は俺と同等だったはずだ。だが、今は霊夢より少し大きい程度で少しスレンダーになった。まぁ、胸は前と変わらないが。
月夜見「…背丈が高いと怖がられることも多くてな。弱い白狼天狗を鍛えるには力も速さも鍛えなければならない。空気抵抗が少ないよう、背丈を低くして脂肪分を少なくした。」
諏訪子「その癖、お胸は大きいんだねぇ…。私への当て付けかしら。」
月夜見「…でかい方が良いと和泉が…。」
…一体何の告白なんでしょうかねぇ…。
月夜見が青ざめるって相当だな…。
諏訪子「…言いにくいこと聞いてごめんね。」
月夜見「…夜になったら奴は強くなる。あれには勝てん。」
漣「…そうですか…。」
…しかし、夜か。
長らく相手にしてないから、アイツらも溜まってるかもな。それに正邪も…。意外と上手そう。
諏訪子「猥談しに来たのかい?どうでも良いけど、ウチの神奈子と早苗に妙な知恵、植えつけないでくれよ?」
漣「…あぁ。」
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?「…若。」
…人里から数キロ離れた荒野。大きな窪地の真ん中に一人の男がある男を見下ろす形で立っていた。ある男…というのは、玄霧逢魔である。
逢魔「空蛇…。また来たのか。」
?「はい。空蛇厳秋でございます。シリウスの長がかの幻想神にやられたという吉報を聞き、若には今一度、我が組に戻って頂きたいと。」
淡々と低い声で言葉を連ねる白い長髪の男、空蛇厳秋。
その腰には一振りの刀を携えており、その目からは謎の威圧感を放っていた。
逢魔「…僕はその椅子には興味がない。」
厳秋「組の者も若のお戻りを心待ちにしております。それに、あの二人をのさばらせておくのはどうかと…。」
逢魔「頸牙組と鬼傑組…ですか。確かにあそこ以上に僕たちに適した場所はない…な。」
厳秋「…どう致しますか?」
逢魔「…仕方ない。今一度、組に戻ろう。決して閻魔にバレぬよう、着実に時間をかけて準備していく。」
厳秋「…御意。」
後々の展開を適当に回収していくスタイル。
しばらくやるつもりはありません。流石にあのレベルの異変は疲れました。あの話数分か、それ以上くらいまで日常編をやるつもりです。
では次回。ではでは〜。