咲夜さんの姿を探していると妖精メイドと呼ばれる羽の生えた小柄な少女達がチラチラと此方を見て来る。
彼女達からすれば、やはり、人間の男が紅魔館で働くと云うのは珍しい事なのだろうか?
そこまで考えたところで、ふと、手当たり次第に咲夜さんの事を探すよりも彼女達に聞いた方が早いのではないかと思い付く。
流石に仕事をしている彼女達から聞いて回るのは申し訳ないので休憩に入っているだろう妖精メイドに聞く事にする。
ーーと早速、雑談して休憩している妖精メイド達を見付けたので近付いて見る。
「あっと、ちょっと良いかな?」
「ーーっ!?ご、ごめんなさい!!」
私が話し掛けた瞬間、休んでいた妖精メイド達は四方八方に逃げて行く。
これは不審者だと思われたのだろうか?
個人的には容姿に自信はないが、客観的視点では悪くないと言われているだけあるので、やはり逃げられてしまうとショックである。
その後も休んでいる妖精メイド達を見付けては声を掛けようとするが、その度に彼女達に逃げられたり、「仕事中ですから」と断られてしまう。
仕方がない。彼女達から見て、私はイレギュラーなのだから、すぐに親しくなる事は不可能だろうし、自力で咲夜さんを見付けるとしかないか・・・。
それにしても本当に妖精メイドと呼ばれるだけあって彼女達は働き者だなと感心する。
私も彼女達を見習って頑張らなくてはな。
「やっと見付けましたよ、陰猫さん?」
そんな決意に似た事を考えていると背後から声を掛けられた。
声の主から予想は出来るが一応、振り返るとやはりと云うか、咲夜さんの姿があった。
「部屋にいないので探しましたよ?」
「ああ。私を探してくれてたんですか?」
どうやら、咲夜は咲夜さんで私の体力が回復するのを見計らってから部屋にやって来るつもりだったようだ。
私は私で過去の体験を元に探しに行こうとしたのだが、それでお互いに相手に配慮する形になってしまって入れ違いになったらしい。
そう考えると余計な事をしてしまった私に非がある。
「お手数をお掛けして、すみません」
「陰猫さんがお気にする程ではありません。私の伝達ミスですから」
咲夜さんはそう言うと突き刺すような目で周囲を見渡す。
その視線に気付いて妖精メイド達は各々の仕事にいそいそと励む。
「・・・全く、陰猫さんに伝達するように頼んだメイドは何をしているのやら」
「そんな事を言わないで上げて下さい。彼女達は働き者ですからね?」
「それほどでもありませんよ。
甘い顔をするとすぐ休みたがりますから」
咲夜さんはそう告げると私と共に作業に入る。
ーーと言っても前回と違い、ほとんど見回りに近い。
館内の妖精メイドがサボってないかをチェックするのだけで時間を潰す形で、ほとんど終わってしまった。
「初日、ご苦労様です」
咲夜さんに労いをしてくれたが、ほとんど何もしてないので落ち着かないーーと云うか、これで良いのかと不安になる。
「あの、本当にこれで良いのですか?」
「ええ。陰猫さんは私の補佐ですからメイド達を見張って下されば、あとは彼女達がやりますので。
本当に陰猫さんのお力が必要な時は呼びますので御安心下さい」
どうやら、今回の役回りは監視がメインらしい。
確かに細かな観察はよくするが・・・ん?ちょっと待てよ?
「あの、咲夜さん?」
「はい。なんでしょうか?」
「私が彼女達に避けられている理由って、ひょっとして、それが原因ですか?」
私が咲夜さんに尋ねると咲夜さんは「そうですね」と頷いて微笑む。
「お嬢様直々の御命令ですから。陰猫と呼ばれるスーツの男性は客人であり、貴女達の監視役に当たると」
「いや、ちょっと待って下さい。
私は人の上に立つタイプじゃないですよ?
人ををアゴで使うなんて出来ませんからね?」
「安心して下さい。細かな作業内容は私が出しますから。
陰猫さんはメイド達がサボらないように見張るのをメインに観察して頂ければ問題ありません」
咲夜さんにそう言われて、私は頭を掻く。
どうやら、本当に今回は暇を持て余しそうだ。
気を使ってくれての事なのだろうが、私からすれば、戦力外通告されたようで若干、へこみそうになる。
まあ、まだ初日だし、やれる事もこれから増えて行くだろうから、もう少し様子を見てみよう。
それに美鈴さんから元気を貰ったばかりだ。
私には私にしか出来ない作業が、きっとある筈だろう。
それを探す意味でも妖精メイドと呼ばれる彼女達を観察して何が出来るかを考えようと思う。
「とりあえず、今回はここまで終わりです。
食事にして、ゆっくりと休んで下さい」
「はい。わかりました」
咲夜さんの言葉に私は頷くと食堂へと向かう。
レミリアお嬢様達は早々に食事を終えたのか、その姿はない。
咲夜さんはいつもレミリアお嬢様といるイメージが強いが、やはり、メイド長として周囲に気を配る事をしているのか・・・また咲夜さんが頑張り過ぎて体調を崩したりしないと良いけれども。
そこは私も気にして置こう。
同じ病を持つ者として少しでも寄り添って上げなくてはな。
そう言えば、今回は挨拶らしい挨拶をしてないが良いのだろうか?
ーーー
ーー
ー
まかないを食べてから私は美鈴さんの部屋へと戻る。
「お疲れ様です、陰猫さん」
部屋に戻ると美鈴さんが先に休んでいた。
「お疲れ様です、美鈴さん」
私は美鈴さんにそう返すと他愛ない話で談笑をしてから、一緒にベッドに横になって眠る。
今日は何も出来なかったが、明日には何らかの形で仕事があるかも知れない。
それまで体力を温存して置こう。
紅魔館、短期バイトでR部分をハーメルンだけでも強調するかどうするか悩んでます。私と美鈴さんのエチエチ見たい人っています?
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見たい
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見たくない