「という訳で、これを黄金の騎士様に盛ってくれ」
「いや、さっぱり意味が分からないんだけど!?」
ある日のこと。カリオストロに呼ばれて部屋にいくと、開口一番そう告げられた。
カリオストロの手には、怪しげな液体の入った小瓶。
見覚えしかない。最近ご執心の発情薬だ。
「分かれよ。……ったく」
「そんな無茶な……」
「簡単に言えば薬の効力を確かめたい。そしてその為に七曜の騎士に飲んで貰いたいのさ」
「そんな無茶な……」
「お前その言葉しか喋れなくなったのか?」
考えなくても分かることだ。七曜の騎士は人の身で人を逸脱した者達だ。
そんな人達の一人である黄金の騎士こと、アリアさんに薬を盛るなんて無茶もいい所だ。
「そもそも薬なんて効く訳が……」
「それを確かめる為に盛るって話なんだよなぁ? まぁ七曜と言っても人は人。黄金の騎士様もエルーンだ。発情期が無い方が不自然だろうさ」
「発情期……あのアリアさんに……」
「勿論発情したら好きにしていいからな」
「やります」
即決であった。
「いやでもどうやって盛れば。 隙なんて本当に殆ど無いよ?」
「まぁそうだな。俺様の見たところでも敵の多い王族の一人ってだけあって、暗殺の類への警戒はしっかりしてやがったな。 毒殺なんてそれこそな」
「じゃあ無理では?」
「そこを考えるのがお前の仕事だろうが」
ここに来て丸投げとは……。
しかし一度引き受けた仕事だ。報酬は何としても欲しいしどうにかしなければ。
「何か無いのか?」
「……あっ、そう言えば。えらくアレを気に入ってたな」
「アレ?」
「アリアさん、ここでの食事を結構気に入ってくれてるんだけど。特にラーメンを偉く美味しそうに食べてたなって」
「ははーん。お嬢様だから庶民の味がやたらと新鮮に感じられるのか……つまり多少変な味でもバレない可能性が高いな。入れるならそこだな。」
「問題はイッパツさんにそんな事をラーメンでしたってバレたらどうなるか分からない事だなぁ……」
「イッパツがいない時にでもお前がラーメン作ればいいだろ、まぁせいぜいバレないように頑張ってくれ」
「はい」
取り敢えず、バレたらカリオストロに頼まれたって言って誤魔化そう。
──という話があって。アリアさんに薬を盛った僕は今自分の部屋にいる。
正直アリアさんには信頼されていないと思っていたので、僕の作ったラーメンをあっさり食べてくれた時は驚いた。
あんまりにも美味しそうに食べてるので、罪悪感もひとしおであったが。
まぁあんなに美味しそうに食べていたって事は薬のことは全く気づいていないという事でもあるので、その点ではとても有難い。
ただ、薬盛ってから暫く彼女を観察してみたが、特に様子に変化は見られなかった。
結局ただ飯を食べて話しただけで終わり、こうして一人で部屋にいる訳だ。
まぁ元々薬が効くかどうかを試すためだったのだから、効かないならそれはそれで実験の意味があったということだ。
……いや、待て。危険を冒してまで協力した僕への報酬は?
カリオストロに文句言わなきゃいけないな。
そう思ってカリオストロの部屋へ向かおうと立ち上がった所で、部屋のドアをノックする音が響いた。
「……団長……いるだろうか?」
この声は先程まで聞いていたアリアさん?
なんの用かだろうか。まさか薬を盛った事がバレたとか……!?
