※この作品はR-18です。

半人半妖の恋愛奇譚   作:紳爾零士

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黄昏異変、ラストです。


第224話『夜明け』

逢魔「ダァァッ!!」

 

大振りの一撃。横一閃を漣は跳んで、フランはレーヴァで受け止める。

 

漣は逢魔の背後に跳び、背を蹴る。

 

逢魔「ッ!?」

 

逢魔はその足の空気を切る音を聞き取り、瞬時に漣の背後へと移動する。

 

しかし、漣も負けてはいない。背後から放たれる拳を振り向いて、受け止め、思いっきり背後へと投げ飛ばす。

 

すると追い討ちと言わんばかりにフランが逢魔を上へと蹴り飛ばす。

 

更に漣が逢魔の飛んでいく方向へと飛んでいき、蹴り飛ばす。

 

逢魔の体と地面がぶつかり、砂埃を上げた。

 

逢魔「ガハッ…!!」

 

血の混ざった空気を口から吐き出す逢魔。そのまま、立ち上がり大きく息を吸ってから吐き出す。

 

逢魔「ッ…。」

 

漣「…。」

 

…お互い、無言で睨み合う。…相手は一人。此方は二人。逢魔は歯軋りをするが、プッと血を吐き、地面を蹴って走り出した。

 

漣「ぐっ…!!」

 

その速度は先ほどをゆうに変えていた。所謂、光速というものである。

 

人の目を超え、放たれるラッシュは一撃一撃が重く、瞬きをすれば見失うほどだった。

 

漣は手をクロスしてガードするだけで精一杯だった。

 

漣「…そろそろやるか。」

 

逢魔「…くくっ…!!諦めたかッ!?」

 

漣「…ハッ!!」

 

漣の拳が逢魔の攻撃を縫って、逢魔の腹に一撃を入れた。

 

逢魔「ガッ…!!なっ…!?」

 

漣「至近距離だと弾幕は扱えないからな。殺しちまう。…一つ、お前に答えを教えてやろう。迦具土之炎は炎に関するあらゆるものを扱う力。そのうちの一つに…あるんだよ。『光を操る』力ってのが。」

 

逢魔「…光の…速度…!!」

 

漣「体を一度光の粒子に変え、お前が掴めないほど小さくする。そして、お前の体に拳が届いた時、巻き戻すことで攻撃が通る。…逢魔、お前はもう俺には勝てない。」

 

逢魔「…黙れ…。僕は…君に勝つために…ここまで来たんだ…。玄霧逢魔の意地…貴様に見せてやる…ッ…!!」

 

逢魔は漣の至近距離で稲妻を落とす。

 

漣はそれを避け、宵ノ明星で逢魔に斬撃を入れる。

 

逢魔はそれを全て受け止め、漣を蹴り飛ばした。

 

漣「ぐっ…!!」

 

逢魔「死ねよ…。幻想の神…。空白『テラズ・ボルブレイク』…。」

 

白とも青とも言える極太レーザーを放ち、周りに弾幕をばら撒く逢魔。

 

漣「ッ!?」

 

フラン「漣兄様ァァァッ!!」

 

漣、そして、漣の元に駆けつけたフランを喰らい、飲み込み、爆音と黒煙を生み出した。

 

逢魔「…僕は玄霧逢魔なんだ。絶対、負けてはならない。」

 

…逢魔は先程、自身を飲み込んだ落雷が作り出した穴を見る。そして、逢魔はそこから外へと飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜side漣〜

 

漣「大丈夫か。」

 

間一髪だった。自分が纏う炎を結界状に出し、俺たちをなんとか守れた。あと少し、遅れていたら消し炭になっていた。

 

フラン「うん。」

 

フランも少し汚れてしまってはいるが、無事だ。…逢魔は外か。

 

フラン「…行こ。漣兄様、外なら霊夢とか妖夢とか妹ちゃんとか気にしなくてもいいもんね。」

 

漣「…あぁ。…今度こそ、終わらせる。」

 

俺はフランを抱き抱えて上へ飛ぶ。外からは少し月明かりが入っていた。堯黒院の屋根の上、奴が太刀を下に向け、月を眺めていた。

 

逢魔「…ここで死ねる魂は…幸せものだ。金色でも、白でもない。見ろよ。この月の色。…青いだろ?」

 

漣「…初めてだな。お前と意見が合致するなんて。」

 

逢魔「…今から殺し合うってのに、偉く心が穏やかだ。旧知の親友と話すようだ。…なぁ。漣。」

 

漣「…もう俺はお前を本気で潰す。覚悟はいいな。…逢魔。」

 

逢魔「ふっ…。愚問ですね。…じゃあ。始めましょうか。」

 

俺は宵ノ明星を鞘から抜く。逢魔も刀を構える。刀身が月光に照らされて、きらりと光る。

 

逢魔「…ショー…タイムだ…!!」

 

漣「…あぁッ!!」

 

