では本編。
どうぞ!!
豊姫と依姫は、月の偉い人の会合に呼ばれたというので、俺は懐かしい月の都の我が家に帰ってきた。
サグメも出席する…と思っていたのだが、何故か、サグメのみ、会合のお誘いが来ていなく、とりあえず、会合が終わるまで俺が預かることとなった。豊姫によると、サグメをよく思っていない人間が会合出席者のほとんどを占めていて、今回の会合は、サグメの処遇を考えるものとか。
漣「…。」
サグメ「お兄ちゃん?」
漣「…いや、なんでもない。」
サグメは、何も知らないのだろう。
とても優しい子だから。
昔からこの子は、玉兎に対しても、頭の固い奴らに対しても笑顔を振りまいて、純粋無垢という言葉が何より似合うような子だった。
漣「…サグメ。」
サグメ「…なぁに?」
漣「…もし、月の都にいられなくなったら…。追い出されたら…どうする?」
サグメ「…私、追い出されるの?いられなくなるの?」
漣「…もしもの話だ。まぁ、そうなれば、俺のところに来い。いつでも歓迎してやる。」
サグメ「…わかった。お兄ちゃん、だーいすき!!」
漣「うわっと。」
台所で料理を作っている俺の背中から、2つの肉圧を感じる。
しかし、それは重くなくて、サグメのいい匂いが鼻を刺激する。
漣「…ふふ。」
サグメ「〜♪」
〜月の都、会合にて〜
賢者1「月夜見様、稀神サグメに対しての処遇、如何なさいましょう。」
賢者2「あやつの能力。そして、あやつの兄である氷川漣という妖魔の存在。女神などと崇められてはおるが、その体はもはや、穢れに穢れきっておる!!そのような者をこの月の都におくとは、先代も何をお考えなさったのでしょうか。」
月夜見「…。」
依姫「月夜見様!!」
月夜見「…?」
依姫「稀神サグメは、ここにいる賢者の誰よりも勉学、また、体術面に優れております!!更に、先代もお認めになられ、そのお側に置いていたと言います。そして、氷川漣なる妖魔!!かの者は、数百年前、この月の都を混沌とせしめた、暗黒を晴らした者!!更に、今では幻想神と崇められるほどの実力者!!その体質故、如何なる穢れも払いのけます!!これでも、氷川漣、ならびに稀神サグメが穢れているとお思いですか!!」
賢者1「黙れ!!綿月依姫!!貴様ら、綿月家も氷川漣との交流、そして、無断で地に降りたこと!!決して、許されぬ重罪であるぞ!!」
依姫「くッ!!」
月夜見「…依姫、豊姫。」
依姫・豊姫「…。」
月夜見「…先代の考えは間違っていた。至急、稀神サグメ、ならびに氷川漣、そして貴様ら二人を追放処分とする。」
依姫「くっ!!」
豊姫「…行きましょう、依姫。」
依姫「…しかし!!お姉様!!」
豊姫「…この月の都は、腐っている。」
依姫「…わかりました。」
月夜見「…腐っている…か。」
漣「なるほどな。」
もしもの話が、的中したか。
しかし、あの月夜見がそこまで…。
賢者1「いたぞ!!裏切り者め!!」
依姫「くっ!!追ってきたのですか!!」
月夜見「…ほう。貴様が幻想神。」
漣「…お初にお目にかかる。月神、月夜見。」
月夜見「ふむ。すっかり、神気取りか。ただの半妖如きが。」
漣「…たしかに、俺は半妖。だが、それ故、この者達が穢れているということへの追放処分。取りやめていただきたい。」
月夜見「…ならぬ。」
漣「…。」
月夜見「この都にもう、その者どもは不必要だ。早く、出て行ってもらおうか。」
漣「…落ちぶれたな。月神、月夜見。」
月夜見「…生憎、私は先代のように寛容ではない。その言葉は、褒め言葉として預かっておこう。」
漣「…行くぞ。」
サグメ「…うん。」
豊姫「…やっぱり、お前達は腐っている。」
月夜見「…かつての長にまだそのような口が聞けるか。豊姫。」
依姫「お姉様!!」
豊姫「貴方に神の名前は勿体ないわ。貴方は所詮、偽物なのよ!!」
月夜見「…この都から、即刻立ち去れ。」
豊姫「ええ…。さよなら、月夜見。」
なんか、シリアスっぽくなっちゃった…。
でも、次回はほのぼのに戻す予定です!!
では次回!!
ではでは〜!!