佑斗が美羽に手錠をかけて色々焦らして責めちゃうお話です。
特にシナリオのネタバレはありませんが、R-18描写がありますので、読んで頂く際はご注意下さい。
手錠とは、身動きを封じる為の物ではない。
記憶の中にあるその言葉は、確か……いつかに読ませてもらった、佑斗が持っていた漫画の中の台詞だった様な気がする。
そして、その問題の答えは…屈服させる為の物。隷属の証であり……”私はアナタのモノです”と言う事を表す証でもある。
それを嵌めた者には、一切の抵抗の権利は与えられない。
「んっ……く、んぁ……っ!」
後ろ手に掛けられた手錠は、私がどんなにもがいてもカチャカチャと音を鳴らすだけ。
それでも、それは手錠と目隠しによって身動きも視界も封じられた私にできる、唯一の抵抗の動き。
……ではない、これはもっと恥ずかしくて情けない……要求する為の行動。
もどかしさに耐えられない、もっと苛めて欲しい。そんなはしたない欲求を表す私の精一杯の行動。もう私の心には、恥ずかしがってそれを躊躇するだけの余裕は残っていなかった。
だけど……当然、求めたとして、必ず望みが叶う訳ではない。
「……美羽のここ、こんなに喜んでる」
「ひぅっ! や、だ……佑斗、見ないで……っぁ!」
太ももを両手で掴まれ、男の力で押し広げられる。当然、手を使えない私にそれを防ぐ方法は無い。
そうして露わになった秘所からは、止められない愛液がだらしなく零れ落ち続けている。
何度も何度も佑斗に焦らされ、泣かされたソコは、涙に塗れた泣き顔みたいにぐしゃぐしゃになってしまっていた。それでもまだ止まらない雫は、体の奥からどんどん溢れて来るばかり。まるで佑斗が欲しいと、泣きながら懇願しているみたいに。
そして……どれだけ待ち望んでも、私が一番欲しい刺激はやって来ない。
「……それなら、もっと喜ばせてあげないとな」
「ん……っぁ!」
充血し切ったクリトリスに触れるか触れないか、ギリギリの所を佑斗の指先が撫でる。
目隠しをされた私には佑斗の動きを見ることはできない、だけど限界まで焦らされ、過敏になったソレは、わずかな空気の動きにすら敏感に反応してしまう。
だけど、それ程までに刺激に飢えたソコを、佑斗は決して強くは触ってくれない。
……もっと感じたい。その一心で私は、佑斗の指に秘所を押し付ける様に押し出す。そんな抵抗を余裕たっぷりに躱しながら、佑斗は楽しそうな声で囁く。
「挿れて欲しいのか?」
返事を言葉で返す余裕なんて無い。だから首を振って頷いて、私は肯定の意志を示す。
一瞬の間を開けてから、佑斗が優しく呟いた。
「……いや、まだ駄目だな」
「そん、な……どうし……ひぐっ!」
「もっと、美羽の感じてる姿が見たい」
ほんの一瞬だけ、膨れ上がったクリトリスに優しくキスをしただけで、佑斗の唇が離れて行ってしまう。
同時に太ももをこじ開けていた両腕が、今度は私の胸を愛撫してくる。柔らかな手付きからは私を大切にしてくれてる事が伝わって来るけれど、今はそれをもどかしいとばかり思ってしまう。
その指先に触れて欲しくてすっかり固くなった胸の先端を、佑斗は苛めてくれない。乳輪の周りをなぞる様に弄んで、時たま挑発するみたいに一瞬だけ触れても、その指先はすぐに離れて行ってしまう。
大切に、大切に……まるで壊れやすい玩具を丁寧に弄る様に、私の理性を少しずつ、ゆっくりと溶かしていくみたいに。
「だ、めっ……! おね、がぃ……もっ、と……!」
「余裕が無い美羽も、可愛い……」
ガチャガチャと激しい音を立てて手錠が揺れる。それとは反対に私を嬲る佑斗の指先は静かで、繊細で、優しくて。
普段は優しいけれどちょっと頼りない、でも決める所はきっちりと決めてくれる。そんな普段の佑斗からは想像もつかない様なサディスティックな責めに、私の体はまだまだ弄ばれる。
