※この作品はR-18です。

ハイスクールD×G~駒王町の規格外品   作:Tokaz

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お久し振りです。

原作6巻に相当する本エピソードですが、鬱展開が多く評判が悪かった為、終了まで一気に投稿する事にしました。
最後までお付き合い下さい。

そう言っておきながら、鬱展開全開(笑)の第29話をご覧下さい。




第29話 絶望の宴

 

 

「成る程、これがレーティングゲームですか。興味深いですね」

 

 アルトリアが目を輝かせる。

 

「気に入ったか? お前さんも眷属(なかま)が揃ったらその内やるようになるだろうさ」

 

「一輝! 私もやってみたいです! 早く眷属を揃えましょう!!」

 

「ああ、はいはい」

 

 アザゼルに焚き付けられたアルトリア君が一輝君の腕を引っ張っている。サーゼクス()はその光景に苦笑を漏らした。

 

「しかしあの戦力差で圧勝するとは、リアスの奴も随分『(キング)』として成長したな」

  

「ですね。戦力の見極めが出来るようになって来ましたから。日頃ソーナと研究している成果でしょうね」

 

 アザゼルの誉め言葉に一輝君が嬉しそうに首肯する。私もリーアたんの成長に鼻が高い。

 

「でもこっからが肝心だぞ。神殿内はディオドラのテリトリーだ。いくつもトラップが仕掛けられてるだろうし、油断しなけりゃいいんだか・・・・」

 

 アザゼルが心配そうに呟く。だがそんなアザゼルを尻目に一輝君は笑って言い切った。

 

「大丈夫です。うちにはアイツがいますから」

 

 

 

 

 

 

「あ、リアスちん、そこ踏んだら駄目にゃ」

 

「えっ? っと危ない!」

 

「ストップにゃイッセーちん、不用意に壁に触れちゃ駄目にゃ。どこにトラップのスイッチがあるか分からないんにゃから」

 

「うお!? すまねえ!」

 

 白音()達は今、神殿内を進んでます。神殿内にはいくつものトラップが仕掛けられ、非常に危険な筈なんですが・・・・途中から先頭に立った姉様がトラップを次々と発見し、私達は順調に進んでいました。

 仙術は生命の流れを操る術。その達人である黒歌姉様は、その場に残留した気から人がどう行動したか読み取る事が出来るのだそうです。そしてそれを応用し、仕掛けられたトラップを次々と発見して行きました。私にはとても真似出来ない、姉様の卓越した技量があればこそです。

 何度目かのトラップを潜り抜け、到達した広い空間には三人の人影が私達を待っていました。

 

『・・・・よもやあれだけ仕掛けたトラップに一度も引っ掛かる事なくここまで来るとは・・・・君は物凄い強運の持ち主のようだね、リアス』

 

 ディオドラはまるで部長が運だけだとでも言うような口調で挑発する。けど、

 

「そうね。では二回戦を始めましょうか。うちは戦車と僧侶の二人を出すわ」

 

 部長はディオドラの挑発を無視してさっさと話を進める。

 

「白音、そして黒歌、頼むわね」

 

「はいっ!!」

「オッケーにゃん」

 

 部長に指名されて私は返事をする。姉様も好戦的な笑みを浮かべて一歩前に出た。

 

「今回作戦は敢えて立てないわ。私からの指示はただひとつ、蹂躙なさい!!」

 

 うん、シンプルかつ分かりやすい。私達を残し、皆は後ろへ下がる。

 

『───くっ、随分舐めた事を言ってくれるね。いいだろう、二回戦開始だ。やれ、お前達!!』

 

 試合開始の合図と共にディオドラの僧侶(ビショップ)二名と女王(クイーン)が襲いかかる。

 

「白音~、女王は任せたにゃん♪」

 

「はいっ!!」

 

 黒歌姉様の指示に従い私は女王へと走り出す。姉様は素早く妖術を発動、黒い稲妻が後方でサポート態勢に入ろうとした僧侶達を直撃する。

 

「「きゃあああーーーーっ!!」」

 

 姉様の妖術『黒雷(こくらい)』。姉様の妖術は相手に状態異常(バッドステータス)を引き起こす。敵に先制の一撃を与え、尚且つ短時間身体が麻痺して動けなくする姉様得意の術だ。

 先のアガレス戦で二人の僧侶は味方をサポートする補助魔法に長けていた。敵のサポートを断つ姉様のナイス判断だ。味方からのサポートがなくなり、女王に動揺が見える。悪いけどその隙は見逃さない。

 

「フッ!」

 

「ちぃっ!? 鬱陶しい!!」

 

 『(キング)』のディオドラがウイザードタイプだからか、女王は槍を武器に近接戦闘を得意とするタイプだった。

 動揺から一瞬で立ち直った女王は槍のリーチを生かし、懐に入らせないように操り出す。この人かなり強い。でも部長に、姉様に任されたんだ。この人は絶対に私が倒す! 

