※この作品はR-18です。

ハイスクールD×G~駒王町の規格外品   作:Tokaz

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遅くなりましたが第7話を投稿します。

今回は予告通り初の本番があります。楽しんで貰えたら幸いです。

それでは第7話をご覧下さい。




第7話 騎士の告白☆☆(祐美)

 

 ───物語は少し前に遡る。

 

 

 

 

 部長のオシオキが終わって、イッセー()は部長と小猫ちゃんと一緒に帰路に着いていた。

 それにしても尻がジンジンする。触ると熱いのできっと腫れ上がっているのだろう。隣を歩く小猫ちゃんも痛そうに腰を引いて小股で歩いてる。でもお尻を叩かれていた小猫ちゃんは、何というか妙にエロかった。

 痛みに耐える苦悶の表情。潤んだ瞳と上気した頬。時折洩れる艶を含んだ声。それらを思い出すだけで、顔がニヤけてしまう。

 

 ドスンッ!!

 

 そんなエロい事を考えた俺の腹に小猫ちゃんの鉄拳が突き刺さる。

 

「こ、小猫ちゃん、何を・・・・?」

 

「エロい事を考えてる顔をしてました」

 

 はい、すいません! でもエロは俺のエネルギー源なんだよ。妄想位させて下さい!!

 

「・・・・駄目です」

 

 って、何で考えてる事が分かるの!?

 

「先輩、口に出てます」

 

「え? マジ!?」

 

「マジです」

 

 何てこった! 妄想ダダ洩れだったなんて!! 俺が頭を抱えていると、先頭を歩いていた部長が立ち止まった。

 

「部長・・・・?」

 

「そこにいるのは分かってるわ。出て来なさい!」

 

 突然暗がりに向かって部長が鋭い声を飛ばす。一体何事かと思ったら、

 

「お~~やおや、流石だね~~、グレモリーのお姫様。俺っち見つかるとは思わなかったZe☆」

 

 その暗がりからさっき逃げられたフリードが現れた。

 

「フリード!?」

 

「よ! イッセーどん。さっきぶり~~」

 

 相変わらずのふざけた口調。でも何でこいつがここに? 祐美やイリナ、それに何より一輝先輩が追っていた筈だ。

 

「フリード、お前祐美達はどうした!?」

 

 フリードはニヤニヤしながら言う。

 

「ああ~~、あの騎士(ナイト)ちゃん? 可哀想だけどお亡くなりになっちゃったんじゃないっスかあ? 何たってウチのボスがお相手してたみたいだし?」

 

「ボス?───まさかコカビエルが!?」

 

「ピンポーン、お姫様正解! っちゅー訳であの娘らは諦めた方がいいんじゃね?」

 

 驚愕する部長にフリードはヘラヘラしながら答えた。馬鹿な! 祐美や先輩がやられたっていうのかよ!?

 

「お前───!!」

 

 俺の怒りに呼応して【赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)】が具現化する。だがフリードは俺達から飛び退いて距離を取った。

 

「おーーっと、ここでやる気はないぜ。今の俺っちはメッセンジャーなんだよ」

 

「メッセンジャー?」

 

「そっ、ボスからの伝言(メッセージ)だ。『駒王学園に来い』ってさ───俺達の決着もそこで着けようぜ、なあイッセーどん」

 

 一瞬、剣呑な表情を見せると、フリードはあっという間に走り去り、見えなくなった。奴の聖剣【天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)】の能力だ。ちくしょう、逃げられた!

 部長はスマホを取り出し、電話をかけたけど、相手は出なかった。

 

「駄目。一輝も祐美も電話に出ないわ」

 

 部長はスマホを握り締める。例え堕天使の幹部が相手だったとしても、一輝先輩や祐美が簡単にやられるとは思えない。

 

「イッセー、貴方は急いで家に帰ってアーシアと待機してなさい。魔方陣で迎えに行くわ。小猫、私達は一足先に学園へ行って朱乃と合流するわよ」

 

「「はいっ!!」」

 

 部長の指示が飛び、俺達は行動を開始した。

 

 

 

 

 俺はすぐに家へ帰ると、アーシアに事情を話して待機していた。しばらくすると、部屋に魔方陣が現れ、中から部長が出て来た。

 

「アーシア、事情は聞いてるわね。覚悟はいい?」

 

「は、はい。皆さんが怪我をしても私が治します!」

 

「いい返事ね。それじゃあ行くわよ」

 

「「はいっ!!」」

 

 俺達は魔方陣を通り、駒王学園の校門前に転移した。

そこには朱乃さんと小猫ちゃん、そしてソーナ会長と匙がいた。

 既にシトリー眷属にも事情は知らされていて、会長と匙以外の眷属が学園一帯を結界で覆っていた。部長は会長と打ち合わせをして、会長達が結界の維持を、俺達がコカビエルに対処する事になった。

 コカビエル相手に俺達だけでは無謀であり、魔王様に援軍を頼むべきだとの会長の指摘に部長は難色を示した。だが、朱乃さんが既に援軍を要請したと聞き、渋々ながらそれを認めていた。

 援軍の到着は一時間後。それまで俺達だけでコカビエルの相手をしなくちゃならない。それだけじゃない、祐美の宿敵であるバルパー・ガリレイや、フリードまでいるのだ。フリード相手にも遅れを取っていた俺が果たしてどこまで出来るだろうか。

 

《心配か、相棒》

 

 突然声が頭の中に響いて来た。この声の主の名はドライグ。俺の神器【赤龍帝の籠手】に封じられた、かつて気に入らないという理由だけで三大勢力に喧嘩を売ったという二天龍の一角、赤龍帝王(ウェルシュ・ドラゴン)ドライグその人(?)だ。

 俺はライザーとのゲームが終わった辺りからこいつと話が出来るようになった。それ以来、戦闘に不馴れな俺のアドバイザーとして助言をしてくれる存在だ。

 最初は伝説の(ドラゴン)なんておっかなかったけど、話をしてみると案外気さくないい奴で、今ではお互い「相棒」と呼び合う間柄だ。

 

《そりゃあ、な》

 

《な~に、いざとなったら以前話したようにお前の身体の一部を捧げろ。そうすりゃあ俺がお前に力を与えてやるよ》

 

《コカビエルも倒せるか?》

 

《そりゃあお前次第だ。まあ、少なくとも魔王が援軍に来るまで動けなくする位は出来るだろう》

 

 おお、そいつは頼もしいぜ!

 

《頼りにしてるぜ、相棒!》

 

《任せろ相棒! コカビエルなら相手にとって不足なしだ。伝説の(ドラゴン)の力、篤と見せてやろうぞ!!》

 

 

 

 

 

 俺達は会長と匙の激励を受けて、正門から堂々と校内へ侵入した。

 ここは既に敵地。俺は『兵士(ポーン)』の特殊能力【昇格(プロモーション)】で『女王(クイーン)』に昇格して力を底上げする。そして俺達は校庭で異様な光景を見た。

 校庭の中央に巨大な魔方陣が敷かれている。そこに四本の聖剣が宙に浮いて、輝きながらクルクルと回っている。すぐ側にはバルパーがいて、何らかの呪文を唱えている。って四本!?

