※この作品はR-18です。

ハイスクールD×G~駒王町の規格外品   作:Tokaz

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第23話を投稿します。

今回は予告通りシトリーとのゲームが開始します。
ご覧下さい。



第23話 激突!シトリーVSグレモリー☆☆(リアス)

 

 

「ん──ぅうん・・・・」

 

 ふと目を覚ました一輝()は今何時頃かと時計を見る。時刻は朝の六時。昨夜力尽きて眠ったのは三時頃だったから、三時間は眠れたのか。

 隣ではリアスが眠っている。

 その穏やかな寝顔を見ているだけで愛おしさが募る。宝物のように彼女の頬をそっと撫でると、くすぐったかったのか、リアスは小さく身動(みじろ)ぎして、うっすらと目を開いた。

 

「一輝・・・・・・?」

 

「おはようリアス。身体は大丈夫か?」

 

「うん・・・・大丈夫よ」

 

 そう答えて身体を起こしたリアスと軽く唇を交わす。

 

「よし。なら風呂に入ろう」

 

 昨夜はそのまま寝てしまったから、身体に汗や精臭が纏わり付いて正直かなり臭う。 

 リアスを立たせようと手を引くと、

 

「あっ───やっ!?」

 

 声を上げてリアスがその場にしゃがみ込んだ。

 

「どうした?」

 

「その・・・・昨夜のが垂れて来ちゃって・・・・」

 

 リアスは恥ずかしそうに頬を染める。足元を見ると、股間から垂れた精液が白い足跡を残していた。昨夜は二桁近く膣内(なか)射精()したのだから、こうなるのも無理はない。 

 

「仕方ないか・・・・そら!」

 

「えっ?───きゃ!?」

 

 俺はリアスをお姫様抱っこしてバスルームに向かった。

 

 

 

 

 

「んん・・・・ぁん。ちょっと一輝、イタズラしちゃ・・・・はぁん! もう、ダメェ・・・・」

 

 泡塗れの胸を背後から揉みしだかれてリアスは抗議する。

 

「何で? 気持ち良くない?」

 

「それは気持ちいいけど──んん! 乳首クリクリしちゃダメェ・・・・!」

 

「どうして?」

 

「だって・・・・また欲しくなっちゃうからぁ──あぁん!」

 

 胸を揉まれて感じてる中、乳首を摘まみ上げられリアスは嬌声を上げる。朝から可愛い声を上げるリアスに気を良くして、一輝は身体を押し付ける。

 

「我慢する必要あるのか? 俺はいつだってリアスが欲しいよ」

 

「それは──ふぅ、うぅん! 硬いのがぁ・・・・あ、当たってる、んん!」

 

 首筋を舐められ、乳首を摘ままれ、お尻には硬くなった肉棒を押し付けられたリアスは陥落寸前だった。

 

「だ、ダメよ・・・・今日は午後から【昇格の儀式】があるのよ。ふぅん! だ、だからぁ、こんな事してる暇はないぃっ──ひぃん!」

 

 更に陰核を摘まみ上げられたリアスは、軽く達してしまい堪らず声を上げた。 

 

「午後からならまだ時間があるじゃないか──本当に駄目?」

 

 自分に凭れ掛かるリアスの身体を撫で回しつつ、耳元で囁く一輝。リアスの股間はお湯や汗以外の粘液でグッショリと濡れていた。

 

「はぁ、はぁ・・・・い、一回だけなら・・・・」

 

 リアスを四つん這いにして張りのあるお尻を撫で回す。この態勢はリアスの濡れた膣口も赤褐色のお尻の穴も丸見えだ。女が全てを曝け出すこの態勢が一輝は好きだった。

 一輝は腰の位置を合わせて、いきり勃った肉棒を濡れた割れ目に擦り付けるとそのまま突っ込んだ。

 

「んんんんんーーーっっ!!❤」

 

