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(uωu*)
その後は咲夜さんと共にまったりと働いた。
仕事中、何やら遠くの方で騒ぎが起こっていたらしいが、ものの数分で治まり、結局、なんだったのか解らない。
なので、仕事が一段落した辺りで私は咲夜さんに聞いてみる。
「咲夜さん。さっき、向こうの方が騒がしかったですが、何かあったんですか?」
「さあ?」
「さあ?ーーって、それだけですか?」
「あんなに大掛かりなものですもの。
霊夢達が動く筈ですよ。それにそろそろ夕刊が届く頃ですから、それを待ちましょう」
そう言っていると美鈴さんが新聞を手に門から出て来るのが窓から見えた。
「噂をすれば、なんとやらですね。行きましょう」
私は咲夜さんと共に美鈴さんを出迎えに入り口まで向かう。
「お帰りなさい、美鈴さん」
「ただいま戻りました」
「貴女が居眠りしてないなんて珍しいわね?」
「妖夢さんがいましたからね?
それに陰猫さんから元気を貰いましたし……」
美鈴さんはそう言うと照れた様に私を見て、頬を赤らめながら笑う。
なんか、私まで照れ臭くなる。
そんな私と美鈴さんを見て、咲夜さんがコホンと咳払いをして尋ねる。
「それで美鈴?」
「え?はい?」
「はい、じゃなくて、新聞を届けに来たんでしょう?」
「あ、そうでしたそうでした」
美鈴さんは思い出した様にそう言うと持っていた新聞を咲夜さんに手渡す。
私と咲夜さんは美鈴さんから受け取った新聞の内容に目を通すと顔を見合わせる。
そこに写っていたのは、あの咲夜さんに似た髪の色の美青年の載った顔写真と無数の怪物が霊夢と戦う写真だった。
「"幻想郷に新たなる異変!?謎の怪物現る!!"ですって……」
「このタコみたいのクトゥルー神話とかに出て来る奴に似てますね?」
「クトゥルー神話?」
「はい。かつて地球を支配していたと言う架空の神話です。外の宇宙から来たものとか言うのもいますね。
他の怪物については詳しくは解りませんが同じクトゥルー神話の怪物達でしょう。
因みにクトゥルー以外にクトゥルフとも言うそうです」
「動いた様ね?」
私と咲夜さん、美鈴さんが声の方を振り返るとレミリアお嬢様が歩いて来る。
「お嬢様。動いたとは?」
「その写真の男の名は十六夜境夜。幻想郷の敵よ」
その言葉を聞いて、私は戦慄を覚えた。
「……十六夜境夜。それってーー」
「陰猫さん?」
「陰猫なら解るでしょう?この登場人物を産み出そうとしている貴方なら?」
「えっと、どう言う事ですか?」
「十六夜境夜は本来なら私達の運命に関わって来る人物よ。
そして、陰猫が描く幻想郷と外の世界を支配しようと企む者でもあるわ」
「「え?」」
咲夜さんと美鈴さんの声が重なり、レミリアお嬢様のも含めて三人の視線が私に向かって交差する。
「ちょっと待って下さい。でも、境夜が私の思い描いた人物ってだけなら実在はーー」
「それが実在するのよ」
私の声を遮り、ボロボロの巫女服姿の霊夢と紫さんがスキマから現れる。
「紫さん。それに霊夢も……」
「まあ、博麗の巫女がボロボロじゃない?」
「随分、仰々しいのものを幻想郷に持ち込んだみたいだったからね。久し振りに七割位本気を出したわよ」
「クトゥルー神話の支配者達を相手に七割って……」
「でも、あいつにはまんまと逃げられたわ。まあ、里を守りながら戦ったから本気を出せなかったってのもあるけど」
私のいるこの幻想郷の博麗の巫女はとんでもなく、強いらしい。
その霊夢を出し抜く辺り、境夜の狡猾さが見てとれる。
「話を戻すわね?」
「あ、はい」
「十六夜境夜は独学で博麗大結界(はくれいだいけっかい)に侵入して幻想入りした人物なの。貴方が描くシナリオ通りにね?」
「そんな馬鹿な……。
だって、私、境夜についてはまだ案にある段階に過ぎませんよ?」
「でも、事実よ。それに貴方は既に十六夜境夜について語っているもの」
「……え?何処でですか?」
「それについては帰ってから調べなさい」
そう私が問うと紫さんは真剣な表情で答える。
「どんな形であれ、幻想郷に十六夜境夜を呼んだのは貴方よ。
貴方が十六夜境夜に幻想郷に招き入れる理由を与えてしまった」
「……」
「でも、貴方に境夜をどうにかしろなんて言わないわ」
「……え?」
「言ったでしょう?貴方は職場改善の為だけに呼ばれたって?