だとしたら不味いが、だからといってどうすることも出来ない。
僕は諦めて彼女を部屋へと招き入れた。
「その……なんと言えばいいのか……」
部屋に入ってきたアリアさんは、先程会った時とは明らかに様子が違っていた。
普段は思わず竦むくらいに真っ直ぐな視線を向けてくるのだが、今は露骨に視線が泳いでいる。
更に姿勢何かもピシッとしていて、何時間でも不動でいられるような人なのに。今は何か違和感でも感じるのか椅子の上で体をしきりに捩らせている。
また何か不安なのか体を抱きすくめるように腕を組んでいる。二の腕に指先が深くくい込んでいるのが見える。
そして何より、顔は明らかに紅潮していて、息も荒かった。
この状態が何であるのかは、僕はよく知っていた。
「……だ、団長はその……相手をしてくれると……聞いてな」
「相手?」
「それは……その……んっ……は、発情期の相手だ」
羞恥と期待と不安の入り交じった瞳をこちらに向けながら、アリアさんはそう言った。
これはどうやら、カリオストロの薬の効果はアリアさんにも効いたようだ。
「ふ、普段はその……一人で処理しているのだが……今日は、その……全然治まらなくて」
「それで僕の所に? 僕はまぁ構いませんけど……本当に良いんですか? 僕なんかで?」
「ほ、他に頼れる相手がいないんだ。あっ……いや、これは別にその君が嫌というわけではなくて……あっ、その……違うんだ……」
アリアさんは中々余裕が無さそうだった。
というより、なんと言うかウブな反応だった。
まぁ箱入りも箱入りな人だから、こういう異性との経験が本当に無いのだろう。
しかし普段とはあまりにかけ離れた隙だらけなアリアさんは、新鮮というかなんと言うか。劣情をくすぐってきて非常に良くない。
今すぐにでも、前後不覚になるまで無茶苦茶にしてしまいたい。
しかし、今のこのアリアさん相手でも返り討ちになる可能性がありそうな気がするので何とか耐える。
「分かりました。僕でよければお相手します」
「そ、そうか……! その、すまないな。ありがとう」
取り敢えず僕も落ち着こう。別に難しく考えなくたって、今からいくらでも楽しめるじゃないか。
「んっ……♥ ハァハァ……あっ♥♥」
ベットへと移動した後、早速僕は彼女の体をまさぐった。
今アリアさんは僕に体重を預ける形で前に座っており、僕の顔に彼女の綺麗な髪が触れるくらいに近い距離にいる。
発情しているからか、衣服越しでも分かるくらいに彼女の体温が高いのが分かる。
実際に手で触れるとじっとりと汗ばんでいた。
その汗を拭き取るように手を滑らせると、それだけで彼女が苦悶の声をあげた。
相当に感度が高くなっているようだった。……これはかなり楽しめそうだ。
僕は一旦手の動きをゆっくりにしてから、不意を着くように無防備な服の脇腹の空いたところから手を突っ込み、そのまま胸を揉みしだいた。
「ンンっ♥♥」
それだけで彼女は僕の服を後ろ手に強く掴んだかと思うと、体を強ばらせた。
そのままツンと立ってしまっている乳首をつねあげる。
「アッ♥♥♥」
明らかに甘い声音が口から漏れた。
その後もつまみあげる度に彼女は従順に反応してきた。それが面白くて僕も暫くそれで彼女を弄んだ。
と、つい夢中でイジっていたら彼女が胸に入れられた腕を掴んできた。
「そろそろ……こっちを……♥」
そしてツーと下へと、誘い込んでくる。
僕は誘われるままに、しかし冷静になるよう務めながら、そのぴっちりしたパンツの股の辺りを上から一撫でする。
「ふっ……うっ♥」
それだけで彼女は悩ましげな声を漏らす。
そのまま僕は服の上からその切なそうにしている所を撫で回す。
すると面白いように彼女は体をくねらせ、苦悶の声を漏らす。
「あ、あまり焦らさないで……」
そう言ってこちらに熱っぽい視線を向ける目の前のエルーンの女性は、果たしてかの七曜の騎士の一人であり、そしてあの真王の娘でもあるアリアさんなのだろうか?