 

 

 

 

 白音に女王を任せ、黒歌()は今の内に『黒雷』を受けて動けない僧侶達に迫る。

 私の妖術を受けたは彼女らは今、身体が麻痺して満足に動けない。

 

「悪いけど、さっさと決めさせて貰うにゃ!」

 

「───くっ!?」

 

「そ、そんなのズルい!?」

 

 すれ違い様、私の爪撃が二人を斬り裂いた。

 

 

『ディオドラ・アスタロト様の「僧侶」二名、リタイヤ』

 

 

 まともに戦ったらもう少し苦戦するであろう二人の僧侶には見せ場のないまま退場して貰った。

 

「こっちは終わったにゃん。さて、白音は・・・・?」

 

 私は女王と対峙する白音を眺める。

 女王はリーチ差を生かし、懐に入らせまいと槍を操るが、白音もまた猫又の敏捷性を生かし、付かず離れずと絶妙の距離を保っていた。 

 

「ちっ、チョコマカと鬱陶しいチビめ!!」

 

 女王の苛立ちが手に取るように分かる。対する白音は冷静に女王の隙を窺っていた。そして遂にその時が来た。中々攻撃が当たらない事に業を煮やした女王が繰り出した大振りの一撃、その一撃を待っていた白音は槍を回避して懐深く入り込んだ。

 

「───ふっ!」

 

 カァン、と乾いた音が響く。白音の“気”が通った証拠だ。

 一撃を入れられ、女王は更にいきり立つ。主従揃って煽り耐性の低い奴らねぇ。でもこれでアイツも終わりだ。

 

「うっ!?」

 

 突然、女王が膝からがガクッと崩れた。

 

「気を纏った拳を打ち込みました。貴女はもう戦えません。降参して下さい」

 

「くっ舐めるな! あんな軽い拳を入れられた位でこの私が───」

 

 女王は尚も立ち上がろうとする。大した精神力だけど無駄よ。

 

「戦える状態じゃないでしょうに・・・・立ち向かって来るなら容赦はしませんよ?」

 

「ほざくなあーーーーっ!!」

 

 女王が槍を構えて突進する。白音は迎え撃つように白いオーラを纏った拳を地面に叩き突けた。

 

衝波(しょうは)!!」

 

 私が教えた気を用いた仙術の闘法『気闘法(きとうほう)』。戦車の白音には相性がいいようで、普段の一輝との訓練と相俟って白音は日々強くなっている。シトリー戦ではまだまだ威力が不充分だったこの技も、今では必殺技と呼べるまでに昇華していた。

 

「バカな・・・・」

 

 気を纏った衝撃波を受けて女王が吹き飛び、そのまま消えて行った。

 

 

『ディオドラ・アスタロト様の「女王」、リタイヤ』

 

 

 白音が女王を倒して、二回戦が終了した。

 

 

 

 

 

 

『・・・・ったく、どいつもこいつも役立たずめ! 何でリアスの眷属如き一人も倒せないんだよ!?』

 

 口汚く自分の眷属を罵るディオドラの声が響く。

 

「あらあら。エセ紳士の化けの皮が剥がれて来ましたわね」

 

 イッセー()の隣にいる朱乃さんがドS全開の笑顔で嘲笑(わら)ってる。

 

「ディオドラ・・・・仮にも貴方の為に戦った眷属に吐いていい言葉じゃないわね・・・・恥を知りなさい!」

 

 部長がディオドラを諌める。だが、

 

『うるさーーーい!! お前如きが僕に偉そうな口をきくなーーーーっ!!』

 

 逆上して喚くディオドラ。あれが奴の本性かよ。冗談じゃねえ、あんな逆ギレ野郎にアーシアを渡せるもんか!!

 

『いいだろう! こうなったら僕が直々に貴様らに地獄を見せてやる! さっさと来い!!』

 

 奥へと続く大扉が重い音を立てて開く。この奥に野郎と、アーシアがいるのか・・・・

 

「行くわよ」

 

 部長の声に頷き、俺達は奥へと進んで行った。

 

 

 

 

 

 

「うぅん・・・・ここは・・・・・・?」

 

 長い間眠っていたようで頭がボーッとします。アーシア()は意識をはっきりさせようと頭を振りました。

 

「え? 何でこんな格好・・・・?」

 

 眠ってる間に着替えさせられたのか、私は純白のウエディングドレスを着ていました。

 

「私は確か・・・・・・」

 

 何故こんな格好をしてるのか分からず、眠る前の事を思い出そうとしました。

 イッセーさんとレイナーレ様の情事を目撃した私は、気が動転してマンションを飛び出し、そこでディオドラさんに会って、それから───

 

「駄目、そこから思い出せません・・・・」

 

 ディオドラさんに会ってから何があったのでしょう? そんな風に頭を悩ませていると、

 

「おや、目が覚めたんだね、アーシア」

 

 暗がりからディオドラさんが声をかけて来ました。

 