 

「・・・・これは一体」

 

「聖剣をひとつに統合してるのだよ」

 

 俺の呟きに空中から答えが返って来た。驚いて宙を仰ぐと、椅子に座った男が宙に浮いていた。

 

「───貴方がコカビエルね?」

 

「いかにも。ようこそ魔王の妹リアス・グレモリーとその眷属達。歓迎するぞ」

 

 黒いローブを着たその男は慇懃無礼な態度で部長の問い掛けに答える。こいつがコカビエル!? 堕天使の幹部というからもっとオッサンかと思ってたが、想像していたよりずっと若々しい。悔しいけどイケメンだ。

 

「それで? 貴方の目的は何なのかしら?」

 

「目的か。取り敢えずお前の領地であるこの駒王町で暴れさせて貰う。そうすればサーゼクスが出て来るであろう?」

 

「!? そんな事をすれば三大勢力の拮抗を崩す事になるわ。貴方はまた戦争を起こす気なの?」

 

「その通り! 俺は戦争がしたいのだよ。全くエクスカリバーを盗めばミカエルが戦争を吹っ掛けると思ったのに、思った以上に腑抜けていて当てが外れたわ。ならばお前を犯してから殺せば今度こそ怒り狂ったサーゼクスが出て来るだろう? それにしても・・・・小娘かと思ったが中々に実っているではないか。これなら犯しがいもあるというものだ」

 

 この野郎、部長を犯すだと!? そんなの絶対に許さん!!

 

「───ゲスが!」

 

 コカビエルに視姦された部長が舌打ちして殺気を漲ぎらせる。こんなにブチ切れた部長を見るのは初めてだ。

 

「ククク、何とでも言うがいい。・・・・バルパー、後どれ位かかる?」

 

「五分もかからんよ、コカビエル」

 

 コカビエルの問いにバルパーが答える。

 

「そうか・・・・で、サーゼクスは呼んだのか? リアス・グレモリー」

 

「お兄様の代わりに私達が相手になるわ!」

 

 部長の答えにコカビエルはつまらなそうに嘆息する。

 

「何だそれは・・・・話にならんな」

 

「ちょっと待て! 盗まれた聖剣は三本だった筈。もう一本はどこから持って来たんだ!?」

 

 俺が問い掛けると、コカビエルは俺をジッと見つめる。

 

「貴様が今代の赤龍帝か・・・・あまり期待出来そうにないな。まあいい。もう一本はバルパーを追いかけて来た聖剣使いの一人から奪った物だ。栗色の髪の娘の方だったな」

 

 イリナの事か!? じゃあイリナは?

 

「聖剣使いと一緒に私の眷属が二人いた筈だけど、二人はどうしたの?」

 

「さてな。後は部下に任せて来たから知らんよ。まあ選りすぐりの堕天使達が相手だ。とっくにくたばってるだろうよ」

 

 部長の問いにコカビエルがあっさりと答える。一輝先輩と祐美を殺しただと!?

 怒りで目の前が真っ赤になる俺だったが、以外にも部長は冷静だった。

 

「そう・・・・貴方が直接手を下した訳じゃないのね?」

 

「そうだが・・・・それがどうした?」

 

 訝しげに問うコカビエルに部長は自信たっぷりに答えた。

 

「生憎、堕天使如きに遅れを取る二人じゃないわ。一輝と祐美は必ずここに来る。断言してあげるわ」

 

 そう言って不敵に笑う部長。二人に対する信頼が部長にここまで言わせるのだろう。ちょっと羨ましい。

 

「ほう、面白い。ではそれまで俺のペットと遊んでいて貰おうか」

 

 コカビエルはそう言ってパチンッと指を鳴らすと、闇夜の中から巨大な何かが近付いて来る地響きがした。

 闇夜から現れたそれは、三つの頭を持つ獰猛な魔犬だった。

 

「ケルベロス!?」

 

 部長が魔犬を見て声を上げる。ケルベロスと言えば地獄の番犬と呼ばれる俺でも知ってる有名な魔物だ。

 

「聖剣の統合が終わるまでの余興だ。精々楽しませろ。やれ、ケルベロス!」

 

 そう言ってコカビエルは俺達にケルベロスをけしかける。戦いが始まった!

 

 

 

 

 

 対ケルベロス戦で俺はサポートを命じられた。さっき目覚めたばかりの【赤龍帝の籠手】第二の能力【譲渡】。高めた力を仲間に譲渡して仲間をパワーアップさせる能力だ。これはチーム戦で大きな力になる。

 部長と朱乃さん、小猫ちゃんがケルベロスを食い止める間に俺はひたすら力を高めていく。だが、俺の背後から唸り声が聞こえて振り向くと、もう一頭のケルベロスが三つの頭から涎を垂らして俺とアーシアを見ていた。って二頭目!?

 ヤバい! 攻撃を受けたら折角高めた力がリセットされてしまう。どうする───!?

 

 ザンッッッ!!

 

 その時、鋭い斬撃音と共にケルベロスの首のひとつが宙に飛んだ!

 

「加勢するぞ」

 

 そこには聖なるオーラを輝かせ、聖剣を振るうゼノヴィアの姿があった。

 ゼノヴィアは着地すると、そのままケルベロスに斬りかかる。聖剣は魔物相手に特効がある。瞬く間にケルベロスの身体が煙を吹き、消滅していく。

 

「これで終わりだ」

 

 最後にケルベロスの胸元に聖剣を突き刺すと、ケルベロスは絶叫を上げて消滅した。凄え!これが聖剣の威力か!?

 その時、【赤龍帝の籠手】の宝玉が点滅し出した。何事かとドライグに訊くと、部長か朱乃さんに譲渡すればケルベロスを倒せる力が溜まったという。早速部長に報告すると、部長と朱乃さんの二人に譲渡するように言われ、俺は二人の肩に手を置いた。

 

「行くぜ、ブーステッド・ギア・ギフト!!」

 

『transfer!』

 

 俺の身体から圧倒的な力が二人に流れて行く。力の高まりを感じ驚いていた二人だったが、行けると感じたのか部長が滅びの魔力を、朱乃さんが雷撃を繰り出した。パワーアップした二人にケルベロスはなす術もなく逃げようとしたが、その足を無数の魔剣が貫き、動きを封じる。

 

「逃がさないわ!」

 

 そこに現れたのは俺達の頼れる騎士(ナイト)、祐美だった。

 

「祐美!!」

「祐美ちゃん!!」

「祐美先輩!!」

 

 部長が、朱乃さんが、小猫ちゃんが俺達の騎士の帰還に喜びの声を上げる。

 

「朱乃さん、今です!」

 

 祐美の声に呼応し、特大の雷撃を放つ朱乃さん。その雷撃を食らい、ケルベロスは跡形もなく消滅した。

 ケルベロスが消滅すると共に部長がコカビエルに向かって特大の滅びの魔力を放った。

 

「食らえ、コカビエル!!」

 

 部長の放った魔力弾はまっすぐコカビエルに向かって行く。いつもの十倍はある大きさだ。例えコカビエルと言えどもこれを食らえば消滅は必至の筈。だがコカビエルは片手を前にかざすと、その魔力弾を受け止め、そのまま空中に弾き飛ばしてしまった。嘘だろ!?

 

「ほう、赤龍帝の力があればリアス・グレモリーの力がここまで引き上がるのか───面白いな。実に面白い」

 

 そう言ってコカビエルは哄笑を上げる。その時、

 

「───完成だ」

 

 バルパーの声がする中、四本のエクスカリバーが更に輝きを増し、光と化す。眩い光の中で四つの光はひとつになっていく。やがて光が収まるとそこには青白いオーラを放つ一本の聖剣(エクスカリバー)が在った。

 

「エクスカリバーがひとつになった事で下の術式も完成した。あと二十分程でこの町は崩壊する。解除するにはコカビエルを倒すしかないぞ?」

 

 なっ!? バルパーの奴とんでもない事を言いやがった! 後二十分でこの町が滅ぶ!? 魔王様の援軍も間に合わないじゃねーか!?

