でも、エロじゃないよ?
漣「…。」
いつもの月見酒。
風流だかなんだか知らないが、今日はあまり月が見えない。
夜風に吹かれ、ただちびちびと酒を嗜む。
仕事の後の至福のひとときである。
…なーんて、いけすいたこと言えるほど、クールじゃない。
何故なら、1人じゃないからだ。
ルーミア「〜♪」
漣「なんでいんだよ。」
ルーミア「?」
そんな私がおかしいの?みたいな顔されましても…。
……そういや、こいつのこと、今の今まで聞いたことなかったな。
漣「…いい機会だ。飲むか?」
ルーミア「…いいの!?」
漣「あぁ。今日はとことんお前の話、聞いてやる。」
ルーミア「…私の話?」
漣「あぁ。聞いたことなかっただろ?お前の話。」
ルーミア「んー。どこから話そっかな。」
————————人食い妖怪って知ってる?
昔ね?そんな妖怪がいたらしいの。
暗闇に隠れて、人を食らうの。怖いでしょ?
肉を食いちぎって、骨を砕いて、跡形もなく食らうの。
その妖怪にとっては、ただの食事だった。
でも、人間にとってはたまったものじゃない。
そこで人間たちはその妖怪を倒すために、巫女を雇ったの。
霊夢の前の博麗の巫女。
でも、その巫女は、こう言ったわ。
『その妖怪にとっては、ただの食事。退治する必要はないんじゃないか』
でも、村の人間たちは頑固だった。
巫女は必死に説得して、その結果、『封印する』ということになった。
漣「それで?」
ルーミア「その妖怪は無事、封印されました。めでたしめでたし。」
…本当にそれだけか?
確実にその妖怪とやらは、ルーミアだ。
漣「その妖怪は…。」
ルーミア「ご名答。私だよ?」
漣「…。」
ルーミア「封印されて、ちっちゃくなって、それで約束したの。人と会ったら、まずその人に食べてもいいか、聞くって。」
ちょっと下を出して笑うルーミア。
…つまり、本当はこんな幼女じゃねぇってことか…。
漣「なぁ。」
ルーミア「?」
漣「その封印が、もし解けたら、人を食いたいのか?」
ルーミア「んー。わかんない。でも…。」
漣「でも?」
ルーミア「漣とシたいな…♡エッチ…♡」
漣「…そればっかりだな。俺たち、まだ、友達だろ?」
ルーミア「もう〜!!まだわかんないの?」
漣「あ?なんのことだよ。」
ルーミア「私だって!!漣のことが好きなの!!」
漣「…。」
ルーミア「ねぇ、漣。私とも付き合って?」
漣「…なんで?」
ルーミア「え?」
漣「なんで、好きになったんだ?」
ルーミア「…。それ、普通聞く?」
漣「ま、俺は普通じゃないからな。」
手に持ったお猪口の酒をぐっと飲む。
ルーミア「初めてだったの。私が声をかけて、敵意を示さなかったり、逃げ出したりしなかった人。」
漣「今までは、そんな奴いなかったのか?」
ルーミア「うん。当然だよ…。私は人食い妖怪で、あっちは人間。本能的に怖がっちゃうんだもん。」
漣「…。」
お猪口を盆に置き、所謂、体育座りをするルーミア。
少し、寂しそうな声を出す。
…今までの彼女からは、想像もつかないような声。
ルーミア「でもね?漣は、ちゃんと話を聞いてくれた。それどころか、家に来た時は、ご飯も作ってくれた。そんな毎日が気づいたら好きになってて。…霊夢に相談したんだ。」
漣「へぇ〜。あの怠惰巫女がねぇ…。」
ルーミア「仕事はめんどくさがるけど、優しいんだよ?親身になって、相談に乗ってくれた。そしたら、『アンタ、漣さんのこと、好きになったんじゃないか』って。で、今日、本当の気持ちを告げようと思って、ここに来た。」
漣「なるほど…。つまり、お前は俺と話しているうちに、俺のことが好きになったつうことだな。」
ルーミア「そ。おかしいでしょ?元々、物理的に食べようとしてたのに…。」
漣「それは食生活だろ?」
ルーミア「うん。」
漣「なら、しゃあねぇだろ?食わなきゃ死んじまうんだし…。」
ルーミア「…やっぱり、漣がいいな。そうやって言ってくれるの、漣だけだもん。」
漣「ま、食われたくはないけどな。」
ルーミア「で?返事は?」
漣「返事?告白のか?」
ルーミア「うん。」
漣「…ひとつだけ約束だ。」
ルーミア「?」
漣「もう2度と、人を食べようとするな。」
ルーミア「…ダメだよ…。そんなことしたら、私の存在自体が…。」
漣「灼熱『史実燃焼』」
ルーミア「え?」
漣「俺の能力は、火炎を操る程度の能力。俺の炎は、ありとあらゆるものを燃やすんだ。燃やし尽くして、逆にする。俺はこの能力で死ぬ事実を燃やして、永遠の命を手に入れた。今はお前が人を食べなきゃいけない事実を燃やして、食べなくてもいい状態にした。」
ルーミア「…じゃあ!!」
漣「もし、お前の封印が解けて、大丈夫だったら、付き合ってやる。」
ルーミア「…ありがとう…!!漣!!大好き!!」
そう言って、ルナサ達のように俺に抱きついてくる。
ん?飛びつくの方が正しいか。
ま、一肌、脱ぐしかねぇよな!!
ルーミアのために。
ルナサ「漣さん?一緒に寝よ?」
パジャマ姿のルナサが目をこすりながら、こっちに来る。
ルナサ「ん?何してるの?」
漣「…怒らない?」
ルナサ「…もう慣れた。だって、私が一番なんでしょ?」
漣「…もちろん♪」
ルナサ「ん♪」
そんな会話があったとか、なかったとか…。
ルナ姉のパジャマってどんな色だろ…。
ピンクでも、青とかでも似合いそう…。
てか、今のところ、5分の3、金髪だ…。
…ま、金髪は人気だからねぇ。
ルナ姉しかり、フランしかり…。
俺も、金髪、結構好きだから、この小説のヒロインは大体、金髪になっちゃうのかな?