GBF-L+D/F_ガンダムビルドファイターズ Lost + Diver's / Fantasy 作:杉村 祐介
改めて、『創造戦士ガンプラダイバーズ』(以下GPD)と拙作『ガンダムビルドファイターズ L』(以下GBF-L)とのクロスオーバー、読んで頂きありがとうございました。楽しんでいただけましたら幸いです。
この場をお借りして。小説の執筆および公開許可を下さりありがとうございました。水槽学氏には感謝しかありません。GPDを二章四十五話までほぼ一気に読んで受けた感情を、こうして正しく創作という形で世に出すことが出来たことを幸せに思います。
この作品はそんな水槽学氏へのラブレターでもありながら、No.6ことジュン・ハイドランジア、彼女へのラブレターでもあったように感じます。GPDメインヒロインの『篠原雫』のコピーとされる彼女はGPD作中において『ロストフリーダムDeep/F』を操るファイターです。かなり戦闘狂の面が強く出ていて、場を乱すためのキャラという位置づけが強い。でもそんな彼女に惹かれてしまった憐れな筆者が、彼女を主役に抜擢しようと思い立ってしまいました。考えれば考えるほどNo.6の存在が大きくなって、もう彼女しかいないと盲目的になって執筆したのがこの作品です。
「んー。制御しやすい、プログラム?」(人間を何だと思っている!?という問に対して。GPDより引用)
こんな発言をする娘をメインヒロインにするというのは、頭がイカれてしまったんじゃないかと思わなくもないです。でも彼女だからこそ、拙作の主人公と組ませることに抵抗感がなく、そして美しいエンディングを迎えられるという確信がありました。
コラボやクロスオーバーといえば主人公同士の絡みを期待させてしまうし、それを連想するのが普通だと思うのですが、そちらの方面でアイデアをひらめくことは出来ませんでした。
パラレルワールド、シュミレーター、世界観の違う両者をぶつけるための方法は幾つもあれど、両者が交わることの大きな弊害がありました。ロストフリーダム、その『Deep』シリーズはGPDでも、拙作GBF-Lでも登場しています。しかもGPDでは重要な敵役として、GBF-Lでは主人公機として。
拙作の主人公、遊がロストフリーダムを愛用しているということは、GPD主人公たちとの共闘というシナリオ歪なものになるだろうことは必死です。じゃあ敵対は?とも思ったのですが、因縁浅からぬ存在なので生半可なバトルでは済まされない、それこそ本編で消化すべき内容になってしまう……。
そもそもGBF-Lの主人公である遊が弱い存在なので、特にクロスオーバーする場合は守られるシナリオが映えるだろうとは思っていました。遊を守れる登場人物となるとGPDのヒロイン勢か。しかし彼女達はGPDの主人公達のために動いてこそ美しいというもの。『縁があり強さもあり、ロストフリーダムに乗るGBF-Lの主人公を守れる存在』はおそらく数えるほど。つまるところ、同じロストフリーダム使いでしかないでしょう。
彼女と彼が出会う世界は夢の中。パラレルワールドではない、けれど直接の繋がりはない。そんな幻想的な空間は遊という少年の不安や迷いから作られた世界というイメージで設定しました。
町が燃えモビルスーツが現れる夜の時間はレム睡眠、雨が降っている昼間はノンレム睡眠の時間をイメージしています。また雨音=子が母の体内にいる時に聞く音に似ていて安心の象徴、同時に少年の心理状況を表しています。眠りが重なるたびに雨は強くなり、それが晴れることは少年が明るく決意を見せることと同時に、母体からの出産=旅立ちを連想させるように。
筆者は設定に意味を含ませるのが趣味なようで。この他にもストロベリー味(いちごの花言葉「貴方は私を喜ばせる」)を口で三度共有したり、サブタイトルの後半を水槽学氏リスペクトしてみたり、タイトルのL+D/FはLostとDiver'sをFantasy(夢)の上で足し算するという意味を含ませたり、等……。文字で書かないと伝わらないことだと思うし、ただの自己満足だと自覚しています。
作中、遊はν-type能力『Liberty』に目覚めましたが、この時点で本編GBF-Lの遊とは別人のIFだと思ってください。本編の遊ならば目覚めるべき力は『Lost』ですし、作中でジュンが推測したとおり「失うことで強くなる」というような力であるべきです。それでも彼が『Liberty』に目覚めたのは、他ならぬジュンとの出会いが影響しているのです。
さて、物語で重要なキャラの設定と活躍する環境さえ整ってしまえば、あとは彼女と彼が舞台で踊るのを綴るだけ。当初のシナリオとは違ったルートを辿りましたが無事に本来の世界へと帰る二人を書けたかと思います。筆者としては、自立行動AIでの戦闘だったけれどGPD主人公機たちと肩を並べることができ、No.6の布教をして、ロストフリーダムDeep/Fをボッコボコに破壊して、氏のリスペクトとして遊とジュンのおねショタえっちシーンを書けたのでもう満足です。おねショタはいいぞ。
唯一心残りなのは、リクシーとジュンが敵対関係のような形で終わらせてしまったこと。まだGPD本編は続くので二人の関係がどういったものか、そもそもリクシーは何者なのか、水槽学氏が何を考えているのかは今後すごく楽しみにしているところであります。
本編に影響させてしまったら素直に反省します。ごめんなさい。
水槽学氏の『創造戦士ガンプラダイバーズ』も、拙作『ガンダムビルドファイターズ L』もまだ完結には至っていません。彼等の物語がどのような結末を向かえるのか楽しみにしています。そしてこの物語が小さな夢で在り続けることを願います。
『ガンダムビルドファイターズ Liberty + Deep / F』。ここまでお読み頂きありがとうございました。