※この作品はR-18です。

半人半妖の恋愛奇譚   作:紳爾零士

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ちょっと短めです。
第捌話、どうぞ。


第捌話『終わらぬ想いと奥義と嘲笑と』

和泉「月夜見様…!!」

 

月夜見「このまま死ぬくらいなら…いっそ、お前に殺してほしい。この堕神の心を射止めたただ1人の女性…。俺に…もっと、愛を教えてくれ…。和泉。」

 

…そこに居たのはかつて幻想郷を私利私欲のために手に入れようとした男。後で聞けばアレは好奇心によるものだったらしい。だが、今は違う。恋情に燃える双刃の刃。先に動いた方が負ける…。そんな張り詰めた空気が2人を包み込んでいた。

 

叢雲「…あぁ…。偉大なる神は…このように廃れてしまったか…。やはりこの世は…腐り切っていたのだな…。起きろ…。ラミア…。」

 

ラミア「…化け物ね。能力を使う隙もないし…ここは…ッ!?」

 

月夜見「俺はお喋りを待つほど…優しくはないぞ。神滅『獄炎天文斬』!!」

 

交互に繰り広げられる刃の連打にラミア、叢雲コンビは押されていく。ラミアはフルンティングで月夜見の刃をはねようと試みるが…覚悟を決めた刃は何よりも鋭い。なんと、月夜見はラミアの右手を切り落とし、叢雲の腹に突きを入れたのだ。

 

ラミア「ぐっ…!!」

 

叢雲「がはッ…!!」

 

月夜見「…貴様らは俺には…いや!!俺たちには、勝てない!!恋を…愛を不必要と宣う貴様らには俺たちを超えられない!!」

 

叢雲「こんの…堕神ガァッ!!」

 

叢雲の蹴りが月夜見に当たろうとしたその時…。

 

月夜見「貴様の拳も…脚も俺には到達しない。喰らえッ!!奥義『真・神殺し』!!」

 

刃が二つ、並行状に構えられ、月夜見は回転する。そこに現れたのは炎の竜巻。その竜巻は徐々に紫色に変化し、叢雲を跡形もなく、切り刻む。

 

月夜見「そうだ…。我は堕神・天誅月夜見ッ!!この世に生を受け、愛する者の為に刃を振るう…1人の…神だッ!!」

 

叢雲「ツークーヨーミーッ!!」

 

叢雲…というべきか否か…。その残酷に切り刻まれた肉塊達はシューと蒸気のようなものを出し、また、一つの形になろうとしていた。

 

月夜見「…第二回戦か。来いッ!!俺が相手になってやるッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「無様。」

 

一方、白ローブの男と戦っている俺たち。だが、先ほどから傷一つ与えられていない。神君と俺で連続攻撃を奴の体に与えようとするが、奴は錫杖を巧みに操り、時にはガードに、そして、カウンターに使っている。その一撃がかなり痛い!!一瞬にして、骨が砕けてしまうのではないか…。そう思ってまおかしくはない…。

 

?「そういえば、名を名乗って無かったな。」

 

神「お前の名前なんて…!!知った事かぁぁッ!!」

 

神君の攻撃が鋭さを増す。だが、白ローブの男は涼しげな顔で攻撃を受け止め、錫杖の先端を神君の腹に当てる。いくら、神君でも、あのハザードモードを使っていた後だ。少し…体力が落ちている。

 

?「話を聞け。俺はメシア。この世の救世主に君臨する男だ。」

 

メシア…。何がこの世の救世主だ。奴がやっていることは救済には程遠い…。殺戮だ。

 

メシア「俺が望む世界は…そう。魔神族がこの世から消滅し…人々が成すべきことをするっ!!そんな世だ。」

 

漣「成すべきこと…だと?」

 

メシア「うむ。神は神らしく、人、妖怪を蔑み、この世のカースト制の頂点に立つ。人妖は、食い食らいの弱肉強食の世を確立し、人妖、そして、神の間に恋などという軟派な感情は必要しない…。そんな世だ。」