屋根瓦の上を二人は進む。刀を振るい、二人の刃はかち合う。更に二人は火炎弾と電撃弾を手に作り、お互いに打ち合う。

 

逢魔「ッ!?」

 

漣「ぐっ…!!」

 

爆炎とともに逢魔と俺は弾き出される。

 

だが、瞬く間に体制を整えて、小弾幕とレーザー砲をお互いいくつか照射する。

 

漣「銀玉『ピンボール・ダンス』ッ!!」

 

逢魔「金弾『コイン・ザ・パレード』ッ!!」

 

銀色の玉がランダムに動き出す。

 

逢魔はそれに対して、薄いコイン状の弾幕が不規則に回転し出す。

 

それらが触れ合い、爆破し、黒煙と炎をあげる。

 

逢魔「消えろ…!!恐怖『痛みこそ芸術』ッ!!」

 

フラン「禁忌『クランベリートラップ』ッ!!」

 

爆発しながら進む極太レーザーに対し、縦横に移動する使い魔の放つ弾幕が阻む。

 

俺はその間を光の粒子になって飛んでいく。

 

逢魔「なっ…!?」

 

逢魔は目の前のフランに気を取られ、俺の接近を許した。

 

奴の腹に俺の拳を捩じ込む。

 

怯んだ隙に奴の顔に蹴りを入れる。

 

逢魔「ぐっ…!!チッ…。空白『テラズ・ボルブレイク』ッ!!」

 

漣「ッ!?」

 

至近距離でさっきの高密度高威力の電磁砲…ッ!!

まずい…!!

 

逢魔「今度こそ…これで終いだァァァァッ!!」

 

漣「…なんてな。『時空突破』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

逢魔「空白『テラッ…ぐはッ…!!」

 

レーザー砲の準備をしていた逢魔の腹に拳が入る。

 

逢魔は困惑を隠しきれていない様子だった。

 

逢魔「…貴様…。どこから…攻撃を…!!」

 

漣「…テメェならもう気づいてるだろ?」

 

逢魔「…馬鹿な…。貴様…時間すらも…。ぐっ!!」

 

逢魔がラッシュを仕掛けてくる。

 

俺はいつものスタンスで蹴りには蹴り、拳には拳で対処する。

 

逢魔「チッ…。面倒だッ!!」

 

漣「へへっ。」

 

逢魔「絶叫『エボルブド・チャージ』ッ!!」

 

逢魔が拳を地面へと叩き込む。すると、屋根瓦が円状に窪み、上から大量の落雷が差し迫ってくる。

 

漣「チッ…!!」

 

そうなんども時空突破は使えない。不味いぞ。

 

フラン「キュッとしてどかーんッ!!」

 

逢魔・漣「ッ!?」

 

雷が…空で爆ぜた?

 

フラン「へっへー!!私もいるんだから!!」

 

逢魔「チッ…。小娘が…!!」

 

漣「これで終わりにしよう。…逢魔。」

 

逢魔は眉間に皺を寄せ、歯軋りをした。相当、きているみたいだ。

 

逢魔「…くくくっ。…あぁ。賛成だね…。これで終いだ…!!」

 

漣「フランッ!!」

 

フラン「うんっ!!」

 

逢魔は左手をまるで銃のようなポーズで此方に構える。一方、俺たちは背中を合わせて、俺は左掌、フランは右掌を突き出す。

 

逢魔「…砕け散れッ!!豪雷『トール・エル・ヴラカノン』ッ!!」

 

フラン・漣「魔炎『495℃の恋情』ッ!!」

 

炎のレーザー砲vs雷のレーザー砲。

ひしめき合い、バチバチと音を立てながら、押し押されを繰り返している。

 

逢魔「ぐぐぐっ…!!ガァァァァッ!!」

 

フラン・漣「ハァァァァァッ!!」

 

此方も死力を尽くす。だが、逢魔がそれに食らいついてくる。屋根瓦を食らいながら、お互いが押し合う。

 

逢魔「…っ!?…マジかよ。」

 

フラン「漣兄様ッ!!」

 

漣「あぁ!!」

 

逢魔の手が緩んだ隙に俺たちは攻める。そして、逢魔のレーザー砲ごと…俺たちの炎が飲み込んだ。

 

フラン「…勝った?」

 

漣「…あぁ。」

 

フラン「ヤッタァァァァァ!!」

 

フランが飛び上がり、俺に抱きついてくる。…鳩尾アタックじゃない分、痛くはないが、流石に奴との戦いは…辛かったな。そのまま、フランを抱き抱え、屋根から下へと戻る。気になるのは…逢魔が最後に微笑んだ気がした。…気がした…だけかな。




黄昏異変、終了です…が、まだ色々とありますのであと1話!!続きます。まだ、あの人たちがしっかり出てきてないですしね。終わったら、暫くは日常編かなぁ…。エロもやりつつね。では次回。ではでは。
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