 

「フリード!」

 

「はいな、ボス」

 

 コカビエルに呼ばれ、フリードが姿を現す。

 

「最後の余興だ。ひとつになったエクスカリバーの力、見せてみろ」

 

「へいへい。まーったく人遣いが荒いよ、うちのボスは。でもまあ、ひとつになったエクスカリバーが使えるなんて俺ちゃん超ラッキーみたいな?それじゃあ一丁悪魔をチョッパーしちゃいますか!」

 

 意気揚々と聖剣を手にするフリードの前にゼノヴィアと祐美が立ち塞がる。そして祐美はバルパーに自分が「聖剣計画」の生き残りである事を告げた。憎悪を向ける祐美に対してバルパーもまた「聖剣計画」の正体を告げる。それは驚愕すべき事だった。

 バルパーは幼い頃から聖剣に憧れていた。それ故に自分に聖剣使いの素養がない事を知り深く落ち込んで、人工的に聖剣使いを作り出す研究に没頭した。そしてその研究は祐美達によって完成した。

 聖剣を使うには必要な因子──聖剣因子が必要だが、祐美達一人一人が持つ因子は弱く、誰もが聖剣使いになれる程ではなかった。そこでバルパーは聖剣因子のみを抽出し集める事は出来ないかと考え、聖剣因子を持つ者から因子を抜き取り、結晶化する事に成功した。

 バルパーは懐から自慢気に光輝く結晶体を取り出して哄笑(わら)った。

 聖剣因子とはそれを持つ者の生命そのもの。つまり聖剣因子を抜き取られた者は死に至る。現段階では人工的に聖剣使いを作り出すには犠牲を払わねばならなず、その犠牲をバルパーは祐美達に強いたのだ。

 教会はバルパーを異端として追放した。だがバルパーが追放されながらゼノヴィア達新たな聖剣使いが誕生しているという事はバルパーの研究を引き継ぐ者がいて、今でも犠牲は出続けている筈。ゼノヴィアも聖剣を使う為にイリナや他の戦士達がその結晶を身体に埋め込まれるのを見たそうで、結晶体の正体を知って、嫌悪感を顕にしていた。そういう点ではイリナ達も犠牲者と云えるのかもしれない。

 結局バルパーの目的は自分の研究を認めず追放した教会への復讐だった。その為の尖兵として聖剣使いを大量に作り出し、各地の教会で保管されている伝説の聖剣を強奪し、教会と天界に戦争を仕掛けるというのだ。

 仮にも教会の大司教であったバルパーがどうやって堕天使のコカビエルと結び着いたのか疑問だったが、戦争を起こすという理由で結び着いたのか。くそ、最悪のタッグだ!

 

「・・・・そんな事の為に私の仲間達は殺され、死して尚その魂は囚われたままだなんて・・・どこまで生命(いのち)を弄べば気がすむの、バルパー・ガリレイ!!」

 

 怒りを爆発させた祐美がバルパーに斬りかかるが、フリードがそれを防ぐ。

 

「おーーっと、ダメダメ。アンタのお相手は俺っちだぜ、騎士(ナイト)ちゃん!」

 

「邪魔を、するなーーーーーっ!!」

 

 激しく斬り合う祐美とフリード。だが剣士としては互角でも、得物が違った。フリードの聖剣(エクスカリバー)は七つに分かれた内の四つが合わさった全盛期の半分以上の力を持った物だ。祐美が【魔剣創造(ソード・バース)】で創り出した魔剣とは悔しいが格が違う。剣を合わせる端から魔剣が折られていく。

 

「くっ───!?」

 

「ヒャハハハーーーーッ!!やっぱり俺ちゃんのエクスカリバー、超・最・強!大人しくチョッパーされちゃいなーーーっ!!」

 

 そんな祐美の危機を救ったのはゼノヴィアだった。

 

「させん!!」

 

 ゼノヴィアの【破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)】は力だけならフリードの聖剣(エクスカリバー)と互角に渡り合っていた。

 魔剣を折られ、倒れる祐美はそれでもバルパーが手にする結晶に向かって手を伸ばす。

 

「仲間を、みんなを返してっ!!」

 

 だがバルパーはそんな祐美を嘲笑う。

 

「ククク、返してどうする。死んだ者はもう還らんのだ。それなら私の役に立った方が死んだ者達も浮かばれるという物だ。そうだろう?」

 

「くっ、バルパァァーーーッ!!」

 

 悔しさのあまり涙を滲ませる祐美。だが次の瞬間、バルパーが「ぎょぺ!?」と情けない声を上げて吹っ飛んだのを見て、呆気に取られた。

 

「「「えっ!?」」」

 

 祐美だけじゃなく、俺達も何が起きたのか分からなかったが、

 

「いい加減にしろ。この腐れジジイ」

 

 バルパーのいた所に一輝先輩の姿を確認し、何が起きたのかを理解した。

 

 

 

 

 

 駒王学園に到着した一輝()と祐美、ゼノヴィアの三人は正門にいたソーナ会長から事情を訊くと、すぐに校内に突入した。

 校庭では二頭のケルベロス相手に戦うリアス達の姿があった。祐美はリアス達の、ゼノヴィアはイッセーの加勢に向かい、無事ケルベロスを倒した。

 俺は後方で皆を見守っていたアーシアを捕まえてイリナの治療を頼むと、アーシアは何の躊躇もなく治療を開始した。やはりうちのアーシアは天使であった。

 しかし誰もアーシアの護衛に付かないなんて、彼女に何かあったらどうするんだ。アーシアは眷属の要。彼女がいなければ継戦能力がガタ落ちだというのに。皆イケイケで戦闘に参加してしまうこの脳筋志向はうちの眷属の課題だな。

 取り敢えずイリナの治療が終わるまでアーシアの護衛に回る事にした俺はこの場で戦況を見守る。だが四本の聖剣が一本に統合されると、魔方陣の術式が起動して、二十分後にはこの駒王町が崩壊するという。それを止めるにはコカビエルを倒すしかないと云われて、黙っている訳にはいかなくなった。

 

「一輝さん、終わりました!」

 

 ちょうどその時、イリナの治療が終わり、意識を取り戻した。

 

「うぅ・・・・・・」

 

「イリナ!・・・・アーシア、容態は?」

 

「傷は完全に治しました。でも私の神器、【聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)】は傷の治療は出来ても失った体力や血液までは戻せませんから、戦闘はとても無理です」

 

「分かった。お疲れ様、アーシア」

 

 俺が頭を撫でるとアーシアは嬉しそうに笑顔を浮かべた。

 

「はい!」

 

「私からもありがとうアーシアさん・・・おかげで助かったわ・・・・」

 

「いえいえ。あ、まだ起き上がったら駄目ですよ!」

 

 アーシアに礼を言って、イリナは身体を起こそうとしてアーシアに止められた。

 

「大丈夫よ。・・・・一兄、行って」

 

「イリナ、だが・・・・」

 

「アーシアさんの護衛は私がするわ。戦闘は出来ないけどいざという時、連れて逃げる位は出来るから・・・・だから一兄は戦って」

 

 俺はイリナの提案に思案する。そしてアーシアと視線を合わせると彼女が頷くのを見て覚悟を決めた。

 

「分かった。でも無理はするなよ。──アーシア」

 

「はい。任せて下さい!」

 

 俺は二人に見送られ、戦場へ駆け出した。

 

 

 

 

 戦闘ではゼノヴィアとフリードが激しく剣を交えていた。祐美は魔剣を折られ、倒れながらも仲間達を返せと訴える。だがバルパーはそんな祐美を嘲笑う。

 

(あいつは死刑決定だが、その前に───)

 

 俺は音もなくバルパーの背後に忍び寄ると、奴の背中を力一杯蹴り飛ばした。奴が何の身体強化もしてないなら確実に背骨が砕けた筈だ。俺は奴が吹っ飛んだ拍子に落した結晶体を拾う。

 

「・・・・・・先、輩?」

 

 祐美は未だに何が起きたのか把握してないようで、キョトンとした表情が何だか可愛らしい。

 

「大切なものなんだろう? もう失くすなよ」

 

 俺は結晶体を祐美に手渡した。

 祐美は結晶体を大切そうに受け取り、哀しそうに、愛しそうに、懐かしそうに撫でると、もう離さないとばかりにそっと胸に抱きしめた。

 

「みんな・・・・・・」

 