前にも言った通り、ただの一般人の貴方に異変を解決しろだなんて言わないわ」
「でも、私が呼んだのなら、私がなんとかしないと……」
「どうやって?」
「それはまだ考え付きませんが、でもーー」
「残念だけど、その案が出て来るのを待ってはいられないわ。
境夜の狡猾さはその存在を思い描いている貴方なら解るでしょう?」
「……確かに」
私は項垂れながら肯定する。
「大丈夫ですよ!この幻想郷には強い人達がいるんですから!簡単には負けませんって!」
そう言って私の背中を押してくれたのは美鈴さんだった。
「美鈴の言う通りよ。此処には幻想郷最強の私がいるんですもの。そんなイレギュラーごときに遅れは取らないわ」
「いつ貴女が幻想郷最強になったのよ?」
そう言うと霊夢はレミリアお嬢様の頭にチョップする。
「ふぎゅっ!」
「そう言えば、あんたの運命を操る程度で陰猫が幻想郷に入って来たんでしょう?
あんたの運命を操る程度の能力でその境夜って奴を何と出来ないの?」
「そんな無茶振りされても……一度決まってしまった運命ってのは簡単には変えられないのよ」
「あ、そう」
霊夢は淡白にそう答えるとチョップされた箇所を擦るレミリアお嬢様から私へと顔を向ける。
「ーーで?その境夜ってのが行きそうな場所に心当たりはあるの、陰猫?」
「境夜の能力は本の内容を具現化する能力だから、鈴奈庵(すずなあん)とか言う妖怪について記された妖魔本を扱う貸本屋とか一度見たものを忘れない程度の能力を持つ稗田阿求(ひえだのあきゅう)って娘の所かも。
後は歴史を食べたり、創ったりする上白沢慧音(かみしらさわ けいね)って学舎の先生の所も怪しいかな?」
「成る程ね。鈴奈庵は今さっき行ったから阿求か慧音の所が怪しいわね」
「それと此処の大図書館とかね?まあ、そこは咲夜さんや美鈴さんがいるし、パチュリー様や小悪魔さん達もいるから大丈夫だとは思うけど……ただ、境夜の事だから外の世界に戻っているかも知れないね?」
「そんな事、可能なの?」
「うん。境夜なら出来るだろうね?」
「肝心な事を忘れてないかしら?」
霊夢と私のやり取りに紫さんが口を挟むと私にあの純白のスペルカードを十枚程差し出す。
「貴方自身が盾にされたら意味ないでしょう?
その為にもキチンと装備は整えて置きなさい」
「ありがとうございます、紫さん」
「あらあら、忘れん坊さんね?
前にも言ったでしょう?お礼は全て終わってからで良いって?」
紫さんはそう言って片目を瞑ってウィンクして見せると私がスペルカードを受け取るのを確認してから美鈴さんに顔を向ける。
「陰猫さんの事を頼んだわよ、門番さん」
「はい!お任せ下さい!」
「それじゃあ、今日はこの辺でね?また明日来るわね?」
紫さんはそう言ってスキマを開けると霊夢と一緒にその場を後にする。
紅魔館、短期バイトでR部分をハーメルンだけでも強調するかどうするか悩んでます。私と美鈴さんのエチエチ見たい人っています?
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見たい
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見たくない