読んでくれてない人は読んでみてください。時間があればでいいですので!!
シャド「あら?」
…なんでだろうか。
考え事をしていて、気がついたら地底にいた。鈴仙が薬を売りに来ている時は診療所の仕事も兼任してくれるらしいので、休みになるわけだけど…。それで散歩で、こんなクソ暑いところに来てしまったんだろ、私。
とりあえず、懐かしの地霊殿にでも行ってみますか。
さとり「来て早々、私のベッドに寝ないでくれませんか?」
シャド「だって、広いんだもーんっ。」
やっぱ、お嬢様は違うねぇ。
天蓋ベッドのめちゃくちゃおっきいやつ。部屋もめちゃくちゃ広い。少なくともうちの家の1.5倍くらいはあるわ。しかもそれが何部屋も。広すぎて迷っちゃいそうね…。
シャド「しかし、お友達が遊びに来たのに。アンタはずっと本ばっか読んでるわけ?早くこっちおいでよ。」
さとり「自分の部屋のように…。それに、あの時は致し方無く手を貸しましたが、本来ならば私は一人が好きなので。無理に友達と言わなくても構いませんよ。別に寂しくないので。」
シャド「はぁ…。めんどくさいわ。やっぱりアンタ。友達って言ったら友達でしょうが!!それにどれだけ一人が好きでも、ちゃんと会話しなきゃそのうち、こっちがイカレるよ?」
私は胸をトントンと指で突っつき、そう言う。一人ってのは、結構辛いものだ。確かに共感を求めなければ、一人という環境も心地よいのかもしれないが、職業柄、特に一人を好む患者が数多く居る。だが、一人好きの患者をいかに刺激せず、相手の時間を尊重して治療するというのは此方としても非常に難しい。更にはさとりの場合、妖怪であるが、外に出ないというのも一つの問題かもしれない。
さとり「別に一人が好きでも何の問題もないでしょう?確かに外には出ていませんが、私は嫌われ者のさとり妖怪。外に出ること自体が間違いなんです。」
シャド「考えすぎ。そんな頭も良くないんだから、あんまり考えすぎも良くないわよ?」
さとり「…頭が良くないのはどっちですか。素直なのは貴女の良いところですが、口は災いの元です。少しは考えて物事を…。」
シャド「おー。枕もふかふかだー。」
さとり「…聞いてないですね。」
ムフー♪
抱き心地もサイコーだねぇ…。1番はメディだけど。
さとり「あっ…。こら。そんな変態みたいな…。」
シャド「…さとりさんや。こりゃ、少し…香水の匂いが強すぎませんかね?」
さとり「うっ…うっさい!!です…。私だって多少はオシャレとか…したいじゃないですか…。」
…ほぉ?
耳まで真っ赤にして可愛いこと言うじゃない。大事な本も机に叩きつけて…。
シャド「あははっ。そうねぇ…。アンタも女の子ってわけだ。」
さとり「なんだと思ってたんですか…。」
見るからに本だけが友達って感じの…引きこもり?あれ、それ誰か居なかったっけ?思い出せないなぁ…。
シャド「しかし、オシャレねぇ…。私の服とか似合うかしら。」
さとり「貴女と私じゃ背丈も体系も違いすぎませんか?」
シャド「うーん。ぶかぶかで可愛いと思うけれど?」
さとり「…胸囲格差って知ってます?」
うわぁ…。めちゃくちゃ胸を凝視してくるぅ…。お姉さん。そういうのは怖いなぁ…。
さとり「…キモ。」
シャド「辛辣ねぇ。」
さとりを着せ替え人形にして遊べると思ったけれど。やっぱり私の服は燐くらいしか着れないか。空は…私よりあるからね。流石に小さいかもしれない。…それはそうと。
シャド「オシャレに無頓着なアンタがそんなこと気にするなんて、誰か好きな人でも出来たの?」
さとり「そういうのじゃないですっ!!」
シャド「ふーん。まぁ、良いわ。」
遊びに来たのに素っ気ないなぁ。そりゃ、文の一つも出さなかった私も悪いんだけどさ。
さとり「そうですよ。来るなら来るでなにかしら…。」
シャド「ごめんごめん。てか、こっち来なさいよ。頑なにそんなとこ居ないで。」
さとり「今、良いとこなんですっ!!…貴女にはわからないでしょうが。」
まぁ、当然だ。医療系の勉強はしてたけど、小説なんて読めそうもない。元々、活字なんて得意じゃない。魔導書なら読めるけど、あれはまた違うし…。
シャド「むぅ…。」
さとり「はぁ…。わかりましたよ。そっち行けば良いんでしょ?甘えるなんて…何処で覚えたんですか?前の貴女なら…。」
…男がロリッ子に甘えてもキモいだけでしょ?事案だしね。
膝を叩くと彼女はちょこんと私の膝に座る。…んっ。鼻に髪が当たってくすぐったいなぁ…。
さとり「乗れって言ったのは貴女ですからね。」
シャド「大丈夫よ。アンタ、軽いから。」
さとり「…それはありがとうございます。」
後ろから見るとほんとちっちゃいなぁ…。メディも同じくらいか?いや、さとりの方がちょっとおっきいかな?肩もだけど…。
さとり「なに考えてるんですか…。」
シャド「…ほんとちっちゃい。」
さとり「声にしないでください!!…全く、貴女、デリカシーのかけらも…。」
…耳元でおっきな声出さないでくれるかな…。それにそこだけじゃないんだけどね。腕とか…頭とか…色々と。食べているのかってぐらい、細くて華奢だ。昔なら簡単に折れてしまっただろう。
さとり「物騒なこと考えないでくださいよ…。」
シャド「あははっ。ごめーんね。…でもなんか、落ち着くなぁ…。なんでだろ。」
さとり「知りませんよ。」
………。
さとり「ひゃうっ!?」
おっ。やっぱりサラサラだ。なんか、前とは違う感じしたから、シャンプーでも変えたのかなぁと思ったけど。メディとは違うサラサラした感じだ。
さとり「きゅ…急に、な、なんですかぁ!?」
シャド「いや、撫でたいなぁと思って。」
さとり「だからって急に…!!び、びっくりしたぁ…。」
あらら。ちょっと涙目じゃん。怖かったのか…。ちょっと罪悪感。
シャド「ごめん、ごめん。だから泣かないでよ。」
さとり「な、泣いてませんっ。…ちょっと…びっくりしただけで…。」
シャド「…あれ?でも、アンタ、わかってたよね?」
さとり「え?」
…だって、心読める筈だしね。
さとり「…。」
シャド「…。」
さとり「だって…あまり…触られること…ないものですから…。び、敏感なんですよ…。多分…。」
…へぇ?可愛いとこあんじゃん。…でも、これ以上すると本当に泣かれちゃうな。
さとり「ひっ…!!な、なんで!?今の会話でなんで首にキスを!?」
シャド「へへっ。ちょっといじめたくなった。」
さとり「うぅ〜…!!意地悪なところは変わってないですね…。」
半ば諦めたように息をつき、恨めしそうな顔でこちらに振り向いてくるさとり。前は結構、こっちがいじめれたからねぇ。対等になった分、今は楽しみたいよね。
さとり「…どうせ、お昼まで食べていくでしょう?」
シャド「うんっ。」
さとり「…そうですか。わかりました。」
…なにか、さとりが少し嬉しそうだ。いつも笑わないのに、今だけニッコリと優しげな笑みをしている。こっちも嬉しいな。
さとり「…誰が愛想悪いですって?」
シャド「そこまでは言ってないわよ。」