 リアスの膣内は熱い蜜をたっぷりと滴らせ、挿入れてるだけで気持ちがいい。現に昨夜は挿入れただけで暴発してしまった位だ。でも何度かしている内に馴れたのか暴発する事は無くなったが、それでも気を抜いたら一瞬で持っていかれそうだ。一輝は気合いを入れて腰を動かした。

 

「はぁ、はぁ、ああ、あん」

 

 パンパンと肉を打ち付けるリズミカルな音が広いバスルームに木霊する。リアスの漏らす喘ぎ声と相俟って二人の官能を盛り上げる。

 腰を打ち付ける度にお尻が大きく波打ち、リアスの身体中に快感が伝播する。その度に長い紅髪が踊り、芳香が広がる。一輝は五感全てでリアスを感じていた。

 

「リアス、前を見てみろよ」

 

 一輝は腰の動きを早めながらリアスに指示する。背後からの快楽に翻弄されながらリアスは顔を上げた。

 

「ひ!?──う、ウソ! わ、私こんな・・・・い、いやぁ!?」

 

 そこにあるのは全身を映せる大きな鏡。一輝に後ろから突かれ、快楽に染まった自分が余す所なく晒されている。

 リアスは羞恥で顔を真っ赤に染め、堪らず顔を伏せた。

 

「ほら、顔を上げて。自分がどんなにイヤらしい顔をしてるのか見てごらん」

 

 一輝は両腕を後ろに引っ張り、強引に顔を上げさせる。リアスは再び快楽に染まった自分を直視する。

 

(ああ──何てイヤらしいの。私こんな顔を一輝に見られてるなんて・・・・は、恥ずかしい!)

 

 だが恥ずかしいと思うのと同時にそれまで以上の熱さと悦楽が身体中に広がり、いつしかリアスも無意識の内に腰を振っていた。

 

「ああぁぁぁんんっっ!!❤」

 

 プシャアアァァッ!!

 

 そしてリアスはあっさりと昇り詰めた。盛大に潮を噴いて身体から力が抜ける。繋がったままリアスの上半身が落ちた。

 一輝は汗に濡れた身体に指と舌を這わせながらゆっくりと肉棒を抜いて行く。そして亀頭が引っ掛かるまで抜くとリアスのくびれた腰に手を置いて、

 

 スパアァァンッ!!

 

「んひぃっっ!!❤」

 

 力一杯打ち付けた。

 

「ひぃ! ひあぁ! ひやあぁぁんんっ!!❤」

 

 一輝は勢いを付けてリアスの膣内を蹂躙する。子宮口に当たるまで深く突き込み、亀頭が抜ける寸前まで引き抜く。それを何度も繰り返す内にリアスがまたも絶頂する。だが、それに構わず一輝は腰を振り続ける。

 

「ひやあぁぁ!❤ 待って・・・・待って一輝! イッてる! 私イッてるからぁっ!!」

 

「俺はまだなんだ。もう少しだから頑張れ!」

 

 一輝は更に腰の動きを早くする。

 

「そんなの無理! これ以上されたら頭おかしくなる! 一日中チンポの事しか考えられない変態になっちゃうぅっっ!!」

 

 リアスの膣内はイキッ放しの状態に陥り、激しい痙攣が絶えず一輝の肉棒を締め続ける。 

 

「いいぞ! そうなったら一日中リアスの膣内にチンポを挿入れてやる!」

 

 一輝の言葉にリアスは一日中この快楽を受け続けるのを想像して、身体を震わせた。

 

「あああ! 狂う! そんな事されたら私狂っちゃうーーーーっっ!!」

 

 収縮する膣内の動きに堪え切れず射精する寸前、一輝は目の前で口を開くお尻の穴に深く指を突っ込んだ

 

「ひやああぁぁぁぁんんんっっ!!❤」

 

 ドビュルルル! ビュル! ブビューーーーッッ!! 