そうやって焦らして、不意を衝く様に敏感な所を一瞬だけ責めて、また焦らして。
喉が詰まる程の甘い甘い拷問に、私はどんどん追い詰められていく。
限界なんて、もうとっくに越えてしまった。
きっとこの手錠が無ければ、私は恥ずかしさも外聞もかなぐり捨てて、今すぐ自分の指で自分を慰めてすらいたと思う。
でも、それすら今の私には許されない。私の体の全ては今、佑斗の物なのだから。
そして私は、その事に言い様のない興奮を感じていた。
「はぁ……はあぅっ……んっ……」
「美羽……」
徹底的に焦らされて、獣みたいに呼吸するだけで精いっぱいの私の体が、不意にふわりと持ち上げられる。
お姫様だっこの様に、膝の上で抱き抱えられる。より濃密になった佑斗の匂いを精一杯に貪っていると、佑斗の舌が私の口の中に滑り込んで来た。
「んっ……れる……れろ……」
「ん……ちゅ、ふぁう……んぐっ……」
少しでも刺激が欲しい。
その一心で私は佑斗の舌をついばみ、吸い上げ、絡め合わせる。
だけど、大好きなその感覚を味わい尽くす前に、佑斗が唇を離す。
「ゆう、と……?」
「美羽とのキスも好きだが、今日の気分は……」
その言葉と同時に、油断していた私の体に電流の様な刺激が駆け巡る。
「ひぐっ! っあ、佑斗ダメ、あ、ひぁっ……くひィ!」
「美羽の可愛い声を聞きたい、感じてる声を」
全身が痺れたなんてものじゃない、まるで稲妻が走ったみたいで、脳まで焼かれる様な刺激。
それが限界まで固くなった乳首をギュっと摘ままれた快感だと気付く余裕も無い私は、佑斗の責めに合わせて喘ぐだけしかできない。
体を揺らして抵抗しても、がっしりと抱き抱えられた私は佑斗の胸の中から逃げ出す事はできず……あまりの快感に唇を結んで耐えようとすると、佑斗の唇と舌がそれをこじ開けて来る。
「ひぁっ、だ、だめ、ゆうろ……ひぅ……ら、め……」
「美羽のそう言う声、もっと聞かせてくれ」
まるで、佑斗の責めに合わせて喘ぐだけの楽器の様に。
その事に羞恥心を感じる余裕も無い。快感に溶かされた頭はもう何も考える事なんてできない。ただ乳首からの刺激を貪り、唾液を零しながら舌を絡め合う事に必死になる事で精一杯だった。
もっと気持ち良くなりたい。頭の中をその一言だけが駆け巡る。
「ひぁうっ、んっ! ぁあっ!!」
だけど、それでは足りない。
下腹部がどんどん熱くなる。自分でも信じられない程に、だらしなく愛液を滴らせるソコが、ひくひくと疼いて止まらない。
足りない、もっと欲しい、激しく突いて欲しい、滅茶苦茶にして欲しい。限界を振り切った欲望に支配された脳内の欲望は膨れ上がり、破裂寸前だった。
待ちわびている。何を? 答えはわかりきっている。
欲しい、欲しい、欲しい、欲しい。
佑斗が欲しい、佑斗を感じたい、佑斗、佑斗、佑斗、佑斗――
「っ……美羽……!」
「ひ、ぁ……ぁ!!」
乳首を責める佑斗の指に力が込められる。それと同時に、体中全部が私の言うことを聞かなくなる。
呼吸の仕方すらも忘れた体に駆け巡る、弱々しい絶頂。だけどそれが、私の中の何かを壊す最後のスイッチになった。
乳首だけで達してしまった恥ずかしさも、涙でぐちゃぐちゃになった目隠しもどうだっていい。散々焦らされた上に物足りない絶頂を与えられた私の体は、とうとう限界を迎えてしまった。
「おね、がぃ……も、っ! だめ……!」
そしてそれは、どうやら佑斗も同じだったみたい。
うつ伏せでお尻を高く突き上げた恥ずかしい姿勢にさせられ、待ち望んでいた佑斗自身がドロドロになった私の秘所に触れる。
寝起きのキスの様な軽い接触。それだけで全身が痺れ、触れた部分は火傷しそうな位の熱を帯びる。
お互いの体が、待ちわびた快楽を期待して震える。
「聞かせてくれ……美羽のもっともっと恥ずかしい声」
切羽詰まった佑斗の要求に、私は答えなかった。
