( *・ω・)ノ
私と咲夜さんは協力して一室一室、部屋を掃除してベッドメイキングをこなして行く。
それを鈴仙さんはジッと私達を観察していた。
流石にずっと見られるのは居心地が悪い。
ーーとは言え、鈴仙さんは訪問看護師として来ているんだから、必要な事だし、なんとも言えない。
まあ、仕事に集中すれば、気にもならないが……。
咲夜さんも同じなのか鈴仙さんに特に何も言わず、仕事をこなして行く。
「……成る程。二人とも、手際は少し遅いけど、安定して仕事をこなせているみたいですね?」
鈴仙さんは何度目かのベッドメイキングを見て、納得した様に頷くと私と咲夜さんを見る。
またクラッと来たので鈴仙さんのふっくらとした胸の中央で縛られたネクタイへと視線をずらす。
その私の視線に鈴仙さんは何を言うでもなく、咲夜さんの方を見る。
「過程的に見れば、咲夜さんの方が上でしょう。ただし、これは経験の差ですね」
「……何が言いたいの?」
「症状的に咲夜さんの方が重いかも知れないと言う事です」
鈴仙さんはそう言うと今度は此方を見る。
おっと、目を合わせない合わせない。
「そっちの陰猫さんと言う方はまだ来たばかりですから、フォローがないと難しいでしょう。
ですが、症状的には落ち着いてます。回復の傾向だって見られますよ」
うむ。流石は永遠亭で医師をやっている八意永琳の助手。
私があちらの世界の医師や所長に言われた事を突いて来る。
「それに引き換え、咲夜さんは何年も同じ仕事を繰り返して来たのに陰猫さんと比べて、少し手際は良いとは言え、ほぼ同じレベル。しかも、さっきから小声でブツブツと……これから察するに咲夜さん、薬を意図的に飲んでませんね?」
「え?」
その言葉に私は咲夜さんを見る。
咲夜さんはこの間、症状が落ち着いていたとばかり思っていたのにまた薬を飲んでないのか……。
そんな咲夜さんは腕を組み、鈴仙さんと対峙する様に見詰める。
いや、どちらかと言えば、威圧的に睨むと言った感じだ。
「……言い掛かりだわ。私は貴女の師匠の言い付けをちゃんと守っているわよ」
「では、今、飲んでいる薬を見せて下さいーーあ、時を止めて誤魔化すのは無しですよ?
勘の良い霊夢に聞けば、貴方が時を止めていたかどうか、すぐに解る事ですから」
その言葉に咲夜さんは溜め息を洩らす。
「解ったわ。今、持ってーー」
「いえ、咲夜さんの自室に行きましょう」
「……え?」
「どうしました?何か困る事でも?」
「……いえ、ないわ」
咲夜さんがそう言うと鈴仙さんが微笑み、私を見る。
ーーっと、目を合わせない合わせない。
心掛けていないと、ついつい瞳を見ちゃいそうになるな。
ーーとは言え、胸のネクタイばかり見るのもなあ。
「陰猫さん。貴方もついて来て下さい」
「え?私もですか?」
意外な言葉に私は目を丸くして自分を指差す。
鈴仙さんはそんな私に頷く。
「私だけじゃ見落とす事もあるかも知れませんからね?
それに貴方は紅魔館のアドバイザーとして来たのでしょう?
陰猫さんには咲夜さんの事を知る権利があります」
「でも、女性の部屋に入るなんて……」
「あら?新聞だと貴方は紅美鈴と石鹸プレイしていたらしいじゃないですか?
今更、女性の部屋ごときで困らないで下さいよ?」
「いやいや、そんな事してませんから!」
「四の五の言わずに一緒に来る!さっきも言ったけど、貴方には知る権利があるんですから!」
美鈴さんの事で叫ぶ私に鈴仙さんはそう叫び返すと私の腕を掴んで咲夜さんの部屋へと向かう。
その咲夜さんはと言うと何処か挙動不審になり、目を左右に動かして何か見られたらマズい物でもあるのか、困った様な表情をする。
鈴仙さんに腕を引っ張られ、咲夜さんの部屋の前まで来ると鈴仙さんは躊躇いもなく、扉を開けた。
部屋の中は私の部屋と同じく質素な物だった。
違いがあるとしたら、私がゲーム機やペットボトル等なのに対して、化粧道具等であると言う所だろうか?