 

 昨夜あれだけ射精したのが信じられない位、大量の精液がリアスの子宮目掛けて放出される。リアスは身体の内側に広がる熱を感じながら背中を大きく反らし、絶叫した。

 

(ああ──こんなにいっぱい射精されちゃったら、いくら悪魔でも妊娠しちゃう・・・・・・でも、それもいいかも・・・・一輝との赤ちゃんか、ウフフ❤)

 

 幸せな妄想の中、リアスの意識は白い闇に沈んでいった。

 

 

 

 

 

 

「んもぅ・・・・朝から激し過ぎるわよ」

 

「しょうがないだろ。リアスが可愛過ぎるのが悪い」

 

「・・・・・・バカ❤」

 

 一戦を終えたリアス()達は身体に付着した汚れを綺麗に洗い流し、今は二人で湯船に浸かっていた。

 

「それに・・・・んん、何でまたおっぱいを揉んでるの?」

 

 私は一輝に寄りかかり、背後から抱きしめられている。でも最初はお腹に回っていた一輝の手が、いつの間にか私のおっぱいに回っている。

 くすぐるようなソフトタッチが先程とは違うむず痒いような甘美な快楽となり私の身体を侵す。

 

「何でって・・・・好きだから?」

 

「んん・・・・もう、何よそれぇ・・・・あん❤」

 

 一輝の指先が私の乳首を掠め、そのもどかしさに思わず声が漏れる。それと同時に私のお尻の割れ目に硬いモノが押し付けられる。

 

「ふぅ、うぅん・・・・もう、またおっきくなっちゃったの?」

 

「ああ。いいかリアス?」

 

 一輝が右手でおっぱいを揉みながら、左手で割れ目を擦る。私のあそこはお湯とは違う粘液で濡れていた。

 

「んもぅ、仕方ないんだから・・・・これで最後よ?」

 

「ん、分かった」

 

 一輝は後ろからキスすると私の身体を持ち上げた。お湯の浮力で簡単に持ち上がった身体はそのままそそり勃つ一輝の肉棒へ着地する。

 

「んんん! んあぁぁぁーーーーっっ!!❤」

 

 

 

 結局この後、お風呂で三回もシてしまった。

 我ながら流され易いかな、とは思うけど、一輝に求められたら仕方がないわよね。だって私は一輝のお嫁さんになるんだもの。

 そんな風に誤魔化しながら、私は一輝から与えられる甘美な熱に蕩けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 魔王領・魔王府。

 一輝()とリアスはそこにある【昇格の間】に来ていた。 

 神殿を思わせる広い部屋の中央の一段高くなった場所に祭壇が置かれ、その前で四大魔王が勢揃いして俺達を待っていた。

 俺とリアスは階段を昇り祭壇の前に到着した。サーゼクス様が俺達を見て頷き、厳かに宣言する。

 

「これより【昇格の儀式】を執り行う」 

 

 祭壇に立った俺はサーゼクス様から承認証を受け取ると、リアスの前に跪く。彼女から『(キング)』の証である王冠を被せて貰った後、隣にある石碑に触れるように言われたので手を触れると、石碑がパアッと紅く輝いた。 

 新しく上級悪魔に昇格した者は『悪魔の駒(イーヴィル・ピース)』と同じ素材で作られたこの石碑に魔力を登録する必要があり、紅く輝いた時点で登録は完了する。

 

「おめでとう一輝君。これで君は上級悪魔(貴族)の一員として【準男爵】の地位を得て、【不破家】の当主となった。これからの君の活躍を期待しているよ」

 

 サーゼクス様が俺の肩を叩いて言った。

 貴族の階級は一番上が魔王。次いで大王と大公(この二つはバアル家とアガレス家が占有している)。それから公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、準男爵となる(因みにグレモリー家やシトリー家は魔王を輩出した功績から公爵位、フェニックス家は『フェニックスの涙』で荒稼ぎした財力から侯爵位に叙されている)。

 今回俺が叙された準男爵という爵位は一代限りのもので世襲が認められていない。世襲が認められるのは男爵からで、このままでは子供が出来てもその子は下級悪魔扱いになり、爵位を継がせられないそうだ。

 よって今後の俺の目標は更なる功績を挙げて、爵位を男爵以上に上げる事になる。

 

「ではこれを君に──」

 

 アジュカ・ベルゼブブ様から小箱を渡される。箱を開けると、中には上級悪魔の証である十五個の紅い駒──『悪魔の駒(イーヴィル・ピース)』があった。

 

(どんな人が俺の眷属になってくれるんだろうか───?)