気分が高揚してくる。瑣末な事がどうでも良くなってくる。
今はただ目の前の美女を貪りたいという原始的な欲求に身を委ねたい。
段々と自制が効かなくなってきた僕は、躊躇も見せずに彼女のパンツの中に手を入れた。
そこはグッチョリと温かく濡れていて、下着と呼べる布地は最早手触りでは判別出来なかった。
前戯はもう充分なようだ。ただもう少し彼女を弄んでかわいい所を見ていたいとは思う。
しかし残念な事にもう自分の下半身の方が限界に近かった。
それには僕の足に腰掛ける形で座っているアリアさんも気づいていたようで。
先程からしきりにズボンの上からさすってきていた。
暴発しそうで止めて欲しいのだが、アリアさんもアリアさんで多分余裕が無いのだろう。
「服を脱いで、ベットに横になって貰っていいですかアリアさん」
「あぁ……♥」
その時にはもう、発情期の火照りをただ治めるだけという口実を僕は、アリアさん自身も忘れてしまっていた。
行為を始めてからは具体的にどうこうしようということを考えてはいなかった。
ただ彼女の中に僕の肉棒を納めさせて、それでアリアさんが肉欲にうち震える姿に堪らず興奮して、何度も何度も玩具のように繰り返していたのだけは覚えている。
気づけば避妊という考えすら頭の中に思い浮かぶ事無く、本能のままに彼女の中に吐精していた。
その時は流石に不味いという考えが過ぎったが、それも一瞬で直ぐに抽挿を再開した。一度出してもまだまだ僕のモノは萎える様子が無かったから。
何度目かの射精でようやく理性が帰ってきた。
その時にはアリアは息も絶え絶えで、腰をガクガクと震わせていた。
そんな無防備で恥ずかしい姿のアリアに、僕は征服感を感じて彼女の顔の方へと移動すると鈴口に白いモノが付着したままの肉棒を眼前に突きつけた。
「はい、舌で掃除」
そう高圧的に言った直後に僕は後悔した。他の女の子にやっていたのを思わず癖でやってしまったが、流石にこれは危険なのではと思ったからだ。
完全に下の者にやらさる奉仕行為の強制だ。そんな事を高貴な家の出であるアリアが受け入れられるとは思わえなかった。
「んぁ……ちゅ……♥」
が、そんな心配は杞憂でアリアは躊躇いなく僕のモノへと口付けして舌を這わせ始めた。
なんなら思った以上に躊躇いなく積極的に彼女は奉仕してくれた。喜んでいるようにすら見えた。
案外こういうプレイの方が好みなのかもしれない。
彼女はあっという間に残りカスを舌で舐めとると、そのまま更に距離を詰める。そして言われてもいないのに咥え込もうとしてきた。
僕は咄嗟にそれを制す、すると彼女はとても残念そうな表情を浮かべた。
「随分といやらしいんだねアリアは」
「あっ……これは……」
「そんなアリアをもっと見てみたいな」
「グラ……んっ♥」
多少強引に舌を入れると、彼女はあっさりと力を抜き寧ろ自ら舌を絡め始めた。
とても積極的にこちらの行為に応えようとしてくれる。
それがとても嬉しくて、とても都合が良くて。僕は彼女をとことんまで味わい尽くすと決心した。
もう二度と離れられないくらいにグチャグチャにしてやる。
━━━━「団長さん、例の件ですが……」
その後カリオストロは薬の効果が実証できたからか、特に何も無かった。
ただまた頼み事をするかもとは言われた。逆らえないのでその時は素直に従うことにする。
そしてこの企みの被害者であるアリアさんは、まだ発情期の件には気づいていない様子だ。寧ろ最近ではよく僕の団長の仕事の方を手伝ってくれるようになった。
以前から書類仕事をちょくちょく手伝ってくれることはあったが、更にその頻度が増えた形だ。
距離が近づいたというのもあるが、それ以上に……。
「んっ♥ コラ、団長。 まだやる事が残って……あっ♥」
書類仕事に専念していて無防備なアリアに僕は抱きつくと、行為を始めようとする。
それにアリアも口ではダメだと言っているが、その口元は仄かに緩んでいるのが分かる。
彼女がこうして手伝うのは期待しているからだ。僕に無理やり襲われるのを。
これが彼女の根が真面目だからこその、歪んだ形のセックスアピールなのだろう。
でもそれでいいと思う。だってそれはとても僕好みの誘い方だ。
机に並べた書類がグシャグシャになるのもお構い無しに彼女を机の上に押し倒す。
そして僕は彼女のパンツを強引にずり下ろすとバックで犯した。
彼女は最早抑えることも無く嬌声を出す。
あの夜に叩き込まれた快楽が、彼女のそう言った自制心を壊してしまったようだった。
もう以前の高貴な佇まいのアリアは思い出せそうにない。
けど、今はこの何時でも使える便利な雌犬がいれば僕には充分だった。
アリアさん(の武器)が欲しい