 祐美の目から零れた一雫の涙が結晶体に落ちる。すると突然、結晶体が眩い光を放った。

 

 

 

 

 

 突然結晶体から放たれた光は瞬く間に周囲に広がった。すると地面からいくつもの光の球が浮き上がり、祐美()の周りに集まると、それはやがて青白い光を放ちながら人のカタチを形成していく。

 これが何なのか私にははっきりと分かる。誰もが皆懐かしい、私の仲間達だった。私はずっと胸に秘めていた思いを告白する。

 

「みんな・・・・私、ずっと思ってたの。私が、私だけが生きてていいのかなって。・・・・皆を差し置いて私だけが優しい人に救われて、平和に暮らしてる事にずっと罪悪感を抱いてたの・・・・」

 

 私の告白を聞いた一人の少年──彼はマルコ。将来はサッカー選手になりたいと言っていた子だ──が言った。

 

《僕達の事はもういいんだ。だから君は僕達の分まで生きて、幸せになって、イザイヤ》

 

《そうよ。折角私達が逃がしたのに、そんな風に考えてたら人生勿体ないわ》

 

 彼女はフローネ。私よりも年上で女子のリーダー格だった娘だ。

 

《そうそう。折角美人になったんだから恋のひとつや二つしなくちゃ駄目よ、イザイヤ》

 

 彼女はルーシー。恋愛話が大好きだった娘だ。

 

《僕達の願いはひとつだよ。君のこれからの人生に幸多からん事を───》

 

 彼はローラン。一番年上で私達のリーダーだった子だ。

 

 ああ、ああ! 皆の想いが伝わって来る。私に生きろと、幸せになれと言っている。いつしか私は涙を流していた。 

 皆はやがて歌を歌い出す。それは苦しかったあの日、過酷な実験の中、明日を信じて皆で口ずさんだあの歌───聖歌だった。私も聖歌を口ずさむ。あの時明日を、未来を信じて歌った聖歌(うた)。いつの間にか私の涙は止まり、皆と笑顔を交わしていた。

 

《僕達は一人では駄目だった──》

 

《私達だけでは聖剣を扱う因子が足りなかった。けど──》

 

《みんなが集まれば、きっと大丈夫──》

 

 皆は再び光の球に変わり、私の周り巡っている。

 

《聖剣を受け入れて──》

 

《もう怖くなんかない──》

 

《例え神が見ていなくても──》

 

《例え神から愛されなくても──》

 

《僕達──》

 

《私達は──》

 

「───ひとつよ」

 

 皆の魂が天に昇り、ひとつの大きな光となって降り注ぐ。神々しい光に包まれて、私の魂と皆の魂が融合する。ひとつになっていくのを感じる。

 

「───ずっと一緒だよ、みんな」

 

 私は立ち上がると【神器(セイクリッド・ギア)】を起動し、剣を創り出す。

 魔剣であって魔剣でなく、聖剣であって聖剣でない。魔なる力と聖なる力が融合した新しい剣が誕生しようとしているのが伝わって来る。

 皆の、眷属(仲間達)の声援が聞こえる。さあ、行こう。この胸の想いを解き放って───

 

禁手化(バランス・ブレイク)!!」

 

 私の声に応えて【魔剣創造(ソード・バース)】が形を変えていく。神々しい輝きと禍々しいオーラを放つ一本の剣に───

 完成したよ皆。私はその剣を高く掲げる。

 

禁手(バランス・ブレイカー)双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)】。聖と魔の力を有するこの剣の力、受けてみなさい!」

 

 私は聖魔剣を見て下品に喚き立てるフリードに斬りかかる。何合か打ち合って私の聖魔剣の方が威力が上だと分かると、フリードはエクスカリバーの特殊能力を使った搦め手で攻めて来た。でも今の私には通じない。私はフリードの攻撃を悉くかわしきった。

 そこでゼノヴィアが驚く事にもう一本の聖剣【デュランダル】を召喚して、エクスカリバーとの二刀流を繰り出した。ゼノヴィアは私のような人工聖剣使いとは違う天然の聖剣使いだったのだ。これにはバルパーやコカビエルさえも驚いていた。

 ゼノヴィアの援護を受けつつ、私の聖魔剣はフリードごとエクスカリバーを打ち砕いた。

 

 

 

 

 

 祐美がついにエクスカリバーの破壊に成功した。フリードも斬られて動かない。バルパーはもう逃げられない。残る敵はコカビエルのみ。一輝()は上空のコカビエルを睨み付ける。

 

「第二ラウンドといこうか、コカビエル」

 

「ふん。一人も倒せんとは役に立たん部下共だ。よかろう。この俺が直々に殺してやる」

 

 コカビエルはそう言うと、指をパチンと鳴らした。

 暗がりから現れたのはまたしてもケルベロス。だが大きさが違う。さっきのが6、7mだったのに対し、こいつは10m以上はある。ひょっとしてさっきの奴らの親か?

 ケルベロスは怒りの咆哮を三つの首から上げて、リアス達に襲いかかった。パワーもスピードもさっきの奴ら以上だ。このままでは皆が危ない。

 

「祐美、ゼノヴィア。リアス達を頼む」

 

「先輩!?」

 

「お前、まさかコカビエル相手に一人で戦う気か!?」

 

 二人は驚愕の声を上げる。コカビエル()の強さは先程戦って実感し、無謀だと思っているのだろう。

 

「大丈夫、勝算はある。信じてくれないか?」

 

 俺はコカビエルと視線を交えたまま二人に頼む。

 

「・・・・分かりました。行きましょうゼノヴィア」

 

「正気か木場祐美! 確かにあいつは強かったが、それでもコカビエルに勝てるとは──「大丈夫よ。先輩にはまだ切り札があるから」!?」

 

「ああ。今それを見せてやる。ガイバーーーーー!!」 

 

 俺の声は時空を越えて、遥か次元の彼方からもう一人の俺を喚ぶ。眩い光の中、俺は強殖装甲を殖装する。

 光が収まるとそこに現れたのは紅の鬼神。強殖装甲を纏ったガイバー()がいた。

 

「こ、これは・・・・・」

 

「行け! リアス達を頼む!」

 

「はい!!」

 

 祐美は呆気に取られるゼノヴィアの手を引き、走り出した。

 

「ほう。それがお前の切り札か・・・・成る程、面白い」

 

「行くぞ、コカビエル!」

 

 俺は腰の重力制御球(グラビティ・コントローラー)を起動して宙に舞い上がる。

 

「よかろう、来い!」

 

 コカビエルは光の剣を作り出し、俺を迎え撃つ。光の剣と高周波ブレードが交差し、凄まじい音を立てた。

 

「むうっ!!」

 

「おおっ!!」

 

 力は全くの互角。俺は魔力による身体強化を掛けた上にガイバーによる強化も加わっているというのに押しきれない。堕天使の幹部は伊達じゃないと言う事か!

 

 

 

 

 一方、コカビエルも驚いていた。

 

(何と、この俺と互角に戦えるとはこいつ何者だ!? これ程の手応えあの大戦以来だぞ!? ククク、面白い、実に面白い!!)