 

 俺はまだ見ぬ自分の眷属に思いを馳せ、期待に胸を膨らませる。

 こうして【昇格の儀式】は終了した。だが、

 

「それでだ、二人に知らせなきゃならない事があるんだが───」

 

 折角の気分を台無しにする知らせをサーゼクス様が告げた。

 

 

 

 

 

 

 

「えええーーーーーっ、出場禁止!?」

 

 シトリー眷属とのゲームまで後三日。その日のミーティングで発した部長の言葉にイッセー君が大声を上げる。祐美()達も思わぬ事態に声を失っていた。

 

「そうなのよ───『今回のゲームは若手の力量を見る為のもの。不破一輝が上級悪魔に昇格した今、公式戦ならともかく、今回出場させては公平性に欠ける』って意見が上がってね・・・・結局それが認められて、今回一輝は出場出来なくなったわ」

 

 デビュー前の若手の眷属に上級悪魔がいるのは初めての事らしい。

 確かに今のグレモリー眷属(うち)には『(キング)』が二人いるようなもの。公平性に欠けると言われればそれまでかもしれないけど・・・・

 

「パーティの時のデモンストレーションが裏目に出たな・・・・すまん皆、迷惑をかける」

 

 一輝先輩が申し訳なさそうに頭を下げる。

 一輝先輩がいない。それだけで私の心に不安がよぎる。駄目だなぁ私、出場出来なくて悔しいのは先輩の方なのに・・・・

 

「大丈夫っスよ! 先輩の抜けた分は俺がカバーします! だから先輩は大船に乗ったつもりで見ていて下さい!!」

 

 と、そんな風に考えた時、イッセー君が勢い良く立ち上がった。 

 

「そうだろ皆! 俺達何の為に強くなったんだよ! いつまでも一輝先輩にばかり負担をかけないようにする為だろ!? だったら今回はいいチャンスじゃないか! 一輝先輩がいなくても、俺達だけでも戦えるんだって証明してやろうぜ!!」

 

 そうイッセー君が檄を飛ばした。

 それを聞いて私の心が奮える。そうだ、イッセー君の言う通りだ! それなのに先輩が出場出来ないからって不安がって、私ったらもう!!

 

「イッセーの言う通りだ! 私達がどれだけ強くなったか一輝センパイに見せてやろう!!」

 

「わ、私も頑張ります!!」

 

「あらあら。うふふ、イッセー君も頼もしくなったものですわね」

 

「わぁお♪ 赤龍帝ちん、やる気マンマンにゃん♪」

 

 皆も同じ気持ちみたい。ゼノヴィアが、アーシアさんが、朱乃さんが、黒歌さんが其々の気持ちを露にする。白音ちゃんも無言でシャドーボクシングをしてやる気を表している。

 

「良く言ったわイッセー! そうよ、私の眷属は一輝だけじゃないわ! 私の自慢である眷属(あなた)達の力を冥界中に見せつけて、必ず勝利するわよ!!」

 

「「「「はいっ!!!」」」」

 

 一輝先輩が出場出来ないと聞いて不安になった私達だけど、今は誰も不安なんて感じていなかった。寧ろ一人一人がやる気に満ち溢れている。 

 今、私達の心は必ず勝利するという思いの下、ひとつになっていた。

 

 

 

 

 

 

「今回の件、リアスと一輝君には悪い事をしたかな・・・・」

 

「だが一輝の実力は折り紙付きだぜ。出場させたらワンサイドゲームになるだけだ。観る方もそれじゃあつまらん」

 

 ため息と共に呟くサーゼクスに、アザゼル()は正論を語る。

 

「確かにね・・・・悔しいけどソーナちゃんの眷属でかずくんの相手になる子はいないわ。それにたった一人の強力な眷属が全てを決する──何て事になったら『若手の力量を見る』っていう趣旨に反するもの」