「あの、私は一体・・・・それにこの格好は・・・・?」

 

 私はあれから何があったのか訊ねます。

 

「起きてたのならちょうどいい。アーシア、こっちに来るんだ」

 

「え!? あ、あの・・・・!」

 

 ですがディオドラさんは私の質問には答えず、無理矢理腕を引っ張ります。

 

「ディオドラさん!? ちょっと待っ──引っ張らないで、痛いです・・・・」

 

 乱暴に引っ張られて腕が痛いです。ですがいくら抗議してもディオドラさんは聞いてくれません。流石に限界です。

 

「ディオドラさん!」

 

「うるさいな! 黙って着いて来いって言ってんだよ! 少しは大人しくしてろよお前は!!」

 

「!!?」

 

 突然怒鳴られ、びっくりして声が出ませんでした。一体どうしたんでしょう? 私の知ってるディオドラさんは常に優しげな笑みを絶さない、貴公子然とした人でした。

 ですが今のディオドラさんからはそういった雰囲気はまるで感じられず、言葉の端々から苛立ちが見て取れます。

 何というか癇癪を起こした子供のような様子に私は言葉が出ませんでした。

 

 私が連れて来られたのは石造りの広い空間でした。まるで神殿のようなその空間には豪華な椅子──玉座が置かれていました。

 

「きゃっ! 待ってディオドラさん・・・・イヤァ!!」

 

「いいから、大人しくしろ!!」

 

 私の抵抗など物ともせず、ディオドラさんはその玉座から伸びている鎖付の枷で私の手足を拘束しました。鎖の長さは1m程しかなく、玉座から離れる事が出来ません。

 

「ディオドラさん! これは何のつもりですか!?」

 

「ククク、まだ分かんないの? 相変わらずマヌケな女だね、君は。そんなだからあっさり騙されるんだよ」

 

「ディオドラさん・・・・」

 

 信じたくありませんが、どうやらこちらがこの人の本性のようです。私はあまりの変わりように言葉を失いました。

 そんな私の様子に満足したのか、ディオドラさん、いえディオドラは機嫌良く話し始めました。

 

「ククク、うん、それでいい。もうすぐリアス達が来る。お前はグレモリー眷属が全滅するのをその目で見届けるんだ。その後でたっぷりと可愛がってやるよ。ククク・・・・」

 

「───ひっ!?」

 

 私の顎をクイッと持ち上げて、頬にゆっくりとディオドラの舌が這う。そのおぞましさに短い悲鳴が漏れます。その時、重苦しい音を立てて扉が開いて行きました。

 

 

  

 

 

 

「霧が出て来たわね・・・・」

 

 部長の言う通り、二回戦が終わった辺りから、神殿内に霧が立ち込め始めた。ディオドラの罠かと思って警戒しながら進むと、やがてイッセー()達の前にやがて巨大な扉が現れた。どうやらここが神殿の最深部らしい。ここにディオドラが、そしてアーシアがいるのか・・・・

 

「見ろ! 扉が開いて行くぞ!」

 

 扉の前に立つと、重苦しい音を立てながら扉が開いて行く。

 

「行くわよ」

 

 部長の声に頷き、俺達は扉を潜った。

 

 扉の奥には広大な空間が広がっていた。

 部屋の最奥に鎮座する玉座にはディオドラが座り、その足元には鎖で繋がれたアーシアが、何故かウエディングドレス姿で倒れていた。

 

「アーシアッ!?」

 

「イッセーさん、皆さん・・・・・・」

 

 アーシアの悲しそうな顔に俺の怒りが爆発する。

 

「ディオドラ、貴様ァーーーーっ!!」

 

「うるさいな。叫ばなくても聞こえるよ赤龍帝」

 

 ディオドラが煩わしそうに嘆息する。  

 

「・・・・それにしても誰一人欠ける事なく、ここに辿り着くとは・・・・本当に君の眷属は優秀だね、リアス」

 

「当たり前でしょ!」

 

 さも当然とばかりに部長が胸を張る。ブルンと揺れるおっぱいが素晴らしい。

 

「フン、お陰で僕の眷属は全滅だ。特に戦車と兵士が酷い。激しい雷と聖なるオーラに焼かれて再起不能だよ、全く」

 

 ハハハ・・・・朱乃さんとゼノヴィアが知らん顔してるよ。とは言え俺達が許せないのはディオドラ自身であって、あの娘らは完全にとばっちりだよなぁ・・・・悪い事した。

 

「恨み言なんて聞く気ないわ、ディオドラ。大人しくアーシアを返すかこの場で死ぬか、好きな方を選びなさい」 

 

 そんなの知らんとばかりに部長が選択を迫る。

 

「ふぅん、そんな事を言うんだ・・・・」

 

 そう言うとディオドラは懐からペンのような物を取り出し、

 

「きゃああああーーーーっっ!!?」

 

 スイッチを押した途端、アーシアが苦しみ出した。

 

「アーシア!? やめなさいディオドラ!」

 

「やめなさい? 言葉遣いには気を付けた方がいいよ、リアス。『やめて下さいディオドラ様』だろう?」

 

「ぐぅっ・・・・・・や、やめて下さい、ディオドラ様・・・・!」

 

 部長が悔しそうに言葉を搾り出す。それに満足したのか、ディオドラが再びスイッチを押すと、アーシアの悲鳴が止んだ。

 

「そう、それでいい。僕のスイッチひとつでアーシアに電流が流れる。今のは最弱だったけど、最強にしたらアーシアは一瞬で黒焦げだよ?」

 

 何てこった! 完全にアーシアを人質に取られちまった。でもこれってゲーム的にはどうなんだ?

