外の世界の本やネット小説の話題が一区切りついた時には大図書館の時計は午後の12時近くに針が回ろうとしていた。
趣味の話題になると話が止まらなくなるのは、共通する情報が多く含まれる者同士が欲求を満たしたいと云う願望からなんだろうか?
最も、それはパチュリー様も同じなようで私の話に興味を持ったのか矢継ぎ早に色々と尋ねてくるのもあるから、そう言う悟りに至った訳だが・・・パチュリー様もそれだけ、私の語る外の世界の話題が気に入られたのか?
少し昔のハリウッド映画化した某魔法使いの少年の物語などは特に好印象だった。
本以外に無関心な事の多いパチュリー様が、こうまで目を輝かせて人の話を聞く姿を見せてくれると彼女も案外、乙女チックで可愛いところもあるものなのだなと思えて来る。
ーーとは言え、流石に少し喋り過ぎた。
そろそろ、この辺りで中断したいのだがな。
そんな事を思いながら、ある程度、話が一区切りしたところでタイミングを見計らった時に咲夜さんが現れ、外の世界の話題は一旦、中断となった。
咲夜さん曰く、「お話で盛り上がるのは結構ですが、時間は守って下さいませ」とパチュリー様に釘を刺す。
パチュリー様もようやく、今の時間帯に気付いたのか「ごめんなさい」と素直に謝る。
その後、私は咲夜さんやパチュリー様と共に食堂へと向かった。
道中、咲夜さんが私に「頑張り過ぎはよくありませんよ?」と助言してくれる。
どうやら、咲夜さんも私が途中で話疲れていたのには気付いていたのだろう。
ただ、私がキチンと断るのも確認したかったのかも知れない。
嫌な場合は嫌と言えず、我慢し続けて体調を崩した事があるのは私も咲夜さんも一緒だ。
だからこそ、咲夜さんは敢えて黙って私を試したのだろう。
咲夜さんには本当に助けられてばかりだ。
そんな事を考えながら食堂へ入ると真っ先に不機嫌そうにしているレミリアお嬢様から「遅いわよ」と注意される。
「ごめんなさい、レミィ。彼の話が面白くて、つい時間を忘れてしまっていたわ」
「貴女が他人に興味を持つなんて珍しいわね、パチェ?
まさか、貴女も彼に気があるのかしら?」
レミリアお嬢様の意地の悪いその言葉にパチュリー様は「まさか」と苦笑して返す。
「確かに彼の話は面白いけれど、それだけよ。
だから、美鈴を煽るような発言はやめて上げなさいな」
パチュリー様がそう告げるとレミリアお嬢様は「ふ~ん」と先程の不機嫌そうな態度が嘘のようにニヤニヤと笑みを浮かべながら私に視線を移す。
何が「ふ~ん」なのかは解らないが、あまり美鈴さんを傷付けるような発言はしないで欲しい。
ーーとは言え、間接的でもないし、証拠もない。
あくまでも私がそう思ったと感じただけなので私はとりあえず、言葉を呑み込んで我慢する。
そんな私を見て、レミリアお嬢様は新しい玩具でも見付けたかのように笑みを強め、パチュリー様に視線を戻す。
「そう言えば、魔理沙が慌てて退散したそうだけれど、パチェは何か知らないかしら?」
「まあ、こあの仕返しとだけ伝えておくわ。
あの娘についても、あまり意地悪をしないで上げて頂戴」
「ええ。そうね。あの白黒もパチェのお気に入りだものね?」
「いつ、誰がそんな事を言ったかしら?
あと、魔理沙"も"と云う意味が解らないわ。彼と魔理沙では意味合いが違うわよ」
「あら?私はアリスの事を言ったつもりなんだけど?
それに意味合いが違うって、どう言う事かしら?」
パチュリー様は揚げ足を取るレミリアお嬢様に「下らない邪推はやめて頂戴」と少し口調を強めて返す。
あくまでも荒けず、強調して冷静に徹するのはパチュリー様らしいが、それがレミリアお嬢様の加虐心を刺激にしたのか、お嬢様は飄々とした態度でクスクスと笑う。
「貴女が怒るなんて本当に珍しいわね?
それに先程から名前で呼ぶのではなく、彼と呼ぶのは何かあるのかしら?
それ程までに陰猫の事が気に入ったのかしら?」
「・・・レミィ」
静かな怒りを籠めた眼でレミリアお嬢様を睨みながらパチュリー様が呟くとお嬢様は満足したのか、それともパチュリー様の威圧感に怯んだのか、「冗談よ」と微笑んで返す。
「ごめんなさいね、パチェ。貴女が珍しい反応をするものだから、ついつい、からかいたくなってしまって・・・」
「美鈴の前でそんな話が出来るなんて随分と酷い当主様ね?
そんなんじゃあ、愛想を尽かされるわよ?」
そんな話題でレミリアお嬢様とパチュリー様がピリピリしている中、美鈴さんは困ったように笑っていた。
そして、特に何か発言するでもなく、食事を済ませて早々に退散する。
私の気のせいかも知れないが、美鈴さんは困った顔こそしていたが、そこに嫉妬などと云う邪念は存在しなかったように思う。
寧ろ、何処か嬉しそうだったように見えたのは何故だろう?
私の勘違いかも知れないが、仕事が終わってからでも彼女に直接、聞いてみようかな?
そんな事を思いながら、レミリアお嬢様とパチュリー様も美鈴さんの後ろ姿を見送る。
「ほら、御覧なさい。貴女がそんなんだから、美鈴が機嫌を損ねてしまったじゃない?」
「それは悪い事をしたわね。後で謝っておくわ」
パチュリー様の言葉にレミリアお嬢様はそう呟くが、美鈴さんの表情を見ているのか、「ただ」と続けた。
「機嫌を損ねた・・・と云うのは、どうかしらね?
案外、満更でもないかも知れないわよ?」
パチュリー様の言葉にレミリアお嬢様はそう返すとパチュリー様は呆れたように溜め息を漏らす。
「何を考えているのか知らないけれど、あまり従者をいじめない事ね。
ただでさえ、魔理沙の事もあるのだから」
「ええ。わかったわよ。私が悪かったわ」
言葉とは裏腹にレミリアお嬢様は上機嫌であった。
どうして、そこまで機嫌が良いのかまでは解らなかったが、私と美鈴の関係で遊ばれているのはなんとなくだが、理解出来る。
まあ、大事にならなければ、私も特に何か言う事はないのだが・・・。
「それよりも今日は客人が来るのではなくて?」
まだ少しピリピリしているパチュリー様が棘のある言葉でそう尋ねるとレミリアお嬢様は「そうだったわね?」と返して何事かを考える。
「今日は誰が来るんだったかしら、咲夜?」
「命蓮寺から聖白蓮の会食の御予定です。スケジュールでは将来的なプランについての御確認にいらっしゃる筈です」
スケジュールを確認する咲夜さんの言葉にレミリアお嬢様は「それは丁度良いわ」と呟くと改めて、私に顔を向ける。
「陰猫。今回の打ち合わせは貴方も参加しなさい」
「え?自分もですか?」
唐突に名前を呼ばれて思わず、自分を指差して聞いてしまった。
それに頷きながら、レミリアお嬢様はこう続ける。
「今回は魂猫に関する将来的な事についてよ。
だから、貴方も参加しなさい。
これは紅魔館当主直々の命令よ」
その言葉に私は返す言葉もなかった。
紅魔館、短期バイトでR部分をハーメルンだけでも強調するかどうするか悩んでます。私と美鈴さんのエチエチ見たい人っています?
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見たい
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見たくない