 

「あのう、ガイバーに変身するのを禁止すれば良かったのでは?」

 

「あいつは生身でも強えんだよ。不破圓明流で一人一人沈めてくのが目に浮かぶぜ・・・・生身では格闘主体のテクニックタイプ、ガイバーに殖装すればゴリゴリのパワータイプときた。・・・・ったく『規格外品』とは良く言ったモンだぜ」

 

 セラフォルーに続きガブリエルも意見を述べるが、若手悪魔のゲームに一輝を参戦させるのはやっぱり面白味に欠ける。

 

「ふむ・・・・噂のガイバーの力、是非この目で見てみたかったのですが、残念ですね」

 

「一輝が自分の眷属を連れて参戦すればいいんだがな・・・・昇格したばかりのあいつには流石に酷だろう。まぁリアスの眷属には一輝以外にも赤龍帝(イッセー)聖魔剣士(祐美)聖剣デュランダル使い(ゼノヴィア)とタレント揃いだ。一輝抜きでもソーナには分が悪いと思うぜ?」

 

 ミカエルが残念そうに呟く。将来的には一輝も今の若手悪魔達(ルーキーズ)に並ぶだろうが、今すぐ眷属を集めろというのも酷だろう。

 

「ふん。何じゃい、噂のガイバーとやらは参戦せんのか。楽しみがひとつ減ったのう」

 

 突然扉が開き、現れた神物(じんぶつ)に俺等はド肝を抜かれた。

 

「──おいおい、久し振りじゃねーか、北のクソジジィ」

 

 俺は突然の大神物(ビッグネーム)の出現に驚きながらも悪態を吐く。

 現れた神物の正体はオーディン。北欧神話の主神にして俺等と違いれっきとした()だ。背後には護衛だろう美人の戦乙女(ヴァルキリー)を連れている。

 

「久しいの悪ガキ烏。最近和平を結んだばかりじゃというのに、随分と仲がいいのう?」

 

「ハッ、田舎のジジィ共と違って、俺等は思考が柔軟なのさ」

 

「ふん。儂から見れば貴様等など神や魔王(おや)を失った挙げ句、各々が勝手にし出した悪ガキの集団でしかないわい。全く、絶滅しかけておいて、仲直りするまで何万年かけとるのやら」

 

 相変わらず口が減らねえな、このクソジジィ! 俺がジジィを睨み付けていると、

 

「お久し振りです、【北欧神話】の主神オーディン殿」

 

 サーゼクスが席を立って、空いてる席へ着席を促す。

 

「サーゼクスか。招待に応じて来てやったぞい。何でもお主の妹とセラフォルーの妹が戦うそうじゃの? 流石は悪魔、タチが悪いのぉ?」

 

 着席しつつ、クソジジィが嫌味を漏らすも、

 

「まぁ観ていて下さい。悪魔の未来は明るいと彼女等が証明してくれるでしょう」

 

 サーゼクスは笑って応える。その様子にクソジジィの目に興味が浮かんだのを俺ははっきりと見た。

 

 

 

 

 

 

 

 いよいよ決戦の日がやって来た。

 一輝()はグレモリー夫妻とミリキャス、アザゼル先生と共に転移用魔方陣で皆が転移するのを見送ると、要人専用の観戦会場へ転移した。

 そこには三大勢力だけではなく、他勢力のVIPも招待されている。彼等の視線に居心地の悪さを感じる。

 

「皆様こちらへ」

 

 グレイフィアさんに案内されて席に着く。回りは偉いさんばかりで胃が痛くなりそうだ。これからはこういうのにも馴れなくちゃな・・・・

 そんな事を考えながらも俺は前方の巨大スクリーンに注目する。

 リアス達が転移したのはいくつものイスやテーブルが置かれた場所──どこか見覚えがあると思ったら、駒王学園の近くにある巨大デパートの中だった。ここがゲームの舞台か!?