 

「ディオドラ・・・・どういうつもり? 人質を取るなんて明確な違反行為、完全な反則負けよ? それが分からない貴方じゃないでしょう?」

 

 だよな。でもディオドラの反則負けの筈なのに、どうして試合が中止にならないんだ?

 するとディオドラがニヤニヤしながら、俺の疑問に答えた。

 

「ククク、馬鹿だなぁリアス。君はまだゲームが続いてると思ってたのかい?」

 

「どういう意味?」

 

「今回のゲームはとっくに破綻してるって事さ」

 

「「「「!!?」」」」

 

 ゲームが破綻? どういう事だ?

 

「二回戦が終わってから霧が発生しただろう? あれは『神器(セイクリッド・ギア)』【絶霧(ディメンション・ロスト)】による結界だ。あの霧の結界は生半可な力の持ち主じゃあ突破も破壊も難しい。今頃はフィールド全体を霧が覆っているから、君らは完全に閉じ込められたって事さ」

 

 『神器』の結界だって!? 何だってそんなモンが!?

 

「つまり君が大好きなレーティングゲームはもう終わりって訳さ。そもそもあんなお遊びの何がいいのやら。僕にはさっぱりだね」

  

「なっ!? 何を言ってるの!? レーティングゲームは私達の地位と名誉を賭けた崇高な──「ああ、そんなのどうでもいいから」──なっ!?」

 

「大体レーティングゲームなんて現政府が大衆の娯楽になるよう、地位や名誉をエサに貴族にやらせてるものじゃないか。僕は見世物になる気なんてないよ」

 

「・・・・貴方何を言って───」

 

「それにもうすぐ現政府は終わるよ。そうすればレーティングゲームなんて何の価値もなくなるさ」

 

「!? 貴方まさか───」

 

「フフフ・・・・そうさ、もうすぐ世界は変わる。世界は『禍の団(カオス・ブリゲート)』の手によって生まれ変わるんだ!」

 

「「「「!!!?」」」」

 

 皆が驚愕に声を失う。ディオドラが『禍の団』だって!?

 

「貴方いつから・・・・?」

 

「一年程前にスカウトされたんだ。彼らの仲間になった方が僕の好きな事を好きなだけ出来そうだからね」

 

「アンタって奴はぁーーーー!! よくもそれで貴族を名乗れるわね!? 恥を知りなさい!!」

 

 怒りのあまり部長が叫ぶが、ディオドラはそんな部長を眺めて嘲笑を浮かべてる。

 

「おや? そんなにおかしな事かな?“欲望に忠実たれ”──それこそ悪魔の本性だよ。僕はそれに従っただけさ。さて、アーシアが僕の手にある以上、君らは僕には逆らえない。でもそんな一方的なのはつまらないから君らにもチャンスをやろう。──来たまえ赤龍帝クン。僕が直々に叩き潰してあげるよ」

 

 この場にいる全員の視線が俺に集中する。今更こいつがまともに戦う筈がねえ。一体どういうつもりだ? そんな風に考えていると、俺の考えてる事が分かったのか、ディオドラが続ける。

 

「な~に、僕は君を叩き潰してアーシアの未練を断ち切りたいだけさ。他意はないよ。一対一で決着を付けよう」 

 

 正直こいつの言葉なんて信じるに値しないが、時間稼ぎにはちょうどいい。

 時間を稼ぐ事が出来れば先生が何とかしてくれるかも知れない。あるいは一輝先輩が帰って来ていれば、必ず助けに来てくれる筈だ。

 

「そーかい。それじゃあ───!」

 

『Welsh Dragon Half Plate Armor!!』

 

 【赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)】の宝玉が光を放ち右腕と胸、肩、腰、そして膝と身体の要所を守るように部分的に鎧が装着される。

 戦闘準備完了。俺はかかって来いとばかりにディオドラに向かって人指し指をクイッと折り曲げた。

 

「ふぅん、それじゃあ行くよ!」

 

 ディオドラの魔力を纏った拳が直撃する。だが、

 

「なっ!?」

 

「効かねーな。もっと気合入れろよ」

 

 はっきり言ってディオドラのパンチはヘナチョコだ。白音ちゃんのパンチと比べたら、こんなの屁でもねえ! 