そんな余裕すら無かった事もあるけれど……それ以上に、答える必要が無かったから。
この手錠が示している通り、私の全ては佑斗の物なのだから。
元々、別にこれといった理由や意図があった訳でもない。
ふと思い立った”試しに普段とは少し違う刺激を……”程度の軽い気持ちと、以前エリナがプレゼントと称して俺に(やや強引に)押し付けてきた品々の中にあった手錠が偶然目に付いた、その程度の理由。
言ってしまえばタイミングが合ったから、そんな軽い気持ちだった、んだが……
「……やり過ぎた」
何度達したかなんて、数えるのも億劫な程。
果て尽くした後はお互いに息をするのも精一杯。吸血鬼の体力すら使い果たす有様。
いくら美羽が可愛過ぎて歯止めが効かなかったからとは言え、自分の豹変が自分自身信じられない程だった。まさか、ここまで激しく交わってしまうとは……
「美羽に至っては、暫く起き上がれない程だったしな……」
出来る限りのアフターケアは当然したが、それにしたって幾らなんでも容赦なく責め過ぎた事くらい自覚している。
だから、美羽からの叱責は当然の物として、受け入れる覚悟をしていたのだが……
「どうしたの? そんな難しい顔をして」
腕の中の美羽は、思ったよりも遥かに上機嫌。
俺の胸に顔を摺り寄せ、甘えるスキンシップまでしてくれちゃっている、不機嫌どころかむしろ、稀に見るご機嫌っぷりだった。
「正直、慰謝料を請求されるかと思ったが」
「そんな事無いわ、確かに、幾らなんでもやり過ぎ、意識が飛ぶかと思ったけれど……それでも、嬉しかったから」
「……手錠で拘束される事がか?」
若干予想外の回答だが……(自称)M寄りの美羽はこういったプレイが好みなのかもしれないな。
……なんて呑気に考えていた俺が、完全に間違いだった。
「そうね……なら一度、佑斗も試してみたらどうかしら?」
「試す?」
「ええ、そうすれば、佑斗もきっと分かると思うわ」
「一体なに、を……?」
と、俺が聞くよりも事態が動く方が早かった。
素早い美羽の動きによって後ろ手に回された俺の両腕、背後で鳴ったカシャンと言う小気味良い金属音。
「こうされると、”私はアナタのモノだ”って、体中で感じる事ができるの、きっと佑斗もすぐに気に入ると思うわ」
「そんな事しなくても、俺の全ては美羽の物だって以前に……と言うか、美羽」
……こうなってる以上、答えは既に分かり切っている気もするが。
それでも俺は、恐る恐る美羽に尋ねてみる。
「やっぱり怒ってないか?」
「いいえ? そんな事ないわよ?」
食い気味な即答、ねっとりとした言い回しに、妙に楽しそうに笑う口元。
目線に至っては完全に、舌なめずりして獲物を見つめるソレだ。
瞬間、俺は自分の運命を悟った。
……いや、諦めたと言う方が適切か。
「くふっ……心配しないで佑斗、痛くはしないわ」
「その代わり、生殺しの責め苦を味わう気がするんだが……」
「それもすぐに気持ち良くなるわよ、私がゆっくり少しずつ……たっぷり時間をかけて佑斗にも教えてあげる……覚悟して頂戴?」
「……お手柔らかに」
結局この日、俺と美羽はそれぞれお互いが思い知らされる事になる。
俺も美羽もこれから先、何があっても絶対に離れる事はありえないのだと言う事を。
俺の全ては美羽の物であり、その逆もしかりと言う事を……たっぷりの愛情と快楽と共に、互いの体に刻み込み合う事になったのだった。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
久しぶりに書いたら、4000字程度の短編が全然書けない…ほんとに全然書けない…
後半とかかなり駆け足で書いちゃったので、色々変な所とかあったらごめんなさい…
えっちなお話書くとだいたい縛って目隠しになっちゃうのはアレです、自分の性癖です、ごめんなさい
でも好きなんです…愛のあるいちゃいちゃ拘束が大好きなんです…