 

 久方振りの手応えにコカビエルは歓喜に包まれた。

 

 

 

 

「ならば、これでどうだ!!」

 

 コカビエルの手に光が集まる。バルパーを追跡した時に撃たれた魔力砲撃。あれよりも更に大きな魔力がコカビエルに集まっていく。

 まともに受けたら消滅は必至。俺は両手を掲げて重力制御を集中させる。やがて両手には黒い渦のようなものが形成された。

 

「喰らえーーーーっ!!」

 

 コカビエルの魔力砲撃が放たれた。だが放たれた砲撃は俺の両手の黒い渦に吸い込まれ、跡形もなく消え去った。

 

「なにいっ!?」

 

 コカビエルは驚愕し声を上げる。

 俺は重力制御を集中させて両手に【ブラックホール】を作り出したのだ。

 前世の記憶を取り戻し、ガイバーの力を得てから、俺は夜な夜な力の扱い方を訓練していた。俺が注目したのはガイバーの重力制御能力。原作では宙に浮いたり、【重圧砲(プレッシャーカノン)】のような攻撃方法として使われていたが、俺は寧ろ防御に使えないかを検討した。

 その結果、重力制御を最大にまで高める事で光すら吸い込む【ブラックホール】を作り出す事に成功した。実戦で使ったのは初めてだが上手くいったようだ。

 

「ククク、クハハハーーーーッ!! 素晴らしい、素晴らしいぞ貴様は!! これだ! 俺が求めていたのはこんな戦いだったのだ!!」

 

 コカビエルは狂ったように哄笑(わら)う。

 魔方陣の術式が発動するまでもう時間がない。

 

「決着を着けよう、コカビエル」

 

 俺はコカビエルに向かって真っ直ぐに突っ込んだ。コカビエルは哄笑いながら迎撃の光を放つ。だが、その悉くは左手に作り出した【ブラックホール】が吸収していく。

 

「おおおおおーーーーーっ!!」

 

 凄まじい衝撃と共に、俺の拳がコカビエルの防御フィールドを突き破った。

 

「グオオオッ!?」

 

 そのまま二人は地上に落下した。

 もうもうと土埃が舞い散る中、コカビエルは何とか立ち上がった。一目見ただけで相当のダメージを受けているのが分かる。

 

(くっ、まさかこれ程のダメージを喰らうとは・・・・リアス・グレモリーはとんでもない怪物を眷属にしているな)

 

 事前に調査した限りではバラキエルの娘である女王(クイーン)と赤龍帝位しか注意すべき眷属はいなかった筈だが、騎士(ナイト)の娘は『禁手(バランス・ブレイカー)』に至り、更にはあの規格外の怪物までいるとは。

 

(───俺はまだ()れるぞ。さあ、次はどう来る!?)

 

 コカビエルは両手に光の剣を作り出し、身構える。次の瞬間、土埃を突き破り、紅の影がコカビエルに迫る。

 

「甘いわ!!」

 

 光の剣がガイバー(一輝)の強殖装甲を斬り裂き、両肩に食い込む。血飛沫を上げて一輝の突撃が止まった。

 

「ぐうっ!!」

 

 だが一輝はそのまま右手を伸ばし、拳をコカビエルに添えた。

 

(そんな状態で何が出来る───!?)

 

 コカビエルはそのまま力を加え、両断しようとしたその時、

 

 ───ドクンッッ!!

 

 コカビエルの全身に、身体中がバラバラになるような衝撃が疾った。

 

「ガハッ!!」

 

 血を吐き、身体中の力が抜けていく。

 

(何だ? 俺は何をされたのだ!?)

 

 力が入らず、そのままガイバー(一輝)に凭れかかるコカビエルに一輝の呟きが届く。

 

「不破圓明流奥義、【無空波(むくうは)】」

 

「・・・・・そう、言えば、まだ貴様の名を・・・訊いて、な・・・た、な・・・・」

 

「リアス・グレモリーの兵士(ポーン)、【ガイバー】不破一輝」

 

「・・・・その名、忘れ、んぞ・・・・・・」 

 

 コカビエルは薄れゆく意識の中、己を破った男の名を心に刻んだ。

 

 

 

 

 

「「はああああーーーーっ!!」」

 

 祐美の聖魔剣とゼノヴィアのデュランダルがケルベロスの首を斬り落とした。

 

「これでとどめよ!!」

 

 最後にイッセーから力を譲渡されたリアス()の滅びの魔力がケルベロスを消滅させた。

 厄介な敵だったけど、何とか倒す事が出来た。残るはコカビエルだけど一輝はどうなっただろう?

 

 その時大きな音がして、そちらを見ると土埃が舞い上がっていた。そして土埃が収まると、そこにはガイバーに変身した一輝とコカビエルが交錯する姿が。

 一輝は両肩に光の剣を食い込ませて血を流している。あんな傷を負った一輝は初めてだ。だけど次の瞬間、コカビエルが血を吐き、一輝に凭れかかるとそのまま倒れた。

 コカビエルが倒れると、魔方陣の光が段々小さくなっていき、やがて消えた。

 

「・・・・・勝っ、た?」

 

 一輝がコカビエルを倒して、バルパーの魔方陣が停止した。良かった、これで駒王町は救われた。私が万感の想いで一輝の元へ駆け出そうとしたその時、

 

「「一輝」先輩!!」

 

 私より速く駆け抜ける影が二つ。誰あろう朱乃と祐美だ。二人はあろう事か一輝の両腕に抱き着いた。

 んな!? 朱乃が何となく一輝に気があるのは気付いてたけど、祐美まで!? どうやら今回の件で私の知らない内に一輝に惹かれてしまったみたい。あんな祐美の顔を見るのは初めてだわ。私も端から見たらあんな恋する乙女のような顔をしているのかしら。

 いつの間にか皆が一輝の周りに集まっていた。

 アーシアは届かないからか一輝を座らせ、肩の治療をしている。朱乃と祐美は一輝の両腕に抱き着いたまま。イッセーは興奮気味に一輝に話しかけ、小猫もその隣でコクコクと頷いている。ゼノヴィアとイリナはお互いの無事を讃え合っていた。そう言えば彼女、コカビエルに聖剣を奪われて傷を負ったそうだけど平気みたいね。アーシアが治したのかしら。

 そこにいるのは悪魔と教会の戦士。本来は敵対する間柄なのに、私は不思議と一緒にいる光景に違和感を感じなかった。

 すると突然、一輝の額から一筋の閃光が疾った。

 

「ひょええっ!?」

 

 いきなり上がった悲鳴にそちらに目を向けると、バルパーが這ったまま逃げようとしていた。何て往生際の悪い! 一輝は逃げようとしたバルパーを止める為にビームを撃ったみたいだ。

 

「ちっ! フリードには逃げられたか。逃げ足の速い奴だ・・・・このジジイはどうする、リアス?」

 

 気付けば祐美に斬られた筈のフリードがいない。一体いつの間に逃げたのか。ともあれバルパーをどうするか、か・・・・

 

「祐美。貴女はどうしたい?」

 

 私はバルパーを恨んでいるだろう祐美に訊いてみた。祐美はしばらくバルパーをジっと見つめると、口を開いた。

 

「部長にお任せします」

 

 そう言ったのが意外だったのかイッセーが祐美に訊いた。

 

「いいのかよ祐美? あいつがお前の仲間達を処分した張本人なんだろ?」

 

 だけど祐美は立ち上がり、吹っ切れたように言った。

 

「いいのよ。みんなとひとつになって分かったの。みんなは私が幸せになる事を望んでいてくれた。だから許す事は出来ないけれど、私は手を下す気はないわ。それに部長の眷属である私が私怨で勝手にバルパーを斬れば、また部長に迷惑をかけてしまうわ」

 

「祐美・・・・・」

 

 祐美は私の前まで来ると、その場に跪いた。

 

「・・・・部長、私は眷属のみんなを、何より大恩ある貴女を裏切ってしまいました。お詫びする言葉が見つかりません」

 

 私は祐美の頬をそっと撫でる。昔、落ち込んだこの娘を慰めた時のように。

 

「でも貴女は帰って来てくれたわ・・・・私はそれだけで十分。彼らの想いを無駄にしては駄目よ?」 

 

「はい。・・・・部長、私は改めてここに誓います。私、木場祐美はリアス・グレモリーの眷属、『騎士(ナイト)』として、貴女と仲間達を終生お守りします」 

 

「貴女の誓い、確かに受けました・・・・お帰りなさい、祐美」

 

 私は祐美をそっと抱きしめた。

 

 

 

 

 