 

「ちっ、これならどうだ!」

 

 距離を取ったディオドラは魔力弾を放つ。でも、

 

「そんなモン、効くかよ!!」

 

『Boost!』

 

 俺の拳が迫る魔力弾を撃ち落とした。何だこれは? 朱乃さん魔力弾と比べたらバレーボールが当たった程度の衝撃しか感じねえぞ?

 以前映像で観た圧倒的な魔力が全く感じられねえ。コイツ、この期に及んで俺を舐めてんのか?

 

「・・・・ふざけやがって」

 

 俺は怒りに拳をきつく握り締める。ならいい。人を舐めてた事をたっぷり後悔させてやるぜ!

 

「こいつ、喰らえ!」

 

 一発じゃ足りないと思ったか、ディオドラは魔力を散弾状に撒き散らす。だが俺は自分に当たる魔力弾のみを防ぎ、かわし、撃ち落として冷静に対処する。

 こんなのより祐美の【魔剣流星群】の方がよっぽど怖え。

 

「バカな!?」

 

 驚愕するディオドラに向かって俺はダッシュする。

 

「は、速い!?」

 

 速い? バカ言うな。ゼノヴィアの方がもっと速えよ!

 

「パンチの撃ち方を教えてやるぜ、ディオドラァーーーーッ!!」

 

『Boost!』

 

 一輝先輩に教わった通り、踏み込みと体重移動を意識し、身体の中心線目掛けて一直線に拳を突き出した。

 

「げふぁあああっっ!!」

 

 俺の一撃を受けてディオドラが吹っ飛ぶ。そのままぶつかった柱をへし折り、壁に衝突してようやく止まった。

 今まで皆として来た訓練が自分の力になっているのを俺は実感していた。

 ディオドラは崩れた瓦礫の下敷きになり、気を失ったみたいだ。こいつの仕出かした事を一発でチャラにする気はないが、取り敢えずスッキリした。後はアーシアだ。俺はアーシアに向かって歩みを進めた。

 

「イッセーさん・・・・・・」

 

「・・・・ごめんなアーシア。お前を守るなんて言いながら、俺はお前を傷付け、泣かせてばかりで・・・・でも俺は・・・・俺はアーシアが好きなんだ! それだけは信じてくれ!!」 

 

 突然の告白にアーシアが驚く。でもその表情はすぐに翳りを帯びる。

 

「そんなの信じられません・・・・」  

 

「アーシア・・・・!」

 

「だって・・・・だってレイナーレ様には勃つのに、私には勃たなかったじゃないですか・・・・!」

 

「「「「「・・・・・・・・」」」」」

 

 えー、現在眷属(みんな)の居たたまれない視線が俺に注がれている。き、気不味い・・・・

 

「どういう事イッセー! 私はレイナーレに慰められてる所をアーシアに観られて、二人の仲を勘違いされて出て行ったって聞いたわ!? アーシアの言った事は本当なの!?」

 

「その・・・・本当です」

 

 部長の詰問に正直にの答えると部長が絶句し、頭を抱えた。何だ? 部長の反応の意味が良く分からん。何がどうしたんだ?

 

「ナニが勃たないって・・・・そんな事あるのか?」

 

「さあ? 先輩は勃たない時なんてないから・・・・」

 

「一輝はいつもギンギンだにゃん!」

 

「・・・・絶倫です」

 

「皆、男の子は繊細なんですわよ。もう少し言葉をオブラートに包んで・・・・」

 

 皆が何やらヒソヒソと話してる。頭を抱えていた部長がようやく復活すると、困ったような目で俺を見つめる。

 

「貴方って子は・・・・本当に重症なのね。あのねイッセー、貴方はアーシアが出て行った理由がレイナーレとの仲を勘違いしたからだと思ってるようだけど、それだけじゃないわ。アーシアは貴方がレイナーレを選んだと思ってショックを受けて出て行ったのよ」

 

「は!? な、何でそうなるんスかぁ!?」

 

「だって自分の時は勃たなくて、他の女相手に勃ったらそう思っても仕方がないもの。アーシアからしたらさぞショックだったでしょうね」

 

 そんな!? とにかく誤解を解かなくちゃ! でもどうすればいい? どうすればアーシアの心に届くんだろう・・・・?

 

 

『だからねイッセー、貴方の想いをちゃんと口に出してアーシアに伝えてあげなさい。心の中で想ってるだけじゃ想いは伝わらないわ。貴方の言葉で、アーシアを本当の意味で取り戻すのよ!』

 

 

 その時、試合前に部長から掛けられた言葉が不意に思い浮かんだ。そうだ、恥も外聞もねえ。俺は俺の想いを正直にアーシアにぶつけよう。それで嫌われたり呆れられたりしてもしょうがない。だってそれが兵藤一誠()なんだから・・・・!!

