結局、30分休んだ咲夜さんが助けてくれて、なんとかシーツを干し終わった。
「なんとか、終わりましたね?」
「ええ。御苦労様です」
「すみません。あんな事を言って置きながら、結局、咲夜さんに手伝わせてしまって……」
「気にしないで下さい。私も十分休めましたから」
咲夜さんはそう言うと懐中時計を見る。
確か、あれが咲夜さんの時を止めるトリガーの役割をしているんだったな。
普通の時計としても使えるのか……。
「時刻は13時ね。お昼を過ぎてしまったわ」
「お昼はいつもどうしているんですか?」
「コンビニのお弁当か小悪魔に作って貰っているかですね。
元から料理は私と小悪魔で分担してやっていたのですが、今はあの娘に頼りきりになってしまって……あの娘には何とお詫びしたら良いのか……」
「ああ。落ち込まないで下さい、咲夜さん。
小悪魔さんなら大丈夫ですよ。そんな根に持つ様な人じゃなさそうですし……」
私は落ち込みそうな咲夜さんにそう言うと話題を切り替えようと試みる。
「それで咲夜さん。次のお仕事は?」
「え?えっと、そうですねえ……では、窓拭きをーー」
「その前に食事になさい」
咲夜さんが私に頼み事を言い掛けるとレミリアお嬢様が屋上の扉の前からそう告げる。
吸血鬼なのに日光を克服しているのか、この幻想郷のレミリアお嬢様は?
そう言えば、ブ○イドのド○イクや主人公のブ○イドも日中活動出来たし、それが幻想郷入りしているなら頷ける。
確か、デ○ウォーカーと言うんだったかな?
「命令よ。咲夜さんも陰猫も食事を摂りなさい」
「「かしこまりました」」
私と咲夜さんはレミリアお嬢様の言葉に頭を下げて、そう言うとお嬢様は踵を返して中へと戻って行く。
「では、行きましょう、咲夜さん」
「はい。陰猫さん」
私と咲夜さんは互いに頷くと紅魔館の中へと入る。
紅魔館へ入ると先程まであんなに苦労して上ったのが嘘の様に階段の下りるのが楽になっている。
咲夜さんがもう空間を調整して縮小したのだろうか?
そんな事を考えていると霊夢と出会う。
「あら、陰猫?」
「やあ、霊夢」
「もう、此処の生活に馴染めたの?一般人にしては早い方ね?」
「いや、咲夜さんが仕事選んでくれるからだよ。本格的に作業なんてしたら、私じゃ終わらないからね?」
「ふうん。謙虚なのね?」
「まあ、事実だからさ。それにしても、なんで霊夢がバイト募集に?」
「なんだって良いでしょう。貴方には関係ない事よ」
「ああ。もしかして、噂通り、びんーー」
「それ以上、言ったら、はっ倒すわよ?」
霊夢は私にぴしゃりとそう言うと周囲を見渡してから、咲夜さんに顔を向ける。
「それにしても、随分と館が狭くなったわね?
これなら比較的、例年より楽が出来るかもね?」
「ええ。今年もお願いね?」
「今年も?」
私が二人に問うと咲夜さんが頷く。
「妖精達が帰省すると霊夢がいつも手伝いに来てくれるんですよ」
「勘違いしないでよね?
私は時給が良くて仕事に参加するだけよ。それ以上でもそれ以下でも無いわ」
ぶっきらぼうにそう言って、そっぽを向く霊夢に私は笑う。
やっぱり、なんだかんだ言っても心配なんじゃないか。
「ちょっと何、笑っているのよ?」
「いや、やっぱり、心配なんだと思ってさ」
「心配なんてしてないわよ。変な事言わないでくれる?」
「うん。まあ、そう言う事にして置くよ」
「まあ、心配するとしたら咲夜より貴方なんだけどね?」
「え?私?」
私の問いに霊夢は黒い髪と赤いリボンを揺らめかせて頷く。
「貴方は何の能力もないただの一般人じゃない。だから、助けがいるとしたら咲夜じゃない。貴方の方よ。
貴方はそこいらの雑魚妖怪にも勝てないからね?」
つまり、私を心配して来てくれたのかな?
「ありがとう、霊夢」
「さっきも言ったけど、勘違いしないでよね?
私は例年通り、時給に貰いに来ただけだから」
「それでもありがとう。霊夢がいてくれるだけ心強いよ」
「ふん。冴えないおっさんにそう言われても嬉しくないわよ」
そう言うと霊夢は再びそっぽを向く。
素直じゃないなぁ。
そんな事を思っていると霊夢は咲夜さんを見る。
「それで、咲夜?具合はどうなの?」
「まだ無理をする所があるみたいだね?
さっきも脱水症状を起こしかけたし……」
「貴方には聞いてないわよ。私は咲夜に聞いてるの」
「そうですよ。陰猫さんは余計な事をおっしゃらないで下さい」
霊夢と咲夜さんにそう言われて、私は黙る他なかった。
「ーーとは言え、陰猫の発言は重要だわ。紫からも咲夜が時を止める事で無理して働いていると聞いたしね?」
「……え? あの八雲紫がそんな事を?」
「ええ。なんで、そんな事を私に教えたのかは知らないけれど、貴女は私と一緒よ。私が博麗に必要な様に貴女も紅魔館に必要なの。そこの所、間違えないで」
霊夢はそう言って咲夜さんを安心させる。
今の咲夜さんにとって、紅魔館からいらないと言われる事の方が怖いだろうからなぁ。
それにしても、紫さんは私じゃなくて霊夢に咲夜さんが時を止めて無理をしている事を話したのか……。
確かに幻想郷に来て、日も浅い私が言うよりも長年、紅魔館と関わりを持つ霊夢が言った方が説得力あるだろうな。
流石は紫さんと言ったところか……。
「ところでご飯はまだなの?私、お腹がペコペコなんだけど?」
そう言われて、私と咲夜さんはお互いの顔を見てから、霊夢に顔を向け直す。
「貴女の仕事は明日からよ、霊夢?
貴女にご飯が出る訳ないじゃない?」
「私、今、アドバイスしてやったでしょ?
その報酬を貰って当然じゃない?」
「それなら、私とご飯を半分こする?それ位しか出来ないけど……」
「……まあ、良いわ。それで我慢しましょう」
霊夢はそう言うと踵を返して私達の前を歩き出す。
そんな霊夢を見て、咲夜さんが小声で耳打ちする。
「陰猫さん。霊夢は裏表のない性格ですから、今、言った事は本心でしょう」
「そうなんですか?てっきり、ツンデレとばかり……」
「まあ、性格には難がありますが、霊夢がついてくれるのならば百人力ですからね。戦力としては期待出来ます」
「何をこそこそと喋っているの?ほら、行くわよ?」
霊夢は立ち止まって、ヒソヒソと話す私達の方を振り返る。
「ごめん。今、行くよ」
私がそう言って謝ると霊夢は素っ気ない態度で再び前を向いて歩き出す。
紅魔館、短期バイトでR部分をハーメルンだけでも強調するかどうするか悩んでます。私と美鈴さんのエチエチ見たい人っています?
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見たい
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見たくない