私服もあるらしく、クローゼットに納められているが、その数は女性にしては少なく感じる。
咲夜さんらしく、キチンと整頓された部屋だ。
「さてと、薬は……」
鈴仙さんは咲夜さんの部屋を見渡す。
多分、怪しい所がないか目視で確認しているのだろう。
目が見れないから、多分だが……。
そんな鈴仙さんの邪魔にならない様に私は後ろに下がるとコツンと何かを蹴る。
それは小さなゴミ箱だった。
その中には丸められたティッシュの紙が入っている。
それを見て、何か違和感を感じた。
それが何故(なにゆえ)なのかまでは解らなかったが、キッチリと整頓された咲夜さんの部屋にそのゴミ箱だけが違和感を私に与えた。
「……ふむ。確かに薬は減ってますね?」
鈴仙さんはそう呟き、化粧棚の上に置かれたプラスチックのパックに入った薬の束を見て、呟く。
「陰猫さんは何か気になる事はありましたか?」
「いえ、何も……」
私がそう言うと鈴仙さんは私に振り返る。
「何か見付けたんですね?」
「え?」
「貴方の波長に乱れがありますよ?何を見付けたんですか?」
鈴仙さんにそう言われて、私は足元のゴミ箱に目を向けてしまう。
鈴仙さんはそのゴミ箱に近付くと丸められたティッシュを広げる。
すると、ティッシュの中にはパックから取り出された薬が入っていた。
「……昨日の夜の分の薬ですね?こうやって誤魔化していたんですか?」
鈴仙さんが顔を上げて扉の向こうにいるだろう咲夜さんに声を掛ける。
……返事はない。
「咲夜さん?」
不審に思って私は扉を押すとそこには咲夜さんの姿がなかった。
「逃げましたか……」
「咲夜さんは逃げる様な人じゃないですよ」
「でも、実際、ついて来てないじゃないですか?
思う所があったのは間違いありますん」
鈴仙さんはそう言うと部屋を後にしようとする。
「何処へ行くんですか?」
「レミリアさんの所です。咲夜さんをもう一度、永遠亭の隔離施設で扱う様に直談判します」
「ーーっ!?それは待って下さい!!」
「これは医師としての意見です。患者が医師の言う事を聞かないのなら、患者の容態は悪化するだけですからね?」
「なら、私が咲夜さんを説得しますから!お嬢様にはどうか内密に!」
「それは出来かねます。それにこれは咲夜さんの為です」
「自由意思を遵守して下さい!咲夜さんから紅魔館をーーお嬢様を取る事の方が咲夜さんの為になりません!
咲夜さんの為にも此処で働かせて上げて下さい!」
私が深々と頭を下げ、そう叫ぶと鈴仙さんは溜め息を洩らす。
「……今後、医師の言う事をキチンと聞き、用意した薬を用法用量を守って服用するのであれば、考えましょう」
「本当ですか?」
「ただし、この一件はレミリアさんにお話します。それは了承して下さいね?」
「それは……」
「レミリアさんと咲夜さんを心配なさっているのなら、尚の事、今回の件は話すべきですよ。
例え、それに貴方やレミリアさんが責任を感じたとしても……」
そう言って鈴仙さんが部屋を出ようとした瞬間、廊下の奥からキラリと光る何かが飛んで来る。
「ーーっ!?」
鈴仙さんは咄嗟に横に転がって避けると床にナイフが刺さる。
そして、廊下の奥から現れたナイフの束を手にする咲夜さんを睨む。
「……薬の事がバレて後先考えなくなりましたか?」
「バレてしまったからには貴方は生かして置けない。
また私からお嬢様を奪う気なんでしょ?」
「待って下さい!咲夜さん!誰もそんな事しませんから!まずは話だけでもーー」
「陰猫さんは私の味方をして下さると信じていたのに残念です」
咲夜さんがそう言ってナイフを投げた瞬間、鈴仙さんが私を咲夜さんの部屋へと突き飛ばす。
「ーー痛っ!」
咲夜さんのナイフは先程まで私が立っていた所に数本のナイフを投げ、私を庇った鈴仙さんの肩や太股を掠める。
「鈴仙さん!?」
「……大丈夫です」
鈴仙さんは尻餅をつく私にそう呟くと改めて咲夜さんを睨む。
「貴女、同じ従者の陰猫さんを傷付けるつもりですか?」
「勘違いされては困るわ。ちゃんと衣服の裾だけを狙ったもの」
「……前言撤回します。やはり、貴女を拘束します」
「やってご覧なさい!」
その言葉を合図にして鈴仙さんと咲夜さんを中心にナイフと光線が飛び交う。
私はそれを咲夜さんの部屋から見ている事しか出来なかった。
これが本当の弾幕勝負か……。
こんなの一般人の私なんかじゃ、とても太刀打ち出来ない。
二人の弾幕勝負はしばし続いた。
紅魔館、短期バイトでR部分をハーメルンだけでも強調するかどうするか悩んでます。私と美鈴さんのエチエチ見たい人っています?
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見たい
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見たくない