 

「聞いてくれ、アーシア!・・・・・・俺、俺本当は・・・・女が怖いんだ・・・・!!」

 

「・・・・・・・・はい?」

 

 俺のいきなりのカミングアウトにアーシアが呆然としている。

 

「・・・・嘘です。だってイッセーさんのお部屋はエッチな本やビデオで一杯じゃないですか。それに普段から女子更衣室を覗いたりしてるし、そんなの信じられません・・・・」

 

 うぐっ!?・・・・分かってはいたがアーシアに言われると効くなぁ・・・・でも怯んじゃいられない。

 

「確かに俺は女が好きだ。女のおっぱいやお尻や太股が大好きだ!・・・・でも、でも俺の心の奥底には女に対する恐怖が根付いていたんだ・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「俺にそのトラウマを植え付けたのはレイナーレだって言えばアーシアにもピンと来るんじゃないか?」

 

「・・・・・・あ」

 

 俺のトラウマの根源がアーシアにも分かったらしい。そんなアーシアに俺は自嘲の笑みを浮かべる。

 

「俺もつい最近まで気付かなかった。いや、気付かない振りをしていたんだ。ハーレム王になりたいなんて言いながら、いざ女に触れられると身体が硬直するんだ。アーシアに抱き付かれた時だって、硬直して手が出せなかったのを妹扱いして誤魔化してただけなんだ。女が好きだけど女に裏切られるのが、拒絶されるのが怖くて手が出せない臆病者。それが俺、兵藤一誠の本当の姿なんだ」

 

「でもイッセーさん、私は──「分かってる! アーシアはアイツとは違う。俺を裏切ったりしない、いい娘だって分かってる! でも駄目なんだ! 触れようとすると“あの場面”が浮かんで来て身体が硬直して思考が止まっちまうんだ! あの時だって本当はアーシアに応えたかった! でもいざ事に及ぼうとすると、やっぱり“あの場面”が浮かんで───萎えちまったんだ」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・本当の俺はこんなに情けない奴なんだよ、アーシア。・・・・でも、それでも俺はアーシアに側にいて欲しい。アーシアの想いに、アーシアの勇気に応えてやれなかった奴が何を言ってるんだと思うだろが、それが俺の本当の気持ちなんだ。俺の側にいてくれ、アーシア! 俺は、俺は初めて会った時から君が好きなんだ───!!」

 

 アーシアの青い瞳からは、いつしか涙が零れていた。

 

 

 

 

 

 イッセーさんの気持ちが真っ直ぐアーシア()に伝わって来ました。

 ああ、そうだったんだ・・・・言われてみればイッセーさんと触れ合った時、どこか躊躇いを感じていましたが、あれは怯えていたんですね・・・・

 私はイッセーさんを見ているようで、見ていなかったのかも知れません。

 私にとってイッセーさんは困った時はいつでも助けてくれて、どんなピンチでも決して諦めたりしないヒーローのような存在でした。その想いは初めて会ったあの日から変わらず、私の胸に在り続けていました。でも本当のイッセーさんはヒーローなんかではなく、傷付きやすいごく普通の男の子だったんですね・・・・

 私は本当のイッセーさんを見ようともせず、自分の想いを暴走させて関係を迫った挙げ句、貴方を余計に傷付けてしまった。ああ、私はなんて愚かなんでしょう。イッセーさんは自分の素直な気持ちを、心を私に晒してくれました。今度は私の番です!

 イッセーさんの言葉に、イッセーさんの心に私は応えたい! ああ、主よ! どうか私に勇気を与えて下さい!

 

 私とイッセーさんは暫し黙って見つめ合う。私は深呼吸をひとつして口を開きました。

 

「イッセーさんは本心を包み隠さずに話してくれました。だから私も本心を話します」

 

「うん・・・・」

 

「イッセーさんがレイナーレ様を選んだと思ってとても辛かったです」

 

「うん・・・・」

 

「抱いて欲しいと勇気を出したのに、応えて貰えなくて悲しかったです」

 

「うん・・・・」

 

「イッセーさんに女として見て貰えず、妹扱いされるのは苦しかったです」

 

「うん・・・・」

 

「・・・・でも私も謝らなくちゃいけません。イッセーさんの本当の姿を見ようともせず、私は自分の気持ちを押し付けていました。ごめんなさい」

 

「アーシア、それは違う! 俺が・・・・!?」

 

 私はイッセーさんの唇に人指し指を押し付け、言葉を封じました。

 

「私達はお互いを見ているようで見ていなかった。だからここからもう一度やり直しましょう。貴方がヒーローじゃなかったように、本当の私も聖女なんかじゃありません。貴方に抱かれたい、貴方に愛されたいと願っている、エッチな事にも興味があるごく普通の女の子なんです・・・・・・イッセーさん、どうか信じて下さい。私は貴方を裏切りません。貴方を拒絶もしません。貴方の心の傷が癒えるまで、いいえ、ずっと貴方の側にいます。だって私は、初めて会った時から貴方が大好きだから───!!」

 

「───アーシア!!」

 

