1話1話を長めで書きたい…。
では本編。
どうぞ!!
第64話『夏と祭りと堕ちた神と』
賢者1「月夜見…様…!!」
月夜見「…腐っている…か。」
赤い着物の男。朱色と言うべきか。実はこの男、月夜見という名を名乗っているが、そのような神聖なものではない。正式な名を『堕神・天誅月夜見』と言い、旧月の都の長『月夜見神』の胸をさし、自らの手で玉座に押しあがった。この天誅月夜見。月夜見神と月の賢者のもとに生まれ、大層可愛がられた。その賢者の名を『闇雲リンネ』という。もともと邪心があった彼は、月夜見神の恋人を断罪にかけ、自ら、罪人から守ったと月夜見神を襲い、そこで月夜見神が身篭った子供が天誅月夜見である。その後、リンネは死罪にかけられたが、月夜見神は自身の息子と言い張り、育て上げた。
月夜見「…私が作り上げたものより、あのようなまがい物が素晴らしいというのか、氷川漣。」
この天誅月夜見。
体術、剣術、全てが優秀で次期長候補と呼ばれつつあった時、彼にとってある事件が起きた。まだ若かった彼は、月の戦争の将軍として、戦地に赴き、自身の愛刀を振るい、妖怪たちに対して善戦していた。勿論、暗黒神シャドとも戦い、8割がた誰しも月夜見が勝つだろうと思っていたが、シャドは本気を出しておらず、月夜見の愛刀を折り、その刃を月夜見自身の胸に刺した。その後の話を彼は覚えていない。ただ、彼はあの圧倒的力を求めている。シャド、ならびに氷川漣の圧倒的な力を。
漣「…そうか。今日か。」
蛮奇「そうだぞっ♪約束、忘れてないだろな?」
漣「忘れるか。祭りを一緒に回る約束だろ?」
蛮奇「そ、それなら、いいけど…。」
夏祭り。
一年に一度、幻想郷の人々の娯楽として開催される。幻想郷には、娯楽と呼ばれるものが少なく、天狗の新聞や何代目かは忘れたが御阿礼の子とその友人が本や巻物を扱う書店を開いていたりする程度で、子供たちは鬼ごっこやかくれんぼなどをして遊んでいる。
漣「…浴衣、何処にしまったっけ。」
…せっかくだし、楽しみたいよな。
蛮奇「おい。」
漣「ん?」
蛮奇「どうだ?浴衣、来てみたぞ?」
蛮奇に呼ばれたので、蛮奇の方を向く。するとそこには、シンプルな赤い浴衣を着た蛮奇が立っていた。てか、いつ着替えたんだ?
漣「綺麗だよ。」
蛮奇「ふふ。ありがと♪」
…くそ。しまった。浴衣が見当たらない。引っ越しの時に持ってきたはずなんだが…。
漣「…まぁ、仕方ないか。」
時計の針は16時を指している。夏なので外はかなり明るく、祭囃子が聞こえ、夏の到来を感じさせる。
漣「そういえば、ルナサ達は?」
蛮奇「ん?ルナちゃん達は先に行ってるけど…。もうすぐ、しーちゃんは支度終わるんじゃない?髪長いから、手こずってるんだって。咲夜さんがフランちゃんのついでに着付けしてるわ。」
…そういえば、朝早くから咲夜とレミリアがうちに来ていたな。紙袋を持っていたからあの中に浴衣が入っているのだろう。
蛮奇「おや。そうこうしてるうちに、出来たみたいよ。」
フラン「どう?漣兄様?似合ってる?」
漣「あぁ。とっても。」
フラン「やったぁ!!」
タッタッタッと勢いよく廊下を走って、俺の元へフランが来た。ピンク色の浴衣に白の花が描かれている。フランのサイドテールを真っ白な花のかんざしが止めており、蛮奇とは違ってとても少女らしさが伺える。
レミリア「それはそうよ。なんてったって、私が選んだのだから。」
フラン「うんっ!!ありがとう♪お姉様♪」
対して、レミリアは真っ黒な浴衣で、紫色の薔薇が描かれている。さらにルーミアのようなリボンを髪につけており、だいぶとイメージが違うとても可愛らしい姿をしている。
漣「レミリアも似合ってるじゃないか。」
レミリア「うふふ。ありがとね。じゃ、残り二人も見てくれるかしら?」
漣「ん?」
レミリア「咲夜、紫苑。入ってらっしゃい。」
紫苑「…ど、どう?」
咲夜「と、殿方に、こ、このような姿を…///は、恥ずかしいです///」
漣「うん。二人とも、似合ってるよ。」
咲夜も紫苑も同じ青色の生地なのだが、咲夜の方が薄めだ。咲夜の方は髪をポニーテールに束ねており、紫苑は夏らしい紫陽花のかんざしでお団子ヘアーに髪を束ねている。咲夜の方は白い花が描かれており、紫苑は袖のところに白い花が描かれている。
紫苑「え、えへへ〜///」
咲夜「あ、ありがとうございます///」
漣「さて、祭りの会場に行くか。」
そして、俺たちは家を後にし、祭り会場に行くこととした。
最初に思わせぶりな感じで書いたけど、しばらく彼は出てこないはず…。なので、祭り編です!!
では次回。
ではでは〜。