 木場さんがリアスさんと和解出来たみたい。こういう場面を見ると、悪魔であっても仲間を大切にするという想いは、イリナ()達と違わないんだなぁと思ってしまう。

 その時、場にそぐわない狂ったような哄笑が聞こえて来た。

 

「──ククク、そうか、そうだったのか・・・・。聖魔剣、反発し合う二つの要素が混じり合って生まれた、本来あり得ないモノ・・・・こんなモノは聖と魔のバランスが崩れてなければ出来ん筈だ・・・・すなわち、魔王だけではなく、神もまた・・・・」

 

 バルパー・ガリレイがブツブツと何かを呟いている。

 

「・・・・お前、何が言いたい?」

 

 ゼノヴィアがデュランダルをバルパーに向ける。だけどバルパーは一向に訊いてない。

 

「コカビエルよ、そういう事なのか!?」

 

「・・・・その通りだ、バルパー」 

 

 バルパーの叫びに応えた存在に私は戦慄する。

 

「コカビエル!? 貴方まだ───!」

 

 リアスさんが緊張した声を上げた。だけどコカビエルは、

 

「・・・・・安心するがいい。ガイバー(そいつ)の一撃を受けて、未だに身体が動かん。全く、とんでもない怪物を眷属にしたものだな、リアス・グレモリー」

 

「怪物なんかじゃないわ。一輝は私の大切な男性(ひと)よ」

 

 リアスさんの発言に、私の胸が何故だかチクリと痛んだ。

 

「ククク、そうか・・・・さて、バルパーよ。お前の思った通りだ」

 

「何だ? 何を言っているんだ、お前らは!?」 

 

 ゼノヴィアが訝しげな声を上げた。すると、

 

「つまり仕えるべき神はもう、この世にはいないという事だ」

 

 とんでもない爆弾発言をバルパーはした。

 

「は!? え・・・・・?」

 

 ゼノヴィアが混乱するのも分かる。神がいないなんて、そんな・・・・・!?

 

 そしてコカビエルは訥々と話し始めた。

 かの大戦で神は四大魔王と戦い、相討ちになった。

 戦後で残されたのは神を失った天使、四大魔王と上級悪魔の大半を失った悪魔、幹部以外のほとんどを失った堕天使と、どの陣営も疲弊どころか壊滅に近い状態で、最早人間に頼らなければ種の存続が出来ない程落ちぶれてしまったそうだ。

 堕天使は天使が堕ちれば数は増えるけど、純粋な天使は神を失った今、増える事はない。だからこそ人間と交わり、数を増やそうとしているという。『悪魔の駒』で転生悪魔を増やしている悪魔も似たようなものだ。

 

 隣でゼノヴィアが項垂れている。周りを見ると皆愕然とした表情をしている。特にアーシアさんが酷い。今も呆然として何かを呟いているけど、イッセー君に支えられないと立っていられない程だ。

 私も正直どうしたらいいのか分からない。そんな時、変身を解いた一兄がコカビエルに訊ねた。

 

「そんな重大な事を俺達に話してどうするつもりだ? 祈る相手もいないのに祈りを捧げ続けるアーシア達を嘲笑いたいのか?」

 

「──ククク、何、単なる意趣返しだ」

 

 コカビエルは倒れたまま、意地の悪そうな顔で答えた。

 

「チッ、こいつやっぱり最悪だ。リアス! 結局こいつらはどうするんだ!?」

 

「・・・・そうね。もうすぐ来るお兄様の援軍に身柄を引き渡しましょう」

 

 一兄の問いにリアスさんが答えた。だけど、

 

「ああ、それは待って貰える?」

 

 上空から、この場にいる誰のものでもない声が突然聞こえた。

 

 

 

 

 

 突然聞こえた声にそちらを見ると、そこにはいつの間に現れたのか、純白の影が在った。

 その影は純白の全身鎧(プレートアーマー)を纏い、背中の八枚の光の翼が闇夜を斬り裂くように輝いている。

 

白い龍(バニシング・ドラゴン)・・・・・何しに来た?」

 

 コカビエルが呟く。白い龍!? じゃあこいつがドライグの言ってた二天龍の片割れ、白龍皇帝(バニシング・ドラゴン)アルビオンが封じられた神器【白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)】の使い手、今代の白龍皇なのか!?

 

《相棒。奴は既に禁手(バランス・ブレイカー)に至っている。つまりはお前より遥かに強いという事だ。気を付けろ》

 

 突然ドライグがイッセー()に警告した。何だって!? それじゃああの姿が───

 

「何しに来たとはご挨拶ね。無理矢理にでもお前を連れ戻すようにアザゼルに頼まれて来たんだけど

・・・・まさか負けたとは思わなかったわ」

 

「ちっ!」

 

 コカビエルは悔しそうに舌打ちする。

 驚いた事に白龍皇の声はハスキーではあるものの、間違いなく女の声だった。

 

「まあ、運びやすくて助かるわ・・・・という訳でこいつらは貰って行くわ、構わないわね、リアス・グレモリー?」

 

「くっ!?」

 

 部長が悔しそうに唇を噛む。部長にも分かってるんだ。こいつとの力の差が。立っているだけだというのに、さっきから凄まじいプレッシャーが俺達に浴びせられている。ちくしょう、何て奴だ!?

 

《無視か、白いの》

 

 コカビエルとバルパーを両脇に抱えて、光の翼を広げた白龍皇にドライグが話しかけた。

 

《起きていたのか、赤いの》

 

 白龍皇の宝玉が点滅して、声が聞こえて来た。

 

《久し振りに会えたというのにつれないではないか。随分と戦意が低いな?》

 

《ふん。今戦っても結果は見えている。お前の宿主には今少し時間が必要だろう》

 

《・・・・確かに。感謝するぞアルビオン》

 

《いずれ戦う運命だ。それまでに鍛えてやる事だ。また会おうドライグ》

 

 そうして二天龍の会話が終わると、白龍皇は何事もなかったかのように飛び去ろうとした。 

 

「くっ! おい、待てよ! 俺には何の挨拶もなしかよ!」

 

 俺だって今代の赤龍帝だ。俺は意地を総動員して白龍皇に声をかけた。だが白龍皇は俺の方を見ようともせず答えた。

 

「正直、君よりも彼の方が私は気になるわね」

 

 白龍皇は俺には向けようとしない視線を一輝先輩に向けている。くそっ! 俺は眼中にないってのか!?

 

「今の君は全てが足りない。力も、知識も。精々強くなりなさい、私の宿敵(ライバル)くん」

 

 そう言って白龍皇は今度こそ飛び去った。

 

「・・・・・終わった?」

 

 誰かの漏らした呟きが、今回の事件の終わりを告げていた。

 

 

 

 

 

 

 

 あの事件から数日が経った。

 あの夜、白龍皇が去ってからしばらくして、グレイフィアさんが援軍を率いてやって来た。

 すぐに事情聴取が始まり、リアスは勿論、一輝()や祐美、果てはイリナ達にまでその手は及んだ。尤も教会組は神がいない事を知らされたショックから放心状態で、何も話せなかったが。

 とにかく事情聴取から解放され、ようやく一息吐けるようになった。リアスと朱乃の二人は未だに事情聴取から解放されず、イッセーはショックで倒れたアーシアの介抱に忙しい。小猫ちゃんは戦いの疲れを癒す為に食っちゃ寝してる。

 そして祐美は────

 

 

「先輩!!」

 

 祐美は元気一杯だった。

 放課後。部長、副部長が不在の為、部活は休み。俺は一人で家に帰ろうとしていた所、祐美から声をかけられた。

 

「先輩、お帰りですか?」

 

「・・・・ああ」

 

「ご一緒してもいいですか?」 

 

「・・・・ああ」

 

「やった! じゃあ帰りましょ♪」

 