 拘束され、自由に動けない私をイッセーさんが強く抱きしめる。ちょっと汗臭いけど、暖かくて力強い感触が私を包んでくれます。私もイッセーさんの背中に手を回してキュッと抱きしめました。

 

「ごめんな、アーシア」

 

「はい、私もごめんなさい。・・・・これからはきちんと話し合いましょう。そして少しずつでいいから治していきましょう。大丈夫、私がずっと側にいますから」

 

「うん・・・・うん! ありがとうアーシア」

 

 私達は見つめ合い、自然と唇が近付き、触れようとしたその時───

 

 

「きゃああああーーーーっっ!!」

 

「アーシア!?」

 

 突然激しい電流が私に流れる。そのまま崩れ落ちる私をイッセーさんがしっかり抱き止めました。

 

「ディオドラ、テメエまだ───!」

 

 イッセーさんの視線の先には瓦礫の下敷きになった筈のディオドラが立ち上がっていました。

 ディオドラは服に付いた埃を払うと、忌々しげに私達を睨み付けます。

 

「全く、黙って聞いてれば愛だの恋だのくだらない。あまりにくだらないから、つい手が出てしまったじゃないか」

 

 ディオドラの身体からはさっきまでと違う強大な魔力が迸っています。これは──!?

 

「ディオドラ、まだやる気なの!?」

 

「うるさいんだよリアス。くだらない三文芝居を見せられてこっちはうんざりしてるんだ」

 

「貴方って人は! いいわ、全員で袋叩きにしてやるから覚悟なさい!!」

 

 部長さんの声に皆が戦闘態勢を取る。その時、ディオドラがパチンと指を鳴らすと、辺りにいくつもの魔方陣が光り、中から大勢の悪魔が現れました。

 ───何て数でしょう。数百、いいえ、もしかすると千人に近いかも知れません。

 

「なっ───!?」

 

「こ、これは・・・・!?」

 

 突然現れた悪魔の集団に皆も驚いています。

 

「ククク・・・・リアス、彼らの顔に見覚えはないかい?」

 

 ディオドラに促され彼らの顔を見た部長さんは暫し考えた後で「あ・・・・」と声を上げた。

 

「あ、貴方達は確か・・・・」

 

「ククク、光栄ですねリアス姫。我々を覚えていてくれたとは」

 

 思い出しました。あの人達は先日のパーティで一輝さんの昇格に異を唱えた貴族達です。

 

「貴女が悪いのですよ、リアス姫。あんな転生悪魔風情を婚約者に選ぶとは・・・・貴族の風上にもおけないこの売女が!!」

 

「そうだ! 我々古くから在る貴族を蔑ろにして、あんな奴を選ぶとは何事だ!!」

 

「現政府の方針は間違っている!!」

 

「そうだ! 現政府におもねる奴等に粛清を!」

 

「「「「「粛清を!!!」」」」」

 

 狂気に歪んだ表情で貴族達が叫ぶ。現政府に不満を持っている人がこんなにいたなんて・・・・

 

「どうだい? 現政府の転生悪魔を優遇する政策に不満を持つ者は君が知らないだけで大勢いるんだ。ちょっと誘いをかけただけでこれだけの数が集まってくれたよ」

 

「くっ・・・・・・!」

 

 悔しそうな部長さんの姿に胸が痛みます。現政府の方針を定めたのは部長さんのお兄様であるサーゼクス様です。きっとお兄さんを否定された気がしているのでしょう。

 

「ぐはぁっ!!」

 

 その時、一瞬の隙を突いて私とイッセーさんの間にディオドラが現れ、イッセーさんを吹き飛ばしました。隙を突かれたイッセーさんは無防備な状態で攻撃を受け、皆の近くまで転がって行きます。

 

「待たせたね諸君! では宴を始めよう!」

 

 ディオドラが高らかに宣言しました。宴・・・・? 何だか嫌な予感がします。

 

「諸君の相手は実力者と噂のリアス率いるグレモリー眷属、ご覧の通り美少女揃いだ」

 

 悪魔達の歓声が響く。

 

「倒した相手は諸君の好きにしたまえ。犯そうが殺そうが諸君の自由だ!」

 

 悪魔達の歓声が最高潮に達する。ディオドラは満足そうに嗤っている。

 

「では───好きにしたまえ」

 

 ディオドラの一言で悪魔達が皆に襲いかかった。

 

「リアス姫! 貴族の義務だ! 我々が純血の悪魔を孕ませてやる!!」

 

「朱乃だ! 初めて見た時からそのデカい胸と尻を揉みくちゃにしたかったんだ!!」

 

「キヒヒ、祐美ぃ~! たあっぷり犯してやるぜ!!」

 

「ゼノヴィア! クールなその(ツラ)を泣きっ(ツラ)に変えてやるぜ!!」

 

「はぐれ悪魔の黒歌だ! たっぷりと罰を与えてやるぞ!!」

 

「ハア、ハア、白音ちゃん、おじさんはね・・・・」

 

(((((き、気色悪っ!!!)))))