 

『お待たせ致しました皆様、これよりグレモリー家とシトリー家のレーティングゲームを開始致します。私はこの度審判(アービター)役を仰せつかりましたルシファー眷属が女王(クイーン)、グレイフィア・ルキフグスでございます。

早速でございますが本ゲームのルールを説明させて頂きます───』

 

 グレイフィアさんが審判(アービター)として挨拶した後、ルールの説明をする。

 簡単に説明すると、今回のバトルフィールドは駒王学園近くのデパートでの屋内遭遇戦。シトリーは一階西側、グレモリーは二階東側に本陣を置いて戦う。ルールとして今から三十分間作戦タイムを設ける事、『フェニックスの涙』を一チームひとつずつ支給する事、そして出来るだけデパートを破壊しない事が挙げられる。

 このルールはグレモリー眷属(うち)にはかなり不利だ。なんせうちはイッセーを筆頭にパワーバカが多い。このデパートを破壊し尽くすならともかく、パワーを抑えての戦いは皆経験ないんじゃなかろうか? こうなると頼みの綱は祐美と黒歌か・・・・頼むぞ皆!

 

 

 

 

 

 

 作戦タイムの三十分が過ぎてグレイフィアさんのアナウンスが流れる。

 

『開始時間となりました。これよりゲームを開始致します。尚、このゲームは制限時間三時間の短期決戦(ブリッツ)形式となります。───それでは、ゲームスタートです』

 

 ついにゲームが始まった。部長が立ち上がり、イッセー()達に指示を飛ばす。

 

「作戦はさっき説明した通りよ。イッセーと白音は店内から、祐美とゼノヴィアは立体駐車場から二手に別れて進行。黒歌は術を使っての店内の監視と報告、場合によっては遊撃に出て貰うわ。進行具合によっては私と朱乃、アーシアが店内側のルートで進行します。──何か質問は?」

 

 誰も何も言わない。自分が何をすべきか皆分かってるんだ。そんな俺達を見て、部長は満足そうに頷く。

 

「よろしい──皆、冥界中の人達が、そして何より一輝が観ているわ」

 

 一輝先輩の名前を出され、皆の顔が引き締まる。

 

「今回は一緒に戦えないけど、一輝の心は私達と共にあるわ。行きなさい、私の可愛い眷属(あなた)達! 必ずこの手に勝利を掴むわよ!」 

 

「「「「はいっ!!!」」」」

 

 流石部長、全員に気合が入った! そうだ、先輩と約束したんだ! このゲーム、絶対勝つって!!

 

「行くわよゼノヴィア!」

 

「おおっ!!」

 

 騎士(ナイト)コンビがそのスピードを生かして先行する。こっちも負けていられるか!

 

「イッセー先輩、私達も」

 

「おおっ! 行くぜ!!」

 

 白音ちゃんと共に俺も駆け出した。

 

 

 

 

 白音()とイッセー先輩は周囲を警戒しながら進む。私は猫耳猫尻尾を出した猫又モードで索敵しながら進んでいると、前方に気配があった。

 

「───います。真っ直ぐ向かって来るのが二人」

 

「どの位で遭遇しそうか分かるかい?」

 

「このままのペースで進めば、十分以内に遭遇します。どうしますか?」

 

 私は判断をイッセー先輩に委ねる。

 シトリー眷属の内訳は(キング)一、女王(クイーン)一、戦車(ルーク)一、騎士(ナイト)一、僧侶(ビショップ)二、兵士(ポーン)二の計八名。一輝先輩を除けば人数は同じ。ここで交戦するか、それとも───

 

「進もう。短期決戦なら人数を減らした方が有利だ。蹴散らすぞ」

 

「はい」

 

 やっぱり先輩は戦う方を選んだか。私も同意見、ならばと思った時、離れていた筈の反応をすぐ側で感じた。この反応は──!?

 

「先輩、上!!」

 

 鋭く警告するも敵の方が速かった!?