 満面の笑みで隣に並ぶ祐美。その笑顔に周りの男共はハートを撃ち抜かれていた。それと同時に周りの男共のヘイトも俺に集まっていた。

 祐美は二年ではNo.1との呼び声も高い美少女だ(最近ではアーシアと共に双璧と称されている)。そんな彼女が満面の笑顔を向ける男が俺なのだ。リアス、朱乃に続いて祐美までも俺の毒牙にかかったのか、と男子連中の妬みの籠った視線が痛かった。

 

「ねえ先輩。今日の夕食はどうするんですか?」

 

 祐美は周りの視線なぞどこ吹く風とばかりに話かけて来る。

 

「ん? ああ、今夜はリアスが戻らないからな。外で適当にすませるよ」

 

 リアスは朱乃と共に冥界に出掛けているから、今夜は一人なのだ。

 

「あ、あの! 良かったらうちで一緒に食べませんか? その、この間のお礼というのも何ですが・・・・」

 

 ふむ。一人で外食するより、祐美の手料理を振る舞って貰う方が余程いいか。

 

「そうだな。折角だからご馳走になるか」

 

「はい! あ、じゃあスーパーに寄って帰りましょう。先輩は何が食べたいですか?」

 

 祐美は嬉しそうに返事をすると、俺の腕を引いて、駆け出した。

 

 

 

 

 

 買い物をして祐美の住むマンションに案内された。元々祐美はリアスのマンションで小猫ちゃんと三人で住んでいたそうだが、高校進学と共に独立。今のマンションに引っ越したそうだ。

 今更だが一人暮らしの女の子の部屋に招待されるのは初めてで、少し緊張する。

 

「それじゃあお料理しますから、先輩はテレビでも見ていて下さい」

 

 そう言って先程着替えた部屋着の上からエプロンを着けて料理をする祐美の姿に、俺はさっきからドキドキしっ放しだった。

 

 

 

 

 

「ごちそうさま」

 

「ふふ♪ お粗末様でした」

 

 祐美の手料理はお世辞抜きで美味かった。リアスもお嬢さま育ちなのに料理は上手かったが、祐美も負けず劣らずの腕前だった。

 食後のお茶を飲みつつ祐美と色々な話をした。学園の事、眷属の事、今までの事とこれからの事、そして───

 

「先輩、本当にありがとうございました」

 

「お礼なら何度も言われたぞ?」

 

「先輩に言われた通り、みんなは恨みを抱いて逝ったのではなかった。みんなは私の幸せを願ってくれていました。それに気付けたのは先輩のお陰ですから・・・・」

 

「・・・・そうか」

 

「はい。・・・・ねえ先輩、私はみんなの願い通り幸せになりたいと思います」

 

「ああ、それがいい」

 

「私、幸せになる為にはどうすればいいのか色々考えました。それで思ったんです。好きな人と結ばれる事、それが一番の幸せじゃないかなって」

 

 祐美は立ち上がり、視線を逸らす事なく、ゆっくりと俺に近づいて来る。

 

「そう思った時、私の胸に浮かんで来たのは先輩でした」

 

「祐美・・・・・」

 

「貴方が好きです、一輝先輩」 

 

 祐美はそう言って、俺に唇を重ねる。

 十秒程で唇が離れる。その顔を真っ赤に染めて、祐美は幸せそうに微笑んだ。

 

「ふふ、しちゃいました♪・・・・先輩には部長がいる事は分かってます。でも私はこの想いを無かった事にはもう出来ません。だから部長の次でもいいんです。私の事も愛してくれませんか?」

 

 祐美の深い青の瞳が不安そうに揺れながらも、まっすぐに俺を見つめている。

 

「いいのか? 後で後悔する事になるかもしれないぞ?」

 

「クスッ、そういう貴方だから好きになったんです。だから私が後悔しない位、沢山愛して下さい・・・・」

 

 祐美は再び唇を重ねた。俺もそれに応え、今度は深く、深く彼女の唇を貪った。

 

 

 

 

 祐美の寝室は甘い香りで満ちていた。

 彼女をそっとベッドに横たえる。祐美の瞳は期待と不安に揺れていた。まずはリラックスさせようと俺は祐美と唇を重ねる。

 

「あ、先輩・・・ん、ちゅ、んむ、ん──」

 

 重ねた唇から舌を口腔内に侵入させて蹂躙する。ピチャピチャという水音が響き、俺の舌が祐美の舌を絡め取る。

 

「ん・・・あ、先輩。んむ・・・ちゅ、んあ、ズズ、ちゅ、あん」

 

 祐美の唾液をすすり、飲み込む。彼女の唾液は不思議と甘く感じた。反対に俺の唾液を送り込むと、彼女もまた喉を鳴らして唾液を飲み込んだ。

 

「はあ・・・ん、ちゅ、んちゅ、んあ、ん・・・コク、コク、んん! っはあ❤」

 

 祐美の爪先がピーンと伸びる。どうやら軽くイッてしまったらしい。かなり敏感なようだ。

 

「はあ、はあ、せ、先輩・・・・」

 

「脱がすぞ、祐美」

 

 彼女は頬を赤くして、小さくコクリと頷いた。

 ブラウスのボタンをひとつひとつ丁寧に外すと、見た目以上に大きな山脈が姿を現した。白い肌に鮮やかなピンクの頂き。その頂きは既に固く屹立している。そう、彼女はブラを着けていなかった。

 

「祐美・・・・?」

 

「あう。その、脱がす時、下着は邪魔かなあって・・・・うう~」

 

 どうやら祐美は最初からその気だったようで、着替えた時に下着を外していたらしい。

 

「じゃあ、もしかして下も?」

 

 そう言って右手を彼女のスカートの中に這わせると、クチュッという湿った音がハッキリと聞こえた。

 

「ひん!?」

 

 思わず上げた自分の声に驚き、祐美は両手で口を閉ざす。その声を聞き、俺は意地の悪い笑みを浮かべる。

 

「ふ~ん、祐美はノーブラノーパンで料理を作るような娘だったのか」

 

「あう。それは・・・・」

 

「こんなに乳首を尖らせて」 

 

 屹立した乳首をキュッとつまむ。

 

「ひん!?」

 

「こんなに股を濡らして」 

 

 縦スジを軽く撫で上げる。

 

「はぁん!!」

 

「祐美がこんなにエッチな娘だったなんて、俺は知らなかったなあ?」

 

 俺の言葉責めで顔を真っ赤にして、羞恥に身を焦がす祐美の姿はたまらなくエロかった。恥ずかしさで泣き出す寸前の彼女に俺は、

 

「でも、俺はそういうエッチな娘は大好きだよ」

 

 そう言って祐美にキスの雨を降らせた。

 

「ああん! せ、先輩・・・あん❤」

 

 額に、頬に、唇に、胸に、乳首に、おへそにと徐々に下へ唇と舌を這わせていく。

 

 祐美は身体中を俺の唾液でテカらせて、すっかり蕩けていた。俺は頃合いと見て、スカートを捲りあげた。スカートの中に籠った熱と濃密な女の臭いが俺を直撃する。

 

「あ、先輩、そこは!」 

 

 祐美は反射的に声を上げたが、それだけだった。祐美の股間には透明な蜜が溢れ、洪水を起こしていた。

 髪と同じ亜麻色の薄い繁みは蜜に濡れて、入口はパクパクと小さく口を開けて、そこからは絶え間なく蜜を溢れさせていた。

 そのあまりにもエロい光景に、俺はゴクリとツバを飲み込む。

 

「・・・・・すげえ」

 

 思わず感嘆の声が漏れる。

 

「ううう~~」

 

 可愛らしく唸り声を上げる祐美に我慢出来なくなり、俺はその源泉にむしゃぶり着いた。

 

「ひぁん! 先輩、そこは・・・あん!駄目!そこ、き、汚ないです・・・・ああん!」

 

 祐美の静止も聞かず、彼女の股間を舐めしゃぶる。縦スジに舌を這わせ、溢れる蜜をすすり、小さな入口に舌を差し込む。そして、淫芯の皮を剥き、中のお豆を剥き出しにして甘噛みした。

 

「!?ひっ、ひやああぁぁぁんん!!」

 

 プシャアアア!!

