※この作品はR-18です。

半人半妖の恋愛奇譚   作:紳爾零士

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第180話『花と姉妹と解けない氷と』

幻月「…そんな…。」

 

夢月「なんで先に…。」

 

幻月・夢月「言ってくれないのーッ!!」

 

シャド「うるさ…。」

 

久方ぶりに夢幻館に帰ってみれば、この始末。夢幻館に入って、説明して、納得してくれるまで1時間かかった。最初はシャドお兄ちゃんの彼女だと思われて、牙を剥き出しにされたものだ。…なんで、自分と付き合わなきゃなんないのよ…。

 

幻月「意地悪だけど優しくて…。」

 

夢月「荒っぽいけど憎めないお兄ちゃんが好きだったのに〜!!」

 

…ねぇ、これ、私、褒められてるの?貶されてるの?どっち?

 

シャド「あのねー…。姿形が変わっただけで中身は一緒なの。わかる?ほら、羽とか。」

 

幻月「お兄ちゃんはお尻キュッとしてないもん!!」

 

夢月「お兄ちゃんは後ろから抱きついたとき、柔らかくないもん!!」

 

シャド「よし、一人ずつ並べ〜?ぶっ叩くから。」

 

…こんの、変態姉妹め…。

 

夢月「あ、でも本当だ。この匂いはお兄ちゃんだ。」

 

幻月「ん?でも、お兄ちゃんじゃなくて、お姉ちゃん?」

 

夢月「あれー?」

 

…そんなのどっちだっていいでしょうが。

しかし、男の時には思わなかったが、この家も随分と広いものだ。背丈があったからか、或いはそんなこと思ってなかったのか…。あっちこっちフラフラしていて、ゆっくりしている余裕もなかったのかもしれない。

 

夢月「そだ、クッキー焼いたの!!みんなで食べよ!!」

 

シャド「甘いものか〜。」

 

…あんまり得意じゃないけどいいかな。

 

夢月「はい!!どうぞ、召し上がれ!!」

 

シャド「うまっ。」

 

甘さもちょうどいい。

 

夢月「美味しい?良かったぁぁ〜…。お姉ちゃん、甘いの、あんまり得意じゃないものね。」

 

シャド「このくらいなら全然いけるわ。ほんっと、幻月も見習ったらいいのに。」

 

幻月「むぅ〜。そりゃ、作りたいけどキッチンが真っ黒になるって夢月がやらせてくれないの。服は私の好きなの着てくれるのになぁ。」

 

幻月の料理はお世辞にも料理と言える代物ではなく…人のことは言えないが、それでも酷いと思う。私は炭になるだけだが、幻月はキッチンを破壊する。その後の夢月は修羅と化すので夢幻館では、夢月が主となって家事をしているというわけだ。

 

幻月「そうだ!!お姉ちゃんもメイド服、着てみない?ほら、前にサリエル様が来てた奴、あるじゃん!!ピッタリだと思うなぁ…。」

 

シャド「あれは罰として着させた奴でしょ?」

 

…厳密に言うと奴はなぜか私がこの夢幻世界にやってくると、従者の格好をする。威厳は置いて来たと言わんばかりに…。別に趣味ではないんだがね…。

 

夢月「良いじゃん良いじゃん!!おそろーい!!」

 

幻月「着てみてよ!!絶対似合う!!」

 

…やれやれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢月「わぁ〜…。」

 

幻月「素敵〜…。」

 

…いつも着てる幽香のやつとか、私の前着てたやつよりスカートの丈が短い気がする。なんか、少し恥ずかしい…。夢月と幻月がまじまじと見てるってのもあるけど…。

 

シャド「…なんか、スカートの丈、夢月より短くない?」

 

夢月「良いじゃん、良いじゃん!!お姉ちゃん、スタイル良いし。脚も長いから…ね?」

 

シャド「ね、じゃないよ。」

 

夢月「だってお揃いだよ?ほらほら〜!!」

 

幻月「うぅ〜…。天使が二人…。ここは天国か…?」

 

…私たちは悪魔でここは天国とは程遠いんだけど…。まぁ、さっきからキャーキャー言ってるけど喜んでくれるならなによりか。

 

シャド「…。」

 

動き易くはあるんだけど、なんだかなぁ…。

 

幻月「私だってお揃いしたい!!ほら、夢月!!あれ、持ってきて!!」

 

夢月「わかったわ!!姉さんッ!!」

 

シャド「はっ?まだ着るの…。」

 

幻月「当然でしょ!!お姉ちゃんは何着ても似合うと思うの。」

 

夢月もうんうんじゃないよ。それで幻月とお揃いというと…サイズがあるのか…今回のために用意していたのか…。いや、それはないか。ともかく、なぜ用意してある。

 

シャド「…はぁ、仕方ないか。」

 

てなわけで着たわけだが、主に胸元が苦しい。ダボっとしているようで、結構、キチッとしていて…少し苦しい。

 

幻月「わ、わかってたけど…。やっぱり、おっきい…。」

 

シャド「そんなデカくないわよ。」

 

せいぜい、幽香くらい?

幽々子とか和泉とかよりはないかな。

 

幻月「むぅ…。」

 

夢月「姉さんだってなくは無いじゃん。」

 

幻月「だってだって!!夢月にも負けてるのにぃ〜!!」

 

シャド「…胸の話はどうでも良いけど、とりあえず脱いで良い?きつい…。」

 

幻月「ダメっ!!もう今日はこのまま!!」

 

えぇ〜…。ほんと、キツいんだって…。

 

夢月「そうだよ!!お姉ちゃんはメイド服、着るのっ!!」

 

幻月「むぅ…。」

 

…着るのは確定なのか。

その後も何故か持っていた結構キワドメの服を着せられてたが、そのうち暗くなって、今日は泊まって行くことにした。ベッド一つに3人は暑苦しいなぁと思いながら、健やかな寝息を立てる二人に癒されつつ、私は意識を手放した。




短めです。
次回は妖夢回かな?では次回。ではでは〜。
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