 

メシアは自分の言葉にうっとりとしながら、俺たちに話しかけてくる。…そんな世が、この世にあってたまるか。何故、人に好意を抱くことを…誰かに決められなければならない?それが成すべきことだと言われなければならない。ふつふつと湧き上がるこの感情は…他でもない。怒りだ。冷静に燃える…魂の灯火…。俺の目にはメシアが天使ではなく、悪魔に見えていた。

 

神「…そんな世界なんて面白くもなんともないッ!!そんなものはただの…紛いモンだッ!!」

 

漣「俺たちには愛する者、愛することが必要だ!!哀れな救世主め…。お前は恋を知らぬからそのようなことが言えるんだッ!!」

 

メシア「…不愉快だ。もう良い。お前達には…消えてもらおう。」

 

メシアは錫杖を思いっきり振りかぶったかと思うと、俺、神君の順番になぎ払い、俺たちを地面に打ち付ける。更に、奴は弾幕を打ちまくり、俺たちの体力を徐々に奪っていく。

 

漣「がは…ッ!!」

 

神「なんちゅう威力だよ…ッ!!」

 

どうする…!?このままでは弾幕を喰らい続け、お陀仏だ。月夜見は戦っている。シャドは鎖に尚も繋がれている。ルナサ達に頼もうも…奴にルナサ達が勝てるのか?ルナサには…陽菜を守ってもらうのが先決ではないか?くそッ…!!この状況で考えが纏まらない…!!…アイツなら…なんていう?シャドなら…。月夜見なら…。霊夢なら…。ルナサなら…。ここまで来て…万事休すか…ッ!?

 

?「天上『千早斬り』」

 

…思考が絡まっていた。考えが纏まらなかった。その瞬間、メシアの体から…鮮血が飛び散った。いや、正確には斬られたのだ。肩に切り傷をつけ、その切り傷から一気に鮮血が噴射した。

 

?「まだまだだな。漣。」

 

漣「顎…師匠。」

 

そこに居たのは、紅顎。俺の師匠、その人だった。まるで俺の髪を白くしたような綺麗な白髪のその男は、敵わなかったメシアに一撃、入れてくれた。…精神世界から抜け出してきたのだろうか…。

 

神「え、えーと…。どちら様で?」

 

顎「話は後だ。1時間、お前達は回復に専念しろ。」

 

メシア「まるで一人で相手、出来るような言い草だな?」

 

顎「…見せてやろう。」

 

師匠はそう言い、月夜見の戦っている叢雲を…。

 

顎「天上『星雲一閃』」

 

抜刀による斬波で、切り裂いた。叢雲の首が宙を舞い、コロコロと奴の体の足元に落ちている。

 

叢雲「くくッ…。こんな傷…。ッ!?」

 

神「さ、再生しない?」

 

叢雲「何故だ!!こんなところでッ!!」

 

体は機能を停止し、首だけが忌々しげにのたうちまわる叢雲。徐々に体は黒ずみ、消えていく。

 

月夜見「…哀れだな。死にたかったのだろう?喜べ。死ねるぞ?」

 

叢雲「巫山戯るなッ!!こんな弱者どもにッ!!月人であらこのお…れ…が…ッ!!」

 

…完全に消え去った。そこには血溜まりしか残っていない。

 

メシア「不死の人間を…殺した…のか?」

 

顎「…見ての通りだ。不死など、この修羅天竺には…通用しない。この世の因果を全て…斬る刀だからな。」

 

メシア「相手にとって不足なし…。来いッ!!名も知らぬ侍よッ!!」

 

風が吹いていた。木々が靡いていた。そして、メシアの錫杖と修羅天竺の当たる音が…鋭く…響いていた…。




誤字とかあったらよろしくお願いします。
では次回!!
ではでは〜。
…ここで話す内容も少なくなってきたんで、関係ない話するかもです。
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