 

「見付けたぜ兵藤! まずは一撃ぃ!!」

 

「匙か!? ぐうぅっ!!」

 

 鈍い衝撃音を発してイッセー先輩が後方に吹っ飛ぶ。心配なさそうだ。派手に飛ばされたけど【赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)】の上からだし、何よりイッセー先輩は自分で飛んだのだ。

 

 不破圓明流【浮身】。

 

 勿論モドキではあるが、日頃の一輝先輩との模擬戦からイッセー先輩は不破圓明流の防御技を体得しつつあった。

 

「ちっ、あんま効いてねーみてえだな兵藤」

 

 接敵したのは二人の兵士。二年の匙元士郎(さじげんしろう)先輩と同じ一年の仁村留流子(にむらるるこ)さん。どうやら匙先輩は神器(セイクリッド・ギア)黒い龍脈(アブソーブション・ライン)】から出る黒い蛇をロープ代わりにしてターザンよろしく接近して来たらしい。それも仁村さんを背負って。

 見ると『神器』が前に見た時から変化している。以前は一匹だけだった黒い蛇が今は何匹もいてとぐろを巻いている。正直あまり気持ちのいいものじゃない。しかもその内の一匹が既に【赤龍帝の籠手】に巻き付いている。右腕にもラインが繋がってるけど、こっちは匙先輩の『神器』とは繋がってない。あれは一体・・・・?

 

「まぁ俺も修業したって訳さ。お前に負けないようにな」

 

「ざっけんな! お前にバカデカいドラゴンに一日中追いかけ回される気持ちが分かるか!?」

 

「・・・・はぁ!?」

 

 何だかシリアスな空気が吹き飛んでしまった。イッセー先輩、夏の間タンニーンに追いかけ回されたのがトラウマになってるみたい。大丈夫かな?

 ともあれ、おしゃべりしてる暇はない。とっとと戦闘開始しよう。

 

「───行きます」

 

 取り敢えず匙先輩はイッセー先輩に任せて私は仁村さんを相手にしよう。

 

「──うわぁ! いきなり!?」

 

 私の攻撃を仁村さんはかろうじて回避する。結構素早い。油断出来ない相手だ。

 それからも私の拳打を仁村さんはかわし続ける。確かに素早いんだけど、一度も反撃して来ないのはおかしい。わざと隙を見せても反撃して来ないのを見て、私は彼女の目的が時間稼ぎだと確信した。

 

(ならば───!)

 

 私は全身に白いオーラを漲らせ、闘気による身体強化を施し襲いかかる。

 

「! くっ、速い!?」

 

 私の格闘能力は一輝先輩との訓練により、以前とは比較にならない程上がっている。

 堪らず反撃する仁村さんの攻撃をかわして、懐に潜り込む。

 

「───フッ!」

 

 オーラを纏った私の拳がボディに命中し、仁村さんはその場に蹲る。

 

「気を纏った拳を打ち込みました。──貴女はもう動けません」

 

 仙術によって気を纏った私の拳は、身体の外側よりも内部を破壊する。仁村さんは体内の気脈を断たれ、もう魔力を練る事も身体を動かす事も出来ない筈だ。

 

「・・・・匙先輩、ごめんなさい」

 

 仁村さんの身体が光を発して消えて行く。ダメージ過多と判断され、リタイヤしたんだ。

 

『ソーナ・シトリー様の兵士(ポーン)、一名リタイヤ』 

 

 グレイフィアさんのアナウンスが流れる。

 

「イッセー先輩!?」

 

 私が振り返ると、そこには至近距離で殴り合うイッセー先輩と匙先輩がいた。ラインで繋がれているから、まるでチェーンデスマッチみたいだ。【倍加】の力を使ってないようだけど、どうしてだろう?