 

 欲望を剥き出しにした悪魔達が皆に迫る。

 

「皆! 円陣を組んで! 互いに背中を守り合うのよ!!」

 

「「「「はいっ!!!」」」」

 

 部長さんの指示で皆は円陣を組む。悪魔達も皆の強さを知ってるのか、囲んだはいいが攻めあぐねていた。

 

 そんな時、ディオドラの声が響いた。

 

「リアス~? 分かってるよね? アーシアの命は僕が握ってるって 」

 

「「「「!!?」」」」

 

 そんな!? それじゃ私のせいで皆が・・・・!

 

「やめて! やめさせて下さい!!」

 

 懇願する私をディオドラは酷薄な表情で見下ろしている。そしてディオドラは私のウエディングドレスの胸元に手を入れ、一気に引き裂いた。

 

 ビリビリーーーッ!!

 

「きゃあああああっっ!!」

 

 手足を拘束されている私は隠す事も出来ず、ディオドラに裸身を晒してしまう。羞恥のあまり顔が熱くなる。

 

「「「「アーシア!!?」」」」

 

「ククク、この時をずうっと待っていたよ。赤龍帝やリアスの前で犯して、完全に僕のモノにしてやるよ!」

 

 ディオドラの手が私の胸を掴む。おぞましさのあまり鳥肌が立った。

 

「イヤあっ! やめて! イッセーさん、イッセーさぁん!」

 

「やめろディオドラ!!」

 

「ダメよイッセー! 円陣を崩さないで!!」

 

「でも部長! このままじゃアーシアが!?」

 

 誰もが混乱していた。イッセーさんも、部長さんも、そして私も。ディオドラの指が肌を這い回る感触に涙が滲んで来る。ああ、このまま私はこの卑劣な男に奪われてしまうのか、そう思うと心が絶望に満たされて行く。

 でもこの男は私を更なる絶望に叩き落とした。

 

「ククク、当初の計画から随分と時間が掛かったが、ようやく僕のモノに出来るよ」

 

「当初の、計画・・・・?」

 

 その言葉に嫌なモノを感じて思わず聞き返す。するとディオドラはニヤァっとイヤらしく嗤った。

 

「聞きたいかい? いいよ、聞かせてあげよう。・・・・僕は聖女って奴が好きでね、眷属は皆教会のシスターやエクソシスト、所謂敬虔な神の信者って呼ばれてた娘達なんだ。つまりは君の先輩だね。そんな彼女らを時には罠に掛け、時には言葉巧みに誘惑して堕とし、手籠めにするのが僕の趣味なんだ」 

 

「それじゃあ、まさか───」

 

「そう、君と同じさ。あの日僕はわざと怪我をして君の前に現れた。お優しい君は無条件に僕の怪我を治してくれたけど、おかしいと思わなかったのかい? 悪魔にとって教会は敵地だ。いくら弱っていたと言ってもそんな光の気配が溢れる場所に近付く訳ないだろう?」

 

「あ・・・・・・」

 

 そうだ。ちょっと考えれば分かるのに、どうして気付かなかったんだろう。

 

「悪魔の僕を癒してしまった君は僕の書いたシナリオ通りに“背信者”“魔女”と蔑まれ教会を逐われた。当初の計画では傷心の君の前に僕が現れ、そのままモノにする手筈だったんだけど、堕天使(カラス)の横槍が入って君は日本、事もあろうにリアスの領地である駒王町へ行ってしまった。そこで君は一度死にリアスの眷属に転生した。全く余計な回り道をしてしまったよ。でも苦労をした分、手に入れた感動は一入(ひとしお)だね。しかも寝取りまで味わえるとは、全く君は最高だよ、アーシア!」

 

「そんな・・・・・・!?」

 

 もう駄目です。泣いたらディオドラを悦ばせるだけだと分かっているのに、悔しくて悲しくて涙が溢れて止まりませんでした。

 

「ククク、───さあ、宴はまだまだこれからだ! 皆、楽しんでくれ!」

 

 

 

 

 

 

 絶望の宴は続く───

 

 

 

 




白音の気が通った音は某上条さんの幻想殺しが発動した音を想像して下さい。

ディオドラVSイッセー。
この時ディオドラはイッセーを舐めきっているので、オーフィスの蛇を使ってません。
舐めプをするから痛い目に合う、ディオドラの小物感が表現出来てるといいんですが・・・・

イッセーとアーシア。
イッセーのトラウマ克服は原作では10巻になってからですが、本作ではここで告白と同時に克服して貰う事にしました。

本日は連続して投稿しています。
続けて第30話もご覧下さい。

レイナーレ、今後どうなる?

  • イッセーのヒロイン化
  • 一輝のハーレム入り
  • アザゼルの嫁
  • バラキエルの後妻
  • 誰とも結ばれず、メイドになる
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