 

 高らかな噴出音を響かせ、祐美は潮を吹いてイッた。

 

「はあ、はあ、あ、うう・・・・」

 

 祐美の潮を盛大に浴びて顔を上げると、祐美は虚ろな目で、息を荒げていた。

 

「祐美・・・・・」

 

「んああ、先、輩・・・んむう、ちゅ、」

 

 俺が啄むようにキスをすると、祐美は無意識に両手を首の後ろに回して、深く吸い付き、舌を絡めて来た。

 

「ん──ふぇん、ぷぁい・・・ちゅ、ちゅぷ・・・ん、」

 

「祐美・・・・いいか?」 

 

 唇を離して祐美をみつめる。意識を取り戻した祐美は俺を見つめてコクリと頷いた。

 

「はい。先輩、来て下さい・・・・」

 

 そう言って、迎え入れるように大きく手を広げた。俺は下着ごとズボンを脱ぎ捨て怒張を顕にすると、祐美の股間に擦り付け、たっぷりと蜜を塗り付けた。

 

「あ、先輩・・・・」

 

「行くぞ、祐美」

 

 俺はいきり立った肉棒を祐美の入口に突き入れた。

 

「ん、ぐううっっ!?」

 

 祐美の入口は狭くてキツい。俺のモノでは大きすぎるのか、これだけ濡れてるのに中々入っていかない。祐美も痛そうに顔をしかめている。

 

「祐美・・・・このままだと痛いだけだから一気にいくぞ?」

 

「は、はい───!」

 

 俺は一度肉棒を入口近くまで抜くと、祐美にキスをして、胸を揉み始めた。

 

「ふわ!? せ、先輩?・・・んちゅ、あ、んああ・・・❤」

 

 痛みが来ると思っていた祐美は予想外の快楽に身体を悶えさせる。

 

「はあ、はあん!・・・先輩、んああん!」

 

 祐美がいい感じで解れたのを見計らい、俺は肉棒を一気に突き入れた。

 

 ズズズズ、ブチッ!!

 

「んああああっっ!!!」

 

 一瞬抵抗を感じたが、構わず一気に突き入れると、そのまま奥にコツンと当たる感触がした。

 

「ハアー! ハアー! あ、うううっ──」

 

 祐美は相当痛かったのか、激しく呼吸を乱しながら、涙と涎を零していた。

 

「痛かったか祐美。良く頑張ったな」

 

 俺はギュッと祐美を抱きしめた。

 

「先輩・・・・私、ちゃんと出来ました?」

 

「ああ、全部挿入(はい)ったぞ」

 

 祐美の痛みが治まるまで動かないで、祐美の頭を撫でたり、身体をまさぐったりしていた。

 しばらくすると、祐美も痛みが治まって来たのか、俺を見つめて言った。

 

「あの、先輩。私大分痛みが治まって来ましたから、その・・・・動いても、いいですよ?」

 

「大丈夫か?」

 

「はい。その、先輩も動かないと辛いでしょう?」

 

 祐美の言う通り、挿入してるだけなのに、祐美の膣内(なか)は俺を強く締めつけて、正直そのまま射精()してしまいそうだった。

 

「分かった。行くぞ」

 

「は、はい! ん、んんんっっ!!」

 

 奥まで入っていた肉棒を亀頭を残して抜くと、一気に膣奥まで突き入れた。ゆっくり抜いて一気に挿入れる。

何度か繰り返す内に段々祐美の膣内(なか)が解れて来た。

 

「んあ、あん! んんん! はあん! あん!」 

 

 祐美の膣内は狭くてキツい。突き入れる度に強く締めつけて来る。

 前世で経験はあったが、「不破一輝」に転生してから初めてのセックスだ。約二十年振りの快楽に溺れて、初めてだというのに、祐美の膣内を激しく突きまくった。

 

「あああ!先輩、先輩!こんなの私、私知らない!ああん!先輩、私、私もう───!」

 

 一方、祐美は初めてでありながら感じているらしく、嬌声を上げながら強く俺を締めつけていた。

 

 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

 激しく肉の打ち合う音が部屋中に響き、

 

 ブチュッ!ボチュッ!ブチュッ!ブチャッ!

 

 祐美の愛蜜と破瓜の血、俺の先走りや互いの汗。あらゆる体液が混じり合い淫靡な音を奏でる。

 

「祐美、祐美! 祐美!!くうっ!!」

 

「先輩、先輩! 先輩!!あぁぁんんっっ!!」

 

 俺はもう限界だった。今の俺には目の前の女の膣内(なか)を己が精液で満たす事しか頭になかった。

 

「祐美!射精()すぞ!このまま、膣内(なか)に!!」

 

射精()して!先輩の、いっぱい、このまま射精して!!」

 

 俺の肉棒が祐美の最奥を突くと同時に、熱いマグマを放出した。

 

「んああぁぁぁぁーーーーっっっ!!」

 

 絶叫と共に祐美の身体がピーンと反り返り、硬直する。

 

「はあ、はあ、祐美・・・・」

 

「はあ、はあ、一輝、先輩・・・・」

 

 息も絶え絶えに見つめ合う俺達は、そのまま唇を重ねた。

 

「ん、ちゅ、先輩・・・私、今幸せです・・・・・」

 

 祐美は本当に幸せそうな、無垢な微笑みを浮かべて言った。

 

「ああ、俺もだ」

 

 俺達はそのまま抱きしめ合う。すると、

 

「あん❤ ・・・・あの、先輩?」

 

「ええと・・・・」

 

 俺の肉棒は射精した筈なのに、未だ硬く屹立したまま祐美の膣内を圧迫していた。

 

「あの・・・・男の人って一回終わると、その、小さくなるんじゃないんですか?」

 

「普通はそうなんだが、俺はその、特別らしくてな。一回位じゃ満足出来ないんだ」

 

 転生特典のひとつ「頑健な身体」。俺は頑丈で、怪我や病気に強い健康な身体のつもりで頼んだのだが、女神様が大盤振る舞いしてくれたらしく、高い身体能力や運動神経を持った高スペックな身体にしてくれたようだ。そして副次的な物だと思うが、精力まで強くなっていた。お陰で朱乃に何度抜かれても衰えないという困った状態でもあったのだ。

 

「俺の女になったからには、一回や二回じゃすまないから覚悟しろよ?」

 

「の、望む所です!・・・・それじゃあ、今からします?」

 

「言ったな。後悔するなよ!」

 

「はい。あ、でも・・・・」

 

「でも何だ?」

 

「・・・・優しくして下さいね」

 

 そんな祐美が滅茶苦茶可愛くて、俺達はそのまま二回戦に突入した。

 

 

 

 

 

 その日は膣内に五回、身体に三回も射精して、祐美を気絶させてしまい、結局優しくは出来なかった。

 眠りに就いたのは朝日が昇ってからだった。

 

 

 

 

 




読んで頂きありがとうございます。

ご覧の通り一輝の初めての相手は祐美になりました。リアスや朱乃は先を越されてしまいましたが、彼女達の逆襲はこれからですので、お楽しみに。

祐美に続いて白龍皇ヴァーリも女性化しました。女になった彼女はイッセーとどう絡んで来るでしょうか。

報告が遅れましたが一輝のガイバーの形態はガイバーⅠです。装甲の色は紅で関節は黒、目は黄色になります。

次回は聖剣編の完結の日常回の予定です。

また、アンケートを募集しますので皆さんのご意見を聞かせて下されば幸いです。

ゼノヴィアはどうするべきか?

  • 一輝のハーレム入り
  • イッセーのハーレム入り
  • イリナと共に転生天使に
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