 

「加勢します、先輩」

 

「・・・・待った白音ちゃん。匙とはサシでやらせてくれ」

 

 先輩の頼みに私は難色を示す。既にかなり時間稼ぎをされてる。ここは二人掛かりで一気に倒すべきだ。

 

「頼むよ。あいつがその気なら白音ちゃんにもラインを繋いでいくらでも妨害出来た。でもあいつはそれをしなかった。何故だと思う?」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・悪いな塔城白音ちゃん。俺はタイマンで兵藤に、赤龍帝に勝ちたいんだ。一兵士(ポーン)である俺がかの有名な赤龍帝を倒したとなれば、会長の夢である学校設立にも信憑性が増す。冥界全土に放送されている今がチャンスなんだ! 俺の夢の為、俺は兵藤を、赤龍帝を倒す!!」

 

「って訳だ。命賭けて挑んで来るダチから逃げたら、俺はもう部長にも、一輝先輩にも顔向け出来ねえ。だから頼む!」

 

 駄目だ。これはもう止められない。ここで止めたら一生恨まれそうだ。私は拳を降ろして後ろに下がった。

 

「・・・・ありがとう。行くぜ匙!!」

 

「おお! 来い兵藤ぉっ!!」

 

 再び至近距離で殴り合う二人。鈍い打撃音が響く中、二人は必死に、けどどこか楽しそうに拳を交わしていた。

 

(男ってバカだな・・・・)

 

 二人共身体はもうボロボロだ。どちらが勝ってもこれ以上ゲームに参戦出来ないだろう。決着の時は近い。

 

「お前も、不破先輩もスゲエよ・・・・『ガイバー』『赤龍帝』、実績を上げて名前も上げて・・・・先輩なんてもう上級悪魔だ。パーティの前に三人で話した夢をあっという間に叶えちまった。本当にスゲエよ・・・・でも俺には何も無い。同時期に悪魔に、兵士(ポーン)になったっていうのに、俺だけ何も無いんだ・・・・俺にあるのは夢だけ。だからその夢の為に、お前をここで倒す! それが出来れば俺には夢を叶える力があるって自信を持てる! だから兵藤、俺は今こそ、お前を倒す!!」

 

 匙先輩の血を吐くような言葉。私にはそれが自分への“誓約”のように思えた。

 

「おおおおおーーーーーっ!!」

 

 匙先輩が手元に魔力を集中させ、魔力弾を作り出す。大きい。あれではこのフロア一帯がを崩壊してしまう。そう思っていたら魔力弾は徐々に圧縮され、やがてソフトボール大に収まった。

 

「・・・・これで周囲に影響を及ぼさず、お前だけを破壊出来る。これで最後だ、兵藤ぉっ!!」

 

 匙先輩の渾身の一撃が撃ち出される。イッセー先輩は避けようともしない。よく見ればラインが足元にも繋がってる。動けないんだ!

 

「イッセー先輩!!」

 

 声を上げた時はもう遅かった。

 

 

 ズドオオォォォンッ!!

 

 

 匙先輩の一撃は確実にイッセー先輩に命中した。着弾の衝撃と共に黒煙が舞い上がり、視界を閉ざす。

 先輩は無事だろうか・・・・そう思った時、黒煙を切り裂いてイッセー先輩が現れた。

 

「サジィィィッッ!!」

 

「グハァッ!?・・・・・・兵藤、その姿は・・・・?」

 

 イッセー先輩の姿は左腕と右腕の一部、それと胴体が赤い鎧に覆われている。鎧と化した右拳が匙先輩のボディを貫いていた。

 

「・・・・悪いな匙。確かに俺は今回の修業で『禁手(バランス・ブレイカー)』に至れなかった。でもな、修業の成果で短時間なら部分的に鎧化出来るようになったんだよ」

 

「そういう事かよ・・・・ちくしょう・・・・・・」

 

 匙先輩の身体が光を発して消えて行く。

 

『ソーナ・シトリー様の兵士(ポーン)、一名リタイヤ』

 

「匙・・・・お互いもっと強くなったら、またやろうぜ・・・・」

 

 イッセー先輩の呟きが、静かなフロアに響いていた。  

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。

シトリー戦の前半戦が終わりました。
原作と違いうちのイッセーは禁手に至ってませんが、擬似的に禁手を経験した事もあるので、部分的に鎧化出来るようになってます。

次回はシトリー戦の後半戦をお送りします。

夏休みの閑話、どれが読みたい?

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  • グレイフィアの性活指導
  • フェニックス家のお茶会
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